舌の色はピンク
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2022年01月20日(木) 朝の立ち回り、恥知らずのマクドナルド

晴れ。
7時45分からの朝の立ち周りをしっかり記述してみる。
まず居間のエアコンは前日夜に予約してあるから、
起床した時点でちょっとは暖かい。
靴下を履く。
テレビをつける。NHKにして音量を上げる。
コップに水道水をついで飲む。
フライパンに油を引いて火をつける。
玉ねぎを1/3ほど切って大きめのみじん切りにして炒める。
残りはラップして冷蔵庫へ。
鶏もも肉は指先くらいの大きさに切って炒める。
ニンジンも大きめのみじん切り。
小鍋に水を入れてニンジンを全部入れてかるく煮ておく。
キッチンの引き出しからポリ袋を取り出して、
一時的なゴミ袋にする。
フライパンに豆板醤を加えて混ぜる。火は弱火に。
その間にトイレ。
お小水を済ませて手を洗い、食パン2枚をトースターにセット。まだ焼かない。
マグカップに牛乳を入れてレンジへ。まだ暖めない。
7時50分、前日に予約しておいた炊飯器が炊けたら
夫婦それぞれの弁当箱に詰めていく。
この時点で冷凍ブロッコリーも入れる。自然解凍がねらい。
ニンジンをフライパンの方に移して、
オイスターソースを加えて強火に。
木べらでガッと混ぜていく。火を止める。
専用の小型カップに水を入れてトースターに注ぎ、
3分半加熱。
キッチン上の生ゴミをまとめてゴミ箱へ。
冷蔵庫からトースト用発酵バターを取り出しておく。
小鍋で水を加熱。
8時直前、NHKの朝ドラを絶対に観たくないので
民放にチャンネルを切り替えておく。
トーストが焼けたら電子レンジで牛乳を2分温める。
トーストに発酵バターを塗りたくり、食卓に置く。
水を注いだコップも食卓へ。
自分用のマグカップに砂糖とインスタントコーヒー豆を入れて、
小鍋で沸かせたお湯を注ぐ。
レンジの加熱が終わる直前、
妻用の電熱ストーブの電源をつけて、
寝室の妻に呼びかけ起床させる。
牛乳が温まったら少量を僕のコーヒーに注ぎ、
あとは妻用として食卓へ。
自分用の電熱ストーブもつけて、
これから着る服を温めておく。
食べ終わったら食器をシンクへ。
洗面所へ向かい、歯を磨く。
歯磨きは4,5分かけたいから居間へと戻り、
テレビを見ながらちょっとした散らかりを片付ける。
歯磨きを終えたら着替え。
スラックスを履き、半袖の肌着を身に着け、カイロを貼る。
長袖の肌着を着て、シャツ、カーディガンを重ねる。
フライパンや皿、コップなどを洗う。
弁当の仕上げ。サラダ菜をちぎって入れて、
ドレッシングを少量たらす。
僕の弁当箱は箸とともにランチボックスへ。
キッチンをさっと拭いて、
燃えるゴミをまとめる。
新しいゴミ袋をセットする。
もうトイレに行きたくなってるのでここでまたお小水。
これで8時28分。
2分間は猶予があるから、
ストーブの前で温まってる妻のもとで
わずかにコミュニケーションをとって、
30分になったらコートを羽織り、ニット帽をかぶる。
マスクを装着。
ポケットにはWimax、スマホ、
キーケース、ワイヤレスイヤホン。
居間のエアコンが1時間後に切れるようにして、
8時32分に家を出る。
この時間に出れば、急がず歩いても
信号につかまっても51分の電車には間に合う。



車両内は寒かった。足先がひどく冷える。

昼休み、弁当をたいらげた後に郵便局へ。
寒中見舞用の切手を64円が20枚分で1280円分買い、
さらにワクチン接種券申請書の封筒の分も買ってこちらはそのまま出した。
その足でドラッグストアに寄り、水と缶コーヒーを買って店を出て会社へ向かうさなか、
マクドナルドが立ちふさがる。
店の前に立ち並ぶ客が歩道を占拠しているのだ。
迷惑すぎる。
この場合、客たちをそう責められはしない。
いや個人的には文句のつけどころは多々あるのだが、
責任の所在は明らかにマクドナルドの方にある。
ここの店舗はレジカウンターが外に開かれている。
つまりレジ待ちの客を店舗内に格納できるつくりになっていない。
マクドナルドは昨日今日商売をはじめたわけでは勿論ない。
ここははじめから、外に客を並ばせる仕様になっているわけだ。
大資本がコスト削減のために。
公道に客を並ばせることを予め盛り込んでいる。

飲食店における行列にはおそらく厳しい取り締まり条令はないのだろう。
たまに列の整理を見かけても、近隣のお店の迷惑になるから…といった調子で、
おそらく法的には問題がない。
”だから”
マクドナルドに心底腹が立つ。醜い。汚い。呆れかえる。
恥を知れよ。

社会学者の松原なんとかさんは、
資本主義そのものがルールのグレーゾーンを開拓するよう動機づけられており、
この開拓したものが富を得ることが、資本主義の創造性の源泉の一つになっている…
と説いている。
まったく正しいと思うが、…が、
その”が、”が大事なのだ。この”が”に人間が詰められている。
人間。
山本七平は書いてたっけな。


東京新規感染者数8600人。
前日比1000人増は微増ではないが割合でいえばドカンという印象は薄い。
しかし検査数の限界や、わざわざ検査してない人まで含めると
潜在的にはもう相当数に昇っているだろう。


帰りは西荻に寄って、
TSUTAYAで映画を借りられないものか下見。
ねらっていたタイトルは検索機にひっかかり、
ジャンルも知れたがあるはずの場所にはなかった。
図書館のように、現在位置を知らせるようにもできるはずなのに
こういうとこでつまづいてるから
配信サービスに遅れをとりっぱなしになるんだよな。
自分もTSUTAYA店員だったからこそいう。
まぁじっくり探す面白さこそが店舗の魅力なんだけれど、
今日はとっとと帰りたかったから諦めた。

八百屋でいくらかの野菜を買ってMyROADへ。
この施設に入るための入り口にあたる階段には
高確率でウーバーイーツに従事している人間が
堂々と自転車を止めて座り込んでいる。
煙草を吸っていることも多い。
そして大抵、やや強面でふんぞりかえっている。
僕は彼らを町を腐すゴミだと認識しているから
蹴るか蹴らないかのすぐ間際を大股で踏み歩き
舌打ちを一発だけする。
マクドナルドの例の通り
彼ら自身よりかは
こうした現実を容認というか前提においている
ウーバーイーツのシステムに問題があるのだけど
こいつらにも恥を知ってほしいんだよな。
お前ら一人ひとりの心がけ次第で
ウーバーイーツへの僻見や悪評だって
確実に翻しうるのに
真逆のことやってる。
あのバカげた経営戦略にのっとって
個人事業主って扱いにされてるけど
看板背負ってる以上は
真っ当な振る舞いを心がけるべきでしょうに
バカだから自分勝手に振る舞って
社会が悪いとか政治がアホだとか
見当違いの文句言ってる。


気分害されながら施設に入ってみると
BGMにあの
オフィシャルヒゲなんとかいう害音が。
メロディーも歌詞も歌詞の乗せ方も
リズムも編曲も演奏も
あますところなくダッサイダッサイ救いようのない、
ダサさが凝縮された害虫用の楽曲が流れていて
もうどうしようもなく追い詰められたところで、
肉屋の割引券が見つからない。
先週土曜日に、2割還元を見越して散財をした成果であるところの
400円超えの割引券…。
それを失くしていたなら
それ自体は自分の責任なのだけど
よりにもよってこんな汚物曲を聞かされながら
一刻も早く立ち去りたいさなかで
ないぞ、ないぞと探さなければならない時間は
もう もう
こうやって人は発狂していくのかと実体験していく心地で
あぁ無差別刺傷とか本人に利するところのない犯罪って
無数の不運や不遇の線が重なって特濃の点になったところで
起こったりするんだろうなあと思った。
いや自分にはそんなケは到底ないのだけど
ずーっと延長線上にはあるんだろうなと。

そうして帰り道、妻から電話からかかってきて
今つまらん思いをさせられたばかりなのだと打ち明けると
ことさらに愛嬌を振る舞ってくれたから助かった。
妻がいてよかった。
やはり孤独はアブねーんだろなと思う。
わかりやすい例だ。


夕飯は豚汁。
茄子の揚げ浸し。
たくあん。
妻の要望でたくあんにはマヨネーズを添えた。
で久しぶりに映像の世紀を見た。
第一次世界大戦と第二次世界大戦の間。
のアメリカの隆盛と、株価大暴落。
科学分野の発展による夢、希望に満ち満ちた1920年代のアメリカ、
そりゃあ誰もが憧れるよなあという明るさと熱狂が
映像によく表れていた。
Youtuberの先祖みたいな連中がいっぱいいたけど。


