舌の色はピンク
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朝、忙しい。 洗濯物まわして 鶏もも肉パプリカ玉ねぎニンジンの 豆板醤炒めをつくって トースト焼いてネストローネ出して 食って 弁当仕上げて 洗い物して 洗濯物干して 歯磨きして 着替えて 荷物まとめて… なにげに「食って」が時間かかるんだよな。 今いい家に住んでる、その実感を得るのに 食事時間はうってつけだからもったいない。
家を出る直前、行かないでと妻がごねる。 ふざけてシュッシュ、シュッシュとジャブを打ってくる。 「強いぞ。こっちは人間二体分なんだぞ」 「なんで攻撃力に換算してんだよ」 腹に子がいると思うと何もし返せず打たれるままだった。
昼飯美味かった。やや薄味か。 野菜が多くてスバラシイ。
夕飯はチンジャオロース。 量は遠慮なくドカッとつくる。 クックドゥーによる素をつかってるけど 牛肉に醤油みりん胡椒で下味をつけて 仕上げにはオイスターソースを足すから 量が増えても対応できるのだ。 が、何分下味だから味の調整が後からしづらい。 いや当然薄いぶんには調整できるのだけど なんだか下味は濃くしてしまいがちで、 結果今日も濃い目のチンジャオロースが仕上がった。 めちゃくちゃうまいけど…。 塩分過多だ。
食事中はNスペの洞窟探検ドキュメンタリーの続きを見た。 世界にも類を見ない巨大洞窟、龍の巣に 何百個ものライトを設置して暗闇という暗闇を照らし 全貌を明らかにしようとしていた。 で明らかにしてた。 そういうことってしていいのかな、 僕はあんまり好きじゃないです。 龍の巣は龍の巣でいいのに。 全貌が明らかにされるとちょっと白けてしまう。 そう考えると探検家というのは、 ロマンあふれるように思えてロマン殺しでもある。
食後、OKストア。 ずーっとOKマートだと思い込んでた。 こっからはちゃんとOKストアと表記する。 水や油、洗剤、バター、食パンなどなどを買い込んだ。 家を出てから帰るまで25分。 ネットスーパーは結局1度しか利用してないが、 あれもなんだかんだでトータル15分くらいはかかる。 荷運びの苦労がないのは便利だけど 受け取ってうんぬんを足すともう少し時間はプラスされるし そのくらいなら 実物が見れる上にずっと安くちょっとした運動にもなり 夜気を感触できる平日スーパーも悪くはない。 ただ水の6本セット、…とアイスティー6本セット、 および米10kgとかなってくるともう自転車ではムリだから 年末にまた一回お世話になろう。そうしよう。
帰宅して、物をしまったり洗い物を済ませると21時15分。 退勤から3時間、帰宅して2時間。 まあ…テキパキ動いてるからこの時間で済んでるわけで、 こっから自由時間を3時間確保できると思えば十分か。
今日もシュークリームを食べた。 入浴後にはバナナジュース。
戯れに、今日摂取した野菜類を数えてみる。 朝のミネストローネで、 [人参、玉ねぎ、キャベツ、ベビーコーン、しめじ(、トマト缶)] 弁当で、 [人参、玉ねぎ、パプリカ、サラダ菜] 夕飯で、 [ピーマン、タケノコ、サラダ菜、トマト、鶏むね肉] だから重複除いて10品目か。で量は結構摂ってる。 野菜に限らなければ、これに加えて パン、バター、米、鶏もも肉、鶏むね肉、牛肉、 シュー生地(バター、卵、小麦粉)、クリーム(栗、生クリーム、ラム酒、砂糖) バナナ、珈琲、豆乳、牛乳となる。 全部足して27品目。 バランスの良い食生活としては一日30品目が目標なんだっけか。多いな。 ていうか砂糖って入れていいのか? それなら塩も入れていいってことに…。 塩、胡椒、油を入れりゃあ30品目達成だ。 うん達成達成。いいよいいよ。
一通りやること済ませてからは 久しぶりにちょっとだけエロゲした。 サクラノ詩の続き。 テーマをがんじがらめにしておきながら 物語的面白さもドラマ性も確保するのほんと見事だな。 エロシーンはいらないが…。
今夜もかぐや様を読んで寝た。
| 2021年11月15日(月) |
憎悪の対象(レス)、おめでた確定 |
快晴。
昼飯は昨日のたこ飯。 やはり美味い。 サラダも美味い。 サラダ菜に茹でたニンジンと、 皮目を焦がしたパプリカ、 柚子胡椒をきかせた鶏むね肉。
宮本から君への完全版3巻を読みきって、 復讐について考えてみた。 理非ではなく、 実際的な復讐の手立てについて。
しかし相手を想定できなかった。 今現在、憎しみの対象はない。 憎たらしい相手がいないわけではないが、 憎悪の標的となるような、 端的に言って敵はいない。 別にめずらしくもないだろうけど。 ただ、敵がいない身の上というのは、 どことなく弛緩した感じがあって、 燃え盛る憎しみの炎に身が焼き焦がされるあの感覚、 あの生命力が懐かしくもある。
個人でなければある。 GoogleとAmazonは 早く潰れてしまえばいい。 それに代わる次世代型が台頭しようとも、 前例はあればあるほどいい。 “帝国”の像が弱まる。
満を持して妻が産婦人科にかかり、検査の結果、 正式に妊娠と判明した。 正直な感想は、嬉しいでも不安でもなく、 妻の身体が無事で良かったという安心感だ。 今は切迫流産だとかの心配もなく、 ごくごく”普通に”妊娠しているという。 それが何より喜ばしい。
夕飯は冷凍餃子。 先日西荻の、持ち帰り餃子専門店で買ったもの。 これが劇的なウマさだった。 10分焼きゃいいだけだし 20コ入りで550円くらいだったし 自分で作る必要なくなってしまうなこれ… 月に一回はお世話になろうかしらん。
食後せわしくミネストローネをこしらえた。 妻に飲ませる朝のスープとして。 玉ねぎ刻んでレンジで3分あっためたら 少量のオリーブオイル中火で炒めて 同時にトマト缶煮といて ニンジン刻んで煮て しめじ入れて煮て ベビーコーン刻んで煮て キャベツ刻んで煮て 玉ねぎが色づいてきたらこれも煮て 10分ほどしたら塩コショウで味をととのえる、だけ。 もっと調味料に凝るほど美味しくなるけど 入れなければ入れないほど健康的なんだよな。
