私の音楽日記

2006年11月09日(木) 『pied-piper』  宮川弾アンサンブル  2006.10.25

元「ラブ・タンバリンズ」宮川弾の架空の楽団ということらしい。

私は太田裕美さんのファンなので、単に裕美さんがこのアルバムで1曲歌っているので、その歌がお目当てだった。あとは畠山美由紀さんも1曲歌っているので、それも聞きたいと思った。
が、その他の曲もめちゃめちゃ良い!

最初からブラスっぽくてアコースティックの良いところがいっぱいな感じ。
アコースティックというと静かな弾き語りとかがイメージされるが、私は静かな単音よりも色んな音が合さったアコースティックの方が好きだ。
色んなおもちゃやカラフルでスイートなキャンディの詰め合わせのようなアルバムだ。
音も面白い。ブラス好きにはたまらない味わいがある。
アコースティックなのにすごくゴージャス。
色んな楽器とゲストボーカルの声が重なり、なんともいえない奥行きの深さがある。
土岐麻子さんも歌っているが、たしか宮川さんと土岐さんは離婚されたと思う。
離婚後もうこうしていい仕事をしているところがすごいと思う。
土岐さんが歌うのは「あたらしいみち」という曲でイントロからアコースティック&ゴージャス。
  ♪見つけたいの あたらしいみち 
   頭でわかっていても動けない
   時よ待って
サビの直前で転調していると思うが、それを感じさせないボーカルの自然さと上手さ。
その後も何回も転調していると思う。
あっさりと歌っているけど、すんごい難しい歌だろう。
裕美さんの歌う「bottles」はかわいく弾んだ歌で、雨の日に傘をさしながら歌いたくなるような歌だ。この歌を聴いていたら「雨に歌えば」を思い出した。
裕美さんが歌って、後ろに小学生の鼓笛隊がいるような絵が浮かんできた。
清水ゆみさんが歌う「99%」も似たような感じでチャチャチャとしていて明るくかわいい。
畠山美由紀さんの歌う「waitin'」はちょっとジャズ風で大人な感じだ。
全体的ににぎやかでとても元気の出るアルバム。
裕美さんがこのアルバムに参加してくれて感謝感激!




2006年11月07日(火) 『10.Y.O』  槙原敬之  2000.5.24

槙原敬之のデビュー10周年の頃のベストアルバム。
やっぱり、良いものは良いなあと思う。
でも、なぜだかあんなに歌が上手かったのに、なんだかパワー不足のように聴こえる。「彼女の恋人」「SPY」「冬がはじまるよ」「もう恋なんてしない」などが私は特に好きだ。
とくに「もう恋なんてしない」のラストの部分には、(よくもまああんな回りくどい歌詞とメロティーを書いたものだなあ)とその非凡さに驚いた。
どの曲も素人っぽさなどみじんもなく、センスも良いし、歌も上手い。
でも、なんだかいま一つ力が弱いような気がするのはなぜなんだろう。

私にはもうマッキーの歌は絵空事としか聴こえなくなってしまった。
素晴らしい楽曲を作る人だが、もう私の心にはマッキーの歌は何も訴えかけてこない。



2006年11月03日(金) 「二人のアカボシ」  キンモクセイ

この曲は明け方のドライブの情景が目に浮かぶようで、なんでもないメロディーなのに印象に残って一度聴いただけで好きになった。
10回くらいリピートで聴いたけど、聴けば聴くほどに印象に残る。
詞、メロディー、声ともに特に特徴があるわけではないのに、覚えやすい。
耳に音が残るというより、絵が胸に残る感じがした。
とにかく夜明けのハイウェイを走り抜ける絵が見えてくる。
夜明け前のドライブの絵が見えてくるが、楽しそうなドライブではない。
別れを前にして切羽詰った状況だ。
このままどこまでも走っていきたいと、叶うことのない願いを抱きながら。
似た曲がありそうでないのだ。
誰にも似ていないのに、聴いたことがあるような、こういうシチュエーションをかつて聴いたことがあるような気がする。
が、違う。聴いたことはない。誰にも似ていない。

ただ、タイトルの「二人のアカボシ」はどうなんだろう。
ちょっと歌の内容とちょっとちぐはぐな感じがする。
タイトルは重要だと思うので、もうちょっとタイトルにインパクトがほしかったと私は思う。
しかし、名曲、いい曲だなあ。



