舌の色はピンク
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2010年04月04日(日) 面雀

http://www.yoshitaka.tv/omojyan/index.html

初プレー。たいへん楽しめました。
提出したフレーズに即興で理屈こねくりまわすのが醍醐味。
以下は一部の記録。

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「ジョン-狩り」
 『この世界、名前が多すぎると。せめて一つ消そうと。で、世界中のジョンを狩ることが決定したんです』
 『なるほど。ジョンじゃない幸運噛みしめたくなってくる』

「相談室-成敗」
 『これは店名だね。相談室の店名』
 『あなたの悩みを成敗しちゃいますみたいな…安いコピーが目に浮かぶよ』

「強盗-トライアングル」
 『カミュの著作ペストの一節に記されているでしょう、
 人は一つの病に患っているとき、他の病を同時に患うなどと考えもしない…
 この通り、事実は通常複雑に絡まりあって、偶発していくものですよ。
 で。ですよ。
 ある強盗が家宅に押入ったらですよ。まさかですよ。
 偶然、すでに強盗がいたんですよ! しかも2人!
 3人は睨み合った! わけもわからず睨み合った! 偶然が招いた非常に稀有な事件です』

「トリック-生活」
 『もうたくさん!』
 『誰かが仕掛けた自慢のトリックに囲まれて日々過ごしてきてるわけだね。
 ファッション雑誌のアオリでありそう。「もうたくさん! トリック生活」』

「椅子-でした」
 『これは就職活動だね。きみは学生時代何をしていたか、と面接で訊かれたわけ。その答えだな。』
 『いじめられっ子だ』
 『まさしくそう。でもこれは、私は御社の踏み台になりますよ、
 どんな辛苦にも四つ足で耐えていきますよ…っていうアピールもしてるわけ』

「おばあちゃん-募集中」
 『鄙びた村があったんですよ。あまりに鄙びすぎていて、
 もう若者どころじゃない。その果てが、おばあちゃん募集』

「ロック-油」
 『これはもー…なんてこたぁない。石油のことです』

「マップ-の乱」
 『乱れないで!』『困る!』

「青空の-ジュニア」
 『小説家がいたんですよ、比喩表現が絶望的に下手なね。
 そんな彼のファンの中でも伝説的に語り継がれている最もひどい比喩がこれ、
 青空のジュニアって表現。これ、陽射しの比喩なんだぜ』

「ポイント-椅子」
 『椅子っていったら普通は面だよね。そういう常識を覆した椅子が登場したの。
 もうね、点。面じゃないの。点に座る』『調教用具だ』

「忘れないで-クレーマー」
 『不思議だよね、あんなに疎ましかったクレーマーが美しく儚げなものに思えてくる』

「人-殺人事件」
 『すでに人ってわかってるのにね。くどいよ』

「ごっこ-強盗」
 『噛んだんだろうね』『あぁ、緊迫してるしアガッちゃってるから…。ごこっごこご、ごっこ、強盗!』

「〒-の日」
 『この情報社会、何かにつけ電子電子ですよ。インターネット、携帯電話あれば大抵の連絡はできちゃう。
 そこで郵政省がキレたんだね。この日だけは@じゃなくて〒使えと。なんて大人気ないんだろうね』

「音-中毒」
 『核戦争後、シェルターで生存していた男が、外に出てみたら音にやられたの。
 微かな音しか響かない部屋で暮らしていたから。
 放射能だけにしか対策してなかった、でも真に脅威なるは音だったわけ』
 『想定できても光までだよね。そうか音があったか』

「まだ-カウントダウン」
 『1億くらいからカウントダウンしちゃったんだろうね。
 え、まだ1183万4570なの? みたいな』

「まだ-鬼」
 『ずーっと鬼』

「鬼-ボタン」
 『ゲームハードのコントローラーも、新型を模索してるうち迷走しちゃって、
 できあがったのがこれ。Aボタン、Bボタンと並んで、鬼ボタン』『押せないね』

