舌の色はピンク
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数ヶ月前、同僚から誕生日プレゼントとして ある映画をブルーレイで貰った。 新品で、3700円ほどの。 これはありがたいと持ち帰って早速観ようとするも、 我が家の再生機器に障害があり、長らく据え置かれていた。
それをようやく昨日観れた。 が面白くなかった。徹底的に肌に合わぬ出来で、 どう伝えようか思案した挙句、今日感想を伝えた。 「ようやっと読み込めて観れたんですよ〜」 「おー観れたんですか。どうでしたどうでした」 「ウーンあまり楽しめなかったですね〜。監督も好みでなくて〜」 「そうでしたか〜。そういうもんかもしれませんね〜」 「でも手元にあるし年月経てからまた観直してみますよ〜」 なんとか和やかに伝えられたと思う。
でもひとつ嘘をついた。
我が家の機器はどうしようもなくブルーレイが正常に読み込めず、 結局のところ近所のビデオ店で同タイトルのDVDを レンタルしてきて観たのが真相だ。 それをどうしても言えなかった。
アーあの人ならこの映画面白がるだろうな、 うん新品買ってプレゼントしよう、 どうせなら最高画質のブルーレイを贈ろう!
とでも真心働かせてくれたものを、 つまらなかった、しかもおまえが寄越したブルーレイは見れなかったから 自分の足で手垢ついたDVDレンタルしてきたんだよ とはどうしても言えなかった。 まして当プレゼントが7泊8日190円のコストまで招いてるなんて、とても…。
どうせ嘘つくなら「面白かった」「最高だった」とも 胸張って言ってやればよかったのに なんだかそこには譲れない一線があって、 正直ぶってる自分と正直になれない自分が 虚実織りまぜてとことん醜かった。 季節が五つか六つほど移り変わったら 実はあのとき、と打ち明けよう。
「フッて、フッて、フリまくれ!」
↑キャッチコピー
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主人公は17歳の高校2年生。 学園の男子500人全員が元カレ。 しかもそれが知れ渡っていない。 黒魔術の使い手。 入学以来1日1人のペースで男子と付き合い捨ててきた。 果たして彼女は何故男に擦り寄っては捨てていくのか? その全てが暴かれるとき、あなたは本当の恋を知る……。
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攻略できる男子は言うまでもなくイケメン揃い。 たとえば6人設定してみよう。
1.九伊時路(ここのい ときじ) 学園いちのイケメン。 顔とスタイルが他校に知れ渡る美貌の一方、 頭脳は冴えず手先は不器用、性格には難がある。 加えて病弱であり、体育などは小学校のときから 一度も出たことがなく、運動能力もからっきし。 学園にはほとんど枕営業で入った。 過去主人公に「まぁ、その顔すら大したことないわけだけど」と 屈辱的な捨てられ方をされて以来、怨念的な執着を抱き続けている。
2.由梶巳尋(ゆかじ みひろ) 愛嬌を惜しまない女の子のような見た目とは裏腹に、 性欲旺盛の絶倫王子。 学園内の女生徒半分は彼の元カノであるという噂もある。 実際にはセフレとしてしか女性と関わってこなかったため、 交際経験は主人公とのみ。 その際「ヤラせてあげないよ、ジャン!」の一言で 行為に及ばせてもらえぬまま去った彼女に初めての戸惑いを覚えた。 青央とよくつるんでいる。
3.葉柴青央(はしば あお) 高校生ギャンブラー。 国際的なポーカー大会で入賞するほどの腕前。 しかし面相はポーカーフェイスには程遠く、 喜怒哀楽がはっきり顔に出る。 恋愛には、駆け引きや運の要素などの面で 博打と似たものを感じるらしく、前向き。 引き際を心得ており、過去「降ーりた」の一言をもってして 唯一主人公からフラれるまえにフラれた男子。 巳昏とよくつるんでいる。
4.篠英修(しの えいしゅう) 学園一の秀才。 将来的に世界統一の言語を創出したいという無茶な野望を秘めており、 常に研究に勤しんでいるのだが、 言語を取り巻く精神様式の一として恋愛に興味を寄せてもいる。 典型的な学者肌で世情に疎い。 過去主人公には、贈った和歌を焚き火に入れられた。
