舌の色はピンク
DiaryINDEXpastwill


2007年09月02日(日) 無題モラトリアム

「俺は美術館に行かねばならない」

と、朝起きた瞬間に思った。
天啓めいていた。
さいわい今日は休日だった。

とりあえず白金台が近いので
プラチナ通り先にある松岡美術館に赴いて
フランス印象派の絵画を見てまわった。

自分の芸術への審美眼が足りてないのか
作品を鑑賞しているうちに不愉快になってきた。
絵を見れば見るほど鼻持ちならないやつが多い。
カミーユピサロとかいう印象派の第一人者らしい男が
とくに癇に障った。
美に媚びてて、生命力を過剰に押し出してる情感ですか。
魂胆ミエミエというか、
意図があからさますぎて
浅ましさだけが際立ち全く正視に耐えない。

印象派といえば、
パリ万博にて浮世絵が展示された流れで
ジャポニスムに強い影響を受けている、
程度の一般常識はあったけれど、
後で調べてみるにその潮流を継ぐスタイルは
どうやらポスト印象派、新印象派と
別に区分けされているらしい。ゴッホとか。
浮世絵好きなだけに期待があったものの
少なくとも元始印象派は好みじゃなかった。
でもモネがなかったな。モネは好ける気がする。なんとなく。
あ、あとエドワードなんとかポインターて人の風俗画がよかった。
繊細な迫力で。


彫刻も見た。
ギリシャ彫刻にせよ中国彫刻にせよ、
身体、すなわち彫刻体の7割を覆っている衣の
立体感と存在感の描写が偏執狂の域に達していて
どれも行き詰まってるしウンザリだった。
ただ、絵画と比べて
「現実にある」ていう当たり前のことを
実感してしまったときゾクッ…とした。
照明が落とす影が面白い。

ヘンリームアとかゆう人の作品が僕にはアウトだった。
斬新な立体表現と、滑らかな曲線美、
彫刻ならではの潤いある光沢感が
しっかり鑑賞者の目を奪わせるのに、
なにしろ作品に込められた主題がしょーもない。
タイトルから主題が伺えた瞬間に興醒めする。
こう、ちょっと思いついちゃった発想だけで
一生やっていこうと貫いた彼の芸術観?
みたいなものを勝手に頭のなかで仮想してしまい
受け付けられなかった。


というわけで僕に美術館鑑賞は向いてないのかもしれない。
が、こうしていろいろ考えるのは楽しいと思った。
鑑賞者が観て得るものあれば立派な芸術ですよな。
また行くかな。


2007年08月28日(火) 交流

もともと引きこもりがちで疎遠になっていた友達と
久しぶりに話した。
最近どう、と訊けばなかなか充実しているとのこと。
……モンスターハンターの世界のなかで!

モンスターハンターって
まぁ僕もちゃんと知ってるわけじゃないけれど
いわゆるネトゲーですか、
見知らぬ他人とネットを通じてゲームできることで
中毒性が強まるらしいですね。

「一人でPSPやってる奴と一緒にするな。
俺はネットを通じて人と人との触れ合いを楽しんでる。
友達を越えた仲間の絆でモンスターと戦っているんだ。
やっぱり人付き合いっていいよね」
という彼の全力の主張に
並々ならぬギャグセンスを感じた。


2007年08月27日(月) こび――

「へつらう」という日本語が気に入った。
媚びへつらう とかの へつらう。
活用も多彩。
へつらい一人旅。さすらいながら旅の先々でひたすら地元民にへつらう旅。
何も楽しくない。
ヘツライカー。試合中敵にも味方にもへつらいまくる選手。
玄人は試合外でもへつらっているという。ライバルは無論ストライカー。
Het's law! 言ってみて気持ちいいだけ。
へつらい王座選手権。誰が最もへつらえるか。
昨年度の王は海底で頭を下げたそうだ。海の底よりも深くなんとやら。

堂々と元気にへつらっていこう。


2007年08月26日(日) ラバーズ

5年くらい前から
彼氏彼女のことを「相方」と呼ぶ風潮が
そこかしこで発生したように僕は認識している。
……「彼氏」「彼女」でいーじゃん!
「相方」なる呼称におけるイマっぽさと、濁らせてる感じ、
が、ちょっといただけない。
もっといえば「恋人」でいいじゃん。
古臭くたっていいじゃん濁らす気ゼロじゃん。かっこいいじゃん。
「つぅかこの前ェ〜 オレの恋人がァ〜」 かっこいいじゃん。
ロックじゃん。


2007年08月24日(金) ディレンマフォーユー

ラー。ララ。ラ。


……例えばあなたが満員電車に乗っていたとする。
身動きがとりにくい程に乗車率は高い。
あなたは座席の前の吊り革に掴まり立っている。
今ここで、あなたの乗る電車は
降客数の少ない地味な駅に着いた。
ほとんど降りる人間もいないなか、
あなたの前にいた座っていた人がよそよそ降りていったとする。

さて、あなたはその席に座るだろうか?

