過去日記倉庫(仮名)
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フリフリのおれ的わたし的ベスト2007はこちらより
| 2008年01月15日(火) |
光の子 / Luccia |
先日「pink LUCCIA 歌詞」のキーワードで引っかかっておりました。今日はその方のための頁。実は年明けあまりにも暖かかったので、冬なのにトロピカルな気分で(笑)PINKのCDを掘り出してかけまくっておりました。(ベスト盤の試聴ページ。5・6・7・9が収録曲です)
やっぱり2枚目の光の子が一番好きかなあ。一枚目よりエスニックな要素が多いけどソリッドですっきりしてるので好き。速いテンポの曲が多くて疾走感があるのがいいと思う。射手座金星のツボ(笑)といいますか。また蠍座火星のツボももれなく押さえてある。完璧です。
次のアルバムのサイコデリシャスはもっとグラマラスで(はあと)完成度は高いけど、自分はこっちの方が好きですね。ジャケが好きなのかなあ。最初地元のレンタル屋さんでLPを借りて聴いたんですよね。(その後上京して西荻のレンタル落ちのCDを入手したわけですが)なんかこう人形だかお地蔵さんだか、生きてるのか生きてないのかわからない人の横顔がアップで映っているジャケと黄色い文字がすごい印象的だった。こういうデザイン、今ではよく見るけど、86年(実際に聴いたのはもっと後だけど)でこれはなかなかなかったと思います。
一枚目はかなりサイバー(古語)な印象が強くて都会的な感じでしたが、2枚目からずいぶんエスニックなサウンドが入ってて本当に魅惑的でした。よく聴くとシンセとか普通の楽器でエスニックな音を出しているとかなんだけどね。ホッピー神山さんすごい…あとやっぱりボーカルの福岡ユタカさんですね。しかもインドとかバリとか東南アジアっぽいのがいい。このちょっと前に出た坂本龍一の音楽図鑑もアジアというか東洋的な雰囲気で大好きだったのですが、こっちの方がオーセンティックというかファンキーというかブルータルで(笑)はまってしまいました。
当時は今みたいにサンプラーが出回っているわけでもなし、民族音楽の音源も限られていたと思うんだけど、私もエスニックな音楽に興味を持ちつつもなかなか聴く機会が無い(まあ沖縄の音楽は聴けたかもしれないけどさ)所にいきなりこういうハイレベルな作品に出会ってどうしようって感じでした。音楽は好きだけど、構造や理論的なことについてはそんなに詳しいわけではないので、これが何なのか、どう考えればいいのかわからない。
ただ聴いて陶然と(笑)しているだけというか。あー、当時は友人に手紙書きまくってましたよ。ここに書いているのと内容は殆ど変わらないんだけど、うわ〜すげ〜〜よこれ、どうする?って書いて。でテープと一緒にあげたりしてた(笑)。20数年前か、数えてみると。成長してねえな…今もCDRにでも焼いてそこらにばらまきたい気持ちだし。
またこのアルバムはまだほとんどの曲を福岡ユタカさんが作っていて、ボーカルも福岡さんと吉田美奈子さんがコーラスに入ってるんだけど、それがほとんどツインボーカル・陰と陽みたいにぴったりはまっている様にしびれました。吉田美奈子さんは歌詞も提供していて、その曲がすばらしいです。特に人気のある日食譚とLucciaも吉田さんの詞です。一人称が僕なんだけど、吉田さんはご自分でも僕って使うでしょう。だからそれが男か女かどっちでもあり得る感じがどきどきするんですよね…
他の作品と比べると妖艶で退廃的な雰囲気があって、こういうどろどろしたリビドーというか(笑)衝動を音楽として表現することもできるのねというのがおもしろかったです。日食譚のサビがすてきで、腐ってく魔術師でも焦がれてる乙女がいる / 腐ってく詩人たちの機嫌をとる踊り子がいるという叙事詩的なフレーズが未だに突き刺さるように響いてくる。メロディまでここに移すことは出来ないんだけど、音の流れもこの詞の嗤うような泣くような呪うような(笑)感情の高まりを絶妙にとらえていて、それも割りとありがちなフレーズではあるんだけど、そこにわざわざ落とし込むのがかえって気持ちいいというか。またベースがすごくいやらしい感じなのもポイントかもしれません。
Lucciaは自分の日記11/17の所で、別の曲を聴いて思い出したことを書いてました。改めて聴くとやっぱりパクってないか?(笑)偶然かなあ〜まあでもこっちの方がアレンジにしろ歌詞にしろ細部まで細やかに整えられているなと思いました。(この曲に限らないのですが)ため息しか出ません。きっと婆さんになってもすてき〜とか言いながら聴いてるんだろうな…(怖)上でリンクしたREMIXヴァージョンではこだま和文のトランペットが入っているのですが、ここには入っていない、くらいの違いでしょうか。別に入ってなくてもいいです。
ギターのリフとかサビのヴァイオリンのオブリガードみたいなフレーズとか本当に美しい。ドラムレスで打楽器はジェンベなのかなあ。踊り子の歌だけに?フィンガーシンバルみたいなのが鳴っている所もある。最初に指輪とか小さな硬貨が落ちるような音が入るのが好き(はあと)。歌詞を読んでると、今となっては紺屋高尾のようなストーリーを添えてみたりもするのですが、この曲を最初に聴いた時は、歌詞にそのまま引き込まれて出られない(笑)。僕と一緒に夜の丘で風に吹かれて歌う気分で居たものです。
この曲の空気感と自分の居る自然の感触(匂いとか温度とか)が完全にシンクロしていて、一昔前にあったという毛遊びの記憶さえ呼び覚まされるような、されないような。都会で聴くとまた違った感覚があるのかもしれませんね。まあすごい田舎なんだけど、その時その場所でこれを聴けたというのは本当に幸運だと思っています。これを聴いていた当時って、あまりにも音楽にはまっていて生身の恋の記憶が無いですし…恐ろしや。まあそれは過去なのでいいとして以下歌詞を。んーやっぱり言葉だけでは伝わりづらいかもね。やっぱり聴いてほしい。聴く?
