十五夜はおとついでしたが、月齢が満ちる のは今日です。旧暦のズレの原因ですが、 月の暦にずれが出るのはしかたないこと です。来月は十三夜のお月見があります。 十五夜と十三夜は2つセットで1つですから 片月見にならぬよう来月も月を愛でませう。
神妙に見上げて月に何祈る
茶人 『古田織部』 を主人公にした稀有な漫画が出ています。 その名も 『へうげもの』 これは、ひょうげものと読みますが、織部 の焼かせた美濃焼の器を、時の数寄者たちが 『ひょうげたるもの』 と評したことから来ている言葉であろうと思います。
まだ1巻しか読んでいませんが、作者の山田芳裕 さんの書く絵は漫画らしい 「くどさ」 があり、安土 桃山のアクの多い傾いた武将たちを実にらしく描いて います。織田信長、羽柴秀吉、明智光秀、千宗易な どなど・・・そして何といっても主人公に古田左介を 持ってくるあたりニクい設定です。歴史家の間でも謎 の多い織部は、武人でありながら利休の弟子として 茶道を学び、織田、豊臣、徳川に仕えた茶人です。 今でも人気のある 『織部焼き』 の発案者でもあり、目利きとしても 辣腕を振るったということです。しかし、突飛な物を多く作らせた ことから、少々危険な人物として疎まれたという記述もあります。
漫画では、名物に惹かれ、憧れるがゆえに更に上を目指す俗人として 描かれていますが、武人のくせに美の解る奴として信長や利休に一目 置かれるキャラクターが好ましく描かれ、焼物屋の目から見てもとても 面白く読める内容になっています。単行本は5巻まで出ているようです ので、ちょぼちょぼ買い集めて読んでみようと思います。
鷺沼よしみやさんへ蕎麦つゆをいただきに 伺って、お土産に 『日向赤鶏』 の笹身を 頂戴しました。わさび醤油で食べる、所謂 『鶏わさ』 です。丁度今日は涼しいので、 これを肴にお燗で呑んでいます。美味い! ここのところ忙しくて、参っていましたが なんだか元気が出ました。ちょいとしたボーナスを貰った気分 です。大塚さん、誠にありがとうございました。そのうちゆつくり お蕎麦を手繰りに伺いますね〜。
お彼岸の中日といえば、やっぱり 『おはぎ』 でしょうな。甘党の皆々様に は、この餡子のバクダンはたまりますまい。 甘いものがめっきりいただけない不調法者 にはこんな餡だらけの食いもんのどこがいい のかトンと合点がいきません。とまれ涼しい 風も吹いて良いお彼岸になりました。つい窓など開けて寝込み、 風邪など引き込みませぬよう、重々ご用心願います。
つい涙もろくなりけり秋の雲
彼岸に入りました。 またまた今週末は3連休、お勤めの人には 良い骨休めになりましょう。週明けの25日 は十五夜のお月見です。日中はまだ蝉が 鳴くような陽気ですが、過去冬が来なかっ た年は無いようなのでなんぼ残暑とはいえ いいかげん終息して、すずしい季節が訪れるでしょう。
政治の世界では、この週末が正念場のようです。 来週には新首相が決まり、またぞろ所信表明から国会の 仕切りなおし・・・平和ですなあ、にっぽんは。
今月の芋乃市場に出品していただく斉藤俊行さんが、 絵本原画を持ってきてくれました。今月はじめに出展をお願いし、 ご快諾頂いてからとんとんと話が運び、綺麗な絵が並びました。
すでに出版されている 『おでこにピツッ』 と、今月出る新刊 『かぜフーホッホ』 の 2冊からえりすぐりの原画が12点、そして 『おでこにピツッ』 のサイン本も販売 します。斉藤さんの絵はパソコンで描画 し、プリンタで刷る言わばデジタル版画。 日本的な色使いと細やかな自然観察眼で 描かれた絵は、原作者の個性的な音表現を叙情豊かにふくらませ ているように見受けます。どちらの本にも脇役に鳥が出てきます。 原作者の三宮麻由子さんが野鳥ファンであるかららしいですが、 登場するヒヨドリやセキレイが実に正確に描かれていて、鳥好き の私もうなりました。
最終日30日には、斉藤さんご本人も会場に来てくださいます。 絵本好きの皆様、どうぞご来場下さい。
山田洋次監督が今度は歌舞伎を撮るそうです。 それもつい先だって8月24日の日報で中村芝のぶ丈について 書いた、新橋演舞場の 『人情噺文七元結』 の台本に山田氏 なりの演出を入れての撮影だそうです。
歌舞伎を映画にした例は過去にもあるそう ですが、舞台をそのまま撮るなら別に映画 監督が乗り出す必要はない訳ですからねえ。 他でもない山田氏がメガホンをとるわけで すから何かやはりそれなりの企てがあって のことなんでしょう。ともあれ、主役の勘三郎 さん演じる 『左官長兵衛』 の娘 『お久』 役 の芝のぶさんも自動的にこの映画に出演という 運びになるわけですな。時間とお足を拵えて分不相応な芝居見物 と洒落ようかなどと思っていましたが、映画で公開してくれるなら それを見せてもらえばいいかなとも思います。しかしながら山田氏 はあれだけ藤沢周平作品をいじくり倒した張本人、今回も諸手を 挙げて歓迎はできかねます。
10月の公演中に撮影が決行されるということですが、公開はたぶん 来年でしょう。さてさて山田版文七元結、いかが相成りましょう。
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