無事に干しあがりました。小田原十郎。 三日目の昨晩は夜露干しをし、今朝早く 起きて様子を見るといくらか朝露が多い ようなので午前中にもう少しだけ干して 取り込みました。皮が薄く、やぶれたも のも出ましたが、まずまずの出来です。 夏の土用干しも一月遅れとなってしまいましたが、今年は 皆さん苦労されているようです。これも自然食材の運命で しょう。今夜はできたての酸っぱい梅で焼酎のお湯割りを 呑んで完成を祝い、梅田照男の労をねぎらいましょう。
肴は 『鱧の落とし』 でもいただきたいところですな。
夏の高校野球もベスト16が出揃い ました。神奈川県の横浜隼人高校は 惜しくも2回戦で敗退してしまいました が、我が家は対戦校であった花巻東を 応援しています。春の選抜で準優勝し、 夏の大会での再度の出場が期待され ていました。期待通り地方大会も勝ち抜き、岩手県悲願の 優勝をかけての今大会は菊池投手に注目も集まり、まさに 台風の目といって良いでしょう。春決勝で負けた長崎県の 高校にも1回戦で勝ち、2回戦は件の隼人高校、そして明日 の3回戦はお隣宮城県の東北高校です。この高校は春の 大会で戦って勝っていますが、好投手を擁した強敵です。
女房の郷里岩手では今年の夏の大会もかなり注目を 集めていることでしょう。何かとドラマティックな展開の 花巻東高校の今後の試合に期待しましょう。
14日に拵えた梅干しのてるてる坊主 その名も 『梅田照男』 の神通力が 天に通じたものか一昨日から空はカラリ と晴れ上がり、本日から満を持して 梅を干しました。気持ちの支えがと れて良い気分です。然し乍ら今日から
三日三晩丁寧に干しあげねばなりません。 天気の予報は概ね良好今週は良く晴れ る予想。でもこの晴れは夏の太平洋高 気圧の張り出しではなく、秋の高気圧 であるとか・・・まあ、どの高気圧でも 晴れてくれりゃぁ文句はあるはずもなく、 無事に干しあがるよう気を張って過ごしましょう。夜の番は 梅田に一任するとして、あとはこまめに返しながらきれいに 干してやりましょう。順調に行けば20日木曜日に完成の予定。
どうかそれまで雨が降りませんように。
『人間は好戦的である』 疑いようのないことだと思います。 悲観的ですが、世界から戦争がなくなることは限りなく不可能 に近いとも思います。けれども模索し、希求し続けるべき人間の 生きる上での一つの大課題だとも思います。動物は押しなべて 腹が一杯で、繁殖がうまくいっていれば必要以上の殺戮はしま せん。しかし人間はどうもそう単純ではなく、足ることを知ら ない生き物のようです。
そんな一見救いようのない人間でも 音楽という文化を持っていることは、 誇ってよい叡智の一つでしょう。文学 も美術も素晴らしい文化ですが、その 伝える力において音楽は他を上回る ように思います。一人の歌声が万人を 幸せにし、聞いている人に瞬時に感動を伝えます。その浸透力 は美術のみならず文学をもはるかに凌いでいます。そして音楽 の本義こそは 『ラブ&ピース』 に尽きると思います。
語学も数学も政治も経済もとても大切な学問ですが、もっと 人は音楽を習得すべきではないでしょうか。いっそ主要教科と して楽器を必修するというのはどうでしょう。鍵盤でも弦でも 太鼓でもきっとそれは精神の良き伴侶となって人を支えること でしょう。戦争はなくせなくても争いは少し減るのではないで しょうか?そんな単純な問題ではないとは重々知りながら、 小さな糸口にでも手を伸ばしたくなる戦後64年目の夏です。
はっきりしない天気が続き、晴れても長続きせず、未だに 梅干しを干せないままお盆になってしまいました。今日も 雨こそ降らないものの日照は乏しい限りです。そんな天候 を恨んでも仕方ないのですがいい加減恨めしく思い、まじ ない占い等は大嫌いですが、かといってただ座して待つば かりというのもさだめし芸のないことかと、梅干してるてる 坊主を作りました。
昨年がたいそう上手に干せたのでそれ にあやかるべく、残り3粒となった縁起の 良い梅から面構えの良いのを一つ選び、 栄えある 『梅坊主』 に抜擢しました。 梅の顔が見えるようラップで包み、昨日 喰った大船軒の鯵の押し寿司の紐で括り ました。たいそういい加減な作りですが 中々に効きそうな出来栄えです。さらに 力を強めるためにはやはり名が必要でしょう。梅田照男な んてえのは直截に過ぎるでしょうか?