夫の育休について調べた。
よくわからないが少なくとも8週間、
希望すれば何ヶ月間かとれるのだろう。

分娩の同意書にいくらかの情報を書き込んでいった。
血液型のRhの型まで書くのに驚いた。
まず間違いなくプラスなんだろうけど
怖いから過去の書類から確認をとらなければならない。


最近にしては遅く、23時過ぎに入浴。
出てから妻に、素読について語った。
かつて日本では、
子どもにとっての学習といえば算術と国語で、
国語というのは素読と書道であったらしい。
素読とは大雑把にいえば四書を読みあげること、
つまるところは論語の音読で、
意味がわからなくても
ただひたすらそれを読み上げ続けることが
のちの知識人にとっての素養になったと
これまで数々の本で読んできた。
なんとなくわかる。
言語が覚束ない子どものうちに、
言うなれば一流の音楽をたたきこむわけだ。
言語の裏にあるコード、背景の秩序、
語と語との関係性…
そういった構造を知らず知らず会得する。
言語能力についても期待できるだろうが
なにより言語センスが磨かれること請け合いだ。
その後の学習においての素地にもなるし、
大人になっての処世にも計り知れない影響があるだろう。

あんまり子どもにあれこれを押し付けて
当人の羽ばたきの余地を狭めてやりたくはないが
これに関しては実施したい。
幼いうちから英語を聴かせて…とかクラシックを…
よりも優先して、多少当人が嫌がったとしても、
頭ごなしにさせてしまいたくはある。
でも女の子相手だったら無理かも…
厳しくできない…


ちょうどいい機会だからと
ロシア・フォルマリズムについて調べなおしてみた。
日常言語と詩言語とは別のもので、
すでに見知っているはずの語句を、
すぐに既知のそれと認知されないように、
あえて認知されにくくなるような読ませ方をするために
まわりくどいような文章となる…

あらためて考えてみると、これは文体確立の大いなるヒントとなる。
これまでも日常風景の異化は努めてしてきている。
舗装されきった思考プロセスを不通にしてやること。
現実の認知をまやかす。

見知っている道で立ち止まる。
耳を澄ます。
普段と違うことをやる。
音楽を聴く、
この路地にテーブルを置いてフルコースディナーをしたなら、
この見知った風景も異化される。
思考プロセスに夾雑物を混ぜ込んでやること。
ある言葉をその言葉であると即座に承知させないこと。
意味の位相をずらすこと。
意義に意味をかしずかせること。

ずらす。ずらす。ずらす。


2022年01月19日(水) 芥川賞直木賞、異界、アジール

晴れ。
冬は晴れが多くて良い。良い。ヨヨイノヨイ。
寒いったらありゃしない。

弁当はナシゴレン。エビ入り。今日は目玉焼きもつけた。
美味かったなーそして辛かった。満足度が高い。


東京、新規感染者数7300人超。
「オミクロン株は軽症状」「インフルエンザと変わらない」
といった声がもはや通説となっている。
しかし僕のところは妻が喘息もちで妊婦で
もし罹患したら産婦人科医に通えなくなる点で
やはり警戒が必要で、
というか周りが油断できる状況と反比例して
むしろ警戒を高めなければならない。

うちの会社の仕事は出勤の必要性があるのだけれど
部分的には自宅でできる業務もある。
その体制へもっていくにあたっては
厄介ごとはあるものの決して困難ではなく
十分検討の余地があるのに
取り組んでみようともしないから
従業員にナメられるのだ。
体制改善の声をあげる動きは
どんな企図であるかに関わらず
動こうとする構えそのものを
今の上司につぶされたしな。
誰に見捨てられても文句の言えない会社。


21時50分に帰宅。
妻は今日さっさか病院に行ってきたらしい。
血液検査については内科ならどこでもいいようだったからと、
喘息で世話になっている先生に相談してみたところ、
妊婦なら全然問題ない、
数値でいえば今の倍くらい出てたら問題だけど、
まだまだ心配いらないよとの所見をもらったそうで、
精密検査までは不要との判断をくだしたようだった。
僕としてもほっとした。


夕飯は餃子。西荻の冷凍の。最近めっきりお世話になってる。
実はカロリー量もそう高くはないし、
月イチくらいならアリにしている。手軽で美味しい。満足度が高い。

芥川賞と直木賞の受賞作品が決まった。
直木賞は米澤穂信先生。
ひいきの作家であるので嬉しい。
受賞作である黒牢城はまだ読んでいない。
純文学以外は優先順位が低くなる。
理想はカフェとか旅先なんだよな。とっておこ。
で芥川賞が
ウーバーイーツに従事する青年を題材にとった作品だとか。
うっわあ…。反吐が出るな。
去年だか一昨年はアイドルの推しをテーマにしてた作品だったし、
そういう
「現代社会のトリミング」
みたいな後追いが正統派文学作品だと位置づけられるの
愚の愚の愚じゃないのか本当に。本当に。
コンビニ人間も
 それ散々マンガで描かれきってるでしょ
って程度のもんだったし恥ずかしい。
ただ今回の作品については紹介文を目にしただけで
実際に読んでみたわけじゃないから
まぁいい切れはしないんだけれども
いまこの時代にあってウーバーイーツを題材にとってるだけで
もう恥ずかしすぎる。
でレビューに「考えされられた」系の感想が並ぶという。
馬鹿馬鹿しい。

MicroSoftがナントカいうゲーム会社を
7兆円以上の額で買収。
メタバース市場を見据えての投資のようだ。
メタバース。
オンライン上のデジタル空間で人々が仮想現実を共有する。
僕にとっては怨敵となりうるが
敵のことは知っておかなければならない。
ただ現時点ではどうなるものかよく知れない。
インターネットが、世の多くの人にとっては
実質 www…ワールドワイドウェブで共有されているように、
メタバースも「一つのだだっぴろい空間」となるのだろうか。
実際にはそうはならないだろう。
かつてのチャットルームのように、それぞれに空間が用意される。
そこへアカウントそれぞれのアバターで入室する。
じゃあその分だけアカウントが、アバターが、登録が必要となるわけで、
これは面倒以上に、つまらん、白ける仕様だ。
ルールを熟知している者向けの、
より体制的、秩序的、奴隷的のクローズドシステム。
世界を模したような
おおおおーーーーーーーー…きな町が
インターネット上で再現されてるなら面白そうとは思うのだけど。

テレビ画面には
メタバースのプロモーション映像が流されていた。
世界各国といえるビジュアルの人々が
デジタル上で寄り集まっている。
そのなかにヒジャブをまとった女性がいるのに目をつけて、
「やはりイスラム圏の女性はこういう場でも
肌を隠さなければならないのかな」
と妻が疑問を口にしたので私見を述べた。
ヒンドゥーのカースト制度により
職業選択の自由が制限されているインドで、
プログラマーやシステムエンジニアは
戒律が規定されていった当時にはなかった職業であるから
誰もに拓かれた成り上がりの梯子だということで
最下層の人間でも目指せる、だからインドは工学が強い…
という話でも見受けられる通り、
イスラムにおいてもデジタル仮想空間における振る舞いなどは
戒律を規定する原典には記述がないわけであるから、
そこについては緩いか、あるいは議論の余地は望める。
ただし、原理的には神による被造物の模造自体を禁じているはずだ。
だから中東圏では絵画は発達していない。代わりに模様が発展を遂げた。
そんな文化圏において、人間をデジタル空間上に再現させる試みが
どれだけ受け入れられるだろうか。
とはいえ、遵法主義で知られるユダヤ教ですら、
旧来の戒律を現代社会に適合させようとする学者一派が
勢力を増しているとも聞くし、
中東圏の映画を見ていれば、
イスラムだって原理主義は少数派で、
相当現代に迎合しているだろうことも見当がつく。
で仮想空間上の女性が肌を見せるかみせないかは
せいぜいファッション程度の意識にとどめられるんじゃないか、
そんな話をした。


アジールについても話題にしてみた。
アジール。
中東圏における第三空間。
日本語では、聖域とか逃げ場所とか訳されもする。
駆け込み寺はかなり近しいだろうが、
それよりかは広義に扱えるはずの場所。
ある人にとっては馴染みの居酒屋だろうし、
親戚の家や、橋の下、物置、秘密基地、
人によってアジールは多岐に渡るだろう。
それを規定するのは場所ではなく場所性だ。
どんな場所だってアジールになりうる。

ちょうど今日、異界について考えていた。
異界。異界感。
それはルーティンワークの真反対にある。
毎日同じような生活をしていれば、
どの場所も知れていくものになる。
それこそが大人になることだ。
この日常化を厭がる人間は旅に出る。
旅先には異界が広がり、旅情は異界感を促進してくれる。

子どもの頃にはどこもかしこも異界だらけだ。
世界は知らない場所であふれている。
知っている場所ですら、時と状況ですぐに異界となる。
単純な話、子どもは夜を知らない。
夜の電車、夜の学校、夜の道、
なんだったら自宅だって、夜になれば容易く異界に化ける。

