陶 房 日 報  とうぼうにっぽう 
陶房かまなりや

2008年12月12日(金)      とうげつ

 大きな冬の月がぽっかりと東の空に
 上がりました。こんないいお月夜の晩
 にはお安い電飾は消灯して、しみじみ
 と月を眺めてはいかがでしょうか?
 飾り物の星なんぞより、シリウスや
 スバルを眺めるほうが素敵です。

でもきっと、東京の夜景に垣間見る月もきれいでしょうねえ。





2008年12月11日(木)      おにへい

 全24巻の『鬼平犯科帳』を半分ほど読んで、
 暫く手を出していなかったものを何気なく
 18巻辺りから読み始めたらずるずるーっと
 のめりこんで22巻まで読み進んでしまいま
 した。まあ、鬼平シリーズは会話文が多く、
 かてて加えて改行が多いので見開きでも頁
 に空白が目立ち、実に読みやすいのですが、
 物語りもテンポが良く登場人物の人情味も
良いのでするすると読めてしまいます。ここまできたらやはり
あと2冊ばかりですから一気に最終巻まで読み通してしまおうと
思いますが、鬼平犯科帳は執筆途中で作者が逝去したために
未完です。享年67歳ですからいかにも早かったと悔やまれます。
大正12年生まれの池波氏が今もしお元気ならば御とし85歳、
鬼平も30冊は出ていたでしょうか?

小説の中で長谷川平蔵自身も長生きはしないだろうと自戒し、
語り部も平蔵の短命をほのめかせますが、何とはなしにご自分
を投影していたかと思われる節も無きにしも非ず・・・残念乍ら
鬼平の続きは読めませんが、台東区の生涯学習センターには
『池波正太郎記念文庫』 のコーナーがあり、故人とその作品
を偲ぶことができます。私も合羽橋へ買い物に行くと必ず寄って
一筆箋や手拭いを買ってきます。

それほどの池波ファンではありませんが、私の携帯電話の
着信音はジプシーキングスの 『インスピレイション』 です。

YouTube 鬼平エンディング
http://jp.youtube.com/watch?v=WYjihqJGR50&feature=related






2008年12月09日(火)      ふしぎな はこ

イラストレイター齋藤俊行さんの新刊本が届きました。
タイトルは 『クリスマスのふしぎな はこ』 です。文章は
長谷川摂子さん、福音館書店の幼児絵本シリーズとして出版さ
れていて、対象年齢は2歳〜4歳となっています。 780円です。

 内容は、サンタさんが来るのを楽しみに
 している少年がイブの朝に不思議な箱を
 見つけて一日をわくわくと過ごすという
 とてもシンプルな物語です。もちろん、
 主人公の少年は次の朝、期待を裏切られ
 ることなく喜びますが、絵本はそこでお
しまい、不思議な箱の行方は謎です。が、そこはそれファンタジー
ですから、細かいことは言いっこなしです。そんな物語に齋藤さん
の絵がまた、とてもしっくりとなじんで好ましく、小さなお子さんを
お持ちのご両親や、ご家族に、心温まる一冊としてお勧めしたい
ところです。

今回の絵本の少年が住む家は今では珍しい日本家屋で、縁側が
あり、居間も柱が見え、建具も格子のあるものでとても懐かしい
感じのものです。少年は、不思議な箱を縁の下で見つけ、ベッド
の下に隠します。その視線の低さがとても好ましく、小さかった
頃を思い出しました。(その時分の私はもっと拗ねたガキでした。)

今月の芋乃市場ではこの絵本を販売します。加えて原画を何点
か展示していただけることになっています。日本のクリスマスは
どうにも騒々しいものになってしまいましたし、最近のお子達は
何でも物をもっていやぁがるので、小さなプレゼントなんぞ喜び
もしないのでしょうが、子供にはこの本の少年のように無垢な心
を持っていてほしいものです。

福音館書店 クリスマスのふしぎなはこ
http://www.fukuinkan.co.jp/bookdetail.php?goods_id=20609






2008年12月08日(月)      あんかう

 昨夜は陶芸教室有志の方々と一足早い
 忘年会を催しました。生徒さんのお知り
 合いの築地の関係の方にお願いしてマル
 の鮟鱇を送っていただき、これまた腕に
 おぼえのある生徒さんがきれいにおろし
 ました。これでなんと8.5kgの大物です。
 捨てるところが無いと言われる魚です
 から皮から身から内臓から果てはエラま
 でブツにおろすさまは正に 『腑分け』 です。
 これを大きな土鍋で葱や白菜とぐつぐつ
 と煮て大勢でつつくのは実に豪快!魚が
 新鮮だったのでいや、その、美味いこと。
総勢10人できれいさっぱり、すみずみまでいただきました。
『大雪』 の宵は冷え冷えとしていましたが、美味い鍋と
新潟銘酒を酌んで、腹の底からぬくまりました。

実はキモが少し残っています。今日はこれでそっと2次会です。
さあ、お燗をつけて、きゅうぅ〜っと、いきますかあ。





2008年12月07日(日)      初 氷

 今日は横浜も冷え込みました。
 新井町では初氷が観測されました。が、
 きっと気象庁の発表では初霜くらいの
 ことでしょう。なにしろ我家の近辺は
 特別冷えるのですから・・・明日は大雪、
 案外、暦どおりの今年の冬です。

       割るまいぞ短い寿命の初氷





2008年12月05日(金)      竜王戦

 第21期将棋竜王戦が、佳境を迎えつつ
 あります。4期連続防衛をしている渡辺
 竜王に、春に激闘の末名人位を奪取し
 て気を吐く羽生4冠が挑戦しています。
 初戦から3局を羽生名人が連勝し、この
 ままあっさり奪取かと思われた第4局と
第5局は激闘の末渡辺竜王が連勝しました。タイトルホルダーの
意地と誇りが滲み出るような激戦が続いています。渡辺さんが
防衛しても、羽生さんが奪取してもどちらも永世竜王位を獲得
します。そういったことへの執着もからんで、この後の対局も
目の離せないものになることでしょう。

第6局は10・11日、第7局は17・18日の日程です。いずれにせよ
年内には結果が出ます。残す2局はものすごい戦いになること
は必至でしょう。 実に、楽しみです。





2008年12月04日(木)      スタア

陶芸教室の生徒さんが住む高齢者向けマンションに宝塚の
スター有馬稲子さんがいらっしゃるそうで、良く話題に登ります。
その女優さんのことがわからないと私が言いましたら、往年の
スタアの写真集をもってきてくださった方がいて、どれどれと
お写真を拝見しました。目のぱっちりとした、それはそれは
綺麗な女優さんですが、失礼ながら見覚えのないお顔でした。

 生徒の皆さんには有馬稲子を知らないん
 ですかー?とおおいに驚かれた上に年の
 差を嘆かれる始末で、何やら悪いことを
 してしまったように思います。ひいては
 有馬さんにも一寸申し訳ないように思い
 ます。ま、芸能に疎い上に宝塚歌劇も見
たことがないので仕方がないことですが、今もって現役で舞台
や朗読にご活躍のことと伺いますので、気に留めていようと思
います。同じマンションに住む方のお話では今でもとても綺麗
な方だそうで、流石にスタアは幾つになってもスタアなのだな
あと、そのプロ意識に感嘆します。

裏庭の桜の葉が散り敷かれ、実に綺麗です。明日からは随分
寒くなるという予報、風邪をひかないように気をつけねばな
あと思います。どうぞ皆様も何卒御身ご自愛願います。




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