5.Mine(マイン) 父は日本人、母はイギリス系ジブラルタル人のハーフ。 マインは本名ではなく、 なんでもかんでもが自分のものという勝手ぶりに由来する。 目に付く全てを手に入れたいだけに、 主人公だけに固執しているわけではないようだ。 なお女子勢を我が物顔で食い物にしている巳尋とは剣呑な仲。 過去主人公には「つーか本名、峰でしょ」と言い当てられ、敗走。 6.片良木吟(ひららぎ ぎん) 学園の校長。22歳。 大学卒業と同時に当役職に就任した異例の人材。 校長として初めて姿を現した日が折しも主人公の入学式であり、 その日に付き合いその日にフラれる。 校務のほとんどを教頭に任せているらしく、 暇を持て余してか主人公のストーカーに日々を費やしている。
6人全員のルートを攻略すると 隠しキャラ「相田蝶二(あいだ ちょうじ)」も現れる。 彼は転校生。つまり唯一の非元カレとなる。
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物語中盤にさしかかると 学園の全生徒に主人公のビッチっぷりのすべてが 一昼夜のうちに知れ渡るイベントが発生。 女子との対立には抜き差しならぬ緊張感が漂う。 事故が重なり殺されてしまうルートすらある。 逆に黒魔術が暴走し生徒の大半を殺してしまう魔女ルートも。
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キャッチコピーは 「フッて! フッて! フリまくっちゃえ!」 の方がいいかも知れない。 女子っぽい可愛らしさをにじませて。 が、いたいけに過ぎるというか、 勢いもすぼんでしまうし、 他律的な印象すら纏ってしまうのは厭わしい。 このコピーが消費者の関心を引き寄せられるかの 主たる焦点になるので安直には決められない。 このコピーだけあれば内容なんて要らないともいえるし。
腹をかっさばいたら 中から赤色のレゴブロックが飛び出てきたんだ! ご丁寧に連結されて何往復もうねっていたぜ! よくみたら手元の凶器も銀色のレゴブロックでよ、 ついさっきまで頬張ってたイクラなんざ レゴブロックの突起部分だったってんだからゴキゲンだ! そらなんてこたぁねえおれの体までレゴブロックでできてやがる! レゴォォォォォォォ! こりゃあ世界ってやつの正体暴いちまったな! レリゴォォォォォォ! レリゴォォォォォォ!
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まるでそんな夢を見たかのような与太話。
傘をなくした。 電車の端座席の特権、手すりにぶら下げるの術を披露したまでは (そうそうこうやって降車時そのまま忘れるんだよな) (大丈夫、意識できた) (見抜いたり! のちの悲劇) などと運命との頭脳戦を繰り広げていたものだったが 案の定そのまま忘れた。いつものパターンだった。
もう大事なもの何も持ち歩けないし預かれやしない。 RPGのパーティにいたら最悪だこんなやつ。 キーアイテムを次々と失くす。 レベルがあっても次のイベントに進めない。 というかアッサリ仲間ともはぐれるだろう。 そして自分がなくしものに。 なくすだけでは気付かなかった、 なくされて初めてわかるなくしものの気持ち…。 おれたちはそう、もっと大事ななにかを いつかどこかになくしていたのさ…。
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今更買い集めてる「グラップラー刃牙」がスーパー面白い。 とくに「バキ」に入ってからは容赦ない面白さ。 いちばん笑ってしまうのは「範馬刃牙」だろうけど 「バキ」あたりがやっていいこととやっちゃいけないことの ぎりぎりのバランスを最も保っていて断然面白い。 バトル漫画としては、 殴りっぷりよりも殴られっぷりに美学を感じられ、いちいち爽快だ。 漫画を読みながらにしてページに殴られる。
ゴーカートに初めて乗った。 心が震えた。 すばらしくすばらしい。 すさまじくすさまじい。 あんな楽しい乗り物がこの世にあるなんて。
ハンドルという円形舵があって、 これを握りまわせば手軽に車体を左右へ操作できるんです。 足元にはアクセルというペダル型装置があり、 踏むと、なんと乗り物が加速する。 おったまげ。 その手があったかと発案者の閃きに舌を巻きました。 ちなみに足元にはもう一つ仕掛けがあり、 ブレーキとかいう代物なんですが、これは引っかけ。 踏むと減速しちゃう。 あまつさえ踏み続ければ停止にまで至るしまつ。 幸い僕は右と左の違いを完全に理解しているため この謎の仕様には引っかかりませんでした。 高速移動を目的とする乗り物に なぜこんなメカニズムを組み込んだのか、 はてなさてな理解に苦しむところはありますが、 おそらく作り手のメッセージが込められているのでしょう。 それはあたかも刀鍛冶が切っ先にそっと傷薬を塗りたくっておくような、 毅然としきれないためらいがちの抵抗をほのかに匂わせて、 触れる人間の心を無差別に静めるのです。