あんまり他の人間がどうかは知れないが、
僕は異界と異界感を求めている。
もっと他に的確な言葉もあるかもしれない。
ただ今日、いったん、しっくりきた。
非日常とかノスタルジーとか熱狂とか
センチメンタリズムとかロマンチックとか
そういうんじゃない。
異界。
人の少なくなった夜の電車で
ふと迷い込んだような心地になる、
あの感じ。

ある人は言うだろう、
「世界はもっと広いものだよ。
あなたが知ってる狭い世界だけで、
知ってるとか知らないとか判断しないで、
もっといろんなところに行ってみたり、
いろんなことをしたらいいんだよ。
自分の世界が広がるよ」と。
僕はこの手の言説を軽んじている。
低級な解決方法だなと見下してやまない。
実際僕も旅は好きであるし、
新しいことをすれば世界が拓ける。
しかし、知っている場所を知らない場所へと転化させる、
その魔術的作用の方が高度な知性の働きであると信ずる。
だから、ロシア・フォルマリズムが言うところの
 異化
こそは僕にとって目指すべき境地だ。

ネット空間は場所ではないが、
場所性は認められる。
そこは少なくとも一時期は、
僕にとっても異界でありアジールだった。
今時分にあっても、ある人のある時期にとっては
アジールとなるのだろう。
メタバースね。
敵は敵でもせめて好敵と見なせますように。


2022年01月18日(火) 妻健康診断結果、木製ボドゲ、クイズ番組

晴れ。
こっからが冬のピークか。
例年になく冬の終わりが怖い。
これまでは恋しいばかりだった時期、
啓蟄
が、これからは意味性具体性をもって迫ってくる。
つまり、字義通り、虫が目覚めだす…。
土の中で眠ってくれているこの期間は心穏やかだけれど、
三月にもなれば湧いてくるのだ。
雑草取りは2月の末からやるとしよう。
あとは部屋をきれいに、清潔に保つこと。

弁当はローストビーフサンド。
玉ねぎ薄切りをオリーブオイルで炒めておいてブラックペッパーを振る。
トーストにマスタードを塗り、
サラダ菜とローストビーフをこんもり挟んでいく。
できあがりはボリューム不足に見える。


九段下に着いてから
信号待ちの間に
地域活動支援センターみたいなトコに寄って
いくつかチラシを貰ってきた。
ボランティアには興味がある。
かつては
いかがわしさや
やらしさとか
なんかこう出会いを求めて…みたいな意識が見えてイヤだったけど
それどころじゃなく地域課題は切迫しているし
今後は自助努力が急速に求められていくだろうから
今のうちから慣れておきたいというのもあるし
割と自分自身の主題とも噛み合ってる。
「善行」って意識よりは
「地域課題への取り組み」なのだよな。
社会の成員としての成熟が
成熟した社会へと往還していくのだとかなんとか
まあいろいろ言える。

チラシにある募集は多くが平日昼間のものだった。
数は少ないが土日の募集もある。
子どもが産まれる前に…とも思うけど
ウーン
ジレンマだな。
それまでにしておくべきこと多い。


なんのきっかけもなく
なんとなくふと思ったこと。
いま北朝鮮のトップが代替わりして、
でだ、
諸外国に友好的な国交を求めたら…を夢想した。
これまでの反動があるから、
相当の祝福をもって受け入れられる気がする。
ちょっとだけ具体性をもたせてみると、
おそらくアメリカ相手の極秘会談から始まる。
大統領と、外務長官や国防省やらの要人に交渉する。
……我々にも自国民への面目と威信があるから
屈したとされるわけにはいかないが、
安全保障と市場経済に関する取り決めについては
極力意向に沿う格好で応じる、
ただしこちらから要求したものとはしない、
そこで貴国に”英雄”を立てる。
長官でもベテラン外交官でも若手上院議員でもいい、
ある誰かが、私に交渉をしたのだ。
極めて困難な道程であったと、
映画になるような物語に仕立てるがよろしい。
そして、私が応じた。……

いやもう全然だからどうって話ではないんだけど。
こういう未来が訪れたならちょっと面白いかなと思った。
実際、こんだけワルモン扱いされてきた北朝鮮が
懐全開にして和睦を求めてきたら
観光客が殺到するだろうなって。少なくとも一時的には。
いやちょっと楽観にすぎるかな。
ことを単純化しすぎてもいるか。


ローストビーフサンド美味しかった。
でも味が相殺されてるな…。
ローストビーフ、結局はそのまんまを食べるのが
一番美味しいんじゃないだろうか。


帰宅とともにポストに投函されていた
妻の健康診断検査結果を手渡す。
要再検査。
白血球の数が基準値を上回っているとのこと。
白血球の増大は、白血病や血腫の危険があるとのこと。
ただし基準値より大幅に高いわけではなく、
また去年も高めではあったから皮膚科の先生に相談してみたところ
まぁそんなもんだろうと様子見を推されたようだった。
原因としては、アレルギー反応、喫煙、ストレス、
さらに妊娠でも増えるようだ。
白血球の増加とはつまり
「身体の異常に抗おうと反応し」すぎているとのことだから、
アトピー性皮膚炎なんかあると高めになりやすいらしい。
禁煙は9月中旬からだからまだその影響もあるだろうし、
あまり心配はいらないだろう。
とはいえ不安は除きたいからと、再検査は強くすすめた。


夕飯は天ぷら。
カリフラワー。大葉。パプリカ。上州ネギ。
玉ねぎとニンジンのかき揚げ。
それにお吸いもの。ぜいたくだねー。
揚げたて美味し。
今日はちゃんと岩塩でいただいた。
冬のカリフラワーの美味しさには驚がく。
かき揚げも美味しい。幸せだ…。
ほんの数年前までは天ぷら毛嫌いしていたものだけど。
自分で作るようになって目覚めたパターン。

テレビはなんとなくつけていたクイズ番組。
普段は見ないけどたまたま気になる問題だったから
二人で挑んでみてしまった。
脳トレ的な。
その流れで、続く難読漢字問題にも挑んだ。
脹脛[フクラハギ]はなんとかクリアしたが
コメカミだけが読めなかった。
ていうか漢字変換にも出てこないな。
番組構成とか難易度の裏側まで推し量ると
低俗まるだし番組なんだけれど
こうして家族で楽しむものなんだよなこれは。
いかにもお茶の間向けの。
くらだないと嘲りつつなんだかんだで楽しんでしまい敗北感。


21時半過ぎ。スイーツを食べた。
妻の会社の付き合いで頂戴したもの。
ヒルトン東京謹製のアフタヌーンティーセットを
冷凍でお届けという代物で、
昨日のうちに同僚とオンラインチャットしながら食べたそうなのだが
特別に常套なわけでもなく
きみが作った菓子のほうが美味しいよ
と妻が事前に言っていたので
その触れ込みのもと頬張ってみると意想外の美味しさがあった。
見た目もいい。
プチガトーがポコポコ並んでいるだけで目が嬉しい。
出色はガトーショコラ。
ムースがいい仕事してる。
チョコレートらしいチョコレートを久しぶりに食べた。
タルト・オ・フリュイはオーソドックスながら気取らず、
果物の味を前面に出してきていた。
ベリーの酸味が嬉しい。
あとはホワイトチョコレートによる
ビジュアル重視のケーキとかあったけど
僕らはホワイトチョコを好かない。
とくに、苺の造形を模した苺味のプチガトーは
色や形を再現するために
ホワイトチョコレートが多めに使われていて
ヘンに甘ったるく食べきれず残してしまった。


22時過ぎ、遊ぼう遊ぼうと妻がねだる。
カードゲームをしよう、
いや麻雀をしようとやる気を見せるが
僕の方では簡便に済ませたい。
何かないかと部屋を見渡して
 KATTE NI SHIYAGARE
が目についた。
積み木パズルのようなゲームで、
開けた覚えはあるのに遊んだ記憶はない。
説明書を読むとスグできそうはあり、
試してみたところなかなか楽しめた。
対戦ではなく協力型。
しかし互いの心理を読み合う必要があるという、
それなりに思考力も試されるゲームだった。
プレイ語妻は、なにかこうした木製ゲームはないものかと、
アフリカの伝統ボードゲームを調べていた。


寝入りばなに妻に聞かせる即興のお話、
昨晩は悪くなかったから
久しぶりにメモっておく。
お題が 破魔矢 だった。

…破魔矢の原料を生業としている採取人がいる。
原料は魔の山に自生している。
採取人は危険を顧みず原料を確保する。
この原料は採取人から加工職人へと手渡される。
加工職人は原料を選別し、削り、不純物を除去し、
秘伝の液に浸し、燻し、天日干しして、また削り、
切り、油を塗り、形を整え…と七面倒臭い手順を踏んで
矢に仕上げていく。
ただし天日干しをしている間に、しばしば破魔矢泥棒が現れる。
泥棒のせいで数は半分以下になってしまう。
まだ破魔矢にもなってない未完成品ではあるが、
この時点のそれは食すと実に美味いので、
病みつきになった者がくすねてしまうらしかった。
そうして数少なくも完成した破魔矢は、
デザイン業者の手により小奇麗にパッケージされ、
使い手のもとに届く。
使い手には破魔矢で射抜く対象がある。
魔の山である。
恐るべき魔の山を、破魔退魔の念で駆逐してやろうと、
破魔矢を射る。
突き刺さるごとに魔の山が蠢く。たしかな手応え。
だがこれは、魔の山の生存戦略であった。
使い手は何も知らないが、射た破魔矢は種となって
山でまた芽吹きだす。
そうして山は繁茂する。
いわば使い手は魔の山を育ててしまっているのだった。
採取人はそのカラクリに感づいている。
だが自らの食い扶持を優先して、知らんぷりをこいている。
破魔矢泥棒こそは破魔矢が元凶と知っていて、
この循環を止めてやろうという正義の一心で
盗みを働きだしたのだが、
なにぶんその美味しさに取り憑かれてしまったものだから、
すべては盗まずに結局循環の恩恵に与っている。
使い手がその真相を知ったときどうなるか?