調理している最中に妻が寄ってきて 今日撮影したという胎内の写真を見せてもらった。 まだ姿はわからない。袋の段階だという。 出産予定日は7月14日だそうだが、 これは2週間後の来院で正式に決定させるらしい。
従兄弟が去年に続きマグロの大物を釣り上げたそうで、 親戚一同に送るというが辞退した。 妊婦に生魚は食中毒のリスクがつきまとう。 加えて水銀の摂取量も危ぶまれる。 あれ美味しいから名残惜しいけど、しかたない。
昨日のシュークリーム食べて バナナジュースを飲んで かぐや様を読んで寝た。
| 2021年11月14日(日) |
自由が丘ショッピング |
快晴。 布団を洗濯し、OKマートへ買い出し。 なんだかんだで西友より安い。 どっちも使っていくことになりそうだ。
道すがら、住宅地の庭々を眺めて、 自分はきっと造園や園芸は好きだと直感した。 木々を切ったり形を揃えたり、 「できそう」な感覚がある。 この「できそう」という感覚は強靭で、 菓子作りをし始める動機づけにもなった。 ほとんど確信みたいな自信。
昼飯はチャーハン。 多めの油でニンニクとキャベツを炒め、 冷凍イカを加えたチャーハンには、 もはや中華だしなどいらない。 入れ忘れただけだけど。 いや実に美味かった。
食後一息してすぐ、自由ヶ丘げ向けて出発した。 昨夜に続いて今日も妻とともに荻窪駅へ歩いて向かう。 毎日通っている道だが妻と歩くと景色が変わる。 名もない木、名もない花であった植物たちが 次々とその正体を暴かれていく。
丸の内線から副都心線を経由して自由ヶ丘へ。 中目黒にしても代官山にしても、 東横線の駅へは これまではどこから行こうとしても 必ず2回は乗り換えが必要で とくに渋谷での乗り換えが大儀だったけれど 荻窪からは丸の内線から新宿三丁目で乗り換えれば 乗り換え一回で着ける。すばら。
電車内の液晶ディスプレイ案内では、 自由ヶ丘駅は 「自由が丘」と表記され、 続く中国語案内では 「自由丘」と表記されていた。 見慣れているあまり見過ごしがちだが、 「が」にせよ「ヶ」にせよ、 意味のある文字ではない。 少なくとも意味を説明できない。 外国語話者に向けて、 「自由が丘」の「が」は何だと聞かれても答えられない。 とかなんとかぐるぐる考えて、 いちばんしっくりくるのは 「マスク・ド・---」の「ド」だと思った。 まあ、こっちのほうがしっかりした助詞なんだろうけど…
自由ヶ丘は学芸大学近くに一人暮らししていた当時、 ちょいちょい自転車で来ていたから思い出深い。 やや吉祥寺化(女性版)しているきらいはあるものの、 今でもそれなりに好きな街ではある。
今日は明確な目当てをもってやってきた。 何店舗か家具店を冷やかしてから、 本命のジャーナルスタンダードファブリックへ。 妻がもう何年も欲しかったというダブルのベッド。 マットレス込みで19万するが許諾した。 妊娠がなければ渋ったろうけれども、 ことここに至っては仕方ない。 こっからさらに布団、シーツを買い揃えると トータル25万はいく。…が仕方ない。 その分、ソファを安物で済ませることにした。 こちらも10万から考えていたから、 それを2、3万で済ませるとあらば、 かなり節約にはなる。
購入手続きまではしなかった。 こちらが今使っているベッドの処分が決まり次第 正式に購入という手はずにした。
そっからは気楽に歩いた。 自由ヶ丘はどの通りにも店が立ち並んでいるだけに、 どう歩いても楽しめてしまうから いっこう地理を覚えられない。 おそらくこれまでろくに歩いたことのない通りには 次々にインスタ映えする店や施設が現れた。 その一角に古民家カフェがあった。 客がぞろぞろ行列をなしていたから入店は諦めたが 店先から様子をうかがわせてもらった。 大繁盛しているだけあって、雰囲気ある。 純和風のお屋敷めいた広めの邸宅が開放されて、 トータル三十畳はあろうかというスペースで 多くの若い男女が和気あいあいとしている。 靴を脱いでくつろげるのが和風カフェの強みだ。 しかし今やさほど羨ましくもない。 雰囲気作りの参考にはなる。 内装は物足りない。 照明はうちの方がおしゃれだし ちゃぶ台は量産型で安っぽく味気ない。 元の家のポテンシャル頼りという感じだ。 とはいえライト層の客をつかむにはこれで十分なのだろう。 大繁盛しているし。
どのカフェにも寄らなかったが 妻はどうしてもレモネードが飲みたいとねだり、 元タピオカ系店舗であるのだろう怪しげな浮ついたジュース屋で おそるおそるレモネードを買ってみたところまずまず美味しかった。 甘くなくて。砂糖不使用らしい。蜂蜜だけ。 しっかりレモンの酸味があって、十分な味だった。
帰ってからノンストップで夕飯の下準備をして 洗濯物を取り込んでシーツをセットして 夕飯の支度をしながらシュークリームの準備をして ちょっと時間の空いた5分間にお義母さんへの返信をしたり 洗い物も順次済ませて僕はもう本当に偉かった。 妻はゲームしていた。 身重で気持ち悪くしているからしかたない。
夕飯は蛸飯。 これは数週間前に妻にせっつかれて買ったもの。 高かったけどそれに見合う美味さ。 まぁ直感で、炊く前に醤油とみりん足したのだけど。 紅しょうがが嬉しい。 なるほど蛸には紅しょうがが合うと、 思えば僕らの誰もが知っている。 あと、もやしの鶏胸肉と大葉の炒めもの。 妻がどっかで見かけたレシピで、 見ながらやってみたけどところどころ手順が不十分で あんまり上手くいかなかった。 まずはじめにオリーブオイル100mlで大葉を揚げるのだが その大葉はオリーブオイルに香りを移すためだけのものであったらしい。 しかしレシピにはその大葉をどうするか書いてなかった。 そのオリーブオイルでもやしを炒める。 それからもやしを冷やすのだが、 この余ったオイルはやはり使わないらしい。 なのに何も書いていない。 そのほかにも穴が多かった。 次回のために改変レシピ書いておこう。 鶏ささみ肉に生姜スライスを乗っけて、 熱湯をかけて4分放置。 その後、ひっくり返してまた熱湯かけて4分放置。 ただしこちらは茹でた鶏むね肉でもOK。 大葉は生で5-10枚を残しておきつつ、 5-10枚をオリーブオイルで揚げる。 鷹の爪、もやしを入れて1分でサッと炒める。 もやしは冷水に浸す。 もやしを塩コショウで味ととのえて、 鶏肉と和えて、タバスコ数滴で味を引き締める。 生の大葉を乗っけてできあがり。
