今日と明日、陶房かまなりやではポルトガルレストラン 『BoaBoca』 が開店します。2日間だけではありますが、 料理人丹田いづみさんの料理をお楽しみいただけます。
初めてお見えになるお客様もいらっ しゃいますので、大風で破けていた 行灯を貼り直し、即席ながらレスト ランの看板も拵えました。横書きの 書も中々楽しかったです。お客様に はこの行灯を目印にお越し願います。
本日のランチにお出で下さったお客様には、どのお料理 も美味しかったと好評をいただきました。予約制となって おりますが、明日のお席にも若干余裕があります。 今夜にでもご連絡をいただければ、ご予約を承ります。
何卒よろしくお願いいたします。
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高温焼成ができそうな土での試作土鍋を作りました。 ろくろを挽いたのは先週のことですが、削り仕上げを して、手をつけて、蓋に孔を開けて、納まりを見て、 成形は完成です。
土楽さんの土鍋が使いやすく、使い 慣れているので、意地を張らず似せ て作りました。元より猿真似は得手 ですから自分で言うのもナンですが 恥ずかしいほどそっくりです。まあ、 良い物は良いのですからまずは 土楽さんの鍋に学びましょう。いずれオリジナルの鍋も 拵えて、土鍋というものの深みを更に学習いたしましょう。 まずはこの鍋が、きちんと焼きあがるかどうか、そして 実用に耐えるか否か、それを確かめないことには始まり ません。細工は流々仕上げはナンとやら ですな。
あれほど暑かった夏も過去になり、あっという間に9月 も終わります。今年も残すところ93日!どうぞみなさま 良い秋をお過ごし願います。
あわよくばお正月には 使いたいですねえ。
昨日の日報でご紹介した瓜は、よくよく調べてみたら 『玉造黒門』 ではなく 『はぐら瓜』 という千葉の特産 野菜でした。千葉茨城あたりで盛んに栽培されている 品種らしく、成田名物鉄砲漬けはこの瓜で漬けるのだ そうです。
はぐら瓜の語源はさだかではあり ませんが、一説には歯がぐらぐら した人でも食べやすい瓜だからだ そうです。確かに軟らかい瓜で、 サイト上には皮をむかずに漬けて いる画像が多いです。更に軟らか 物好きの私は、皮をむいてしっかりと漬けました。糠も さることながら、一夜漬けが抜群に美味いのだそうです。
その形状や葉や花の付き方からして、玉造黒門越瓜 とは遠からぬ品種ではありましょう。きっと、上方からの 下り舟で関東に伝来し、温暖な房州に根付いたのではと 勝手な憶測をしたくなるほど良く似ています。同じ関東 ですから、横浜あたりでも作れるのではないでしょうか、 来年の夏は種を取り寄せて作ってみるというのも乙です ねぇ、長く関東に住んでいて知らなかったことが悔やま れますが、一目置きたい瓜であります。
はぐら瓜の糠漬け
| 2010年09月27日(月) |
たまつくりくろもんしろうり |
週末に家人が千葉県岩井へ出かけ、土産に新鮮な 瓜を買ってきました。瓜好きとしては、早速にも糠に 漬け込んでみました。すこぶる美味しい瓜でした。
あまりここらで見かけない瓜で したが、イノシシの子供の異名 ウリボーはこの瓜からの命名か と思われる愛嬌たっぷりの姿は 好ましく、漬けるために皮をむ いて種を取ると、しっとりとした 果肉がいかにも美味そうで、漬ける前から期待が膨ら みました。漬け上がった物は関東の白瓜よりパリッと した食感で、心持ちぬるっとした舌触りが心地よく、 酒の肴に、又ご飯のおかずにピッタリの一品です。
調べてみたらば、大阪の伝統野菜らしく、大阪城の 玉造門(黒門)近辺で栽培されていたことからこの 名が付いたそうで、越瓜という字を当てるのは中国 越の国から伝来したからだといわれています。漢字 で書くと 『玉造黒門越瓜』! 何とも武ばった名前 ですなあ。千葉あたりでも栽培されているところを みると、すでにポピュラーな栽培品種でもあるので しょうか?アルコール性肝障害に効能があるそうで 大いに食すべき瓜だと、多数のサイトで評価の高い 野菜です。
