まりんと私のシニア倶楽部
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2019年07月11日(木) なんでやねん!

きのうの夜のことでした。

そうだ!まりんには気付け薬があったんだ。

ふっくら焼き上げた醤油焼きせんべい。まりんの横でバリバリ音を立てて食べてやった。

今にも死にそうな(禁句)様子のまりんが、首をもたげてこちらを向いた。

大きくて軽い、そして安価。所々空気で膨らんでいるので、割れると薄いカケラができる。それをまりんに見せたら食いついてきた。

歩いて水を飲みに行った。今度はちゃんと飲んでいる。

「えーーーーーーーーーーっっっ」

ついでにこれもやったろかーーーー

田楽みそや。舐めたらあかんで、あ、舐めた。

「この世にこんなうまいもんあったんかーーーーー」

「さっさとスイカのジュース出さんかい!」

「なんでやねん!」

三度目の正直、いや四度目の正直や!!!!

訂正

二度あることは三度ある。三度あることは四度、五度、六度…

もっとくれくれビーム光線に、私は殺されそうになりました。

今日は朝から調子よく、午後はますます調子にのり、ストーカー行為がしつこくて、私は別室に逃げ込み日記を書いている(打っている)



2019年07月10日(水) やろうよ母娘漫才

今朝からまりんは水を飲まない。水飲み場まで歩いていくのだが、飲めない。

スイカのジュースを急いで絞ったが、飲まない。スイカのジュースを飲まないのは初めてだ。これは大変だと、注射器で水を飲まそうとしたが、飲む力がないのかダラダラこぼれるだけ。

昨夜は食欲はあり、柔らかいペーストでは物足りないのか、私に向かって鳴き続けるので、砕いたドッグフードを手のひらで食べさせた。まりんは舌を使って器用に喉に送る。やっと食欲を満たして落ち着いた。

