陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2009年04月16日(木)      にぎり

年度末年度始めは何かと忙しく、かてて加えて薪を切らし、
暫くご飯を炊いていませんでした。今日久しぶりにはりきって
ご飯を炊いたら、見事にしくじりました。湿気た薪がたたり、
味噌搗の時に竈の煙突の調整を変えてあったのを忘れ、火
の流れが偏り、奥ばかりに火が流れ手前が炊き上がらぬうち
に奥のほうが焦げてしまいました。

 しょうがないのでご飯が蒸れてから、
 おコゲ以外は土鍋に取り、残ったおコゲ
 に醤油をかけまわし、よく混ぜて馴染ま
 せてから昼飯用に握り飯を作りました。
 失敗ご飯もこうすればちょっとした一品
 でしょう。お昼に食べましたが美味かった
です。どうも一寸間をおくとご飯炊きをしくじるようで、気をつけ
ねばなあと思っていても案の定しくじるのはよほど気が抜け
ているのでしょう。情けないことです・・・

おにぎりとおむすびの違いはその形だそうで、画像のように
丸く握るのが 『おにぎり』 結び目を模して三角形に作るのが
『お結び』 だそうです。どちらの形も美味しいですが、どっちかっ
てぇとおむすびの方が品の良い感じがしますねぇ。どちらにして
も、『にぎりめし』 は日本の携帯食の金字塔でしょう。中身も色々
ですが、1番好きな具はと聞かれたら皆さんは何を選ばれますか?
迷うところではありますが、私は 『おかか』 です。





2009年04月15日(水)      新 緑

 花が終わったとたん葉が萌えて、増して
 今日のように晴れて暑いくらいの陽気に
 なったものだから小さな虫達がいそいそ
 と出てきました。ヤモリがちょろちょろ、
 カナヘビがうろうろ、蝶々ひらひら、蟻が
 ぞろぞろ、命の盛返しが眩しいほどです。
が・・・ 歓迎すべからざる者どもも出てくるのです。ムカデ、
ヤスデ、ナメクジ、ゴキブリ、そして 『蚊』 皆同じ命ですから
訳隔てなくその営みを肯定するべきですが、毒虫や吸血虫
までは愛せませんねえ・・・

自然って、両面ですねえ。人の勝手な価値観ですけどねえ。





2009年04月13日(月)      ニガウリ播種

 今日、いい陽気だったので例年に無く
 早くゴーヤーの種を蒔きました。沖縄
 から帰ってきてすぐニガウリの種蒔を
 するのも乙なもので、何だかサンシン
 の音でも聞こえてきそうな気分で土の
 仕事をしました。

今年の夏はまた暑くなるのでしょうか?蒔いた種が無事に
発芽し、すくすくと蔓をのばして大きな瓜が生るといいです
が、あんまり暑いのはご免蒙りたいものですなあ。





2009年04月12日(日)      りうきう

昨日、無事に沖縄より帰ってまいりました。
飛行機にも乗れるようになり、一つ経験値が上がったように
思います。マッハのスピードで帰ってきてしまったので、どう
にも島時間と街時間の切り替えがききませんが、そのうち
にはこれも解消することでしょう。

 沖縄というところは、やはり関東モンに
 とっては別世界でありました。荒々しい
 自然、独特の植生、言葉の差異。重い
 戦争の瑕疵、今尚貼りつく基地の現実。
 そんなもろもろを背負い込んで地道且つ
 したたかに生きる沖縄県人の足裏の力!
沖縄に美味い物はないなどという心無い人の中傷を鵜呑みにして
行った私には、沖縄料理は素晴らしい美食でした。何より、食料
自給率の高さには感嘆しました。豊かな海の幸と、保存食の知恵
には冷蔵庫のなかった時代から今日まで捨てることなく伝承して
いるぶ厚い文化がありました。無駄なく豚を食べる術、豆腐よう
に代表される発酵技術、そして沖縄そばのだしの絶妙な塩梅。
長寿の国沖縄の真骨頂が料理の隅々に感じられました。

住めといわれればこの歳になっては聊か無理ですし、飛行機に
はなるべくなら乗りたくはないので、赴いて楽しむことはしないだ
ろうと思いますが、幸い横浜鶴見には 『沖縄物産センター』 が
あり、食材もお菓子も買うことができます。そちらを利用して楽し
むことにしましょう。  いや、実に、意義深い旅でありました。
そこで、久しぶりに一句ひねりました。