満員電車の設定につき
周囲の人にとってあなたが障壁となっているため、
あなた以外の人間がその座席に着くことはできない。
聡明なあなたは「ここで自分が座席に着くことによって、
立っている乗客たちのスペースが1人分空くぞ」と考え、
座る決断に至るだろう。

だが、ここで私は一つの新たなシチュエーションを
加えることによってあなたに葛藤を与えたいと思う。

あなたは「次の駅で降りる」のだ。
すなわち、先述の聡明を発揮して座席に着いたあなたは、
座った数分後に席を立ち、
周囲の心無い乗客から
「1駅分でも座りたいのか…あさましいやつだ」と
ひんしゅくを買う恐れがある。
しかし、座らなかった未来には
また別のひんしゅくが待っているだろう。

さぁ、あなたには逃げ道がない。
にっちもさっちもゆかぬ
気色悪いもどかしさだけをあなたに授けた私は
ここでキーボードから離れ
悠々のんびりとアイスなどを食らおうと思う。
グッド・バイ。


2007年08月23日(木) インマイルーム

物を落としたときに(※僕はよく落とします)
人に拾ってほしいときと
拾ってほしくないときがありませんか。

「アッ」
「……」
(ちょ! 俺今取るからいいからマジで!
一瞬だから即だからもうあと0.5秒で取れっから!
でもここで相手に取らせて上げないと
せっかくの好意だし……アレだよな……)
「はい」
「あ、ありがとう」
的な。

これが逆パターンのとき
はたして
拾ってやるべきなのか?
拾わざるべきなのか?
を頭の中でぐるぐる悩んでしまう。
床に落ちた物品を高速で掴み
これ見よがしに「落ちましたよ? どうぞ。」なんて僕にはできない。
かといって見て見ぬフリもモラル足りてない。
敢えて緩慢なモーションを呈し
取りますよ のポーズだけ見せつけて
最終的には相手に取らせるという手段もある。
最悪なのは、相手と自分の中間地点に
物品が落とされた場合で、
同速度で手を伸ばした結果
お互いに(今回…どっちが取るんだ…?)の探り合いが生じることがある。
その一瞬の気まずさに耐え切れず
疾風の勢いでその場を走って去りたくなる。

どうすればいいのか結論は出ていないまま
今日も僕は葛藤する。
いい人にはなりきれない。


2007年08月20日(月) デスクトップ上の戦い

職場で
他人の席につく機会があって
他人のパソコンで作業し終わった後
一時的に作成した不必要なファイルを削除しようとして、
そしたらMacってゴミ箱の中身はいっぺんにしか消せないんですね。
所有人の許可も得ず、
当人が送ったファイルも入ってるゴミ箱を
空にしていいものかどうか
僕がうろたえていると
隣にいた先輩が
「いいんだよゴミ箱なんだから!
空にしたって文句言えないよ!」
とけしかけてきた。
「でも僕は割とゴミ箱送りにしても
あとで必要になるかもしれないからと考えて
空にするの普段からためたっちゃうんですけど……」

信じられない、という視線を先輩は僕に向けた。
不潔……! ゴミをためたままにしておく野蛮人……!
未開の発想……縄文人……!
物事の始末を完全に処理しきれない……中途半端……優柔不断……
結婚したくない男……ナンバーワン!
そう語っていた。目が。


実際は整理整頓中毒だから
必要性低度かつ送り先のないファイルを
普段ゴミ箱送りにしがちなだけなんですが
必死こいて反論するのも
細かいことにぐだぐだ反論する男……
いいわけばかり……口だけは達者……詭弁の使徒……
だめ人間……ジャガーさんでいうところのハマー……
結婚したくない男・……ナンバーワン!
みたいに思われかねないとおぞけづいて
先輩の弁に従いゴミ箱を空にしました。
今日は晴れてて気持ちのいい一日でした。


2007年08月19日(日) ミス

携帯で電話をしながら
携帯を探してしまった。
現代版「めがねめがね」。


2007年08月16日(木) 尋常日記

8月16日(木) 晴れ

今朝は寝坊しかけてあやうかった。
目覚ましをちゃんとかけようがかけまいが
眠気とは強いものだなとあきれた。

お昼には初めてのお店に挑戦して
日替わり定食を頼んだ。
なかなか美味しかったけど
いちいち声の甲高い店員がみみざわりだった。
最近の店員はこれだから…。

木曜は6時で完全に終業なのでウキウキして
颯爽と駅へ走ったら普通に走れた。
勝った。そう思った。

帰途は地下鉄なので
駅を出たときにメール入ってないか
問い合わせして確認したら
一件あった。
「同情」という言葉が浮かんだ。

夕飯を食べ終えたころ
ワタャイアンくんからまた用件もないのに電話がかかってきた。
普段クールな彼の恋の悩みを聞いてひとしきり笑った。
恋相手とのラブいメールをなぜか転送してくれてまた笑った。
月額払うからメルマガの要領で毎週転送してくれと頼んだら断られた。

その後mixiにアクセスして
日記書いた。ふつうに書けた。
全体的にふつうな一日だった。


2007年08月15日(水) 未来日記

8月16日(木) 晴れ

今朝は寝坊しかけてあやうかった。
目覚ましはちゃんとかけねばと反省した。

お昼には初めてのお店に挑戦して
日替わり定食を頼んだ。
なかなか美味しかったけど
隣の席でギャハハハ笑いあってた中年たちがみみざわりだった。
最近の中年はこれだから…。

木曜は6時で完全に終業なのでウキウキして
颯爽と駅へ走ったらこけそうになった。
転んではないものの姿勢的にはこけてた。
だいぶ恥ずかしかった。

帰途は地下鉄なので
駅を出たときにメール入ってないか
問い合わせして確認するも
あんのじょう0件だった。
わざわざ確認してる自分が悲しくなった。

夕飯を食べ終えたころ
ワタャイアンくんからまた用件もないのに電話がかかってきた。
葬儀屋である彼の近況を根堀り葉堀り聞いて笑った。
まさかあれほど笑かしてくれるとは誰が予想できただろうか。

その後mixiにアクセスして
日記書いてたら
パソコンがいかれて僕もいかれた。
全体的にさんざんな一日だった。


れどれ |MAIL