それが一夜明けたら一変していた。昨日まで舌をべろんべろんと豪快に動かしていたのに・・・。

砕いたドッグフードが悪かったのか?腫瘍がさらに大きくなった気がする。

体を触ると小刻みに震えている。タオル地から毛布に変えて震えが止まるまでさすり続けた。

何度もあった、こんなこと。

「なんちゃって」とまりんがボケて
「まりんたら〜」と突っ込む母娘漫才

またやろうよ。


2019年06月28日(金) 西瓜さまさま

スイカが出回っている。

まりんがこんなにスイカを好きだったとは…。それとも体がスイカを欲しているのか…。

まりんは病院でもらった薬を飲んでいる。抗生物質で患部の炎症を抑える働きがあり、食欲増進の効果もある。

薬は砕いて粉ににしたものをスイカのジュースに溶かす。それをおいしそうに飲み干すと、空のお皿を恨めしそうにずっと見ている。

チラチラこちらを見上げては、
「さっきまであったスイカのジュースはどこへ行った?」
と私を問い詰める。

私は最後の一滴まで搾り上げて、もう一度お皿を満たしてやった。まりんはやっと満足して大人しくなる。

私が子供のころ、スイカはほとんど水分で栄養はない、と言われ信じていた。

スイカの成分を調べてみた。
カリウム、カルシウム、マグネシウムなどの栄養素のほかβカロティン、リコピン、シトルリンがすごい効用があるのを知った。

抗発がん、免疫活性化、老化予防、血流促進、特にβカロティンはビタミンAに変換され、髪、視力、粘膜、皮膚、喉、肺の健康維持に効力があある。

概略するとこんな感じだが、これを知った日にゃ、今日からまりんに負けず私もスイカを食べない訳にはいかない。

抗生物質とスイカのお陰でまりんは元気です。



2019年06月22日(土) 母娘攻防戦、ふたたび

下の歯肉に癌ができた。

日に日に盛り上がり、歯も一緒に盛り上がった。その歯は知らぬ間に抜けていった。真ん中で踏ん張っていた一本も抜けた。

違和感が減ってスッキリしたのか、またドッグフードを食べだした。

手のひらに1個ずつ載せると、それを舌ですくっておなかに流し込む。60個も食べた。

不安定だが、歩いて水を飲みに行く。私の後を追う。毛づくろいで両手を粘液や血液であまり汚さなくなった。

私は嬉しくなって、これで癌の成長は止まり、死は遠ざかったと本気で思った。

台所で調理をしていると、いつの間にか寄ってきて、つまみ食いをせがむ。癌が発覚する前のまりんにほぼ戻っている。

テレビドラマを観ていると、横で私の邪魔をする。知らん顔していると、聞こえてないと思うのか、声を荒げるのでセリフが全く聴こえない。

「おなか空いた、ごはん」
「さっき食べたでしょ」
「足りない」
「栄養満点の介護食は?」
「いらない」
「じゃぁ、食事はおわり」
「ごはん!ごはん!ごはん!」
「うるさい😡」



2019年06月20日(木) 名人芸と言ってくれ

まりんの口の中に荒くれ者が棲み付き、今や堂々とその醜悪な顔を晒している。

色はというと、赤、黒、茶、黄の柔らかい粘土を軽く混ぜた色。どうせならしっかり混ぜて一色にしてくれたらよかった。それはテラテラぬめって、どこにでもペタペタくっつく。

歯はその上に乗っかていて大きな犬歯が一本、真ん中で踏ん張っている。この歯が如何ともし難く、水を飲むとき邪魔をしてカチャカチャ音を鳴らし、飲むのに時間がかかる。

お芋、マグロ、ささみ、ソーセージ、これを厚さ2ミリ×5×10ミリの大きさにそろえる。大きくても小さくてもいけない。

これを人差し指に一つ載せてまりんの口に近づける。まりんは舌なめずりをする。それを逃さず、その舌に滑り込ませると、まりんはすっと飲み込む。まりんは「あれ?」と餌を探す。そのくらいの早業、名人芸と自負している。

失敗すると首を振って咀嚼しようとして腫瘍を噛む。真っ赤な血がボタボタ落ちる。素早くハンカチで押さえると、血は止まる。

私もだいぶ慣れてきた。

唾液は独特の悪臭を放つ。この耐え難い臭いにも少しずつだが慣れてきたように思う。

若かりし頃、北海道は十勝清水の牛の牧場で、牛糞と格闘したことがある。

牛糞は肥料になるし、ホントにいい匂いだと思う。全身糞まみれになったら誰でもかぐわしい匂いになること請け合いだ。

一番いやな臭いは、雑食人間のものだと私は思っている。そこの汲み取り便所に入るたび、思ったものだ。


2019年06月19日(水) 素人判断はいつも誤る

いつの間にか、立てないはずのまりんがトイレにいる。というかトイレシーツは滑るので「バンザイ!」してひしゃいでいる。

あわてて腰をささえてやると、いきみだして立派なウンチをごろりと出した。3日分だ。

まりんの隣でおせんべいを袋から取り出すや否や、なんと4本足ですっくと立ったではないか。さっきまでひしゃいでいたのに。

醤油の香ばしい匂いがまりんの嗅覚を刺激したらしい。

お久し振りの「くれくれビーム光線」を私に向けて発射する。微弱ではあるが、私はクラクラめまいがしたくらいだ。

もしやと思い、おせんべいのカケラをやったら食べた。「もっとくれくれビーム」は勢いを増し、ころころこける姿に私は驚きうれしくなった。

急いでマグロの刺身を茹でたのを与えたら、ひとかけらずつだが、吸い込むようによく食べた。(咀嚼はさせない)

昨夜は覚悟して涙を流し頬ずりまでしたというのに、蘇ったとしか言いようがない。

ウンチと醤油せんべいのお陰かな。


2019年06月18日(火) 為すすべがない

とうとう、まりんは水とスイカのしぼり汁しか摂らなくなった。足腰が立たなくなり、私に向かって鳴き続けるが、為すすべがない。

二階へ上がってまりんのベッドに寝かせたら、小刻みに震え出した。今夜が山だろうか。どうせなら腕の中で逝かせてやろうと、毛布にくるんでさすり続ける。

嗚呼、それなのにまりんは嫌がる仕草をする。(まりんは抱っこが大嫌い)