2006年10月25日(水) 「青空にTAKE OFF/月は笑うの?」  パトロール・シスターズ

深夜ラジオで聴いた「月は笑うの?」という曲の歌詞とメロディーが心に残り、もう一度聴きたくなったが、売っていないようで、あきらめていた。
しかし、親切な方が売っているサイトを教えてくださったので、買うことができた。
「パトロール・シスターズ」は光浦靖子プロデュースで光浦さんと男性お笑い芸人3人の4人組のようだが、私はKABAちゃん以外の2人は知らない。

最初は曲の紹介から始まり、最後に「返品はお断りですっ!」と宣言したりして、いかにもお笑い系の歌だなあと思う。
私が好きになった「月は笑うの?」は青春歌謡ポップス風でほんとに爽やかだ。
ほんとに若い女の子の純粋な恋の歌にしか聴こえない。
途中、セリフというか日記を読む部分もあるが、ありふれた日記をさらりと読んでとても効果的だ。すごく印象に残る。
カラオケも入っているが、私なんかはラジオで1回聴いて、CDで1回聴いてその後に流れてくるカラオケでサビの部分が歌えてしまえるほどに憶えやすく歌いやすいメロディーだ。
キラキラ輝いた恋の日々の始まりから終わりを歌っている。
アレンジもキラキラ音を多用して、歌謡曲風だ。スマップが歌ってもぜんぜんおかしくない感じのいい曲だ。
でも、これが男性同士の恋愛の歌とは驚きだ。
タイトルの「月は笑うの?」も誰も見ていないから手をつないだ、男同士が手をつないでいるのを見て月は笑うの?という意味だ。
ええっ、そういう意味。と思ってもどうにもこの歌は爽やかなので、恋は恋だからいいよねと思えてくる。
同性を好きになるのも一つの愛情で何も悪くないと思う。
なかなか意味の深い曲に偶然出会えてよかった。曲そのものが素晴らしい。



2006年10月22日(日) ミュージック フェア 21「谷村新司、後藤真希」

最高に良かった。
感動してこちらまで涙があふれてしまった。
ゴマキはすっかり美しい大人の女性になってしっかりと歌った。
山口百恵さんの「ラストソング」を歌いながらゴマキは歌に入り込んでいった。
おそらく彼女自身13歳からスターダムにのしあがったがために、自分の自由な時間やあきらめた恋愛もあったのだろう。
それらを思い出すのか、本当に思いを込めてこの「ラストソング」を歌った。
その後、谷村さんと「忘れていいの」をデュエット。
この歌は私が20代の半ば頃に流行った歌で、谷村さんのコンサートでも生で聴いたことがあるが、その時はぜんぜん好きではなかった。
今回は違った。
ゴマキと二人で歌う「忘れていいの」はこの歌をまったく違う歌に蘇らせてくれた。
二人とも心が歌に入り込んで激情の歌唱となっていった。
ゴマキは歌が上手いわけではないみたいだけど、彼女なりの解釈でこれらの歌を歌い上げ、若い女性の素直に美しい本心を見せてくれた。
谷村さんも本当にいい歳の重ね方をしておられて、あんな人に色々相談したり話がきでればいいなあと思ったりした。
最後に歌った新曲「風の暦」も良かった。ピアノの音も心地よいこの曲は買ってしまいそうだ。

若い人が成長するその瞬間を見たと思う。
この番組は見る予定ではなかったけど、たまたま見て見られて良かった。
私自身も何か階段を一つ上がれた気がする。
谷村さんも本当に懐の深い大人なんだと改めてわかった。
私もあんな人になりたい。



2006年10月15日(日) DVD『リボン』  ゆず  2006.10

娘がゆずのファンなので、私も自然にゆずの曲は聴いている。
特に曲が好きなわけではないけれど、このDVDはすごい迫力でしかも歌もきっちり歌っていてなかなか良い。
今年のツアーファイナルというか、追加公演を収めたものだ。
「夏色」でものすごく盛り上がって、ここがピークかと思ったら、「もうすぐ30才」ではそれ以上の盛り上がりを見せて、客席がもう驚くほど一つになった。
ゆずの二人はコスプレもすごい。
なりきってやりきる。タレントよりもタレントらしいというかタレントの面も充分ある。
まあ、本当にファンに向かってこれでもかというほどのサービスぶりだ。
コスプレや芝居も所々にあって、こんな楽しいバラエティに富んだコンサートは私は見たことが無い。
ゆずのファンはしあわせだと思う。
とにかく楽しい。ここまでやるかと思うコンサートのDVDで、こんなコンサートを生で見たらエネルギーが沸くなあとファンでもないのに感激した。



