Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


全日記のindex  前の日記へ次の日記へ  

*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


この日記のアクセス数
*1日の最高=2,411件('08,10,20)
*1時間の最高=383件('08,10,20)


2010年11月18日(木)  It's a strange invitation

神奈川に引っ込んだと思われている私だが。実は今も、週に3回は新宿でカフェ授業をしている。荻窪の自宅で授業をしていた生徒の殆どが、カフェに移ってでも授業の続行を望んでくれたからだ。
鶴間から新宿までの通勤中、iPhoneで音楽を聴きつつ、英語の勉強などする。今日はベックの"Odelay"を聴いている。1曲めの"Devil's Haircut"は、何かがからからと揺れているような効果音が(しかも音楽より微妙に後ノリで)入るので、歩きながら聴いていると、自分のiPhoneの揺れが反映されているようで、妙な気分になる。こういうゆるいフラストレーションが、ベックの特性じゃないかと思う。

iTunesに400アーティスト、15,000曲なんて入っていたりする私である。そして毎日毎日音楽を聴いている。しかも真剣に聴き入っている。さすがにたまには食傷する―――いや、滅多にしないんだけど。
今はその、珍しい食傷期だ。このところの環境の変化も影響している。そういう今の状態に、ベックはすいっと入り込む。
部屋の隅にへたり込んでいるような音楽だ。目が合うと、ふと立ち上がってくる。負けを前提にしているような音楽だ。僕はルーザーだから殺せよ、って、本気でそんなこと言ってんのかてめえ。と、いうような反応も馬鹿らしい。だるい、白人の音楽だ。"Hotwax"は曲の途中に「ジングル・ベル」のワンフレーズが現れたりする。ああ、ロックなんか文明の余剰だ。全くエレガントだ。このへんは、大きなくくりだけどストロークスを思わせる。こういう音楽に全く価値を見出さない人間というのはロック好きにも多い。私はベックを大好きというわけでもないのだが、この感覚は、はっきりと私のコアに通じる。
kenjin(g)はきっとこの感覚をわかっているんだと思う。だから私にこの音源をくれたんだろう。前回kenjinに会った時、「ストロークスは好きですか」と訊かれたので、「ストロークスはいいよ。いやもうフツーにいいね」と答えた。ただしそれを理解しない人種は多いよとつけ加えたら、不思議そうにしていたっけ。

何かを徹底的に好きな人間にありがちなこととして、私も本や音楽を簡単に薦められるのが好きではない。薦められれば一応は律儀に聴いてみるが、まあそれなりの感想しかないことが多い。だけどkenjinが薦めるものだけは違った。
最初に薦められたのはブラーだ。何しろブラーにはデビュー当時から「あざとい」と反感を持っていた私だから、いきなり"Blur"(アルバム)を渡されたときは正直ひるんだ。だがkenjinは、「このアルバムは気に入る筈です」と強く言い切った。1ヶ月もぐずぐず延ばしにして、ようやくきちんと聴いてみたら、あっという間にはまった。確かにブラーの中でも、アルバム"Blur"は別格だと思う。
その後ギタリストのグレアム・コクソンにのめり込んだ。そしたらグレアム好きだという珍しい男性が現れたので、うっかり結婚しちゃった。
そういうわけで、私の2008年のスピード離婚は、ある意味kenjinのせいである。(あっ)

そのkenjinに今年5月に久しぶりに会った時、薦められたのが神聖かまってちゃんだ。何だか痛いバンド名だし、話を聞いても最初は全然そそられなかった。前にブラーの件があるからって、そうそうまた同じ奇跡は起こらないわよ。なんて思ってたら、結果はご存知の通り、爆発的マイブーム。勢いあまってこの日記に「ロックンロールは鳴り止まないっ」のPVを貼ったら、それを見たある男性が気に入ってくれて、自分のブログにそのPVを貼った。私がさらにライヴの映像を貼ったら、さらに感動してメールをくれた。
その男性と、今月結婚した。
要するにまた今回も、kenjinのおかげである。(あらっ)