大葉とオリーブオイルの味の相性は抜群。 それは大葉のジェノベーゼで証明されてるもんな。
食後はシュークリームの仕上げ。 今回は市販のマロンペーストをつかったわけだけど これをマロンクリームにするにあたって 先に少量の生クリームで ペーストを柔らかくしておくべきだった。 生クリームすべてを9分立てにして、 それをペーストと合わせたものだから ペーストが混ざりきらず 部分部分固くなってしまった。 シュー生地はシュー生地で、 生地時点では上手くいったのだけど 天板に平べったく絞ってしまったから ボリュームが出なかった。 結果、クリームを注入しにくいシュークリームになった。 渋々、上部三分の一をカットする出で立ちのシュークリームにした。 味は良かった。
シュークリームのお供は 妻のカフェイン摂取量に配慮してほうじ茶。 食べながらとらドラの5,6話を見た。 先が長い。 クリスマスあたりが面白かった記憶がある。 文化祭のノリは辛かった。
入浴後で妻はゲーム、 僕はやるべきことを全部済ませてからは 寝室にこもって読書した。 部屋の電気は落とし、 ピンライトを間接照明代わりにして、 iPhoneで音楽をかけてのリラックスタイム。 1時近くなって姿を表した妻に羨まがられた。 「なんか優雅だね」 「きみはゲームでもしてればいいだろ」 「なんでそういうこというの…嫌いなの…」 そのまま妻も10分ほど ゆったりした時間を楽しんでいるうちにまどろみ、 久しぶりに漫画を読まずに寝た。
| 2021年11月13日(土) |
2周年記念ディナー、少女像 |
珍しく妻が8時に目を覚ました。 外で子どもたちが騒がしくしていた。 おそらくは我が家の木に何かを引っ掛けてしまって、 それを取ろうと道から画策しているらしい。 協力してやることは容易いのだが、 そうすると彼らの貴重な経験、思い出のジャマにもなる。 道端から人の家の木を なんらかの方法でつついて 目的を遂げようとする、 そのかげがえのない時間は尊重してやりたい。 で放って置いたら30分ほどで去っていった。 成功したんだろうか。
朝は休日トーストにワンタンスープ。 今日はディナーに焦点を当てている。 朝多めに食べて、昼をやや遅らせて、 あいまに一切間食をしないことでコンディションを整えるわけだ。
食後図書館がてらのスーパーの買い物から帰ると 妻が庭を掃除する手はずを整えていた。 1時間ほど一緒に掃除した。 主には枯れ葉の回収と草刈り。 妻がいろいろと買った土いじりの道具を紹介してもらいつつ、 その利便性を堪能したりした。
昼飯はチャーハン。 ネギ油をこしらえて、ニンニク、キャベツを炒めて、 冷凍イカも足して仕上げたチャーハン。 美味しすぎた。 中華だしを加えるまでもなくしっかい味強かった。 忘れてただけだけど。
食後、ゲームをしたがる妻を放っておき、 僕は西荻窪へと繰り出した。 八百屋で野菜を買ってからのち、TSUTAYAへ寄った。 リザとナントカと恋するキツネが200円で売っていた。 この映画はホントに大したことねー凡作というかほとんど凡作なんだけれど 劇中で歌われる曲がよくって 少なくともあと一回は観るだろうと思うと 同じ値段なら買っちゃえと思いきった。 パッケージなしの布ケースで場所も食わないし。 で、とらドラの続きを借りた。あとかぐや様を10冊。 1週間で見きれるのかしらん。 映画は諦めた。
帰ってきてからは ゲームしてる妻を眺めながらレシピ本呼んだり ごろごろしたり本を読んだり 調べ物したり掃除したりと こまごました生活を楽しんだ。
妻は今日裁縫に勤しむ予定だったが 午前中に届くはずだったアイロンおよびアイロン台が いっこうに届かないという。 もう15時近かったの調べさせてみると、 どうやら別の家に届いているようだった。 配達完了の写真を見るとおそらくは隣家のようで、 おそるおそる二軒隣の家の玄関先を伺ってみると、 たしかにこちらの荷物が置き配されていた。 なんの張り紙もなくまた住人の気配もないから、 サッと回収した。 配達は運送業者ではなくAmazonによるものらしい。 正確にはAmazonから手配された個人事業主となる。 だからAmazonに文句いうのは筋違いという… きわめて歪なシステムのひび割れを実感した。
できればモロッコ雑貨店を覗きたかったが 妻が本調子ではなかったから諦め、 18時半に家を出た。 荻窪へ向かう途中には児童相談所がある。 いずれはここの厄介になるのかもしれないと想いをはせつつ、 それはそれとして、 この施設入り口際にある少女像が問題だった。 10代前半と思しき少女が等身大でリアルに彫刻されている。 で出で立ちがいかにも少女という格好なのだが なんとミニスカートがめくれている。 それは風でフワッとたなびいた瞬間の切り取りで、 まぁ溌溂とした健康的な表現に見えなくもない。 おそらくは昭和の時代の産物であろうから 当時の感覚を鑑みれば自然ともいえる。 だがよりにもよって児童相談所だ。 子育てに関するあらゆる相談事には、 あらゆるケースの性被害も少なくないだろう。 少女像まではわかる。 ミニスカートでもいい。 しかし衣服がはだけて足を露出させているその像は、 これはもうイチャモンにあたるかどうかの土俵にも上がらない、 明らかなアウトだろう。 この像については 妻もかねがね反感に近い違和感があったらしい。 妻はスカートの方には目がいってなかったようだ。 ただ少女の体つきと、やけに艶っぽい顔つきが、 否応なしに性的な印象を与えているという指摘で、 やはり児童相談所にはふさわしくないと結論づけていた。 僕らはまだ第三者だが、 利用者から文句いってないんだろうか。 いってないとも思えないけれど。