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免許もってない。 普通自動車免許はおろか、なにひとつ、 およそ免許に類じられるものをもってない。 無免許生活とでも呼べば聞こえはいいが、 明らかに聞こえはよくない。 スマホももってない。 ケツには蒙古斑がある。
体が気だるい時には、 鼻と頬骨の間にあるツボを たっぷり十数秒押すとだいぶ改善します。 痛いくらいに押すのがポイント。
なんでも、生き物というのは総じて 衝突の際など本能的に真っ先に目を守ろうとするので 顔面ならばこの鼻と頬骨のあたりが 実は怪我の落としどころとして 最もポピュラーなのだそうです。 その部位を人為的にでも刺激すると 闘争本能や生存本能がたちまち沸き立ち、 いわば脳が騙され、自律神経が活性化するそうな。 もちろん口からでまかせです。 最初から全部。
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ツボ押し、経穴というのは東洋の神秘なだけあって いかんせん説が錯綜しているし 効かなかったとしても織り込み済みに了解されがち。 そのくせツボの位置を教えてもらって疑う人はそういない。 いかに希望にすがって都合のいい情報だけを信じるか そこに人間の浅ましさが現れるのだ、 などと言うつもりは全くなく、 ツボ押しの情報なんて善意的経緯なくしては 話題にすら挙がらないのだから 嘘のツボを教える方が圧倒的に悪だ。救いようがない。 それでも救われたいという人向けの 内緒のツボがありまして、といいますのは 我が身でなく背後霊のツボを押すんですな。 おっとここでは全てを明かすまい。続きはWEBで。
| 2015年01月25日(日) |
ネクストコナンズヒント ごうせい |
イスラム国による日本人人質の殺害が 写真にて公表されたとか。
このニュースを聞くや頭の回転がぐるぐるまわり 一本の仮説を打ち出した。 …そもそも身代金要求の動画が世に出たのち 連日マスコミによる「合成動画」の疑惑が やけにしつこく繰り返されるなと訝しんでいた。 意義がないとはいえないが、 そんなにも繰り返し報道するものかと、 しつこさに辟易していたのだ。
ところで今回の焦点は大きく 「身代金を支払うか」「支払わないか」 の判断がそのまま、テロへ屈するか否かの 国家的姿勢を提示することにもなり、 国外へのポーズも含めた政治的善悪が政府に問われていた。 政府にとっては 「自分らと関係のないところで人質に死んでいてもらう」ことが 最も無難で損失のない展開だったのは間違いない。
だからあの動画が公表された時点で、 たとえば政治家のブレーンが 「このまま要求を呑まなければ数日後には人質は殺害されるだろう、 そしてその証明はやはり写真か動画によって示されるはずだ、 しかし静止画であれ動画であれ合成されたものとしてしまえば 事の真偽はすくなくとも世間的には不明確になる、 すなわち人質が本当に殺されたかは言い切れなくなる、 人命を『失わないまま』テロに屈しなかったという結末を迎えられる、 このためには今回の動画から疑ってかかろう、 幸いつけ込む余地があるからじゃんじゃん報道させよう、 数日後への布石のために」 とでもシナリオを書いていたなら、見事な手並みだ。 そう思い、薄汚さはさて置いて、感服したのだ。
実際、政府は人命尊重についてはほとんど言及せずに 「テロには屈しない」という一点張りを強調していた。 半年ほど経ってほとぼりが冷めた頃合を見計らい 「あんときの人質、マジで殺されてました」 とでも一報すれば考えうる限り最も波風立てず 事態を収束できたわけなのだ。
…そんな仮説を2秒ほどで打ち立ててみたら 直後に政治家たちが 「あの写真ガチっすわ」 と易々認める映像流れてきたものだから 恥ずかしくなった。
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もともと陰謀論めいた政治の裏探りはきらい。 ただ今回はあまりにもスッポリはまる筋書きを 目眩がするほどまでに鮮やかに閃いてしまったので 多少なりとも推察を褒めてもらいたい欲は抑えきれず 人前にて披露はせずとも せめてここだけには という気持ちで載せてみた。
ファストフードとしての肉まんの優等ぶり。