…までは語られることなく妻が寝入ったから、
この話はここまでとなった。


入浴後、ちょっとだけ読書。
しながらだらだらとスマホ。

睡眠時間を長めにとるようにしたいという妻の要請に従い、
0時半就寝。
寝入りばなにどんなお話を聞かせたかは覚えていない。


2022年01月17日(月) 世のため人のため、醜い心、都史概観

晴れ。
目覚ましで起きた後
強い眠気に襲われて驚いた。
一二年前までは恒常的だった朝の眠気。
とうとう再来したか…。
助かるけど困るな…。
しかし確固たる意思をもって起床。


朝イチでリユース品、リサイクル品特集。
世田谷区とジモティーが提携して
住民がもちこんだ不用品を格安で売っている。
無料だったりお金とっても100円とか。
きみはこういうのも好きじゃないの、と妻が問う。
メルカリに比べればジモティーにはまだ嫌悪感がない。
「人のためになることが世のためになるとは限らないし、
世のためになることが人のためになるとは限らない」。
これは僕にとって重要な見方で、
この目線で昇り龍の企業を見通してみると
「人のため」を謳って
さも「世のため」になっていると見せかけている、
そういう経営モデルが多い。
ものすごく単純化すると
「やってお得」(需要に応じたサービスでプレイヤーに利をもたらす)
「やらなきゃ損」(見えない負担が非プレイヤーに積もっていく)
という図式は
長期的、俯瞰的に見て世を劣化させる。
しかし短絡的、近視眼的には
「互いの利益を最大化させる」ように見えるので
多くの人が飛びつく。
そしてカシコぶっていう。
「なんでやらないの?」
なかには、
別に世のためなんか知ったこっちゃねえ自分が大事、
と割り切ってる手合いも少なからずいようが、
そのくせ物価の上昇がとか不景気がとか
社会的弱者がとか言い始めるのだから考えが足りない。

ただ嫌悪感があるだけで全否定はしない。
この
「全否定はしない」
ってのもかなり大事なんだけど、
嫌悪を向けられた側は
「全否定された」
って受け止めがちで、
それだけに
じゃあ矛盾点をつついてやろうとかいう
アンチョクな自己防衛に走りがちなんだよな。

ああ全く朝から剣呑だ。
「何と戦ってるの?w」
とかいいだすやつもいるしな。お前とだよ。


弁当、ガパオライス。
パプリカ炒めて挽肉炒めて中華だし、
味付けは塩と醤油のみ。
大葉切ってのっけてできあがり。ラクチンラクチン。


冬。冬いいな。
虫いないし…

出勤時、二十歳の冬に愛聴していたアルバムを聴いてしんみり。
当時は一人暮らしで
テレビもなくインテリアもなく
今思えばよく人と会って遊んでいた。
毎日虚無と刺激が押し寄せてて無敵だった。
…ていうか当時の日記もここには残ってるのか。
その日その日の記録なんか全然してないけど。


弁当美味かった。
月曜だけど頭痛の気配なし。
代わりにとてつもない眠気。
休み時間は机に突っ伏していた。
が実際に眠れるのは3分くらい。
体がダルい。
家でハリキッて家事にいそしんでいたい。


今日は月曜日だからと
朝多めにコーヒー飲んだのが効いてるのか
頭痛には見舞われなかった。
あと寒さにも警戒して
貼るカイロはいつも腎臓裏に貼ってて
今日はさらに貼らないカイロと首筋にあててたし
肌着も着込みまくってたから
むしろ暑かった。

凍えもせず帰宅。
でも夕飯はラーメン。妻はぶっかけ。
美味しく平らげて、
月曜夜のお供であるグレーテルのかまどを見た。
ガレットモア。
何回か作ってみようとは思ったものの
結局アーモンドクリームのパイでしょ、
と思うとあんまり惹かれなかったんだよな。
表面の月桂樹の模様描きにだけ興味がある。
フーン粉砂糖を溶かしてツヤツヤにするのか…
へー…


ああー
めちゃめちゃどうでもいいことなんだけれど
でも自己内省としてはどうでもよくなく
人に話すようなことではないが
向き合っておかなくちゃいけねーこととして
雨上がり決死隊の宮迫さんが
落ちぶれていく様に愉快さを感じている、
そういう浅ましくて俗で程度の低い
お粗末なしょーもない自分がいる。
ネット上の
いかに彼が愚劣であるかをとりまとめた言論の数々に
ちょっとスカッとするような愉しみを享受している、
そういう、ダサダサの、ザコっぽい、
あらゆる観点から難詰できる醜悪な心のありかた。
しょうもないぜ。マジでしょうもない。
もうちょっとマシな人間になれてるかと思っていたかったけど
つくづく自分に失望する。


都史外観
を現時点で整理できる限りして、
Twitterにアップした。
見る人が見ればビビビッときそうなものだけど。
僕は これは というアイデアがあり、
そのアイデアの構成要素については
あちこちに小出しにしている。
あたかも犯人が証拠を残すように…。
名探偵がいるならそのパズルを解いてみせて、
アイデアの全体像も把握できることだろう。


本も読まずに寝た。


2022年01月16日(日) 母娘、Apple、書類整理、集中

晴れ。
朝っぱらから太平洋全域に津波警報。
東京は呑気なものだが
神奈川の一部なんかでは
夜通し警報ベルが鳴りっぱなしだったそうだ。

気象庁はトンガの噴火の影響とはいい切っておらず、
そのおかげで専門家があれこれと言及できているそうだ。


朝食後、一息だけついてOKマートへ。
さらにスギ薬局でA4普通紙を買った。
会計し終えて店出て、自転車にまたがり
車の通行量が多い通りを渡ってから
手袋の片方ないのに気がついた。
店に置いて来てしまったか…?
取りに行くか大分悩んだ。
1分もかからないけど…
イヤしかし100円均一で買えるものとはいえ
コストはコストだし
買いに行く手間とか予定立ても煩わしい。
しかしモノスゴク面倒だ…。
店に落ちているとも限らない。
ただコートのポケットやバッグに入っていないから
九分九厘店にはあるのだろう…。
しゃーねーなっと諦めて
また通りを渡って自転車止めて
いそいそ入店してレジ前まで行ったら落ちてたから
回収してスグまた店を出た。
モノスゴク面倒だった。


帰宅後、洗いもの。
妻は鳥用の餌の装置になにやら細工をしていた。
なんでも、いろんな鳥に来てもらいたくて果実を設置しているのに
ヒヨドリが食い散らかしてしまうから、
ヒヨドリが餌をついばみにくくなるように
棒を挟み込んだりするつもりらしい。
小型のノコギリで木材を切断しようとする手作業が危なっかしいから
少しだけ手伝った。端を押さえてただけだけど。
ついでに餌箱を塗装してもいた。
乾いてから木枝に設置。
果たしてヒヨドリとの知恵比べはどうなるものか。


雑事を終えて入浴。
気持ちいい…。
存分にふやけた。


昼飯は韓国風おにぎり。
なんか名前がついてたけど忘れた。
ボウルにごま油、とびこ、たくあんみじん切り、
海苔、マヨネーズ、万能ねぎを入れて
ご飯とよく混ぜておにぎりにしたもの。
プチプチ感がオイシイ。

でもハイカロリーハイコストな割には
ガツンとくる美味しさでもなかったな。
もう作らなくていいかなと思われたけど
妻の口にはよく売れた。
次回やるとしたら海苔の量を増やすか。