予約時間に合わせ19時の数分前に到着。 イタリアンレストラン、ドラマティコ。 店舗が変わってからは初めての来店となる。 だから2階に通されて驚いた。 以前は1フロアだったので。 今日はディーナーコースに加え、アラカルトを2品頼んだ。 妻が妊婦?につきアルコールはなし。 代わりに注文したキノットという炭酸ジュースが やけに美味しかった。 柑橘の香りと説明にあるがベリー系な風味を感じる。 アミューズは小魚のフリット、パセリのソース。 レバーのなんとか。 アジとトマトのスープ。 スープが尋常ならざる美味しさだった。 アジは姿も味も嗅ぎ取れなかったけれど、 たしかに魚介ダシのスープではある。 それから、皿にひっそり添えられていたドライトマトが あんまり甘くてビックリした。 丁寧に干されて旨味が凝縮された自然な甘さ。 トマト嫌いの妻も驚いていた。
アラカルトでオーダーした、 イクラを添えた鮑とジャガイモのカクテル仕立ては絶品だった。 ジャガイモはピュレッピュレで、ムースのようにまろやか。 コンソメジュレは薄味でさりげない。 アワビの弾力を楽しんでいるところへ イクラのふつふつした感触が追いかけてきて弾ける。 これは一つの小宇宙。 できれば真似してみたい。 似たようなものはできるはずだ。
コースの前菜はボルチーニ茸と白子のフリット。 濃厚。 美味しかったけど重かった。 妻は、IKURAという恵比寿にあったイタリアンを引き合いに出して その濃厚さを懐かしんだ。
続けてアラカルト2品目の、フォアグラのソテー。 ジャンボマッシュルームが下敷きになっておった。 ひっさしぶりのフォアグラ。 これにはもう、お帰りという感想。 お帰りなさい。我が口へ。 フォアグラはシンプルであればあるほどいい。 へたに肉に合わせるより マッシュルームというのはちょうどよかった。 25年ものバルサミコソースも上品な甘味があって 感動的だった。
パスタの一皿目は…ええとあれは… キノコたっぷりのペペロンチーノみたいな… オイルがやたら美味しかった。 麺はアルデンテよりさらにほんのわずか固めで、 このパスタにはよく合っていた。
二皿目はこの季節のスペシャリテとのこと。 渋皮栗のラヴィオリ、マスカルポーネソース。 上に甘くないチョコレートが散らかしてある。 絶品だった。 栗の味がほとんど感じられず、 チョコレートが強すぎるとも思えたが、 それぞれは知っている味なのに 初めて味わう組み合わせの妙があって、 口に含むたび多幸感があった。
メインは仔鴨。ポーチドエッグが付け合わせ。 トリュフがこれでもかって盛られてて香りが芳醇。 見た目通りの美味しさ。 「思えば、こんなに多く鴨を食べたひと月はないね」 「たしかに」 「あるとしたら、初めてのウェスティンか」 「?」 「ああ、スカイラウンジのね」 「そっか、一日中食べてたもんね」 妻は鴨をやや残した。 食欲はあるものの噛むのに苦労したようで、 今はそういった食べ物が入らないのだという。
デザートは固形上じゃないプリンめいたソースに、 木苺のわらび餅やシャインマスカットやらが 浮かばせられていた一皿。 お茶受けにはクッキー。それにマシュマロ? コーヒーとともに堪能。 心地良い満腹感。
食中どこかで、 きみは店員さんへの応対が穏やかでいいよね、と 妻がしみじみ言ってくれて嬉しかった。 これまで食事の席を共してきた男性のなかには、 むやみに横柄、高圧的な手合がたびたびいて、 妻はそうした人間の態度を極端に嫌う。 「食事そのものばかりに気がいって 食事の時間が意識されてないんだろうね」 と指摘すると合点がいったようだった。 妻、ひいては女性の方は、 食事そのものと同じかそれ以上に、 食事の時間を大切にする。 だから 「誰と一緒に食べるか」が大事であるし、 「どのように食べたか」というシチュエーションや 雰囲気、出来事も食事の価値を加減させる変数となる。 だが一部の男性にとっては、これが意識されていない。 だから食事中に店員へクレームを入れることで 食事の時間が台無しになる、といった悲劇にまで 気が回らない。 回ったとしても「だってそれは俺のせいじゃないだろう」 という頭でいる。 僕はそのあたりを完全に意識化、言語化できるが、 妻ほどには、そういった連中を敵視もしない。 彼らが正しくないとは言いきれないから。 もてないだろうとなとは思うけど。
それから、先日配本で頂いた 人類学漫画の本について所見を述べた。 妻は大学における人文学研究者についての 前途について嘆き、 僕は研究者という立場肩書きが 門外漢にとっていかに空虚になっているかを述べた。
21時に食事を終えた。 会計は21000円。 アルコールなしとはいえ、かなり良心的な料金だ。 今回の料金は、 妻のご祖父母から頂戴した小遣いから支払われる。 正月に「お年玉」との名目で送られてきたのだ。 さすがにお年玉をもらう年齢でも立場でもないと 二人で笑ったのだが、 美味しいものでも食べてねというメッセージには 温かみがあった。 それから11ヶ月とっておいたわけで、 今日ようやく、結婚記念2周年という祝いに そのお金を遣えてよかったと思う。
21時半前に帰宅。 コース料理を食べに行ったのに、 徒歩圏内だから帰宅時間が遅くないというのは 不思議な感覚だった。 最低限の片付けだけして、 妻は心身を落ち着けたいということでゲームをした。 僕はバナナジュースを入れて その時間に付き合った。
かぐや様を一冊だけ読んで寝た。
快晴。 朝のスープはワンタンを温存して豚汁にした。 しかしどっちも傷みやすそう。
NHKの朝ドラが嫌い過ぎる。 通年主題歌がうるさいし 芝居もうるさい。 そのくせ朝ドラの番宣多すぎる。 なにかとかこつけて番宣する。 NHKここまでひどくなかったと思うのだけど。