片手でつまめるし中に何入れても良い。 温かいほどうまいといわれる食べ物界において 抜群の保温性を誇る。 かさばらない。 見た目が可愛らしい。 すぐに食える。 安上がりだ。 うまい。 すぐれている。
界隈頂点のハンバーガーと比べてみても、 持ち歩いている間一切臭わない点、 その一点だけで優越決せよう。 だからメリケンにも肉まんを普及してやったらいい。 あのわからずや共へ わかりやすくわからせてやるために はじめはハンバーガーのなかに肉まんを入れてやったらいい。 なにせハンバーガーのやつもなんでも挟めるから。 そして時間をかけて、ちょっとづつちょっとづつ、 誰にも気づかれないままいつのまにか、 肉まんがハンバーガーを包んでる形にもっていけばいい。 マクドナルドの「M」のロゴも 「肉」の字のなかにそっと包まれてるデザインになってしまえばいい。 これいけますわ。 勝算みえた。
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僕はあんまり肉まんは食べません。 あんまり肉まんを食べない理由は これといってとくにないです。 多くの人もそうなんじゃないでしょうか。
しゃっくりほど間抜けな生理現象はない。 あくびもげっぷも、くしゃみも放屁も一瞬のできごと。 またそれらは発動を意思のちからでずらせないこともない。 しゃっくりは長遠にして不動。 脳信号の支配から逃れ法の外で舞い踊る独り狂言。 ほんと間抜けだ。
例えば一人の白人と一人の黒人が立ち会う。 片一方が思想的に喧嘩吹っかければもう剣呑だ。 もはや抜き差しならない。力任せに襟ぐりも掴むだろう。 そうしていざ殴りかかろうとした瞬間しゃっくりが出たらどうだ。 それも双方に。 笑っちゃうだろう。 到底闘いの意欲など保てようはずもない。 「おれたちゃ おんなじ 人間だ」 みたいなわけのわからない歌をうたいだして 肩組んで酒場にでも繰り出してしまうだろう。 酒飲みながらまたしゃっくりして吹き出してしまい 店中大笑いに包まれるのはまた別のお話。
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しゃっくりは止めかたの情報が錯乱していたり なぜ起きるのかがよくわからなかったりするところに みりょくがある。
なぜ起きるのかが完全に解明されたなら 神秘性が失われて幾分がっかりはするが、 完全に解明されたなら、任意の人間を任意のタイミングで しゃっくりにさせてしまうことすら可能だろう。 無論いたずらには許されない。 上の例のように平和を呼べるならそう扱うべきだ。 平和に反するならしゃっくりを招こうなぞと思わぬことだ。 いったい誰がそんなしゃっくりを止めようというのか。 しゃっくりしゃっくり。 僕は怒っているのだ。
| 2015年01月15日(木) |
避雷ってのがまずカッチョいい |
避雷針についての疑問がとどまらない。 あれの設置には自治体か何かからの指導があるのか、 それとも建造物の持ち主が自主的におったてるんだろうか。 どちらにしてもババ引いてるというか。 近隣のビルには不要になるわけだし。 雷が落ちなかろうが年に一度は手入れだって必要なはずだ。 にしたって素人が手出ししちゃいけない分野なのは明らかで、 業者頼みなのは間違いない。 その費用はどのくらいかかるのか、 私費で済ませるのか税金から手当が出たりするのか…。
避雷針のデザインにも種類があるのか気になるところ。 トゲトゲつけたら高くなったり オプションで配色を決められたり。 そもそも針状じゃなく棒になったり。 きっと製品名は風雷棒。 広告の図面が目に浮かぶようだ。 背景ブラックで中央左にちょっと傾きもたせて棒を配置して すぐ横にでかでかと「風 雷 棒。」ってリュウミン系の書体で印字するのだろ。 あるある。
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気になる気になるといってるわりに一切しらべません。 情報化社会は情報があふれかえったぶん価値が転倒し いわば供給過多のインフレを引き起こしており あらゆる資料は等しく値打ちを失った。 翻って、持ち前の頭脳による妄想の類に優越が認められる、 そういう時代がきっとくる。もしくはきている。 ここでの記事にフィクショナルなお話や絵空事が多いのは まったくもって以上の事情からであり 決して僕が現実に嫌気がさしているからではありません。
今日はエビチリをつくった。 おいしかった。おわり。
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