私はSOに惚れきっているので、今のところ別れる予定はないが。
もし離婚することにでもなったら、kenjinにまた何か薦めてもらおうかな。

It's a strange invitation (お薦めされると何かが起こるんだ)  *Jack-ass / Beck (2008) の歌詞



2010年08月17日(火)  You have always been my inspiration

生徒のうち二人に「大和市まで通う」と言われて驚く。どちらも電車を2度乗り換えて1時間半はかかる筈だ。それだけ授業を気に入ってもらえたかと思うと嬉しいが、無理をさせるのも気がひける。
一方、数年通ってすっかり仲良くなっていた女性二人は、どちらもあっさりやめることになった。うち一人などは、「一生通う」とまで言っていた生徒だ。結婚間近なので、新居を「荻窪に通いやすいところ」にしようとしていたくらいだ。なのに私のほうがいきなりSOのために大和市に引っ越すので、裏切られた感もあるかもしれない。
何しろこの女性二人は、二年前のスピード離婚の時も習っていたのだ。「またですか」という気分にもなるだろう。
しかしそれを言えば、前回は新居に引っ越す直前に離婚しているわけで。
前回引越しが取りやめになって大喜びしていた男性の生徒は、今回も「前回と同じことになるのを期待しています」とはっきり言った。・・・あっ、有難うございますw

夜、よそのブログにビートルズの"Martha My Dear"のYouTube映像と歌詞が貼ってあるのを発見。クリックして聴いて、じーんとなる。これまでの人生で数百回は聴いたであろう曲だが、数百回は涙ぐんでいる。
Marthaはポールの飼い犬で、それを知って"You and me were meant to be for each other."という歌詞を聴くと、また違った愛おしさがこみあげる。
でも、一番好きな部分はここだ。
Hold your head up, you silly girl
Look what you've done

いたずらして部屋中をメチャクチャにしておきながら、呼ばれて顔を上げて「何?なに?」とにこにこしている牝犬が見える。

ちなみにブログの主(b)は、記事のタイトルを「I spend my days in conversation」としていた。"Martha My Dear"の出だしの歌詞だ。*後日本人曰く、この日記の真似とのこと。
誰かがビートルズを聴いている。誰かがビートルズを愛している。
それだけで今夜私は気分がいい。
だからこうやってまた書きつける。

You have always been my inspiration (そういう人たちがいつも私に何かを書かせる)  *Martha My Dear / The Beatles (1968) の歌詞



2010年08月13日(金)  One day, when you talked to me, I saw myself again and it made me love you

19時に中野でCHIKAKOさんと待合せ。の、筈が。
20分遅刻。ああスミマセンすみません。相変わらずで。

今日は愛するCHIKAKOシスター(vo)のお誕生日祝い。私が企画して、けいこさん宅に集合。けいこさんはわざわざ私のためにチンザノ・エクストラドライを用意してくれた。2005年にこの甘くないベルモットに出会って以来、家には常備し、よそへ行ってもあればこれしか飲まないので、とても嬉しい。

途中、SOに電話して、CHIKAKOさんにかわる。
思い起こせば8/4、SOとつきあい始めた当日、CHIKAKOさんに「彼氏できました」と報告した時、返信が「どんな音楽をきくひと?」だった。・・・ああ、CHIKAKOシスって素敵。まず訊くのがそこですか。仕事でも年齢でもなくそこですか。その時はとりあえず「ローリング・ストーンズジョニー・サンダースイジー・ストラドリン」などをお伝えしたのだが。ひとつ大事なのを忘れていたことに気づき、今日「ニール・ヤングも好きです」と言ったところ、CHIKAKOシスの目の色が変わった。
そして今、SOに電話で「ニール・ヤングのアルバムはどれが好きですか?」と真っ向から訊いているCHIKAKOさん。小姑が私の結婚相手を吟味しているようで素敵。そこは吟味しないといけませんね、うん。
多分、本当の小姑に近い存在のK叔母も、「ニール・ヤングが好き」の一言で納得させられるだろう。何しろ、一時期夫婦で経営していた喫茶店の名前が「Harvest」なんだから。

帰りにけいこさんに送ってもらって駅まで歩いている時、会話に「坂の途中」という言葉が出る。すかさず「♪坂の途中の〜、家を借りて住んでる〜」と歌う。けいこさんも即座に加わり、二人して夜道で声を張り上げる。
去年の5/2、清志郎が死んじゃった日の夜、多摩蘭坂までチャリで行ってきたけいこさんと飲んだんだっけ。

結局私の人間関係のベースにある愛は、いつもいつも、そこなんだよね。
同じ音楽を、愛する人たち。

One day, when you talked to me, I saw myself again and it made me love you (あなたが私と同じ音楽を好きだと言ったから、あなたが好きなんだ)  *Bridge / Neil Young (1973) の歌詞