毎日8時からは仕方なく民放にチャンネルを回して、 8時15分になったらNHKに戻す。 その時間から始まる番組も番宣うるさいから あまり好きではないのだけど。 ゲストもハズレが多い。 今日は湊かなえ。大嫌いな作家だ。 伊坂幸太郎ほどではないが、 両名ともラノベの方がずっとマシという 痛々しい文章を書く。 この二名を好む人間が周囲にいないとも限らないし それで友達付き合いを見限るつもりもないけれど 作品を嗜好する目線においては徹底的に見下す。 「人それぞれの楽しみ方がある」 「面白さを理解できていないのではないか」 「単に好みの問題でしょう」 といった安い見識では到底保護しきれないほど 作品の質が低い。 その低劣の本質は人間の描写で、 きわめて安い人間がきわめて安く描かれている。 まるきし表面的な。幼稚な。 それでいて 「人間のおそろしいところ濃縮。えぐり出してみました」 みたいな風情でいる。最悪。 中学生でも恥ずかしくなるような あっさい人間の切り口。 もうこんなん好む人間は税金払わなくていいんじゃないかな。 税金払わないでいいから社会からポイだ。
…ってくらい嫌い。 ここ以外で口走ったら 社会からポイされるべきはお前の方だとかなんとか 逸脱の構図を指摘されてしまうだろうが ここは僕のアジールなので悪口は遠慮なく血走る。
水谷隼を読み終えたので 宮本から君へを持参して出勤した。 でエレファントカシマシのEasy Goを聴いた。 沁み入るぜ。 宮本から君へがドラマ化したときには かなりの不安があったけど オープニングだかエンディングだかで この曲が流れて衝撃だった。 シンクロ率つうか。 もうこれっきゃねえって感じだったもんな。
弁当はガパオライス。 出勤した瞬間からもう食べたくてしかたなかった。 皮目を焦げ付くほど焼いたパプリカがいい仕事してる。 大葉はいつも遠慮してしまうが もっとたくさん入れていいはずなのよな。
誹謗中傷について。 今どきはかなりデリケートな扱いが求められる。 上の記述でも、 「作家として」(作品を創出した主体として) 僕は湊かなえと伊坂幸太郎が大嫌いだが、 罵ってる側がそう限局してみせたところで、 傍からは個人攻撃ととれなくもない。 昨日だか一昨日に瀬戸内寂聴が亡くなったとの報。 なにかと背景のある人でもあり、 また悲劇の感が薄い高齢の往生とあって、 ネット上では流言雑言も飛び交っている。 僕自身は、背景だとかはどうでもよく ただ単に発言の一つひとつが気に食わないから 好きではなかった。というか嫌いだった。 それにしたって、 亡くなったばかりの人を指して 叩ける要素をネタにして まるで玩具のように扱うのは抵抗感がある。 これが湊かなえ大先生だろうと 伊坂幸太郎超先生だろうと同じことだ。 しかし作品は叩く。 その作品群の総体としての作家名も荒っぽく扱う。
…とかなんとかいっても整理しきれないな。 言い訳クサイ。 人前で披露できるレベルの持論には達してない。 ここだけの話だ。
帰りは今日もブックオフに寄った。 土日にわざわざ来るよりは時間のロスがない。 22時閉店に対してはギリギリだが滞在時間は5分で済んだ。 結局とらドラは買わなかった。 3500円程度で揃うとはいえ、やはり場所を食うのが問題だ。 代わりとばかりに、かぐや様は告らせたいを1巻だけ買った。 妻に読ませて好反応だったら続きはレンタルするとする。
夕飯、豚汁うどん。 好きい、豚汁もうどんも大好きなのおお。 美味しいのおおおおお。 あったまるしよお。 こんなん外で食べれたら最高だよなあ 大晦日にやってみっかな。
妻に読ませたかぐや様は好反応だった。 僕の方は宮本から君へを少し読んで、 2時くらいに寝た。
快晴。洗濯物干しが気持ちいい。 ここ数日朝に提供してきたワンタンスープの ワンタンが尽きたから 同じ具材である豚ひき肉を団子にして冷凍してあったのを キャベツとともに煮てスープにした。 今冬はずっと妻にスープを提供し続けてやるつもりだ。 滋養栄養、身体への熱供給。
歯医者。 本命の虫歯治療は終わったから、あとはついで。 地味に詰め物が取れていた奥歯に改めて詰めてもらった。 詰め物詰め物といって、 いったい何を詰めてるのだろう。
夕飯は豚汁。ブリの照焼。 やや偏った飯が前後にあるから 今日は健康食。
夕飯の支度は 炊飯時間である48分と一致させたい。 今日は13分余ったから、 その間に鶏むね肉を調味料とこねて ワンタンの皮に包んだ。 この鶏むね肉は明日の朝弁当作りのために使うが 3割ほどは余る予定のもの。 それを先に処理したわけだ。
予定していた時間ピッタリで夕飯を提供。 ぶり大根は薄味になったが、 へたに濃くなるより風味を味わえる。 豚汁はベストな仕上がり。 肉からも野菜からもよく味が出ているし、 味噌の加減もちょうどいい。 これで漬物があったら至高だった。 でも漬物も塩分摂取の点では足したくないのよな。 漬物そのものがメインにならないと。
食後、妻から構って構ってとそそのかされる。 タバコを辞めて以来 切り替えの時間を持て余しがちのようで、 気を紛らわす意味でも とにかく一緒に何かしていたいようだ。 隣にいてくれるだけでもいいというから 僕は 宮本から君へ を本棚から引っ張り出して読んだ。 手持ちは完全版?の分厚いやつ。 表紙の絵がキレキレ。 躍動感ある宮本のアップ。 こんな絵、新井英樹にしか書けんよ…。
今日もバナナジュース飲みながら とらドラを観た。 続き…買っちゃおうかな! もはや費用というよりスペースの問題なんだよな。 バナナジュースは現在、豆乳8割牛乳2割にしている。 それにほんのちょっとの蜂蜜。 こりゃーかなりの健康飲料だ。 二人分つまり二杯で費用は100円相当くらい。 悪くない悪くない。
水谷隼読みきった。 似たようなプロット多くてもったいない。 オチも弱いし。 でも舞台設定や文章は申し分なく上手い。 図書館行けば借りられるとはいえ、これは買いだね。 神保町まわっても売ってないけど。
10月から年月日を示す数字八桁が特異な日ばかりだな。 今日が20211110 明日は20211111 お次は20211112 頭おかしくなるぜ。
上の 「お次は」 は、お察しの通り 本来「明後日は」にすべきところを 文字数合わせるためだけに三文字表記となるよう 小細工した結果です。 そういうことって、ある。