久しぶりに本のスキャン。
借りてきた本のうち
これはというページだけを撮っていく。
iPnoneでの作業は苦痛そのものだったが
今度はiPadでチャレンジ。
かなり撮影しやすい。
ところがアプリの方に難がある。
どう検証しても他の付加条件なしに、
傾き微調整できない画像が出てくる。
全体の8割ほどは問題なくできる。
あとの2割ほどが、なんら他のページと変わらず
調整画面も出てくるのに操作ポイントに触れない。
あらん限りの処理を試してみたがバグとしか思えない。
最終的には45度回転してみたら操作できるようになった。
90度だと無反応。
なんだこれ。
よくこんなもの製品として世に出してるな。
と毒づきたくもなる…。


14時からザ・ノンフィクション。
今回はコロナ禍の結婚相談所。
40近い女性が
高望みしないまでもそれなりの条件を満たす男性を求めて
何人かとのお試し交際を進めていく。
番組上ではある資産家の30代男性を
最も彼女と接近した男性として紹介していた。
彼はいかにも女慣れしておらず
風体も垢抜けず会話も覚束ない…
そして当の女性との誕生日デートに
4ドシーのアクセサリーを贈っていた。
これは今頃Twitter上で
好き勝手な批評がわんさか湧いてるだろうと想像され
気持ち悪いと思った。
もはや今どき
「いい歳して4ドシーを贈る男性の拙劣さ」
よりも
「いい歳して4ドシーを贈る男性の拙劣さを嘲る」
方がダセえのにな。

あとこうした現代のお見合いって
顔を見合わせて相手の人となりを観察して
趣味とか価値観とか探りながら
「この人とセックスすることになるのか」
って意識もあるわけでしょう、会話中にだって。
なんだか不思議な感じだ。
別に現代の、とも限らないし
なんだったら合コンだってそうなんだろうけど。
近い未来お互い裸になって腰を振る、
その未来を実現させようとはしてるけど
おくびにも出さず趣味とか価値観とか語り合うの。
自然な出会いから仲が発展していくのと違って
はじめっから「男女の関係」を念頭に置いてるって
ちょっと想像がつかない。


庭。
妻の妨害にもめげず
ヒヨドリはまんまと果実をついばんでいた。
今度はエサ箱を吊るす装置を下に延ばして
枝からも背を伸ばしても
ホバリングしてもつつけないような位置にしていた。


妻は眠気に耐えかねて昼寝。
以前は悩ましかった彼女の昼寝も
妊娠した今では
あるべきものだからと受け入れられる。
時間をムダにするのとは違う。
寝られるなら寝ていたらいい。

僕は家事をチョコチョコ進めつつ
ゲームなどもして16時を前に妻を起こした。
妻は通帳記帳などの用件があり西荻へ。
僕は掃除機がけをした。
部屋がきれいになっていく。気持ちがいい。


お義母さんからLINEが入った。
今日がお義祖母さんの四十九日で、
無事に済んだとのこと。
妻が帰宅後に電話。
お義祖父さんはなんとか一人で生活を切り盛りしているようだ。
娘息子とのグループLINEで、
無事の確認を兼ねて毎日おはようと言い合っているらしい。
それがおはようの一言でなく、
なんだかんだで日記じみているとのこと。
いい話だ。

その流れで、義母はしばらく前に何年分もの日記を捨てたらしいと聞いた。
妻も、妻が話しているのを横から聞いていただけの僕も驚いた。

そしてふと、
こうして母娘が当たり前みたいに会話している様に
言い知れぬ感動を覚えた。
いたってありふれた、月並な感動なのだけど。
もともとはいなかった存在、
それが腹のなかである存在になって、
産まれてきて何一つ言葉も知らなったそいつが、
こうして一丁前に親と口を利いている…
スゲエことだ。
いま妻の腹のなかにいる7cmくらいの存在も、
いずれは親に口答えしたりする、
存在として対等なところにまで昇りつめるのか。
えらいことだ。


今日は夕方から夕飯の調理。
まずは本気のマッシュポテトをつくる。
じゃがいもを水からじっくり1時間茹でる。

その間にiPadからPDFをWindowsに移すことにした…のだが
これが大問題。
まずWindowsが外部デバイスとしてiPadを認識しても、
エクスプローラからは写真画像データしか参照できない。
ではiTunesから、となると
いくらかのアプリデータはデータを参照できるが、
今回の目当ての「メモ」は出ない。
「i-Books」にも同PDFを転送してみたが
電子書籍として購入したデータでないと参照されない。
やむなくファイル転送用のアプリをインストールして
いくつか試してみたがいずれも似たような結果に。

…もんのすごい怒りが到来。
「デフォルトの機能で本体に保存」された「PDFデータ」を
「Windowsに転送する」だけのことができないのだ。
ウソだろ?
なんなんこいつ。
いや最低限の道理はわかる。
かつては…それこそ初期iPodだって
こんなことは容易くできた。
しかし著作権管理の問題から
データ複製に制限かけられるようになった、
またAppleはStoreでの購入にあたっての
精神的な障壁を緩和させたい、
したがってより管理が強められていく、
制度もシステムも世の流れもそうなっている…

という当たり前に激怒する。

今回痛切に思ったのだが、
もしこの不遇、憂き目、損失が
自分一人に対してだけのものだったら
気分はよくないが怒りは湧かない。
そうじゃなく
根本的にオカシイから
そのバカさ加減とか醜さに
やりきれない憤りがほとばしって血潮がたぎる。
今はまだアホのAppleにも
世紀のクズ企業Googleにも
泣く泣くお世話になっている、
情けなくもかしずいて従っているけども
いずれは絶縁してやるのだ。

で今回は
最終的には全然別の関係ないお絵かきアプリに
一時的にPDFをコピーしてやることで
なんとか転送かなった。なんじゃそら。

調理にもどって、
ジャガイモが熱いうちに皮を剥いていく。
裸にしたら鍋に入れて
弱火にかけながらマッシャーで潰す。
少量ずつ、バター牛乳生クリームの液を入れていく。
丁寧に滑らかにしていく。
これで裏ごしすれば食感最高のピュレになるが
そこまではしない。
塩コショウで味整えて出来上がり。

上州ネギは15分ほど茹でて甘みを引き出してから
オリーブオイルでじっくり焼いた。
焦げ目がつくまで。

チョコレートソース。
バルサミコと醤油を熱して
クーベルチュールを溶かして
とろりとさせたもの。

大皿の中央に上州ネギを配置して
薄切りにしたローストビーフの半身を
乗せる調子で並べていく。
横には円形セルクルで形を整えた
マッシュポテトを添えて、
全体にチョコレートソースを
線上にたらしてってやる。
イタリアンパセリを飾って完成。

美味しかったけど
ちょっと味が複雑過ぎた。
これならシンプルなローストビーフでいただいてもよかったな。
ただマッシュポテトとの相性がバツグンで
酸味や甘味の複雑さがまろやかに調停されていく快感はよかった。


ダーウィンが来た。
アンコウ回。
あんなにもビックリ生物とは思わなんだ。
海底に張り付いてると砂岩との擬態はカンペキで
そのなかで目だけがギョロリと海中に浮いている。
ユーモラスで不気味で可愛らしい面構え。
頭のからは紐状に疑似餌が伸びていて
これで小魚を引き寄せる。
その有様は釣り以外の何物でもない。
また卵がとびきり奇妙で、
卵帯と呼ばれるヴェールのような帯状の透明の膜にびっしりと、
1万5千もの卵が張り付いている。
これが海中を漂う。20kgほどあるんだとか。

他の魚からしたらコレすごい食べやすいので
案の定食われてた。
成魚にいたるのは100匹に満たないんだとか。
ウーン面白かった。大当たりの回。

食後、後片付けとキッチン掃除を済ませて、
書類の整理。
まずは寒中見舞い。の完成。
宛名書きは全員分終えたから
あとは一言を書く人には書いてった。
妻の親族には
義母と義祖父にだけ一言書くつもりが
誤って義叔父の方にも書いてしまった。
元気イッパイな感じの。
それは義祖父宛には通じるというか求められてる調子であるものの
ほとんど僕とは縁のない義叔父さん…それも喪中の挨拶を兼ねているのに
そんな一言は失礼というか馬鹿丸出しというか不謹慎にすぎる。
葉書の余りもなかったから修正液で消して書き直した。

続けて新型コロナワクチン接種3回目の申請書。
これは本来ならただ接種券の到着を待てばいいだけのものが、
2回目までを別の区域で摂取してその後引っ越した場合には
現住所の自治体に書類を提出する必要があるというもの。
書くには書いたが
封書に貼る切手がワカラナイ。
こういうトコで社会経験の差がでるよな。
郵便局もってこ。

災害時のための食料品、用品を見直し。
妻がネットから拾ってきたリストを
僕がチェックして
今あるものと買うべきものとすぐに買うものを検討。
必要は必要なんだろうけど
置き場所に困るのが最も痛い。


