散らばる断片
アクセス解析のソースを整理した。
懐かしくなり、生ログを見た。
私には、わからない方法で、
削除した前の日記にアクセスした人がいた。
googleのキャッシュに、まだ残ってるのは知ってる。
だけど、それとは違うやり方だった。

去年の夏に書いた2日分があった。
こんなことを書いてたんだと、読み返してしまう。

ネットの波に漂って、断片があちこちに散らばっている。

バックアップは削除した。
だけど修復はまだ可能。
だけど、しない。
いつの日か、ハ−ドディスクのどこかに眠っていることを
忘れてしまって、私はデフラグするんだろう。

こんな知識も、全部彼から教わった。


君から教えてもらう、これからのことが
彼から学んだ多くを、上書きしていくんだろうか。

『同じ名前のファイルがあります。
 上書きしますか?』

同じ名前のファイルは、ない。
だから置き換えもなし。
上書きもなし。

『あなたを愛する男性がいます。
 上書きしますか?』

2004年06月23日(水)

チャンネル
珍しく最初から最終回までドラマを観た。
「離婚弁護士」
覚えているのは、曜日と放送時間帯だけ。
何チャンネルか、何テレビなのかは知らないまま。

前から、テレビ自体、観るほうじゃなかったけど
この1年は、その傾向に拍車がかかっている。
なぜなら、放送局名とチャンネルが、覚えられないから。
覚える気が全くないと言ったほうが正しい。

最初の頃、自分の馴染みのチャンネルに
テレビを強引に合わせてみた。
受信しなくなった。
デフォルトに戻した。
もう一度やってみた。受信せず。

2度、テレビ番組表を買ってきた。
ここの放送局名、馴染みの系列局。
ここのチャンネル、馴染みのチャンネル。
番組表が汚くなっただけで、意味不明なままだった。

明日は映画を観よう。
だけど、わかってるのは開始時間だけ。
そういえば、映る局も、3つほど少ない。
テレビ好きじゃない私でも、充分ガッカリさせられる。

2004年06月24日(木)

さがしもの
朝起きると、すぐにPCを起動する。
そして、メールのチェック。

 新着メッセージなし


携帯にメールの受信のアイコンがあると
ドキッとする。
ただの広告メール。


彼の名前を検索する。
同姓同名の違う人が数人。


彼のHNを検索する。
彼ではない、どこかの誰か。
たまに、写真をプロフィールに載せている。
似ても似つかない顔に、腹が立つ。


そして、私は彼が残してくれた言葉を見るために
また、BBSを覗きに行く。


毎日、毎日、同じことを繰り返す。
君のいない瞬間を狙って、メールチェック。
君の目を盗んで、彼のことを書く。
君に見つからないように、履歴を消す。
私の心は、彼のことばかり。

2004年06月25日(金)

哀しい駆け引き
首の痛さと、腰から膝までの痛み。
この数ヶ月、これを騙し騙し過ごした。
徒歩圏内で、マッサージか整体をしてくれるところを捜した。
通勤途中にいつも前を通っている医院がヒット。
予約して早速行った。

毎日12時間前後、PCで仕事してると話すと絶句された。
本当は、仕事と勉強両方だから、もっと長いかもしれない。
休日もPCの前にいるし。
身体の左右のバランスより、前後のバランスが悪いらしい。
首は捻挫の状態。
捻挫って、毎日の積み重ねでもなるんだ。
職業病?

***  ***  ***  ***  ***


彼がくれなかった、優しさ、心のゆとり。安心できる空間。
なのに。
私は数日前、それまで隠してたことを言った。

 彼のところに、何度も戻ろうと思った・・・

男と女

追うと逃げる。
いると安心して、当たり前になって、怠惰になる。

男と女

追うのがいいのか
追われるのがいいのか

愛するほうを選ぶのか
愛されるほうを選ぶのか

まんまでぶつかって、砕け散ったから
忘れかけていた駆け引きを思い出す。

ごめんなさい

2004年06月26日(土)

繰り返し 揺り戻し
またBBSを見に行ったよ。
彼の残した言葉、私の返事。

彼が残したIPを、甘い囁きの代わりにする。
そして、ふと思いついて、過去3か月分
本当に、5月の半ばに見たのが初めてかと
1日づつ絞り込んだ。

そして、先週の木曜日。
日記を削除して1週間後。
彼のIPが、また現われた。
どうして?
散らばった断片を捜してじゃなく
ブックマークから直接来ている。
なくなったはずの日記なのに。

page05,page06.
これは、サイトのどこにつけてたものだろう。
日記を削除した時、解析ソースの表示もリセットした。
この2つは、日記のtopとindexに貼ったものだった。
それにしても、どうやって?
もしかして?
もう一度、PCの深いところに降りていく。

あった。

バックアップを削除したつもりだった。
だけどそれは、数回に分けて落とした最新のもの。
残っていたのは、今年の3月までのものを
一括で落としたときのものだった。

ものすごい覚悟で、削除した。
私の過去、私がその時々思ったことを
やっとの思いで、削除したはずだったのに。

確かめた。
バックアップには、ソースが貼りり付いたままだ。
page05、page06.
彼はきっと、自分のPCに落として、何度も読み返してる。
なくなった私の影を、自分のPCで追いかけてる?
それとも、見失った自分を検証するために
振り切る作業をするために?