クレイジーナントカさんの 「おれの おれの おれの話を聞けェー」 って歌、 高校生だったか初めて聞いたとき ちょっと面白ぇーじゃん と思ったのにそっから 「5分だけでもいい」 て続いて アレこれは て不安になりながらそのまま聴き続けてみたら 二番だか三番だかで 「2分だけでもいい」 ときて ウワーだめだろ て絶望した。 曲に歌詞をのっける都合上、 「5(ご)」か「2(に)」の一音にする必要があるから、 ここは「5分」「2分」としているのだ。 「1分」でも「3分」でも「4分」でも、 モーラが一つでも増えたら乗らない。 だから「5分」「2分」。 つまり、意味するところひいては表現の核よりも 表層的な方を優先しているわけで、 いやあ白ける白ける。 当時ティーンエイジャーならではのスピリッツが燃え盛り 異様にむしゃくしゃして 部屋の中を暴れまわるほど不快だった。 今でもあの歌は嫌い。
ただ文章書いててもこんなことは多い。 なんでもかんでも自制しているわけでもないから 上記の「お次は」くらいは通したっつうわけで、 その線引きの位置づけによってセンスがあらわになる。
そうそう。 ある信条とか表明した立場について 極端に徹底しなければならないかのごとく認識する連中が世にはいる。 わかりやすいのがヴィーガンに対しての やっすいツッコミ。 大豆加工などで代替的に食肉めいた料理をいただこうとする人らへ 「結局食べたいんじゃん」とか、 あるいは 「肉食べないのはわかったけどハーブは良いの?」 とか 矛盾点を鋭く突いたつもりでいる鈍い頭脳の面々の やっすいやっすい 誰にでもでき 誰にでも思いつき 誰の心も打たない あほ丸出しのツッコミ。 僕自身はヴィーガン思想にもその立場にも なんら理解を寄せるつもりはないが それにしたって 彼らの主張やその意義についてある程度の解釈はできる。 が詳しくは今は置いといて。 結局コレも「限局」の話だ。 仕分け、整理、線引き。 もうちょっと術語をきっと重ねられるな。 しばらく考えよ。
で
本日11月10日は結婚記念日。 レストランでのお祝いを週末にやるから 今日は言葉をかけあっただけだけど。 快晴で気持ちいい。 入籍日の前日にやった結婚式の日和がこんなだったから懐かしい。
弁当は鶏もも肉の照り焼き。 醤油と砂糖はいつも目分量だけど 今日はコレ以上ないってくらい ベストでジャストなバランスに仕上がって ウッマウマだった。 ただ朝時間がなくて 弁当箱にサラダ菜を詰めそこねたのが悔やまれる。
夕飯はレトルトカレー。 なんでもかんでも自炊する我が家ではご馳走にあたる。 ウン一応記念日だからな。 妻はバターチキンカレー、 僕はグリーンカレーにした。 レトルトでは流石に具材が弱い。 冷蔵庫に常備してある水煮タケノコをバターで炒め 塩コショウしたものを足した。 サラダにはオリーブオイルでかるくソテーした柿を添えた。 いずれも大正解の美味しさ。
日常のルーチンからの脱却。 たぶんいちばん求めてるのは「誘い」だ。 いま、友人…というより友人的な間柄の関係筋から、 「おうちでパーティーするからおいでよ」 と誘ってもらえたなら、 1%のメンドくささと10%の緊張、 5%のためらい、5%の後悔に弱りつつ、 残りは全部、生の実感に満たされるに違いない。 そのパーティーには何らかの目的が付帯されていてはならない。 パーティー自体が目的でなければならない。 なるべくなら、いつものお決まりのメンツといった少人数よりも、 ちょっと知らない人がいるぐらいの方が望ましい。
自分でやればいいのだろう。 今の家ならできなくもないし、やったろかしら。 だが三四人ならまだしも、 それ以上となると今はまだコロナが危ぶまれる。…。
今夜もとらドラ!を観た。 バナナジュースを飲みながら。 あと一回観たらこれで買ったDVDの視聴分は尽きる。 続き買うか? それとも借りるか。
雨。 今日で結婚式からちょうど2年。 お義父さんから祝いのLINEが届いた。 妻は父と半絶縁している。 複雑な事情と感情の結果だが、 少しずつ緩和されていけばいいと思う。 あくまで少しずつだ。 まだ当面は僕が連絡係となる。
弁当は豚ロースソテー。 ソースは玉ねぎとニンニクを炒めて ケチャップとウスターソースを煮詰めた。 美味かった…。 たまにやろ。
いわゆる人権派って 社会のことどうでもいいんだろうなって思える瞬間がある。 考えなしに人権を主張している連中。 彼らの人権意識は自分の身の回りの世界に集中していて その外をろくろく考えない。
子どもを産めとか育てろとかいう既存の価値意識に対して NOを表明できる時代になった。 アップデートされた価値観とかいう。 「子どもを産まなくても私は私」 「何も悪いことじゃないよ」 「あなたの価値はそれで計られたりしない!」 なんていう、いかにもキラキラした、 人権的に正しいようなフレーズが横行している。 これは一面的には正しいが全面的に正しいともいえないはずなのに、 そこんとこをつつこうものなら非人間的、前時代的、 レッテルを貼られて排除されてしまう。
「限局」がキーワードだ。 限る。 多くのこれは論法において、見えざる秩序を働かせている。 去年流行った「分断」と似たような属性にあるが、 実態や状況を表すよりかは、やはり論法だ。
退勤後、今日こそはとイタリアンの予約をした。 無事に席は確保できた。 楽しみで仕方ない。
高田馬場で途中下車し、ブックオフで 咲-saki-やら初恋の世界やらを買い足して、 レジに行ったら会計を打ち間違えていた。 本来よりも200円ほど安くなっている。 スーパーでもなんでも こういうことってたまにあるけど 僕はちゃんと申告します。 10円でも安く買えるよう店をめぐったりしてるわけだけど 気づいてしまった以上は仕方ない。 自分の心の醜さと向き合うことになったら 金じゃ都合できないし。
そんな最中に妻から連絡が入った。 彼女は彼女で今買い物に繰り出していて、 できれば荻窪で落ち合い一緒に帰ろうというから承諾した。 着いてみると妻はヘトヘトのていで、 買い物中にまた気持ち悪くなってしまったらしい。 ひとけのなくなったところでマスクを外し 夜気を吸って吐いてしたらちょっとは楽になったようだった。 今日買い物していたのはついでらしく、本命の用件は、 中野坂上にあるかかりつけの産婦人科に飛び込みで行ったとのことだった。 しかし医者からは、今の時点ではまだ早すぎると、 診察料もとられず帰されたらしい。 10月7日時点から数えて4週ちょっとの現在でそうなるのか。 あらためて、来週15日月曜に予約をとったそうだ。 スーパーのだけ寄って帰宅。 夕飯は豚肉のバジルオイルソテーを たっぷりのキャベツにのせて。 二人とも食欲旺盛でばくばく食った。