「金-鬼」
 『童話で鬼と言われたら何鬼を連想しますか? 青? 赤?
 …ラスボスがいたんですよ。それが金鬼。
 レベルが高すぎて時代が追いつけずまだ登場できてないの。1000年後に現れるんだよ』『黙示録かよ』

「踊る-ストーカー」
 『せめてじっとしていて欲しい…』『ストーカーしてるだけなら許せてもね…』

「捜査網-カフェ」
 『容疑者は定まっていて、身元も割れているんだけど、なかなか自白させられない。
 こうなったら容疑者の家宅の周りにカフェを建てまくって囲んでしまえ!
 するとどう? 常に監視できるだけじゃないよ、
 このカフェは近代ヨーロッパでいうところのサロンの役割も果たして、
 容疑者がカフェに立ち寄った際に情報の吐露も促せる。もう完璧な捜査の網といえるよね』

「立て続けに-革命」
 『ハイ革命成功! …でもやっぱも一回革命! …政策気に食わん更に革命!』『自ら!』

「県-人」
 『県連合が都道府を打ち倒した近未来の日本でですよ。
 もはや全ての地域が県なわけだから、同じ意味になるわけだよね、日本人と県人が』

「条約-休息」
 『休息は決まりごとやしがらみからの解放だよね。通常、仕事だったり学業だったりする。
 でもそれは本当に休息なのかな? 僕は疑問に思うね。
 なぜって、倫理や法律といった社会性からは縛られたままだもの。
 だからね、もっとも大きな約束事である条約からも解放されてこそ真の休息ですよ。
 もう核使おうが許可許可。それが条約休息』


2010年02月14日(日)

『ジャンッ!』
「えっ、なにコレよくできてる」
『でしょう』
「こりゃあ美味しいよ。うん、食べる前からわかる」
『うん、食べなよ』
「いや、これだけ食べる前から美味しいってわかってると、
もはや食べたのと同じことだよね」
『うん、食べなよ』
「いっそ食べない限り美味しい…ということも…」
『食べなよ』
「見ろよ、この美味しそうな弁柄色の…」
『食べなよ』
「はい」

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もともと苦手なんだけどでも美味しかった。


2010年02月11日(木) フレーズしりとり2

「にわかならずもの気取りまがいもどき」
『キリシタン大名行列』
「ツタンカーメンと呼ばないで」
『デートデッドエンド』
「怒鳴りんぼ胎児」
『地雷原に生卵』
「五万回目のまばたき」
『キッチンでトリプルアクセル』
「類人猿的な、あまりに類人猿的な」
『内閣万歳』
「インフルエンザインフルエンザ詐欺」
『ぎりぎりで上向けたりとか無しな』
「NASAの郷愁」
『胡乱な三角形』
「歪な地平」
『インドネシアの大停電の夜』
「ルックス占い」
『いい加減な界面活性剤』
「色男爆殺」
『つっけんどんハレルヤ』
「屋台急募」
『ボトルワールド』
「ドリルプレイ」
『インスピレーションプリズム』
「夢遊病患者の見る夢」
『メッキの部屋』
「ヤバイ東京」
『埋めてください』
「伊東さんのいる家庭」
『イスカンダル七色』
「ロココ調セックス」
『スミレの隣』
「リハーサルキング」
『グッピーの泳ぐ金魚』
「まどろむ力士」
『しかけないで水たまり』
「料理人、三枚におろされる」
『留守がちな食器棚』
「なけなしの臓器」
『聞いてないわよ道順なんて』
「天才児と兄」
『ニルヴァーナ沈没』
「辻斬りだった頃」
『ロサンゼルス噴火』
「河童地獄」
『くせのない土踏まず』
「頭巾脳」
『薄化粧の胎児』
「ジャン・バルジャンの着うたコーナー」
『ナルトの裏表』
「手遅れ迷子」
『ゴルフ場、白銀になって』
「手羽先フォーエバー」
『バンド・オブ・ザ・ナイト』
「トラベリング、それは愛」
『イコール、平行線は伸びきって』
「鉄ライス」
『スカート揺れて流れ星』
「白々しい鼓動」
『失わない女』
「なぶり醤油」
『郵便受けが灰皿』
「羅針盤ハット」
『とめどないダ・カーポ』
「ポジティブ税」
『イメージ上の反逆者』
「写メ子」
『古書店の空洞』
「ウパニシャッド女子学」
『苦労話がネタ切れ』


