舌の色はピンク
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| 2008年01月25日(金) |
僕が旅に出る理由はだいたい100個くらいあって |
子供の頃って まったく無価値の物を集めるのが流行った気がする。 それは牛乳瓶のフタだったりラムネのビー玉だったりする。 しかも何故だか、集めてれば集めてるほど「えらい」みたいな わけのわからない了解があったように覚えている。 決まって金のないやつがコレクションしてたな。
かくいう僕も金ない組だったので 遊ぶといえばコストゼロが基本だった。 スタンダードに割り箸鉄砲とか。 僕の割り箸鉄砲は研究の末かなり強化した代物に仕上がっていたため クラスでもナンバー2のランクに位置づけられていた。 ナンバー1のやつはとんでもなくて、 普通、割り箸鉄砲って素材の規則上割り箸木砲でしかないのに そいつはどこから拾ってきたのか鉄の器具でカスタマイズしてて 我々ナンバー2以下の劣弱な衆の目からしてみれば まさしく鉄砲さながらで平伏すしかなかった。 なんていうかマジだった。ナンバー1は。
ある日、いつものように 金ない組と割り箸鉄砲で遊んでいると 金ある組の連中がエアガンを携えて寄ってきた。 格差社会。そう思った。言葉は知らなくとも感得した。 それからいったい何がどうなったのか、 遊びと称した撃ち合いが始まった。 あぁ、やめとけってそんなん…… 空襲してくる米軍に竹やりで立ち向かうみたいな……やめとけって…… しかし僕の制止も間に合わず あわれ我々の仲間であったカワバタくんは敵のエアガンに打ち抜かれた。 弾丸は耳介を貫通していた。
成人してから一度カワバタくんに会ったとき 今でも耳に小さく空いている穴を指して自ら笑っていた。 そういえば当時も笑っていた。 僕も笑ってた気がする。 金ない組はアホだ。
白く冷たい結晶的なものが なにやら空から連続で落下してきてた。 その上放っておくとやがて解けていく摩訶不思議。
異常気象だ。
クイズ王、クイズの早押し王みたいな人たちを テレビで時たま見かけるけど、 彼らの日常生活が気になる。 会話相手の発言も先が読めてしまうんじゃないだろうか。
「このまえカノ 「カノジョが浮気かぁっ! 大変だなお前も」 とか
「俺ってやっぱり親 「ウンウンウン親不孝なところあるからせめて結婚くらいしときたいよね……っと、3年以内に!」 とか
「ごめん悪いんだけどレ 「レポートォ! 社会変動論のレポート、俺もまだなんだよ〜。役に立てなくて申し訳ない」 「いや、そうじゃなくてレー 「レェェェー!! レ、レ、…レーザービィムゥ!! レーザー発振器により人工的に作られる光線束の流れをさすゥ! なおLASERとは"輻射の誘導放出による光増幅"の頭文字を指しているゥ! レーザービームは俺まだ出せないよ」 「いや、その、違……あのな、レース 「レレレレレースクイーンンンン!! 本来の呼称としてはキャンペーンガールが正しいィ! 1960年代後半を契機にモータースポーツ界における宣伝広報員のポジションを確立していったァ! レースクイーン出身のタレントは数多くおり、 かのインリンオブジョイトイも元はレースクイーン畑の出身ンンンン!!!! 俺まだレースクイーンにはなれないなぁ……」 「……レース編みについて教えてもらいたかっただけなんだけど。ホラお前物知りだし」 「…あ、あぁ……。あぁ、そう……」 とか
常に頭働かしてそうな。 あわや職業病。
いわゆる高級な日本料亭、 繊細な美意識を基底に 和食の提供のみならず 庭園や骨董品、建築様式にまでこだわる 日本文化の集大成とも言える料理店って、 まぁ自分は縁がないから全てにおいて 想像の粋を脱し得ない領域なわけで、 そんな僕にはトイレがどっちなのかが非常に気にかかる。 和式なのか洋式なのか。
当然和式であるべき…と考えめぐらせつつも、 僕にはどうにも和式=前時代的、低級感、未洒脱の印象が強く、 高級料理店の役務にそぐわないイメージが拭い去れない。
かといって洋式で「厠」なんて、いやだ。 どうしたらいいんですか。 もう八方塞がりだ。 今夜も頭がくるいそうだ。
| 2008年01月18日(金) |
荒野ニオケル姿と例え |
iPodを買う機会を逃し続けて幾星霜。 なかなか踏み出せずためらっているうちに MP3プレーヤーが手に入った。 ネットで買ったパソコンのキャンペーンか何かで付いてきたのだ。 しかし操作性の不快度はいちじるしい。
時を同じくして、友達がお古のiPodをくれた。 が、バッテリーが2時間しかもたない難点を抱えている。
……これは悩ましい状況だ。 タナボタで妥協するか、 はたまた納得いくまで欲求を保ち続けるか。
なんだか心理テストにできそうだ。 そう思ったら楽しくなってきて 恋愛に悩む友達に試してみた。 全然当たってなかった。 ビックリするくらい当たってなかった。全然。
| 2008年01月17日(木) |