一息入れてバナナジュースを飲み、 風呂に入り、 それからさらにきしめんを食べた。 食べ過ぎ。 しかし庭への窓を開け放って とらドラ!の2話をみながらすするきしめんは なんとも幸せな気分に浸らせてくれた。
今夜も咲を読んで寝た。 そろそろ続刊が尽きる。
7時半起床。快晴。 今日は午前休をとってある。 いつもよりのんびりと朝支度。 トーストにヨーグルト。 妻のための弁当には冷凍しておいた鶏団子を茹でて、 その茹で汁にワンタンを入れて塩コショウ、 ごま油ひと垂らしして小ねぎを散らしたら りっぱなワンタンスープになった。 うまい…。 肉たっぷりワンタン嬉しい。
洗いものを一通り済ませて西荻へ。 今日は西荻の西友が5%オフ。 だがこれに縛られるのもそろそろ癪だ。 よほどの買い物計画がなければ気にしないようにしよう。 二百円やそこらの差で人生が窮屈になる。
9時半に戻ってきて、病院への準備だけ済ませて そそくさ家を出た。 荻窪から飯田橋へ。 飯田橋から水道橋へは一駅歩く。 今日の清々しい日和で、 読書しながら歩いていかないなんて手はないぜ。 めちゃきもちよかった。
11時までの受付にぎりぎり間に合わせる格好で着いた。 病院では提出すべきものを提出するだけだったから ほんの10分程度で終わり。 会社のある神保町へはそっから10分も歩けば着く。 まだ出勤するには早い。 時間があるので散歩し、昼飯先を探したが、 店に入るよりは外でパンでも食べようと思いついた。天来の妙計。 路地裏の小さな古いサンドイッチ店でロースカツサンドを買い、 コンビニで紙パックのカフェオレを買い、 専修大学併設のカフェでビーフカレーパンを買って、 そのまま構内のフリースペースで 日差しと風を浴び浴び、水谷隼を読みながらたいらげた。 幸せな時間。
12時25分に出勤し、自席で一眠りこいた。 20分ほど眠れた。 昼寝にしては深く眠れたようで、 チャイムとともに起きてからもしばらく眠気が 頭全体に乗っていた。
退勤後、週末に行きたいと予定しているレストランに連絡したが不通。 10年前に何度か行った荻窪のイタリアンで、 結婚記念にはうってつけなのだけど。 ただ懸念はある。 妊婦にはNGな食べものはそこそこ多い。 最低限でも生ハム、生魚、非加熱のチーズは コースから避けてもらうよう伝える必要がある。
駅からの帰り道、20分近く歩くから 度々妻に電話している。 すると妻の方も今、夜道を歩いているという。 今日は新宿にウォーキングシューズを買いに行ったらしい。 そのテストを兼ねてただ南へ歩いていったら富士見ヶ丘に着いたそうだ。 来た道を戻っているだけなのに 知らない町だからか迷子の感に見舞われているようであたふたしていた。
夕飯は中華粥。 予定通りワンタンの皮を揚げた。ごま油で。 具のメインである鶏もも肉は少量。 こちらもごま油で少々皮目を焼いた。 レンジで戻したどんこは切り刻み、 戻し汁は出汁にして、さらに中華だしを加え、 塩コショウで味付け。 ウーン美味しい。 ワンタンの皮がいい仕事している。
食後、バナナジュース。 でっかいバナナ買ったらバナナの割合増えて ねっとり濃厚で驚いた。 そりゃそうなんだけど。
入浴後、洗濯物を部屋干ししながらとらドラを再生した。 先日DVDを一枚目だけ買ったのだ。 オープニングとエンディング見れるだけでもいいと思って。 居間で調べ物していた妻も、見るともなく見ていた。 続き買おうかどうか悩む。 要所要所が良いんだよな。 お寒い部分もあるが…。
曇りのち晴れ。 朝飯だけ食べて、すぐさま西荻へ。 鮮度の問題から昨日買わなかったハマグリを探し回る。 が…ない。 魚屋も開いていない。 アッチコッチ回った末、近所のOKマートでかろうじて、 小さいハマグリを買えた。これでよしとする。 午前中はずっと料理の準備。 妻は荻窪に、母に贈るための花を買いに行ってくれた。 昨日にも買ってくれたのだが、 「華々しいもの」という唯一の条件を満たしていない ひっそりしたバラの鉢植えだったから、 これは流石にと難色を示したところ、 鉢植えは一応私も欲しかったからこれは私が引き取る、 また新たに買う…と転回した結果、 みごとに華美な花束を買ってきてくれた。
昼飯にはピザを食べた。 250度のオーブンで8分暖めるだけの冷蔵品。 がこれが美味い。 これから母をもてなす時間に 相伴あずかるつもりだから、 一枚を半分に分けて終いにした。
母は予定より30分ほど早く着いた。 バス停まで迎えに行くと、 このバスもシルバーパスで無料だったのだという。 3日に70歳となった母は、 今月から都営地下鉄、都営バスの運賃が無料になった。 ここまでも200円程度で来れたとのことだ。
家の案内は妻に任せた。 この家に招く初の来客となる。 居室以外の一通りを見せて、居間に落ち着かせた。 今日のもてなしおおよそは 僕の振る舞うご馳走によってなされる。 まずはハマグリのお吸い物。 丁寧に出汁をとって蓋付きの漆器に注ぎ、お麩、三つ葉を浮かせて。 お次は小鉢で、小松菜の煮浸し。こちらは薄めの味つけ。 油揚げの油でニンジンを炒めて、どんこ少々を足して、 サッと煮た小松菜を乗せたもの。 キャロットラペにはかるくローストクルミを和えた。 また、スパイスはクミンだけでなく カルダモンとオールスパイスをほんの少し足した。 続けて漆器に盛った鯛のもみじおろしポン酢。 玉ねぎスライスは十分に辛味を抜いておき、 真鯛の刺し身を重ね、もみじおろしと小ねぎを乗せて、ポン酢を注ぐ。 口の中をサッパリさせたところで高野豆腐。 少量のコンソメの含め煮にして、 どんこ、タケノコ、小ねぎ、刻み生姜のとろみ餡かけ。 海老を添え、深みのある鉢で提供。 鴨肉と柿スライス。普段はケーキ用に使っている黒い皿に。 スライスした柿を軽くオリーブオイルでソテーして 薄めにスモークされた鴨肉と交互に並べる。 ソースは、醤油と少量のナンプラーを煮詰めてワサビを溶かしたもの。 ふろふき大根で口直し。 丁寧に炊いた大根に、 熱したみりんで溶いた白味噌をグラサージュ。 最後はいろり鍋。鶏もも肉とセリと煮ただけの鍋。 国内産のブランド鶏を2時間煮ただけあっていい出汁でてる。