今日は入浴前にバナナジュースを入れて飲んだ。
こっちの方がいいな。

入浴後はPCと向き合って
なんとかトキノを書き進めたかったが
全然はかどらなかった。
ダイブしていけない。

集中したいときには部屋の電気を消して
ピンライトだけつけて作業するのだけど
その光景を妻がいやがる。
暗闇にブルーライトで照らされた顔が浮かぶというのが
家で仕事していた父を彷彿とさせてウンザリらしい。
そもそも一人で集中したいのだから
なるべく見てくれるなと抗弁したものの
なら居間でやってくれるなと言い返される。
とはいえこちらとしても寝室にこもりたくはある、
しかし寝室にPC持ち込んでくれるなとも以前言っただろう、
書斎はきみの部屋だし他の場所は寒いし…
と続けていると
ウルセェーと一蹴されてしまった。


0時半ごろ寝室へ。
1時くらいに就寝。


2022年01月15日(土) 読書日

朝よく寝れた。
掛け布団を買い替えたというのに
かつての布団までをも重ねている今
重みと温かみがマシマシで起き抜けが気持ちいいのだ。
睡眠時間が短くなってからというもの
この
起き抜けの気持ちよさ
から遠ざかっていたから満喫している。

8時20分に起床し8時30分に朝食。
休日にしては妻が早く起きてくれたから
いつもは日曜日にしている寝具の洗濯を急遽やった。

昨夜の気分を引きずっている。
気分は重い。何も面白くない。

それでも動く分には問題ない。
図書館に行き、取り寄せていた二冊を借りて
そのままOKマートへ。
妻は内科の病院へ。
僕は洗濯ものを干してから、今度は西荻に向かい
肉屋と八百屋で買うべきものを買った。

妻の帰宅に合わせて昼飯。担々麺。
チンゲンサイが嬉しい。
妻から検査の報告。
11月に血液検査をした結果、
アレルギーの数と度合いが強かったらしい。
これについては夜に詳しく聞いた。


食後一息ついてから妻は昼寝をした。
僕はとっておいたミヤタクラジオを
二話分聞きながらゲームをして、
あとは本を読んでいた。
誰でもない。
韓国文学はこれで二本目。
タイトルに惹かれて借りてみたのだけど
今んとこまだスゴさがわからない…。


夕方、ローストビーフを仕込んだ。
昨日何食べたのレシピで。
今回はフンパツして2000円くらいするブロック肉を買ってやった。
これを一晩漬けこんで、明日チョコレートソースかけて
本気のマッシュポテトといただくのだ。楽しみ。


夕飯は揚げ出し豆腐。
長時間かけて水抜きした豆腐に片栗粉をまとわせて
油で揚げ焼きにして
めんつゆ醤油みりん酒のおつゆに浸して
昼間担々麺のため用意した挽肉をちょっぴりのせる。
美味い。


洗いしながら妻のアレルギー検査の詳しいところを聞いた。
スギ花粉への反応値が極めて高い。
医者からも治療を進められたそうだ。
それは舌下に薬?を塗る方式で
リスクはほとんどないそうなのだが
何分長期かつ毎日のことだから
根気がいるとのこと。
割と皆途中であきらめちゃうと、
医者も言っていたそうだ。
あとはダニとカビへの反応値も高かった。
こちらは生活習慣として対策するのと、
寝具を始めとした生活用品で
防ダニ防カビを謳っている製品を
今後は狙って買っていく、
そのぶん費用は嵩むだろうが承知してくれとのこと。


寒中見舞いの準備をした。
ひたすら宛名と住所を書いていく。
字は上手く書けたり下手になってしまったりする。
でも書き直しはできない。書きあがったもの字がすべて。
こういうとき自分がデジタル世代なのだなと痛感する。
もっと字書かなくちゃな。


トンガで海底火山が噴火?
えらいことになってる。
衛星からの映像が衝撃だった。
陳腐な表現だけどほんとゲームとか映画の世界の。
でもトンガがどこかわからない。
これを機に知る人が増えるのかな。
太平洋沿岸地域に津波注意報が出ていた。
奄美大島には警報。
個人レベルでも災害時の対策見直しがいる。


本読んでたら一日が終わった。
あんまり頭には入っていない。


2022年01月14日(金) 呪い、犯罪抑止

晴れ。
カラッとヒンヤリ気持ちいい。
スマホの標準アラーム機能がアホアホなので
フリーのアプリに変えてみた。
満足はしてないがマシになった。
そのうちちゃんと目覚まし時計を買お。


弁当はありあわせ。
白米に広島菜のちりめんじゃこ。
炒り卵。
冷凍のソースカツ1コ。
鶏むね肉、ニンジンのサラダ。
手抜きだけどこれでじゅうぶん美味い。


君のことが大大大大大好きな100人の彼女、2巻目。
やや面白くなってきた。
なるほどこれ本当に100股への道を歩んでいくのか…。
一夫多妻を学園ドラマでやってるラブコメというのは
それなりに新鮮だ。
女同士の関係性に深みはないが独特の味がある。


ずっと上司に苛立っている。
この苛立ちはもう止まないと思われる。

あの人はかつて同僚の一人を
「普通じゃない」という言い方で
対話不能の人間と位置づけた。
常識という概念には客観性や公共性が含まれるが
これは実態のない虚像のようなもので
実際には各々が常識観という主観でものを見ている。
自身の無自覚な常識観で設えた枠組みに収まらない人間を
「普通じゃない」と見なして排斥する振る舞い自体は、
自己防衛を兼ねたりもするので一概には否定できない。
だがおよそ人の上に立つ人間が、
そのまさに下に位置する人間に向けてとるべき態度ではないだろう。
対話の努力はおろか対話の余地自体をしりぞけた。
そんな愚か者相手に対話してやる義理はない、
仮に義理があったとしても
対話を成立させるための信頼関係が見えない。

結果だけで物事を判断している…とは当人は認めないだろうが、
結果に至る過程を問わずに済ませる気質を知っているだけに、
彼が上司として軽蔑されるだけの実証も揃ってしまう。
擁護してやるだけの論法が成り立たない。
人の擁護されるべき余地をないものとして扱ってきたから。
本当に愚かだな。


31かそこいらの年でようやく
それなりの善性にも親しんで
人や世を呪わずに
少なくとも外に出さず済むようなったものだけど
正直なところ
あれからずっと
 死ね、死ね、
と毎日心には呪詛が渦巻いている。
どんなに蓋しても本心にはある。
本心は本心だから
ここにだけ書き残す。

こーゆー
 死ね、死ね、
って呪詛、
それ自体が醜くてダサいし悪だし
ましてや会社の上司相手とか
世にもつまらない話だし
「私はザコです」
って言ってるようなものだ。
キッチリ向き合って
呪いから解き放っていかねばならない。
だからまずは本心として受け止める。
まだまだ未熟でザコな自分自身を見つめ直す。
受け入れがたいけど…。


夕飯はカジキマグロのソテー。
つっても昨日スーパーで買っておいた、
焼きゃあいいだけのもの。
これにかるく茹でたニンジンとジャガイモを
バターソテーにして添えた。
うましうまし。


そういえば妻は昨日の検診で産婦人科医から
生魚食べても別にいいんじゃねーの
ってお墨付きをもらえたらしい。
僕もずっとお刺身とか食べてなかったから
来週にでもやるか。


痴漢祭り、というフレーズがトレンドに上がっていた。
去年のこの時期にも聞いた話だが、
受験生は受験当日朝に痴漢をされても泣き寝入りするほかないからと、
いうなれば「痴漢日和」という号令が広まっているそうだ。

それ自体についての言及は置いといて。

かねがね僕は自警団の気配があればいいんじゃないかと思っていた。
それは痴漢のみならず無差別殺傷するような凶行犯を想定してみても、
あるいはスリだとかでも。
まぁ限局した方がわかりやすいからとりあえず電車で。
犯罪者は、中にはそういう病気の人もいるだろうが、
その多くは相手ち状況を選んでいるはずだ。
わかりやすい話、こわもてのプロレスラーばかりが
ゾロゾロ立ち並んでいる車両において、
わざわざそこで不法行為に及ぼうとする者は少ないだろう。
そして「機を逃す」というのはとても大事だと思わる。
魔が差すとか憑き物とか
そのいっときやり過ごしたら結局は実行にいたれなかった、
そういうことってありふれてるはずだ。
実際、犯罪一歩手前で踏みとどまった人は少なくないはずだ。
何か仕出かすつもりで家を出た。町まで繰り出した。
駅まで行った。電車に乗った。相手を見定めた。
経過段階でいくらでも取りやめはできる。
ギリギリまでいった人はかなりいるだろう。
実行にいたらなかっただけで。

僕が思うに、例えばネット上で、
「俺は痴漢見つけたら容赦しないよ。
目ん玉だろうがなんだろうがぶっ潰してやる」
といった宣言が横行していれば、
これはちょっとは抑止力にはなるだろう。
限定的になれば抑止力が強まる。
「怪しいやつ見つけたら絶対容赦しない。
おれは東武東上線にいる」「おれも」「おれも」…
「センター試験の日だけは目光らせてる。
女の子が被害に合ってたら絶対見つける」「おれも」「おれも」…