2010年08月12日(木)  I'm no schoolboy but I know what I like. You shoulda heard me just around midnight

SO(g)は家が遠いうえ、10日に引越しがあり、さらに今は締切り前なので、私たちはあと2週間は会えない。なので毎晩6時間くらい電話している。おかげで毎晩どちらかが寝ないで仕事に行く羽目になる。ちなみにメールは一日中やり取りしている。
と、いう話を25歳の生徒にしたら、「高校生みたいですね」と言われた。・・・自分達も自らそう言ってはいたけど、25歳の女の子にまで言われるとは。

そのせいか体重も減って、先日は43.5Kgになった。成人後で最も軽い。
増えても44Kg台だ。・・・これはちょっとラッキー。

西荻BITCHへ。珍しく邦楽がかかっていると思ったら、お客が日本の'80年代ロックのCDボックスを持ち込んだらしい。ゲルニカサンディ&ザ・サンセッツと懐かしいところがかかる。立花ハジメの「H」は20年ぶりくらいに聴いたんじゃないかな。
洋楽好きの私だが、'80年代だけは邦楽が多い。'80年代の洋楽が悪夢のような状況だったからだ。一方その時代の邦楽は頑張っていた。インディーズ全盛時代でもある。

ゼルダの"FOOLISH GO-ER"がかかる。ゼルダからたった1曲選んでいるのがそれかよと思う。
かつてゼルダの3rdを初めて聴いた時、3曲めの"FOOLISH GO-ER"で呆気にとられた。普通のロックのようなギターのイントロと柄でもない佐代子のシャウトで始まる。一番驚いたのは「もしもあたしの頭がいかれちゃったら」とか「面倒みてもらうのよ」という、従来の佐代子なら使う筈のない語彙だ。品がないなとすら感じたのを覚えている。無理をしているようで、まったくゼルダらしくないと思った。
「らしくない」ということを無視すれば、まあ悪い曲ではないけれど。
歌詞はこうだ。「電話で好きだとささやいて/手紙で愛をしたためて/夜中、朝中、一日中/好きで好きでOHたまらないのよ」
・・・高校生みたいだなあ。

I'm no schoolboy but I know what I like. You shoulda heard me just around midnight (僕は高校生じゃないけど君が好きだから夜中に電話したんだ)  *Brown Sugar / Rolling Stones (1971) の歌詞



2010年08月09日(月)  I thought you were special

ベイビー(g)来訪。急に会いたいという電話が来たが、ちょうど授業にキャンセルが出たところ。相変わらずタイミングがいい。
おなかが空いていないか訊かれたので、じゃあパンが食べたいと言ったら、パン屋に寄って17個買ってきてくれた。アスパラマヨネーズパンなどいかにも高カロリーなのを中心に17個。・・・あ、ありがとう。

7/31のリハ音源に興味を示したので聴かせる。また声が変ったねと驚くベイビー。声につやがあっていいと言われる。私にしてみたら、Q太郎さん(drs)との漫才のようなかけ合いを聞かせるくらいのつもりでいたが、「ずっと歌だけ聴いていたい」と言われた。相変わらず私をとてもいい気分にさせてくれる。

抱きしめられた。彼の体が震えている。要するにこれは、3年越しでようやく達成できたハグだ。
昨日、非常に落ち込むことがあって、それで会いたかったんだという。今日私に会えて本当によかった、と。

ベイビーはずっと、いわば私の「スペシャル」だったから。私が癒せるものならいくらでも癒したい。――もしこれが10日前なら。
でも今は駄目だ。

昨日SOに、もう他の男と2人で飲みに行かないと言ったのだ。彼は行ってもいいと言ってくれたのだが、私が自分でそう決めた。これは初めてのことだ。
これまでは逆に、彼氏に「他の男と飲みに行かないでほしい」と言われても、私がそれを無視してきた。無視した結果、全部の彼氏に対して浮気した。
今回は最初からその可能性をつぶしておくつもりだ。

考えてみりゃ、飲みに行くより、家に上げるほうがまずいじゃん。そう気づいていながら、ベイビーに来てもらったのは、やっぱり彼がスペシャルだからだ。ただし、この訪問は、すぐにSOに伝えてあった。何もないと断言もした。
だから、男性としてではなく、友だちとして抱擁した。そうやって最後に敬意を払った。