トータルはそれなりの量になるから 残していいというつもりで提供したが、 母はご飯のおかわりまでした。 全体的に好評だった。やった甲斐がある。 デザートのみ妻に任せた。 抹茶パフェ。 生クリーム、大納言小豆、コーンフレーク、 黒豆、抹茶アイス、白玉。 白玉は僕がこしらえたもの。 これも美味しく好評だった。
食事しながら、母からいろんな話を聞いた。 勤め先の学校の愚痴やら、主催しているコンサート、 不動産のよもやま話、兄や甥の近況… 年配者に向かって話をしていく僕らではないから、 ごく自然な流れで、しゃべり好きの母の話を聞きっぱなしでいた。 最も我々をおののかせたのは、 母がYoutuberになったことだ。 なにか勘違いをしているのではないかと思われたが、 本当にチャンネルを開設し、4本の動画を公開していた。 長らく続けていた太極拳を下地に、 体と心をめぐる気の話などをしているようだった。 10年ほど前にブログを始めたときにも驚いたけれど 今回はその比ではない。 しかも奇妙な変装までしている。 素顔を晒すよりはいいが、ピンク髪のカツラにサングラス。 いちじるしく異様だ。 それでも当人が楽しんでいるなら何よりである。 面白かったのは動機づけで、 彼女は承認欲求から動いているのではない。 すこしでも固定視聴者をつかんで、 ゆくゆくは副業で営んでいる占いの方に 誘導したいというのだ。 なるほど彼女らしい。 つくづく思考が商いでできている。 それはビジネスではなく、肌感覚とともにある商いの精神。 この人はこうして70年生きてきたのだ。
食事を終え、会話も一段落ついたところで、 妻の妊娠…?を伝えてみた。 本来なら安定期まではまだ明かしたくもないが、 今時点でも母の喜ぶ話題ではあり、 また彼女は人生経験を豊富だから心配ないだろうと踏んで。 これが妻の方のご家族となると、 何分まだこの世代に子をなした事例がないという事情も手伝って、 過大な期待が寄せられてしまうことになるから、 こちらは慎重に、安定期に入るまでは伝えないと決まった。
「まだ確定じゃないけど」と散々念押ししたから 母も込み入った話はしなかったが、 伝えた瞬間にはわかりやすく パアアァッと顔を輝かせた。 喜んでもらえてよかった一方で、 いうなれば、 よくやった! 的な…前時代的な価値観ありきとなりかねないから、 妻への配慮もあり、こちらも話は深入りさせなかった。
それから花束をやり、写真を撮って、 土産を持たせておいとまとなった。 タクシーを手配してやるつもりだったが 彼女はこれを固辞して、 行きと同じくバスと電車を乗り継ぐ経路で帰っていった。
妻はやはり疲れたらしく、ダウンした。 僕は延々と洗いものをして、 それからは先日配本してもらった本を読んでいたが、 妻の勝手に付き合って一緒に漫画を読んだり、 何もせず過ごしたりなどした。 ところへ親戚から連絡が入った。 従兄弟の一人が入籍したそうだ。 めでたい話が続く。 母にとっては実に嬉しい一日だろう。 と思っていたらその母から電話がかかってきた。 今日の件については随分喜んでいた。 また、さっそく土産のわらび餅も開けたそうで、 これも美味しい、おしゃれだと喜んでいた。 写真まで送ってきていた。 実に美味しそうだ。 絶対に食べたい。 近日中に僕もわらび餅を買うことにした。 わらび餅、作りたいしな。
夕飯は昼と似たような献立。 残りもので確認できる味は、やはりいずれも美味しかった。 天才…。
食後に妻と義母が電話しているところ、 少々代わってもらって挨拶した。 昨日いただいた花の礼だ。 花はわからないが気持ちは嬉しい。 いつでも来てくださいねと伝えた。本心だ。 今日を経たことで客をもてなす確信が得られたから。 お義母さんは、娘が禁煙できているかどうかを気にしておられた。 かなり大変そうだがちゃんと続けていると言うと驚いた様子だった。 今は妊娠という事情も加わったから、もう完全に禁煙コースまっしぐらだろう。 だが妊娠についてはまだ言えない。
妻の弟くんもじきに入籍する。 挙式にあたっては、へたすると 妻の出産時期とかち合う可能性もある。 やはり早めに伝えておく必要があった。 安定期に入る直前を目安とした。
それから図書館から借りてきた妊娠出産についての ガイド本を二人で読んだ。 女の負担は大変なものだ。 単純に、損な役回りだ。 この 「単純に損」 という極めてシンプルな話が、 一部の男性に伝わっていない気がする。 高邁なフェミ思想や立派な人権意識、 勉強を必要とされる人文理論などは置いておいて、 まずはこの 「単純に損」 だけに焦点を絞っても、 入り口としては悪くないと思うのだけど。 どうにも 「複雑な損」 に話が傾きがちなのよな。
妻は今は食欲があり、 それどころかずっと何かを食べていたいくらいだという。 とくに朝、もっと食べたいらしい。 それも何かこう、肉だとか… とリクエストするから跳ね除けたが、 しばらくして一考し、 手持ちの食材から ワンタンスープという最適解を導き出した。 中華粥にワンタンの皮を揚げて入れようと計画していたから、 そのためだけにワンタンの皮を買ってある。 さらに一昨日の担々麺のための豚ひき肉が余っている。 ワンタンなら肉の量も少ない。 体を温めたいに飲ませるスープとしても、 ワンタンスープはうってつけだ。 天才…。
夜も更けていたが せっせとワンタンをこしらえた。 ひき肉はチューブ生姜とニンニク、醤油、酒、胡椒で 2分ほどこねたのみ。 包み始めてから、ワンタンの形がよくワカランことに気づいた。 途中から三角形にしてみたらそれらしくなった。
今夜も咲を読んで寝た。
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