彼女と二人夢見るラブフラッシュフィーバー |
毎日乗る電車のドアの上部には TOQビジョンとかゆう映像装置が備えられていて いわゆる企業PR動画とかが繰り返し垂れ流しされてるのを なんとはなしに眺めることもあったりする一般乗客な自分ですハロー。
電車内ではおおよそ本を読んでいるか携帯をいじっているため TOQビジョンが視界に入ってはいようと さほど意識が向けられることはない。 が、英会話のCMのときに見入る。 日常会話に役立つ実用的な熟語を我々に教えてくれるのだ。 ジョアンナ先生が。
ジョアンナ先生の素敵さったらない。 音声のない映像CMで 外国人を起用する意味はよくわからないけれど とにもかくにも15インチの画面に釘付けな現況は否定しようもなく 企業側の企図にまんまと乗せられている一般乗客な自分なのでしたグバイ。
薬指は悲惨だ。 親指人差し指中指小指のネーミングは どれもまだわかるのだけど 薬指なんて明らかにこじつけだ。 だって薬が生まれる以前から薬指はあるじゃない。
いじらしい薬指に対し憐憫の情に駆られ調べてみるに、 実はこの指には別の呼称があるらしい。 僕は安堵した。 みなしごに里親が見つかった気分だった。 薬指の境涯を想い生得を知り、 胸を撫で下ろしたこの日の2秒間を忘れない。
いや、安堵は2秒ももたなかったか。 即座に胸は重くなったもんな。 別称すぐに露呈しちゃったもんな。 「無名指ともいう」だって。 絶望。 薬指…オマエのこと見守り続けたかったけど、さよならだ…
| 2008年01月13日(日) |
Sunday 夢のまた夢 |
子供のころ 「冷蔵庫は中からは開けられない」 と親に教わった夜は寝れなかったのを覚えてる。
僕は自分が冷蔵庫の中に閉じ込められる ありとあらゆるシチュエーションを想定した。 留守番をしているときに強盗が来襲、邪魔な僕を冷蔵庫に監禁する。 夜更かしをした僕に親が憤怒、怒りくるって僕を冷蔵庫に監禁する。 身を乗り出して冷蔵庫の中を物色しているとその瞬間 偶然にも大地震が起こり振動により冷蔵庫が僕を冷蔵庫に監禁する。 などリアリティばつぐんの憂慮だった。
閉じ込められたときどう助かるかの対策も怠らなかった。 大声を出すか? はたまた、庫内に押しやられるせつなベルトを扉に挟んで隙間をつくるか? 備えは磐石だった。 あとは僕が冷蔵庫に閉じ込められるシチュエーションを待つのみだった。
こういった危機回避態勢は 何も子供のころだけじゃなくて 今だって常日頃身構えている。 狭い路地で後ろから迫ってくる自動車は僕を轢こうとしてるに違いないし 道端で誰かが僕を呼んでいたら彼との間には落とし穴が待っているはずだ。
地味にノイローゼ。
| 2008年01月11日(金) |
ソースの味って男のコだよな |
食事の際、 「日本で初めてこれを食べた人ごっこ」 をすると美味しく感じる。
いぶかしみながら恐る恐る緩慢な動作で口に運ぶのがコツだ。 いったん舌に付けて「何だコレは」とひとりごちてもいい。 騙されたつもり、を演じて咀嚼、嚥下。 すると美味が口から脳へ伝わる。 というか脳から美味の信号が発せられる感じ。 架空の町民ども(ボロボロの着物に破れたわらじ姿)を頭に描いて 周囲の羨望を一身に浴びている光景が想起できれば もはや言うことはない。 一人でする食事は好きだ。大好きだ。
| 2008年01月05日(土) |
愛って何? 歌にしてわかるの? |
忘年会をした。
もともとは2007年12月に催される予定だったはずの会が、 暮れは皆忙しいだろうし 年明けの時間空いたときでいいんじゃね? といった若者的なノリ。によって今日この日まで引き延ばされたのだった。 更には2008年にやるなら2008年忘年会じゃね? といった論理的卓見。によって僕たちの2008年忘年会が決まったのだった。
1月1日から1月5日までの間に 忘れたくなるような過失を犯し この忘年会によって2008年を忘れること、 という過酷な宿題が各々には課されていた。 何故わざわざ自発的に忘れたい過去なんてつくらなきゃならんのか。 とは、全員に通底するジレンマだったが 僕は幾つかできてしまっていたので複雑な気分だった。
もんじゃやお好み焼きなどを食らい2008年を忘れたのち、 友人宅に移動しゲームをした。 エックスボックスサンロクマルとかいう謎の箱の。
ソフトは、一介のジャーナリストが 無抵抗なゾンビを撲殺したり斬殺したり銃殺したり轢殺したり 刺殺したり焼殺したり射殺したり爆殺したりするすさまじいもので、 あと助けを請う生存者も皆殺しにしちゃうような ゲーム脳なゲームだった。すさまじかった。 ドリルでゾンビの腹部を突き刺すと 肢体がぐるんぐるん高速回転して舞う描写や 日本刀で一撃の下にゾンビどもを切断、血祭りにあげるアクションが 何とも思い切っていてかっこうよいと思った。
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