それをぎりぎりで最後に出来たと思えば。
ベイビーの「タイミング」は、今回もやっぱり良かったんだろうか。

I thought you were special (あなたはスペシャルだったから)  *Special / Garbage (1998) の歌詞



2010年07月31日(土)  I'm too sensitive

15時から2時間、荻窪リンキー・ディンクにてリハ。
今日はQ太郎さん(drs)の案で、ギターとジャンベと3人で、私のオリジナルをやるのだ。
オリジナル5曲を二人に送ったのが月曜の夜中。どれか選んでくれるよう言ったら、Q太郎さんがあっさり「全部でいいんじゃない」と言ったので、4日でオリジナル5曲は無理ですよぉ・・・と思いつつも、SO(g)にメールで5曲送った。
おかげでSOは相当苦労した様子。だが驚いたことに5曲ともほぼかたちにしてきてくれた。で、肝心のQ太郎さんに「コピーした?」と訊いたら、笑顔で「ううん」と首をふる。「送った音源聴いた?」と訊いたら、さらなる笑顔で「ううん」。・・・ああ、やっぱり。予想通り。

届いたばかりのベリンガーのマイクを試す。スタジオのSHURE SM58と交互に使ってみたら、あまりに違うのでびっくり。
ベリンガーはかなり高感度で、マイクの周りに磁場が出来ているかのようだ。高音の抜けはいいが、うかつに口を近づけると破裂音などをモロに拾うから、Pの発音のたびに耳が痛い。そして全体的にカリカリした音になる。
比べるとSHURE58は音がまるい印象で、何も考えずに安心して使える。歌い手を選ばず、しいて悪く言えば無難。スタジオにあるのは大抵SM58らしいので、私も知らずにこれに慣れていたのかも。
ベリンガーはバンドサウンドよりも、例えば裏声でケイト・ブッシュを歌うのには向くかもしれない。
どうせ私にマイクの違いなんかわからないだろうと思っていたが、これだけはっきり差を感じるとは。それがわかったことが一番の収穫かも。

リハ後、スタジオで1時間だらだらし、それからSOと二人で居酒屋→我が家で15時間半飲む。

I'm too sensitive (感度が良すぎるんで)  *In Search of Peter Pan / Kate Bush (1978) の歌詞



2010年07月29日(木)  あなたの名前が好き

ネットで購入したマイクが到着。BEHRINGERのUltravoice XM8500。

人生初のマイク購入だ。購入者のレビュー、業者のコメント、実際音を比べているYouTube映像などを参考にした。やはりSHUREが人気だったが、SM58はどこのスタジオにもあるようだし、ベイビー(g)がBeta57をくれるというので、ならばAUDIXのOM3にしようと一旦は決めた。
が、しかし。
ベリンガーが気になった。2千円台という異常な安さにひかれたのではない。スタジオに行けばあるマイクをわざわざ買うのだから、性能を重視しなくては意味がない。このマイクは口コミがかなり良く、価格が4倍のSM58に劣らないどころかむしろ優れているという意見もある。
でも、それが理由でもなく。
名前が気に入ったのだ。ベリンガー。
泡が抜けたような「SHURE」だの、ちゃらい「AUDIX」だのと違い、なんだか硬い中にも色気を漂わせた「BEHRINGER」。
・・・いや、あの、だからさあ、ハウらなくて抜けのいいマイクが欲しかったんじゃないの? 性能でしょ、性能。

私は昔からこうなのだ。家電やオーディオ製品など機能重視のものを買う際にも、結局は見た目や名前などの「印象」が決め手になることが多い。
「あたしのマイク? ベリンガー」 ・・・おお。いい。いいんじゃないのぉ?
(まあ、「Ultravoice」ってのはダサ過ぎだけど)

そして今日届いたマイク。ご大層なハードケースと付属のマイクホルダーはすぐさま捨てる。肝心の本体は・・・重い。マイクってこんなに重いんだっけ。いつも身軽にスタジオに出かけていたのに。これじゃバッグが重たくてしょうがない。
いやまあ、ギターやベースをしょってくるのに比べれば、ないも同然の重さだけどね。

あなたの名前が好き  *You're The One / 矢野顕子 (1980) の歌詞



前の日記へ次の日記へ