ここまで冷静に思えたのは、たった今。

夜明けの薄明かりの中、私のしたこと。
見るだけだったBBSに書き込んだ。
彼に宛てた、ヒミツの公開ラブレター。


  ここは書き込みがなくなってから
  2週間経つと消えてしまう・・・
  あのね、アクセス解析見たよ。
  絞込検索した・・・
  悲しい 哀しい かなしい

  23日から、また見てるんやね。
  私のPCの中に、削除したはずのバックアップが残ってて
  それにアクセス解析のタグもつけたままやった。

  あのね、私、昨日までちょっと元気やった。
  そやけど、今はあかん。
  心が戻ってしまう
  見つけたからよけいに、悲しい

  このまま、このBBSが消えてしまうのを
  待つつもりやったのに
  あかん


彼が絶対に読むことをわかっていて、書いた。
私は、また彼を振り回そうとする。
戻る覚悟もないくせに、そのときだけの感情で
書きたいことを書いて、傷つける。

そして、彼の残した足跡は、必ず平日で
土日は全く現われない。
ねぇ、土日は、どんなオンナと遊んでるの?
私が彼だけを見ないように
彼も私だけを欲しがりながら
他のオンナと会っている。

少し眠り、私は彼に見つかる前に
BBSに書き込んだものを消した。


私は今更だけど、気づいたよ。
彼自身が恋しいんじゃなくて
今の恋人と何かあったとき
前の彼にすがろうとするオンナなんだって。

今日は、6月27日なんだね。
彼と最後に逢ってから、今日で5ヶ月過ぎたんだ。
5ヶ月間、何の進歩もなく、私は同じことを繰り返してるんだ。

もう一度逢いたいと言われて
拒否したのが私のできた精一杯。

リアルで、彼の顔を見て、声を聞いて
彼を感じてから、5ヶ月が過ぎたんだ。

2004年06月27日(日)

感じ 思い 考える
今日は月曜
たった1回だけ、読んだんだね。

彼と過ごした3年間より、君と過ごす3ヶ月。
時間的密度、接触回数、あれこれの話題。
だけど、数で計りきれないものが
私と彼の間にある。

君がイヤになって、彼に気持ちが戻ることも本当。
だけど、そうでなくても、彼はとても大きな存在。
だから、彼との希薄な繋がり、ちぎれそうな細い糸。
いつまでも、それから手を放せない。


2004年06月28日(月)

形跡
手書きでログを取るのは、捨ててしまった写真と
メールと他のたくさんのモノの代わり。

5月11日に初めて読もうと思ったのは
前の夜に、何か話したからだったかな。
5月18日に、117回も来てるのは
私が、日記のどこかを反転して読めばいいと言ったから?

午前9時前のログを見ると、早起きしたんだねと思う。
週明けの午前10時過ぎは、二日酔いだったのかなと思う。
21時過ぎは、遅くまで仕事してたんだねと思う。

6月に入り、私の気力が尽きてきて
それと同時に、彼が1日に来る回数も減っている。

こんなことしてなんになると思う?
いつもいつも、この3年間、逢えない日はこうやって
モニターの向こうに、彼の存在を感じてた。

日付、時間、回数、こんな記録を取って、なんになると思う?
ずっと、ずっと傍にいるよ
こんなふうにモニター越しに毎日話してたから。
数字の羅列が、私には、無機質じゃない。
彼がどんな気持ちで、ブックマークをクリックしてるのか
読んで、どれだけ腹を立てたか
読んで笑ってるところ、悲しそうな表情
そんな光景が浮かんでくる。

恋人同士が同じ場所で、日記を書いて
相手に直接言えないことを書くことで
お互いへの思いを深める場合もある。
羨ましかったよ。
顔を見て、どうしても言えないこと。
あとで浮かんだこと。
それをお互い確認できる。

だけど、私にはできなかった。
読まれているかもしれない。
まだ確信できなかった頃から書けなくなった。
まるで目の前にいて、言いたいことがちゃんと言えず
思ってもみないことを、口走ってるみたい。

読まないで、私の心を覗かないで
私の毎日を追わないで。

あなたが支えにしてるもの
貴方の拠りどころを壊してやろうか

する気が無いのはわかってた。
何度かそんなふうに言ってみて
私がどう反応するか知りたかっただけ。

突っぱねたけど、私はもうダメだった。
やれるものならやってみろ、そう言ったけどダメになった。
そんな残酷なことを言われて
だから、私は、消えたんだ。

だけど、彼は私を見つけるために毎日読んで
その形跡を、私は毎日追いかけている。

2004年06月29日(火)

初日 最新

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