2006年10月13日(金) 『僕らの音楽』「友達の詩」「冗談なんかじゃないからネ」  中村中   

「友達の詩」は前に岩崎宏美さんのアルバムで聞いた。
その時は大人の色んな経験をつんだ宏美さんならではの曲だと思ったし、色んな経験をつんで大人になった今は、若いときのような恋愛でなく、静かな友達関係が一番いいから、大切な人は友達がいいという歌だと思っていた。
そして、その気持ちはとてもよくわかるし、いい曲だと思った。
好きな人は性別なんてどうでもいいと思う。好きな人と友達になりたいと思う私だからだ。
今回『僕らの音楽』でその中村中さんと岩崎宏美さんが共演していた。
そしてこの歌を作った中村中さんが、性同一性障害を持つ人だと初めて知った。
改めてこの歌の重さを私は知った。
男性が男性を好きになる。そして告白するが、笑われたり馬鹿にされたりする。
それを繰り返してしまう。
なんて行き場の無い苦しみなんだろうと思う。
その辛さをこんなにも素直にきれいな歌にした中村さんを尊敬する。
好きになるのはなんでもいいはずだし、好きになる気持ちをとめたりできない。
今の自分はこういう気持ちが理解できるけど、若い頃は解からなかった。
中村さんは21歳でまだまだ若い。

中村さんは最後に恋愛はしたいけど、恋愛でなくてもしあわせならそれでいいと言っていた。
私も心からそう思う。
音楽が好きで人が好き、それでいいと思うと言ってあげたい。



2006年10月01日(日) 『DEEP FOREST』  Do As Infinity  2001.9.19

私は困難な状況を思いっきり蹴飛ばしたい気分の時はDo As Infinityを聴く。
Do As Infinityのボーカル伴登美子さんはすごい美人で、また半端でなく歌が上手い。
顔を見ているだけではめっちゃくちゃ歌が上手そうな感じがしない。
でも、他の美人ボーカリストとは全く違って、めっちゃくちゃ歌が上手い。

Do As Infinityの曲はほとんどの曲が完成度が高く、メロディーラインもいいが、歌詞も力強くしかも充分女らしくもあり、明らかに今を生きる女性への応援歌だ。
路上でバンドをやっていたグループとは思えない完成度の高さ。
サウンドに負けることが決してないボーカル。
一度だけライブを見たけど、ライブでもぜんぜん音に声が負けてなかったのにはびっくりした。最後まで恐ろしいほどに声が出ていた。しかも余裕で。

私は自分が一番落ち込んでいた時代にこのDo As Infinityの「柊」という曲にずいぶん助けられた。
今も冬がくると「柊」を聴いて寒さを忘れてがんばろうと思ったりする。
しかし、アルバムではこのアルバムが一番好きだ。

このアルバムの曲はメロディーラインがきれいだけど、あくまでロック。
しかし、声に叙情性があることと詩に季節感があることから、ロックでもなくポップスでもなく、それはただDo As Infinityのメロディーとして心に残る。
「遠雷」の夏の雷雨。青いだけの空や透き通るような緑、橋の上から見る紅葉などが歌の節々から見えてくる。
DEEP FOREST「深い森」から始まる季節感あふれるストーリー。
そしてリスナーに元気を与えてくれる「冒険者たち」。
本当にこのアルバムは名盤だと思う。
Do As Infinityの復活を切に願う。