ここで大事なのは、誰が"そう"なのかわからない点だ。
その像は加害者側で勝手に肥大する。
誰も彼もが「容赦しないやつ」に見えてしまえばいい。
ネットと都市の匿名性を逆手にとった格好だ。
絶対可憐チルドレンの普通の人々がいう
「我々はどこにでもいる」ってやつだ。

この取り組みはすぐにでも、
自分一人からでも始められる。
匿名で投稿できるあちこちに書き残してもいいし、
もうちょっとやる気出して、
賛同してくれる人はRTだのと活動してみてもいい。
ただし現実的な問題はある。いくつも考えられる。
そのうちの一つに、これは相互に監視的で
人を疑う社会の実現だとする見方もあるだろう。
だがこういうときに
「そんな人を信じない考え方は嫌だ」
という手合いを僕は心底軽蔑する。
人を信じるとは無条件無批判に疑わないことでは決してない。

誰もが顔見知りの村社会とは違って
都市空間における公共圏では
名前も知らない他人が当たり前に隣にいる。
本来であれば個別に人として見てやるべき他人を、
都市生活者はあまりにもそれを見慣れているばかりに、
群衆として扱う。
そして群衆を自らの"常識"に照らし合わせて
疑うこともせず勝手に"信じて"いる。

もっと一人一人を見るべきなのだ。
「誰が誰だかわからない」
「都市空間における匿名性」
「愛と祝福」
いずれも重要な主題だ。

だがそんなような話を妻にしてみても
…ここでは簡略化して書いたがもっと丁寧に話した…
うまく伝わらなかったようでショックだった。
大分ショックだった。


2022年01月13日(木) 会話

晴れ。
空気はかなり冷え込んでいるものの
身体が寒さに慣れてきている。

朝、ウカツにも食パンが一枚しかなかった。
妻にあげたがホンのひとかじりだけ頂戴した。

弁当はホイコーロウ風。
風というのはピーマンはおろかネギさえ入れず
調味もおろそかだから。
しかし
豚バラ肉とキャベツを豆板醤で炒めて
オイスターソースを混ぜ合わせコショウを振るだけで
巨大な美味しさが到来するのだから中華は偉大。


会社の人間相手をはじめとして
自分はもう長いこと
別に誰とも会話したくないんだなと思った。
相手のことがどうでもいいというか。
笑いを捨ててから随分長い年月が経ってしまって
今では会話相手を楽しませようとかする精神もなくなって
事実誰も僕を相手に会話を楽しめないからか
誰からコミュニケーションを求められることないし
もはやそれでいいと思ってる。

ただ僕自身は
誰とどんな話をしても得るところがある。
というか得るところが多すぎる。
どんなにつまらない話でも、たどたどしくても、
それこそ今日は良い天気ですねえなんていう
無味乾燥なやりとりからであろうと、
勝手に含蓄を、哲学を、学びを得る。
一方で多くの相手は僕と話をしてみたところで
何が得られるわけでもないだろう。
だから、悪いな、と思う。
こっちばっかり楽しんで。それも後から。

無味乾燥な会話はいくらでも続けられるようになった。
なんといっても食の話題はやりやすい。
話してる内容自体は面白くもなんともないけど。
それでもちょっとした言葉のまごつきや
表情の揺るぎ、空気感、間などからは
無数の人間の発見が得られる。
だから僕は楽しい。

そういえば知り合ったばかりの男が女の連絡先、
というかLINEを尋ねるというのは
自然にもってかないといやらしさがにじみ出るものだけど
今ならカンタンに得られるなとこの前思った。
この世で最も無難な話題である
 好きな食べ物嫌いな食べ物
から話をつないでって
それならこんな料理あるよとか料理法がとか言って
 エー美味しそう
ってコメントさせたら
 じゃあレシピ教えるよ、ていうか送ろうか
で済む。

やんないけど。せせこましいし。
女に飢えてもいないし。
下心ないならフツーに聞けばいいだけだし。
でもネタにはなる。

数少ない友人相手とは会話したいな。
なにも話すことはないのだけども…。


君のことが大々々々々好きな100人の彼女、
再び読み始めてみた。
いかにもヤングジャンプっていうノリで
ギャグシーン…というかツッコミが寒々しいし
キャラも記号的でこりゃダメだと一度は切ったんだけど
二次裏では
「ドンドン狂気が増してる」
「突っ走りすぎてもう歯止めが効いてない」
「どこまでいけるのか制作陣が一丸となって検証してるみたい」
みたいな評が下されていたから
信じてみることにした。


妻から朗報。
現在は近所の産科医院に通っているが
ここは人気があるのか
予定日あたりには混んでいて
2件キャンセル待ちであったのが
今日どういうわけだか予約がとれたらしい。
なんでもダイレクトに聞かれたそうだ。
「他の産科とれそう?」と。
大変そうですと妻。
やっぱりウチでいいの…?と先生。
はい!と妻。
わかりました、ねじこめないことはないから…と先生。
ご厚意なのかなんなのか、とにかく助かった。
普段は無愛想な先生なのだそうだが、
妻が感謝と喜びをあらわにしたところ
ちょっと笑っていたらしい。
うちの妻は喜びに対してはスナオだからな…。
なんであれ、これで今後もここへ通い、ここで産める。
極めて理想だ。
他にも車で15分圏内の産科医院をリストアップはしていたが
ここならば歩いて8分、立会い出産も可能で何かと都合はいい。

検診結果も上々。ホッッッッの連続。


帰りは西荻に寄り肉屋でベーコンを買って帰宅。
夕飯はカルボナーラ。
いつもアツアツでいただけないから
今日はちゃんと事前に皿を温めておいた。
卵も常温に。
二人前の手順。
ボウルに卵2コを開けて、白身1コ分は捨てる。
生クリーム70ml、粉チーズ、塩コショウを混ぜておく。
お湯を沸かして麺を茹でる。
オリーブオイルでニンニク一片とベーコンを炒める。
麺が茹で上がってきたらお湯少量とともにフライパンに移して乳化させる。
火を止めて卵液をフライパンに入れてよく和える。
ブラックペッパー、粉チーズを振りかけて
イタリアンパセリを飾ってできあがり。
極めて美味しかった。


ジャーナリズムについての本を読み始めてみた。
多少なりとも政治、経済、社会を語るには
知見を得たり発信するだけではなく
その取りまとめかた、扱いかたまでをも
熟知せねば…というのは望み過ぎだけど
まぁ通じておいた方がいいので。


原神、エンドコンテンツである螺旋回廊の星36をとうとう達成した。
長い道のりだった…。感動した。
やはり第12層の3戦目がクセモノで幾度となくチャレンジした。
前半をベネット、行秋、シャンリン、雷電将軍にして
開幕にベネット元素爆発、雷電将軍のスキルにつなげて
シャンリン元素爆発とスキル、行秋元素爆発とスキル、
雷電将軍元素爆発、2匹をたたんだら
続く二匹にシャンリン元素爆発、スキル、ベネット行秋将軍…とまわして
残り時間8:50で前半終了。
後半は先生、バーバラ、綾華、胡桃。
開幕は先生元素爆発、スキルでバーバラスキルにつないで
綾華元素爆発とスキル、胡桃スキルと元素爆発、重撃…
残り時間7:30ほどで遺跡守衛2体を迎え、
総力をあげて叩き潰した結果、胡桃の元素爆発でエンド。7:08。

あまり育ててもいないバーバラを抜擢したのが勝因だった。
2戦目を万全の状態で終えるためというのもあったけど
それ以上に水元素付与役として優秀。
しかし最適解求めての試行錯誤は楽しかったけど
運の要素も強かったしもうチャレンジしたくはないな…。
無凸の申鶴育ったから次回はヌルくあそぼ。
これでもう最適解からは開放されんだ。


妻から「貰う」と「授かる」の違いについて説明できるか問われた。
貰うの方は能動者が明確な一方で、
授かるには神とか天とかそういった超自然な主格が想定されるから
誰からのものか判別しにくいニュアンスがある、
また
貰うの方は所有権が自分へと移されたという意味が明確な一方で、
授かるの方は一時的で、与っているに近いニュアンスがあると応えた。
妻も似たような認識のようだ。
Syrup16gの歌詞、
「誰かの手にまたこの生命返すんだ」が思い返された。


トキノについて、妻にタイトルだけ意見を伺ってみた。
三案。
1.「誰がトキノを救うのか」
2.「何も知らないトキノ」
3.「トキノはまだ何も知らない」
妻は1が良さそうだとの答え。
ただしタイトルありきで読者が読み進めることになるから
読みかたを規定してしまいやしないか、
だが内容を知らないからなんとも言えない。
そんな答えだった。

トキノについてのメモ書き。
十何年ぶりかに故郷の町に戻ってきた女が噂になっている。
その女の娘はまだ1歳やそこらだが、この町に捨てられていった。
捨てられた場所は誰もが出入りできる町のたまり場である。
女はこの町とこのたまり場に特別の思いがある。
女はこのたまり場に因縁のある男たちに
わずかずつの因子をふりまいていった。
かくして男たちは捨てられた赤子トキノを救わなくてはならない。
「誰がトキノを救うのか?」
トキノはまだ知らないが、その生は祝福されている…。