夏の疲れがどどっと出る頃です。秋の野菜とりわけ 瓜を食べて養生し、来る冬に備えましょう。
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日本と中国が国境いで揉めています。 尖閣諸島の領土領海が日本のものなのか中国のも のなのかは、きちんとした歴史検証を勉強していない ので解りませんが、日本の領土であれば中国のやり ようは随分横暴です。まあ、チベット問題のときも 彼の国は無体なやり方をしていましたので、これが チャイナの戦術なのでありましょう。
宇宙へ旅をした飛行士たちは宙から 地球を眺めて暮らし始めるとまず、 地球上の母国を探すそうです。それ がそのうちにもっと広く地球を捉え、 帰るころには眼前の大きな星が丸 ごと自分の故郷に感じるそうです。 各国の為政者の皆々様もこのような広い視野でものを 考えれば諍いは減るのではないでしょうか? まあ、 物事はそう簡単にはいかないのが常、増して国家間の こととなればやぶさかではありますまい。
東京都知事は荒っぽい発言をしてあんな国には行かない と吼えていますが、知事の言い分も日本人から見れば筋 が通っています。政府はいかんせん弱腰のようですが、 筋だけはきちんと通してもらいたいものです。
何も写り込まない真っ青な秋空を撮った つもりが高圧線が入っちゃいました。
涼しいを通り越して肌寒い陽気になりました。 今日は朝から室内ずーっと20℃です。極端な気候です。 さて、これからの季節 『土鍋』 が重宝します。土鍋とい えば三重県の万古焼と伊賀焼がその双璧ですが、万古は 工業的な量産品、伊賀は手作りの工芸品というイメージが あると思います。町場の四日市と山里の伊賀の地域性が そういった仕事の違いを生んだものでしょうか。
画像は我が家で10年以上も使って いる伊賀、土楽窯のハンドル鍋八寸 です。ざんぐりした土味に灰ぐすり が粗くかけられ、丸い手が愛嬌たっ ぷりの土鍋です。長いこと使ってい るので底には放射状にヒビが走り、 いつ底が抜けてもおかしくないのに水や湯が漏れることも なく、騙し騙し重宝に使っています。この冬も鳥鍋や粥を 炊いて大事に使っていこうと思っています。
土鍋は煮え方が柔らかい感じがして好きです。然しながら、 重くてがさばって、持ち手は熱くなるし決して使い勝手が 良いとは言えません。ご飯が美味しく炊けるという方もい らっしゃいますが、火の伝わり方がジンワリしているだけ に羽釜ほどパリッとは炊けないように思います。更に黴も はえやすく、案外弱点の多い調理器具です。けれどもそれ こそが実は土鍋の良いところなのだと思います。弱点を補 うべく丁寧に扱ってじっくりと調理すると、熱々の料理を 保温してくれ、多孔質な素地が味に深みを付けてくれます。 電子レンジで何でも調理できる便利な世の中ですが、改め て土鍋でのお料理を見直してみたいものです。
自作の土鍋は良い土が手に入らず今まであまり作っていま せんが、最近やっと高温焼成ができる土が見つかりました。 土楽さんの鍋が壊れる前に、自作の土鍋を一つ焼いておき ましょうか。
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東京では真夏日が71日になり、 6年前の記録を塗り替えました。 横浜も多分にもれず暑い暑い1日 でした。そんな中、本焼き焼成を しています。生業とは言え、身の 因果を呪わずには居れません。
今日は十五夜です。関東は夜から雲が出るという予報・・・ ちらりとでもいいですから十五夜のお月様が拝みたいです。 それを励みに頑張って窯を焚き上げましょう。
2004年9月21日真夏日70日の記録 を樹立した日の横浜新井町の夕空
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