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「ツタンカーメンと呼ばないで」「なぶり醤油」はアリだと思う。
相手方では『地雷原に生卵』『聞いてないわよ道順なんて』が気に入った。
やはり画が浮かんだりストーリーが肉付く言葉並びがいいですね。
ところで面雀がやりたい、というかはじめから面雀やってればよかったのかも。


2010年02月09日(火) ハーレーに乗った夜

友人から誘いを受けてハーレーの後ろにまたがり
東京タワーから六本木、銀座、お台場まで
ぐるぐる都内を4時間ほど走った。

あれはいいですね。
バイクの騒音というとプオォーンてな甲高い音を想起しやすく、
また僕は何かにつけて甲高い音が嫌いなのだけど、あれはいいですね。
重低音。ドルドルいう振動。大地的。
快感ほとばしって意味もなくけたたましい笑い声が絶えなかった。

若者のはしゃぎをひとさらい練りこんで
事故に至る布石も完全に整い
快感が頂点に達したレインボーブリッジでは
「あ、ここだな」
「ここで布石回収されるんだな」
と思った。
だから生還できたとき湧いた情意はおそろしく官能的だった。
スリルの先に隠れた絶頂感をようやく僕も発見できたきぶん。

でも危ないのでもう控えたい。


2009年12月18日(金) 悪の義務

いつものように電車に乗っていて
目の前の座席の男性が気になった。
彼は肉付きのいい巨体に加え足を開くなどして
たっぷり占有面積を広げており、
そのため7人掛け座席には6人しか座れていない状況だった。
僕はこうしたデリカシーのなさに対しては
執拗に陰湿に責め立てたいので
文庫本越しに彼を睨みつけたりしていた。
割とじっと睨みつけていた。
睨みつけていた、そして気がついた。
この男、綺麗なまつ毛をしている。

本当に綺麗なまつ毛をしている。
俯瞰からの観察につき肌に浮くまつ毛は立体感を帯びて
短髪巨躯の彼の顔面に少女漫画さながらの描線を引き
(…いるか?)(……この男にまつ毛、いるか?)
と僕の心中に感想を与えながら
しかしそれでいて圧倒的に憎めない優雅さを放っていたのだった。

…悪役でいろと。
僕の生活の主人公は僕で、
男はこの物語の悪役として現れたはずなのに、ぶれるなと。
キャラクターデザインを練ってから登場しろと。
あんな綺麗なまつ毛されたら悪役はこっちになってしまうと。
落ち込んだよ。


2009年11月18日(水) 会話

「中国では体罰とかないの?」
「誰がデスカ?」
「教師が、生徒に」
「教師がッ! まさか、ありませんヨ(笑)」
「あ、ないんだ」
「逆はありますヨ」
「生徒はあるの? でも教師は手を出さないんでしょ?」
「法律がありますカラ」
「え、法律!? え、生徒は?」
「生徒が暴力振るっちゃいけナイ法律はありませんカラ」

「ヤンキーは髪染めたりもするの?」
「髪?」
「髪を茶色にしたり、金色にしたり」
「しないですヨ。退学になっちゃいますカラ」
「え、髪染めただけで?」
「主任に見つかると大騒ぎなんデス」
「でも暴力は振るっちゃうんでしょ」
「いや、主任の前では皆良い子になるんですヨ」
「じゃあ主任は手を出すことも…」
「ないデス。法律がありますカラ」