たまり場はシェアー的な場所。
誰のものでもなく、開かれている。
専有されていない。私有からほとんど開放されている。
ここに捨てられたトキノもまた、誰に占有されることもない。
血縁関係にない無数の父たちのもとシェアーされている。
などなど。


2022年01月12日(水) みずほトラブル、エロゲの価値

晴れ。
寒い。
寒いがあと30回くらい出勤すれば暖かくもなってくる。
毎年この希望をもって冬を凌ぐ。
今冬はコロナにかからないよう心がける正念場だな。
オミクロン株増大、冬場における感染拡大しやすい下地、
ワクチンの効果切れ、などなどリスクは揃ってる。
春先まで持ちこたえれば、ワクチン接種三回目もあって
また落ち着いてもくるだろう。
うちたくないけど。


弁当は牛焼肉。
余って凍らせてた牛肉。
焼肉のタレ多めに使ってみた。
美味かった。そりゃそうだという感じ。


東京新規感染者数2000人超えた。
それでも会社はなんも言わない。
緊急事態宣言が出るまでは粘りたいのだろう。
緊急事態宣言、「意味ない」と笑う層もいるけれど
一つの指標にはなってるんだよな。線引きに。

笑うといえば
昨日またまた、みずほ銀行にシステム不具合が発生していて
あんのじょーネット上の一部ではネタにされてたけど
明日は我が身という観点ないのかな。
このテの「ありえないシステム不具合」は今後増えるばかりだろうし
自身の属する企業体でも起こりうるし
客として世話になってる企業体も起こしうるし
単純な話
“ありえないはずの”個人情報漏えいなんか
もはやありふれ過ぎてて何万人レベルでも話題にもならないし。
連中、覚悟できてんのかな。
時代についていけてないのはどっちの方なのか。


夕飯はうどん。
昨日余しておいたトックのスープで。
しかし妻は相変わらずぶっかけを所望する。
手間は増えるがやってやる。
それぞれ好きなものを食べてご満悦だった。


そういえば先日番組の途中から見た
うち着いてっていいですか
のエロゲ好き女子の回、
冒頭に撮影スタッフとその女子とのやりとりで
エロゲとはなんですかという問いかけがあったと知った。
彼女は即答したらしい。
「選択肢を選んで、女の子を幸せにするゲームです」
なるほど…。
これはもう、見事な答えだ。
僕が親しんでいるいわゆるシナリオゲーとなると
ハッピーエンドとも限らないが
放映されていた情報から察するに
彼女が好きこのんでいるのはキャラゲーと思われる。
となればあまりに簡潔で明瞭で的確な答えだ。
「多岐にわたる人生の道筋(ルート)の中から
ヒロインが最も幸せになる可能性を探り出し(ゲーム)て
幸せを実らせてやる(ハッピーエンドへ)」。
取材されたこの女性は
辛い精神状態にとらわれていた中高生時代に
美少女絵を見て惚れ抜いて心から救われたらしい。
そういう女性が、ゲームの中の女の子キャラクターを
「幸せにしてやりたい」と思い、
仮想的にでも自身の力(選択肢を選ぶ)で
「幸せにしてやれる」というのは
一つの価値体系が成立している。
スバラシイ。
ちょっと泣けてしまうよ。


トキノ、ちょっと進んだけど先が長い。
誰かに相談したい…。


妻が僕にちょっかいを出してきたときに
コノヤローといって組み伏せたりする動作が
今は身重相手となるのでできない。
それをいいことに妻はことさら横暴をはたらく。
僕がちょっとでも抵抗すると
「こっちは二人分いるんだぞ」とおちゃらける。
子どもがいるんだぞ、ではなく
しっかり自分の身体も保護対象に勘定しているのは
いかにも妻らしい。

最近妻はもっぱらカルピスソーダを飲みっぱなしで
そのペースは高まる一方。
おもいきし買い込んだつもりのストックがとうとうなくなる。
今夜はバナナも尽きていた。
ほうじ茶を入れ、昨日余した大福1コを二人で割って食べた。

洗濯して干して本読んで就寝。


2022年01月11日(火) くたばれソリューション

雨。
そんなには寒くない。

弁当はナシゴレン。
ちゃんとエビを入れた。
卵焼きはのっけなかった。
面倒ていうより油っ気が強くなるので今日は控えた。


雨の中信号待ちをしていて思ったけど
昔は耐え難かった冬の雨もなんだか受け入れてる。
慣れというのか飽きというのか
これが大人になるとか年老いるってことなのか。
世界への順応性が高くなって
鋭敏な神経が失われ鈍麻になっていく。


内田樹先生の本を読み始めた。面白い。
小学校教育についていいこと言ってた。
自分の能力や才能の限界を知らせてやり
身の丈にあった生活レベルへと軟着陸させてやるのも
学校の役目である、
“身の程を知れ”という観点が重要である、
そこを起点として学問や芸術への芽を開かせていく、
子どもたちに
“可能性は無限大”
と説くのはいかにも美しい取り組みのようだが悪点もある、
“可能性は無限大”と”資源は有限”という言明は
両方を同時に説いていかなければならない、
その矛盾の間で子どもたちは学びを起動させていく…
そんなような話だった。


アエナフ。
キッチンに立っていても
iTunesから音楽を転送しようとしても
電車に乗っていても
「これオカシイだろう」ってストレスに日々見舞われる、
これはどんな人にでもあるレベルの話で
僕だからどうってわけじゃない。
ただまだ一般化できるほど、
人に理解を求められるほどの理論にはなってない。
いったんはメモ書きとして残しておく。

ある問題ごとに対して、
その問題ごとの構造に文句垂れたいときに、
傍からすれば
「こうすればいいのに」
という冷静な目線がもたらされる成り行きはよくある。
「事前に調べてみたらいいのに」とか
「これを足してみたらいいのに」とか
「そもそも取り入れなければいいのに」とか。

この思考法は
 仕事ができる
と見なされがちだ。
というより、この思考法に則ってやらないと、
 仕事ができない
タイプにカテゴライズされがちというか。
ビジネス思考、合理的志向、
男性社会的な感情排除の課題解決思考法。

線路上に石が置いてあるなら取り除けばいいとか、
そのまま電車で踏み抜けるようにしてしまえばいいとか、
そうした対処がもてはやされる。
できるはずの対処をほっぽいて
「線路上に石が置いてあるなんてオカシイ!」
と叫ぶ人はヒステリー扱いされ、
「--すればいいだけなのに馬鹿じゃねーの」
と嘲罵される。

僕自身はそうした対処策を講じるのが得意な方だから、
だからこそ痛切に主張したいのだが、
対処策ばかりに価値を重んずるよう
無意識的に刷り込まれているビジネス型人間はカスだ。
そもそもを良くしようという革命精神がない。
彼らには創造と破壊ができない。
せいぜいが
「ニッチな市場を切り拓く」
とかいうアリモノの再生産が関の山だ。
彼らは
「今ある状況を構築している仕組みを突き止め、
情報を収集し、整序し、
問題ごとを問題ごとたらしめるエラーポイントを見出し、
あたかも病巣を切除する外科医のように、
あるべき正常へと戻す解決策を図るのは大得意なのだ。
これをソリューションと呼び習わす

この
 あるべき正常
という見方がクセモノで、
共同幻想的な虚像ではあるのだけど
あまりに輪郭の強固な影像だから
現実問題を照射した実像ともいえてしまう。

…今日はここまで。


鬼殺し、面白い。
肉蝮があまりにもヌルいアクション漫画だったから
いい引き立て役になった。
凄惨。圧倒的暴力。インモラル。
コレだよコレという感じ。


夕飯は焼鮭。
だけだと妻が嘆くからトックも用意した。
イチョウ切りにした大根とニンジンをごま油で炒めて
いつもならエリンギと肉を入れるけど今日はなし、
水を加えて水煮ゼンマイも入れて煮込む。
味付けは生姜ニンニク韓国スープダシ、塩コショウ。
トック餅は早く入れすぎるとグジュグジュになるから
よそう1分前に入れてさっと煮込んでできあがり。


ウシジマくんちょっとだけ読み返した。
ギャル男くん。肉蝮が見たくて。
今回パラパラパラーっと読み返しただけだから
あまり入り込んでいけず
怖さみたいなものは感じなかったけど
初回読んだ際の格別の情感は思い起こされた。
いやにナマナマしかったんだよな。
こういうやつ、いる。っていう。
顔も言動も。


22時前、ほうじ茶を入れて大福を食べた。
廊下の窓を開け放って、夫婦揃って縁側を向いて雨を眺めて。
えらい幸福な時間だった。


入浴後、バナナジュース。
読書。
0時半過ぎに寝た。


れどれ |MAIL