| 2013年10月06日(日) |
抱きしめたい!Forever |
そっかー、25年後のお話やるのかー、と思っただけで特に観る気もなかったのですが、
ビストロにご出演のおふたりを見て、まんまと観たくなりまして。
88年当時の「抱きしめたい!」を観ていた、トレンディードラマど真ん中世代のわたしには、
すごく懐かしくて、すごく楽しかったです。大げさでテンポのいい掛け合いも当時のまんまで、
あれから25年後の、正しい麻子と夏子といった感じで。
まったくお金に困らず、お仕事順調、いい家住み放題、好きな服着放題、という設定は
50歳を過ぎた現在も変わりなく、失業や介護の問題も起きておらず、ご本人たちはまぎれもなく美魔女、
という、バブル以降も超絶勝ち続け組な方々においてのお話。
なので、今このまんま連ドラにされてもちょっと付き合いかねる、というのはあるかもですが、
ステキなおとぎばなしを単発で観る分には最高に楽しかった。
当時のドラマを観ていなかった若い方々には、なんか派手で元気なおばさまたちが
大騒ぎで何やってんだかー、みたいな感想だったりしたのかしらん。
というか、25年後にまた同じキャストで続編を作れたということのステキさですよ。
25年たっても同じ役者さんたちが、なによりも健康で、
加齢の変化はあってもジュアルもスタイルも見事にキープしていて、
犯罪者にもならず(←このせいで再放送してもらえない名作がどれほどあることか)
表舞台で活躍できる実力を持ち続けていらっしゃるからこそ、できるわけで。
先日のスマップの生放送ショートドラマ、「古畑任三郎 VS SMAP」も14年後の続編ということで、
これもかなり感慨深かったですが、その上をいく25年後。さりげなく偉業よね。
その偉業の中でも、夏子ママを演じた野際陽子さん(77歳)の化け物っぷりったら!(褒めてます)
「わたしたちの前にあるのはいつも入り口。だって生きてるんだもん」by夏子
「来た道に自信を持ち、行く道を恐れず」by夏子ママ
の心意気を持ち続ける夏子と麻子を、また20年後くらいに観てみたいような。
さすがにちょっとそれは怖いような。
その頃にはわたしも70代ですよ。きっとあっという間だ。ひーーーえーーー。
サダヲちゃんは安定の面白さでした。
エピソードはどれも面白かったのだけど、マンタン王国に謝罪に行くあたりから急に失速。
後半はそのままマンタン王国の話と「わきげぼーぼーじゆうのめがみ!」がしつこく続き、
先がすっかり読めてしまってあまり面白くないエンディングに。
前半があんなに面白かったのに、後半でダレてしまうと「観に行くまでもなかったかぁ?」と
思わされ、かなり残念な気分でしたわ。「終わり良ければすべて良し」って結構真実よね。
クドカンお得意の、時間を遡ってみると実はあの場面とあの場面はつながっていた、
実はあの人はこの人だった、みたいなこともいっぱいあり、もう一度観て確認したい気持ちはあるものの、
あの冗長なマンタンをもう一度観ねばならぬと思うとちょっと二の足を踏んでしまいます。
二世タレントの暴力事件の謝罪とか、すっごく面白かったんだけどな。
その父親である大御所俳優(高橋克実)と、母である女優(松雪泰子)がダントツの存在感で、
そのとんちんかんな謝罪っぷりは絶妙で、暴力事件の本当のいきさつは、かなりイイ話だった。
東京謝罪センター所長・黒島(サダヲ)の、謝罪の達人をめざすきっかけとなった、
ラーメン屋にまつわるエピソードも、話がどんどん大ごとになっていく様子が面白かった。
前半の勢いのまま「土下座の上を行く謝罪」「土下座越え」「土下座の向こう側」が
実感できるラストを期待したのだけどね。
マンタン王国はもうちょっとアッサリにして、むしろ、
全編を通して唯一と言っていいオトコマエ要員の竹野内豊氏の方をもっと観たかったかなー。
と、いろいろ申しましたが、
サダヲちゃんはいつでもどこでも全身全霊で面白くて、見事にハマリ役でした。
サダヲちゃん観てるだけで楽しかった♪(こんだけ文句言っておきながら)
| 2013年10月02日(水) |
そして父になる@映画の日 |
次のレディースデイには「謝罪の王様」を観たいのですが、
その前にもう一度「そして父になる」が観たくて、「映画の日」の昨日は再び映画館へ。
いやー、激混み。
映画館自体も大盛況でしたが、上映15分くらい前にチケットに並んだら、
「そして父になる」は目の前でどんどん席が埋まっていき、この回は無理かも、とあきらめかけたほど。
それでもどうにか入れましたが、前方の数列以外は見事な満席でした。
舞台やコンサートでもないのに、自分のまわり前後左右びっちり人に囲まれて映画鑑賞なんてね。
で、2回目もやはり、ましゃのカッコよさだけでなく、母親たちのステキさだけでなく、
リリーさんの天才っぷりだけでなく、子ども達の可愛さだけでなく、いろいろ感じるところがあって
また涙してきたわけですが。
慶多の撮った写真を見つけて良多が涙するところ、
是枝監督はこのシーンをカットなさろうとしていたのですよね。
それをましゃをはじめキャスト陣が「このシーンはあった方がいい」と提案して、戻すことになったと。
このシーンこそが良多にはっきり父性を呼び覚ましたように思えたので、もしこのシーンがなかったら
どうして良多は慶多に会いに行こうと思えたのか、想像できませぬ。
琉晴が流れ星に「家に帰りたい」と願ったのを聞いただけでは、「慶多もそう思ってるかも」とは
思っても、それ以上に良多自身が自分から慶多に会いに行きたいと思えただろうかと。
あの写真のシーンは本当に素晴らしいですね。
良多が慶多を見るまなざしには、自分ほど優秀でないことへのはがゆさや落胆など、
つねに評価が伴ってしまうのがあたりまえだったけど、
慶多が見ている自分は、いつだってただの「お父さん」。何の値踏みもない。
寝てるお父さん。背中の大きなお父さん。はだしの足が大きなお父さん。笑顔のお父さん。
父親が息子に向けるべきまなざしを、だけど向けていなかったまなざしを、
息子からまっすぐ向けられていたことに気づいた良多は、そこで初めて恥じて後悔したと思うのです。
自分は慶多の父だった、もっと父であるべきだった、ってね。
あの写真の数々からは、慶多から父親への全幅の信頼というか無償の愛を感じます。
あれに背中を押されなかったらもう何も良多を変えることはできない気がする。
かと言って良多がすぐ斎木父みたいになるわけないし、
というか、なられたらむしろイヤだけど。(リリーさんごめんなさい)
明日3日から始まる韓国・釜山国際映画祭にも出品されるのですよね。
是枝人気おそるべし。
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