この日報でもこの時季には度度露悪していますが、雷が
大の苦手です。小さな時分に花火に怯えたトラウマが原因
だと思われますが、あの大きな音が恐くてなりません。
 昨日も宵にゴロゴロと近付いてきた
ときには戦々恐々と部屋に閉じこも
り、浅草の観音様の雷除けのお札を
握りしめて震えておりました。いい
歳をして恥ずかしいとは思うのです
が、なりふりを斟酌できる余裕があれ
ばそれは苦手などというものではなく、ひたすらに恐ろし
いのですから、もはやこれは喉の奥を押すとおえっとなる
反射と同じようなもので、正に 『弱点』 なのであります。
幸い昨日は直撃ではなく、少々北寄りを通ったようで助かり
ました。然しながらコウも雨がないと植物には気の毒です。
少し振ってくれるとありがたいとは思います。でも、この
時季に夕立ともなれば、雷なしではありえないでしょうから
何とも気持ちは複雑です。雨は欲しいし雷は嫌だし・・・
今日もどこかで雷雨があるでしょう。最近のはどうにも局地
的で且つ劇症的な気がします。当たっちゃった地域の皆様
には、何卒ご注意願います。
7月のほうずき市でしかいただけない
浅草寺の雷除札、ありがたやありがたや。
美濃焼の加藤孝造氏が人間国宝に認定されることに
なったというニュースをみました。ここのところ焼物界
の人間国宝認定者が他界するニュースが多かったの
で、とても嬉しい知らせです。折しも先日多治見に出張
した際、県立陶磁資料館のお茶室で、孝造氏の志野
茶碗でお薄を一服いただいてきたところ。奇遇な報に
面識すらない大先達ではあるものの、勝手乍らとても
身近に感じました。
 これが使わせていただいた孝造氏
の志野茶碗です。形（なり）は大振り
の半筒で、見込はまったりと長石釉
がかかり、外には厚くかかった志野
釉が綺麗なカイラギを見せ、釉がけ
直後に指で掻き落としたであろう指
痕に緋色がふんわりと心地よい 『柔』 の美しさを持つ静か
なお茶碗でした。使い込まれ茶慣れた口辺は艶めかしく、
少々ぼてっとした武骨な手取り乍ら、持ち重りしない、
手ざわりの良い茶碗でありました。
今回の認定は 『瀬戸黒』 での指定のようです。随分前の
テレビですが、辻清明氏が美濃の工房を訪ねるという番組
の中で引き出し黒の鉄バサミを辻氏が持って 「いや、随分
重いものですね」 と問うと、孝造氏が 「そうなんです。幾つ
か引き出すと草臥れちゃうんですよ」 なんて穏やかに仰って
いられたのを思い出しました。同じ番組の中で自作を手に、
「私の作品は刃物で言えば鉈のような切れ味で良いと思っ
ている」 とも仰っていられました。孝造氏の志野はまさに
野鍛冶が打った鉈のような、肉厚な刃物の印象でした。
志野を焼く方は沢山いらっしゃいますが、孝造氏の志野は
やはり、細かなカイラギと柔らかい緋色がいいですなあ。
岐阜多治見へ行かれる機会がありましたら、ぜひとも陶磁
資料館のお茶室で一服なさってきてください。干菓子での
お薄はなんと、400円というお手ごろ価格です。
椅子席もあるお茶室、でもやはり
志野は畳が似合います。
岐阜県陶磁資料館 茶室
連日猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
 因果なもので酷暑のさ中、窯を焚い
ております。生業とは言え、真夏の
本焼き窯は中々にハードワークです。
画像は午後4時の色味の炎、今日は
還元焼成ですので、炎が返るほどに
言わば 『蒸し焼き』 にしております。
今の時点で窯の中の温度は1100℃この後1250℃まで温度
を上げて釉薬を溶かします。時間はあと4〜5時間ほどかか
るでしょう。慣れている作業ですから、思うほどに過酷では
ありませんがやはりずいぶん汗が出ます。ちーっと痩せる
かも知れませんな。
つい先立て伺った多治見では国内最高気温を観測し、なぜに
多治見がこれほど暑いのか専門家が調べにいくとか・・・
多治見の窯業者の方々のご苦労はいかばかりでありましょう。
全国の窯業関係の皆々様はじめ、日報読者の皆様江、
謹んで暑中お見舞い申し上げます。
こりゃクリックしない方がよろしかろうかと。
でもまあ、一応拡大リンク。
上の画像で暑くなっちゃたお方は、
こちらのサイトで涼んでください。
 近頃、銭湯に行く時間が取れないの
で、自宅のお風呂を銭湯の雰囲気
にすべく、ペンキ絵のポスターを買い
ました。原画は現役ペンキ絵師丸山
清人氏のもの、画は勿論 『富士山』
です。ささやかながらこれで少しは
お湯屋のムードが楽しめることでしょう。せいぜい塩素の
たっぷりな水道水を使って、カルキ臭を楽しみましょう。
桶はもちろん、ケロリンですよー。
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 無事に干しあがりました。
本年度の 『かまなりや梅干し』
三日三晩雨もなく、風もほどよく
吹いて、良い色に仕上がりました。
出来上がりはほぼ3�圓困津垤�
6�圈�美味しくなるのは半年後くらい
ですが、少しずつ味をみながら熟成させていきましょう。
今日も関東は暑い暑い日照りでした。
梅雨明けからまだ5日、畑の土はからっからです。
そろそろ一雨ほしいところですねえ。
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 今年はとても順調に干せてます。
本日三日目、綺麗に干し上がりま
したが最後の仕上げの夜露干し
が勘所。明朝、しっとりと露を纏っ
たところで取り込みましょう。
一つ一つ良い顔になりました。
ババアとは言ったもの哉土用干し
正に、梅干し婆
関東地方もからりと梅雨が明けました。
週間天気予報も上々吉の晴れ続き、今朝方、気分よく
梅を干しました。横浜新吉田町の梅5�圈�紀州みなべの
南高梅5�圈�都合10�圓稜澆任后Ａ海憩磴蕁△�天気の
良さと裏腹に夏風邪で体調は頗る不調です。洟を垂ら
し、ゲホゲホと咳き込みながらの作業でした。
 画像手前が紀州みなべ産南高梅。
奥は横浜産梅（銘柄不明）です。
さすがに南高梅はみなべ松川農場
よりの直送品とあってきれいです
が、皮が薄く干してる間の管理が
たいへんそうです。地場産の梅は
多少器量が宜しくないのもありますが、しっかりとした
大粒の梅で、食べごたえのある梅干しになるでしょう。
紀州産の梅は初めて扱う品種だけに少々心配でもあり
ますが、丁寧に扱ってよい梅干しに仕上げましょう。
さてさて、これから三日三晩、気が抜けません。
夜の間の監視は昨年良い仕事をした梅田に任せるとして
日中は見回り監視、天地返しと、抜かり無く努めましょう。
雨が降りませんように。
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