早、明日は8月も15日、終戦記念日です。仮称梅田照男の 奮闘も空しく晴れないようならいっそもう来年に持ち越して、 二年越しで漬けて干すことにしましょうかねぇ。
ま、まずは 『うめてる』 の神通力に期待してみましょう。
せんだて買った下駄に字を書きました。陶器の箱と同じ 桐材ですので、箱書きならぬ下駄書きです。暑い時分で すから薄墨で、右には 『春夏冬』 左には 『二升五合』 と一気に書きました。我乍ら元気良く書けました。 静養の効果がはっきりと字に出た模様です。
さてこの字、そのまま読めば 『しゅ んかとう』 『にしょうごごう』 ですが、 まさかにそうは読みません。江戸流の 洒落です。春夏冬は秋がありません。 で、あきない→商いとなります。二升 は一升枡二つで、ますます→益々。 五合は一升の半分ですから、はんじょう→繁盛とシャレまし て、『商い益々繁盛』 と読んでいただきます。万事ひねりを 加えて符牒化する江戸かたぎが字になったような文句です。
台風に地震と、お盆を前にして 『こんにゃくの木登り』 の ような物騒なことばかりですが、お盆の期間は穏やかな 気候であってほしいものです。私は一足先に休ませてい ただきましたが、皆様には良い夏休みを過ごされますよう 横浜よりお祈り申し上げます。
『こんにゃくの木登り』 → 『振るえ上がる』
ここ1ヶ月半ほど、殆ど休みらしい休みをとらないまま 駆け通して、遂には持病の 『変形性腰椎症』 を再発し、 いよいよこれは少し静養しなければ心身ともに瓦解すると 危惧し、家にいては何かしらしがらむと判断、逃避行を 企てました。都内某所に潜伏しております。(とはいえ、 やべえブツに手を出したわけじゃぁございません。)
昨日午前中に家を出て途中、盆も近い ので先祖の墓に参りました。目的地に は午後一に到着、馴染の神社に参詣し 身を清め、界隈では有名な履物店紅屋で 桐の下駄を1つ買いました。チェックイン には早い時間でしたが車を停めてもらい、 下駄を卸して近くで催されている七夕祭へ。旧暦の七夕は 仙台が有名ですが、ここも歴史は古く今年は何と 第56回。 日曜日でもあり驚くほどの人出でしたが、メイン会場である アーケード街にはきれいな短冊と商店主手作りのはりぼて 人形が掛けられて、賑やかな出店も全て地元商店の人達の 手による実にアットホームな雰囲気。お店の熱気と人いきれ で蒸し風呂のような空気でしたが、下駄をカラカラ鳴らしつ つ、ビールなど呑み呑み七夕飾りを見ながら雑踏の中を 歩いて、ああやはり家から離れてよかったなと思いました。
しかし悪いこたぁできないモンで、安ホテルの一人部屋に 落ち着き湯も浴び、だらしの無い格好で焼酎などチビチビ やっていたらばあの地震です。8階の部屋は思いの他揺れて 恐慌をきたした私は急いで着替え、手荷物だけを抱え込み どうしたものかと部屋を右往左往しているうちに揺れも 動悸も治まり、ここでやっとテレビを点けました。画面の 震度を客観的に見るとそれほどの地震でもなく、取り乱し たことを恥じました。 一夜明けて今度は台風です・・・ ナニか、こりゃ天罰か?と、一瞬被害妄想に駆られました が、お天道様のことですから仕方の無いことでしょう。
帰れば又仕事が立て込んでいます。有り難いことです。が、 ほんの1日、今日だけはぼんやりのんびりさせていただきま しょう。 若林和正、失礼ながら 『薮入り』 です。
|