2006年09月25日(月) 『歌い手を代えて』  平川地一丁目  2006.9.20

『歌い手を代えて』
まさにそのタイトル通り、他の人の曲を平川地が歌っている。まさに歌い手を代えた曲集ということだ。
私が聴いた感想としては、すごくいい感じで歌っている歌とあまり向いていない歌があるということだ。
一番いいと思ったのは「少女」「サヨナラの鐘」。
「少女」はライブでも聴いたことがあって、そのころはまだ変声期前で高い声で歌っていた。
その時はあんな小さい男の子が五輪真弓の「少女」を歌うなんて!と驚いたが、とにかく一生懸命歌っていた。
今は余裕があって、歌いこんだようだが、このアルバムの「少女」は昔録音されたもののようだ。
「サヨナラの鐘」は私は山崎ハコの元の歌より、こっちの方が好きだ。
素直に歌っていて聴きやすい。
「初恋」もすごく良いと思う。これは平川地一丁目にぴったりだと思った。
「TRAIN-TRAIN」は意外だったけど、やっぱり若さは光っている。
いきおいがあって、こういういきおいはやはり若さがものを言うと言えると思う。
反面「YES-YES−YES」はよくないと思った。
これは小田和正、オフコースだからこその世界のような気がする。
小田さんは上手いだけでなく、独特の、こういっちゃあ悪いが、「冷たい形だけの優しい世界」を作れる人なので、こんなマネキンがきれいな服をきているような歌を歌うのは平川地一丁目にはまだ早いと思った。

しかし、目を見張るほどに歌唱力がついて、伸び盛りのすごさを見せつけられた。
このアルバムは新しく録音された曲と昔録音されたものが混ざっているため、同じ人の声とは思えない。
同じ人が歌っているのに、こんなに極端に違う声を一枚のアルバムで聴けるのは平川地一丁目ならではだ。
最初に見たときの二人は小学生と中学生だった。
今は二人とも高校生だ。
まだ、高校生かあ。大人だなあ。そう思うと。
これからも、もっと、もっと!!



2006年09月23日(土) 【吉田拓郎&かぐや姫 Concert in つま恋 2006】




                   掛川駅に到着。








              午前10時、すでにすごい行列。




                駐車場でもすごい行列。




          駅から約1時間半ほどかかってやっと到着。




               有料バスはカラフルです。




     とても表情のいい4人の大きなパネルが迎えてくれました。




        このきれいな丘の向こうがコンサート会場でした。

きれいな丘と芝生とイチョウの丘を越えると、広大なコンサート会場。
イチョウの銀杏がたくさん落ちていて、秋の香りがした。

コンサートは1時間10分ほど遅れて「Forever Young」で始まった。
なんとなく昔懐かしい歌ばかりかもしれないと本当のことを言うとちょっとがっかりした。
かぐや姫の3人はすぐにどこにいるかがわかったが、たくろうはどこにいるのかなかなか見つからない。
私達の席はB7で右端だった。
ステージ中央はかなり遠い。

その後、たくろうのステージが始まりやっとたくろうの姿を確認できた。
グレーの長袖のトレーナーを着ている。
最初は31年前を思い出すようなコンサートになるのかと思った。
私は昔懐かしむのは趣味ではないので、あまり期待はしてなかったけれど、たくろうはそんなんじゃなかった。
新旧混ぜ合わせての選曲で、なんというか今のたくろうの声が聴けたと思う。
話の内容も今のたくろうの話が多く、親しみを感じたり、なじみやすかった。
「結婚しようよ」「人間なんて」は歌わなかった。
「人間なんて」を歌わなかったことは私にとっては良かった。
今のたくろうに「人間なんて」はなんだかふさわしくないような気がするからだ。
かぐや姫の方は「かぐや姫」の曲しか歌わないということで、どうしても懐メロっぽくなっていた。
こうせつさんはあいかわらず陽気で元気いっぱいで楽しかった。
正やんはギターをお琴のように台に置いて、弾いていた。
すごい音の響きだった。
パンダさんの声は久しぶりに聴いた。歌い方も久々な感じだったけど、やさしい人柄がにじみでていて、思わず「がんばれ!パンダさん」と声援を送りたくなった。
交互にステージをやり、あきさせないコンサートで良かったが、私達のいたブロックはとにかく人がぎゅうぎゅう詰めで、出るに出られず入るに入れずですごく困った。
あれはなんとかならなかったのでしょうか。

たくろうは終盤になってもぜんぜん声が衰えず、むしろ昔のライブよりも声がしっかりしていた。
昔はシャウトして終わり頃は声がかすれたりしていたようだけど、昨日のライブでは最後まで安定した歌い方だった。

たくろうをレスペクトせざるを得ないような一日だった。
  


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