Lucccia もう一度 Luccia 会いたい / 密やかな湖 翡翠の瞳 / 駆けて行く僕 息を切らせて / 緑(あお)く萌える草原 なだらかなその丘へ / 踊るあなたの胸 触れたいと / 崩れ落ちる僕に 時間(とき)はない / 陽光(ひざし)には黒髪 Luccia 緩く 揺れながら絡んで…… / Luccia 愛してくれたら
Luccia もう一度 Luccia 会いたい / 過ぎ去った物語(こと)だと 言うには悲しい / 夢と砂 手のひら Luccia のせて 魅せながら遠のく / Luccia 僕から / 宇宙(そら)に微風(かぜ) 吹くまで Luccia 僕を / 月からの粉雪(ゆき)ほど Luccia 愛してくれたら……
| 2008年01月12日(土) |
土曜日 / Let it shine |
連休中も仕事なのでたくさん更新しました。久しぶりに書いたけど言葉出てこないなあ…悲しい。もの忘れもひどいし。先日もいいかっこしようとして韓国の俳優のこの人に似てるでしょうっていう話をメールに書いて、名前がぜんぜん違うということにいまさき気づきました。えーと…、このジャケの人なんだけど。訂正すべき?しかし日を置いて気付くっていうのが重症というか末期というか…うーん、恥ずかしいなあ。
今日の話題はこれではなくて、あんまり小唄つながりで(笑)新作出たてほやほやのブラック・スネーク・モーン。誕生日特典で半額で借りてきた。やっぱり今年1本目はこれしかないでしょう!と思って見ましたよ。去年はミス・リトル・サンシャインというホームドラマ、その前は500発の弾丸というマカロニウェスタン+ホームドラマでしたね。どれもよかったです。
ちょっと前に旧作のハッスル&フロウを見て期待感を高めて待っていたのですが、予告編でサミュエル・ジャクソンがトラクターに乗っている所だけでどんぶり飯がいける状態(馬鹿)。好きなのサミュエル・ジャクソン…それだけでいいんだけど、クリスティーナ・リッチも出るというので楽しみでした。ポスターの図案がかなりえぐいけど、作品の映像はそんなにどぎつくはないですね。テーマも家族愛とか信心とかそういう素朴な所につながっていくような感じ。損得考えずゆるやかにつながっている人間関係というのもここにあって、南部の環境についても考えさせられる。監督のコメンタリを聞きたいんだけど、レンタル用には入ってなかった。買うしかないのか。
RLバーンサイドに捧げられた作品。アルバムのジャケが元ネタなのではという指摘があってなるほど!と思いました。ブルースとは男と女の間のことだよというサンハウスのモノローグから映画は始まる。まじめに生活を送っていたのを飽きられて弟に妻を寝取られた男、幼少時の虐待の記憶から逃れるために男を求める女の子。彼女と一緒になって自動車工場をつくるという夢のために海兵隊に志願するも、すぐに不安神経症で銃が実戦で撃てず除隊されてしまう男の子。幼児期のトラウマに苦しむ女の子の様子がもろ悪魔憑きなのはどうかと思ったけど、その辺がおどろどろしくて南部の暑苦しい空気とブルースの音に溶け合っている感じがしておもしろかった。ブルースの風土。
サミュエル・ジャクソンがもともとギター弾きで、更生して?まじめに農業を営むものの、妻にこんなんじゃ錆び付いちゃうわみたいに言われて出て行かれる。そういうことがあった後すぐに女の子を拾って悪魔憑きなのを目の当たりにして(笑)除霊いや病気を治すという言い方で家にしばらく引き取って面倒を見る。でも男もモヤモヤがだんだんたまっていく感じで、最後に毒を食らわば皿までとギター弾きに出かける所がおもしろかった。サミュエル・ジャクソンはもうちょっとうまいかなと思ってて期待はずれではあったけどかなりかっこいいです。
クラブの場面もいいんだけど、家で弾いてる所もとてもよかったです。マイギターがBBキングのルシールじゃないけど、おそらく元妻のローズにちなんだローズピンクなのが泣かせる。嘆き節に添えるギターの音がぶっとすぎでしびれました。なまずとか黒蛇とか名曲の弾き語りもあり。後は歌を口ずさむ場面がよくて、やっぱり賛美歌とか黒人霊歌みたいな歌なんだけど、暴れる女の子をなだめて眠らせるために優しい声で歌う歌が子守唄ではなく嘆きに満ちた歌詞であったり、こういう時にふと口をついて出てくるものなのかなと思った。南部人の習慣みたいな。