       こもごもを 負うたる島や があじゅまる





2009年04月10日(金)      やちむん

見てきました。 『読谷』 と 『壷屋』 沖縄の青い空に
赤い屋根が並ぶ現代の工房村 『よみたん』 と、ガジュマルの
ようにがっしりと那覇に根を生やした伝統の窯業地 『つぼや』 は、
時代の流れとともにその存在価値を変化させざるを得なくなった
沖縄の陶工たちの今昔を如実に物語っておりました。

 県中部、米空軍嘉手納基地にほど近い
 読谷村はいかにも山村の趣で、その中に
 ある 『やちむんの里』 に点々と建てら
 れた工房がゆとりを持って配置され、若い
 陶工たちが一生懸命がんばっているという 
 印象を受けました。
 一方那覇市の壷屋はうちなんちゅの台所、
 市場本通りからひとすじ入ったところに
 寄り添うようにありました。薪窯の煙こそ
 立ち上ってはいないものの、工房と販売
 店が軒を並べ、地に足の付いた仕事をし
 ているなあといった印象でした。

赤ーい土、青ーい海と空、白ーい漆喰、こういった色を毎日見て
過ごしている人たちの陶器が畢竟明るい色使いになるのも得心の
いくところ。どこまでも伸びやかにおおらかに作られた焼物たち
は見方によれば少々無骨で手取りの重たい什器ですが、きっと
「なんくるないさー」 という寛容さで愛されているのでしょう。
帰りがけに寄った公設市場にはやっぱり!あおあかきーのお魚
たちがならんでおりました。ぐるくん、みーばい、あおぶだい、
のこぎりがざみ、どれもきちんと焼物(やちむん)色でした。





2009年04月09日(木)      ア ナ

乗りました。二十世紀の文明の利器 『飛行機』
正直に言いましょう。ものすげー緊張しました。ハツキリ申し
上げましょう、チビりそうでした。流石におもらしはしませんでし
たが、離着陸時には手に、腋に、首に、じっとりと汗をかきました。

 11時40分発全日空127便ボーイング747
 テクノジャンボは、羽田空港52番搭乗口
 からほぼ満席のお客様を乗せて軽々と
 飛び上がり、ゆつくりと旋回しながら
 あっという間に富士山を右手に飛び越
 えて雲の上に登りました。多くの先達
の方から教えていただいたアドバイスどおり下着は裏返しに履き、
機内には左足から入り、座席では親指を隠して握っていたおかげ
で乱気流にも合わず快適な空旅であったと思います。が・・・到着地
の天候は雨!ゆっくりと高度を下げる機が雲に入ると流石に気流は
乱れ少々揺れました。25列席の目の前にはスカイビジョンなる液晶
大画面があり、飛行機前方の映像が写しだされます。雲をぬけ陸地
が見え、空港の滑走路が迫り、着地する瞬間は冗談ではなく本当
に失禁しそうでした。(客室乗務員さんの案内どおりにシートベルト
ランプが点く前に用を足しておいて良かったです。) 

乗ってきた以上、また乗って帰らなければならないのですが、まあ
二度目は全くの未体験ゾーンではないので気も楽です。しかしながら
正直他の方法を検討したくなります・・・ゆいレールが、東京モノレール
につながってればなあと、本気で思いました。





2009年04月08日(水)      JT-12B

デジタルチューナーを新調しました。騙し騙し使っていた
KORGのDT-1がいよいよ不具合が出てしまったので以前
から欲していたクリップ式の物をネット通販で買いました。

 いやあ、最近のは小さいです。なのに
 多機能で驚きました。各楽器に合わせた
 チューニングモードに加え、クロマチック
 機能も付いており、音を拾って判別して
 くれます。弦の振動を感知するタイプなの
 で、周りの音の影響も受けません。更に
 液晶が2色になっており、普段はオレンジ
 色で調律が合うと緑色に変わります。
嬉しいことにオートオフの機能も付いていて付けっぱなしで
電池を消耗するのも防いでくれます。実にお利口さんです。
これで何と!定価 2,730円 (もちろん定価では買っており
ません) いやあ〜良い時代になったモンです。

最近はギターの調律を常に半音下げていますので、クロマ
チックチューニングがことのほか便利です。演奏の腕前はと
いえば一向上達しませんが、気に入った曲のコード譜を印刷
してはジャカジャカ弾いて下手な歌を歌って楽しんでいます。
ここのところ良く歌っているのは斉藤和義さんの 『おつかれ
さまの国』 という曲です。アリナミンのCMで使われています
のでご存知でしょう。ゆったりとしたエイトビートでコード数も
多くなく初心者向けです。年齢的にも近いので歌に同調し
やすいです。

暦は清明を過ぎ、月も満ちてきました。
春爛漫、うららかな気分ですごしたいものです。




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