「じゃあ一度も教師に暴力振るわれたことないの」
「ウーン…あ、小学校のときはありましたヨ」
「あるんじゃん!」
「でも手は出されてないデス」
「え、どういうこと?」
「定規で叩かれただけデス」
「痛いじゃん!」
「痛かったデス」
「だめじゃん!」
「でも、定規で生徒叩いちゃいけない法律はありませんカラ…」

(20091118/同僚×同僚中国人/職場)


2009年10月11日(日) きれいなものしりとり

『ド…ド…ドイツ』
「きれいか? だいち行ったことないだろ!?」
『じゃあドイツ建築!』
「理解しているとは到底思えない…」

……

「な…な…菜の花」
『菜の花に見惚れる美意識なんでないでしょ!?』
「あ、ある!」
『わけない!』

お互いの心の醜さが露呈するだけの危うい遊びだった。


2009年09月27日(日) 「ゆずりあいの街、東京」

とかゆーポスターがやたら目に付く。
このコピーは支持できないなぁ。

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一般に、ポスターとは広告や規範慫慂に利用される視覚伝達媒体である。…

「ゆずりあいの街、東京」を紐解くと、
「譲り合い」を東京のアピールポイントにしている点で、
「譲り合い」は自明のコンセンサスではなく、
特筆すべきステータスといえる。
すなわち、他の街との差別化を計り得る。…(1)

また、「譲り合い」とは生活習慣上広く好まれる「正の規範」であり、
ラベリングとしては方正を極め、百街がこぞって掲げたい冠である。
しかし、(1)より、ここでは「譲り合い」の冠は東京が奪い、占有している。…(2)

(1)(2)より、このコピーは譲り合いの精神に欠けている。
よって、命題「ゆずりあいの街、東京」が真であるならば、
当該コピーライターは東京人ではない。
このコピーは極めて軽薄な言葉と化すと言える。
命題が偽であるならば、当該コピーライターは社会的良心に背いているから、
市井に糾弾されるべきである。

ゆえに、私にはこのコピーを支持する余地がない。

Q.E.D


2009年09月11日(金) 引きこもりは孤独か否か

ネットや携帯、その他の交信手段すら絶った引きこもりは
よし物理領域なら孤独を手に入れるでしょう、
でも観念的には?

引きこもりが現代社会の患いだったとして、
現代社会てのは偉大なる先人たちの歴史のつみかさねなわけですよ。
あらゆる天分の才が、
科学技術、政治形態、文化水準、
産業、医療、食糧、娯楽、安全、
などあらゆる社会の因子に攻究を重ね貢献し、
近世近代を経て現代に辿り着いたわけですよ。
その結果が引きこもりの登場なわけですよ。
無数の天才たちが導いた。
これって孤独なんかじゃない。

徳川家康が実在したかは科学的に実証し得ないけども、
徹底した懐疑論さえ持ち込まなければ、
徳川家康が実在したとされる時代に、
確実に、間違いなく我々の先祖は科学的に実在していたんですよ。
これって孤独なんかじゃない。

歴史が人から孤独感を奪う。


2009年09月09日(水) 無垢ゆえのブルー供給

そうそう昨日荻窪の神社でお祭りしててですね、
神社の近くの電気屋の前に、何らかのキャラクターを模した
空気で膨らませてある置き物があって、
倒そうとしても重心が安定してて倒れないタイプのやつ、
それに対して男の子2人が殴る蹴るの暴行を加えてるところまでは
まだよかったんだけど、
その光景からまさに通り過ぎようとしたとき
「ふー。もう行こうぜ! あっちお祭りしてるし」
と言って男の子2人があっさり去っていってですね、

そこに幼さの残虐性を見た。
グロテスクだと思った。
残された置き物の変わらない顔から
彼の感情を読んだりしないよう勤めるのに
相当量のテクニカルポイントを要した。


れどれ |MAIL