レンジで温めたあんかを毛布の下に入れてやったら震えが止まった。

顔を動かしたり鼻を鳴らしたりするのを見て、私もやっと安心して眠ることができた。


2019年06月15日(土) レーザー治療打ち切る

30年も前のこと、私に入信を勧めた宗教家が言った。
「神様は食べる喜びを与えてくださった」

ちょうどそのころ、偶然こんな詩を読んだ。
「食べることは神様の罰なのね
 だって食べなければ死んでしまうから」

朝は茹でた鶏のささ身を小さく切ったのをひとつずつ指で押し込むようにして与えた。腫瘍を噛まないよう一気に飲み込むように。

まりんは舌を器用に動かし、かなり早いペースで半分のささ身を平らげた。あとはペースト状のかぼちゃとトマト、スイカのジュースとまずはおなかを満たし、満足気である。

私も大いに満足し、死は遠ざかったかに見えた。

昨日はマグロの刺身を茹でたのをよく食べたので、夕方スーパーで値引きしたのを買ってきた。


癌はさらに大きさを増したのか朝と打って変わり、食物の侵入を拒んでいるかのようだ。

ぽろぽろと落とし、飲み込むことができない。だが、まりんは「おなかが空いた」と鳴き続ける。

すり鉢ですり身にし、お湯でのばしたものを手のひらで少しずつ与えたら食べた。でも、なぜか、途中でやめてしまう。

それでもまだ足りないと泣き続ける。食べたいのに食べられない。

まりんは腫瘍を噛んで血を流すようになってから、レーザー治療を打ち切った。


2019年06月09日(日) 動物の自然治癒力

口中の患部の状態が刻々変わっているので、まりんの嗜好も変わるのはよく分かる。

最近のグルメブームは、トリひき肉とブロッコリー、白菜を柔らかく煮たもの。

昨夜、まりんはそれを残さず平らげた。大きくなった患部が邪魔して大抵は残すので、私は褒め称えてやった。

「凄いぞまりん!癌撃墜だ!」

おかわりを用意していると、床に鮮血がぼたぼた落ちだした。まりんは何食わぬ顔してマットの上で血を舐めている、食後の満足感でゆったりと横たわって。

みるみるうちにマットは真っ赤に染まった。

腫瘍を噛み切ってしまったのだ。

このまま出血多量で死んでしまうのか。

おろおろしながらかかりつけの病院に電話した。昨夜は私の都合で遅い晩ご飯だった。診療時間をすっかり過ぎている。

残された手段は傷口を押さえることだ。何としても止血をしてやるとタオルを取り出した・・・が、どうやら血は止まったようだ。


2019年06月08日(土) 長寿の勲章

今日はまりんの誕生日。16歳。平均寿命は充分超えた。

癌を「長寿の勲章」と喩えたら、若くして罹患された人やペットたちには申し訳ない。

まりんの癌は下あごに住み着き、発覚してひと月、今やその姿を剥きだしにした。

私の眼には恐ろしく映る。

切開して小さくし内部にレーザー照射すれば、大きな効果は得られると、獣医は言う。

だが、麻酔のリスクは高く、成功しても増殖は止まらない。

まりんの口にできた癌が醜くて恐ろしいのは、己のヒャクヤッツの煩悩の姿そのものだ。

まりんは何とも思っていない。今のところ舌を器用に使って餌をすくう。残した餌は補助してやれば完食だ。

一時体重は落ちたが、今は回復して動きもよい。顔を見なければ癌であることを忘れてしまうくらいだ。

癌は長寿の勲章である。私はそう思うことにした。そう思えるようになりたい。


ハムのいる家+わん