またブルースの一夜を過ごした朝に、何かできるような気になって(笑)女の子がギターを持ち出して歌を歌っている場面があって、それもフォークソングというよりもっと素朴な賛美歌みたいな歌(白人霊歌というのもあるようなのでそれかもしれない。また黒人霊歌なのかもしれない。)でよかった。輝いている小さな光がある、この輝きを謙そんして隠す必要があろうか、蓋をして消してしまう必要があろうか。輝かせよう、輝かせなさいといった単純なフレーズの繰り返しなんだけど、クリスティーナ・リッチの子供みたいなか細い声で歌われるとたまらなくよかった。
| 2008年01月08日(火) |
ミリキタニの猫 / 描く |
毎日暖かいですね。もう寒くならないのだろうか。仕事行きやすいからいいんだけど。
ミリキタニの猫は去年見た映画なのですが、感想を書きそびれていました。桜坂劇場にて鑑賞。実はそんなに関心をそそられなかったのですが、本屋でこの映画の本を売っていて、ミリキタニさんの絵がとてもきれいだったので、大画面で見たいなと思いました。
ストーリーはヒビコレエイガ様のページがわかりやすのでご参照下さい。毎日通りかかる路上で暮らし、毎日絵を描いて売っているおじいさん。風景の一部だったのが、911のテロをきっかけにして監督のフラットに招き入れられ、撮られる対象となる。おじいさんの話を聞き、履歴を調べ、社会保障を取り戻す。芸術家としての強い意志を持って市民権を突き返しながらも、日系人強制収容所を出た後にニューヨークでまじめに働いた履歴があるために社会保障を得ることができ、最終的に彼の自立が可能になります。
自分はこの辺がおもしろかった。彼はずっと保障を拒否してるんだけど、周りの人がちりちり調査して掛け合って取ってくる。それはもらってしかるべきのものなんだけど、やはりラッキーとしか言いようのないことだと思った。若い頃の絵を見て、ずっと前から生活の保障があって画材もちゃんと持てて何不自由なく創作ができていたら…と考えないこともないけど、それがなくても、こういう映画にならなくても、彼は死ぬまで絵を描いてるんだろう。それでもやっぱり雨風をしのいだ方がいいし、ご飯は食べれた方がいいよね。
狭いけど暖かい部屋で暮らすことになって、猫が人になれるように雰囲気が変わってくる。絵もそれまでは戦争の記憶と米国に対する怒りを直接ぶつけるような感じだったんだけど、だんだんそうではなくなってきた。花や猫の静物画のような感じになったり。
ミリキタニさんの態度も、この辺は夜は危ないのだから夜遊びしないで早く帰って来なさいと父親か兄のような顔を見せたり(監督は女性なので…またこの言い争う所で、監督のリンダさんが猫に向かってお前は一人でちゃんと居れるのだから大丈夫よね、構わなくてもいいわよねとこじつけるように言う所がおかしかった)、絵を描きながら歌うのは全部日本の歌。後で収容所で生き別れになったお姉さんと電話で話す所が出てくるんだけど、そこも全部日本語で、それも広島のお年寄りの話し方を聞いているとぐっときてしまうのだった。
やはりこの辺はそういった人柄とか人間関係に焦点をあてて、よくもわるくも女性的な視点で撮ったというのがよかったのでしょう。時代状況的にもこういう癒される作風は受けると思うし。男性が監督だったら違うのかなあ…生活保障をどうこう、という所までは撮らなかったかもしれないななどと思う。確かに最後の流れは微妙に違和感を感じる所ではあるのですが、日系収容所ツアーなるものが地元の主催で行われているのはすごいと思いました。
後は、アートとそれを目撃し、記録する立場について考えさせられた。そもそもミリキタニさんがずっと強い意志を持って絵を描き続け、作品も魅力的だったことがきっかけでしょう。ホームレスは同じ場所にたくさんいたはずで、それから「選ばれた」理由がアートであるならば。(…)また当たり前のことだけど、見る(買う)者がいるというのは創作者にとって本当に大事なことなんですよね。
ここからは映画とは離れてくるんだけど、ほめる/けなすという評価の前にきちんと記録されることの重要さについて思う。特に時間の経過で消えてしまう音楽といったものにとっては文字にして演奏者にフィードバックされるというのは重要なことです。すごい大変なことなんだよね…といろいろ考えている感じ。年の初めに改めて思い出してみました。
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