ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2019年08月02日(金) じいちゃんおかえりなさい

今日も猛暑日。全国的にこの夏いちばんの暑さだったようだ。

立秋までもう少し。今朝は思いがけなくうろこ雲の空だった。



あやちゃん「竹の子学級」へ。めいちゃんは保育園へ。

ふたりを送り届けてから病院へ向かう。

ふたりともおじいちゃんが帰って来るのを楽しみにしていた。


病室には主治医の先生や看護師さん達が来てくれて

ああほんとうに退院出来るのだなと嬉しさが込み上げてくる。

じいちゃんも上機嫌で挨拶をしながら笑顔があふれていた。

ひと月足らずの入院だったけれど感謝の気持ちでいっぱいになる。



無事に家へ帰り着くと「やっぱり家はいいな」と。

お休みだった娘が茶の間のエアコンを点けてくれていて

じいちゃんはお気に入りの座椅子に腰を下ろしてくつろぐ。

その姿がとても懐かしい絵のように目に映った。

ああ帰って来てくれたのだなと感慨深くおもう。


しばらくは安静に自宅療養になるけれど

この座椅子さえあれば大丈夫に思えた。座椅子さまさま。

じいちゃんを守ってくれる座椅子の神様だ。



夕方には息子夫婦とけい君が来てくれる。

あやちゃんもめいちゃんも帰って来て一気に笑顔の花が咲く。

めいちゃんはちょっと照れくさそうにじいちゃんにすり寄っていた。

元気になったらいっぱい抱っこしてもらおうね。



久しぶりの家族6人の夕食。とてもにぎやかで楽しかった。

じいちゃんの大好きな「鰹のひっつけ寿司」

「涙が出るほどうまい」と言ってくれて私も涙が出そうになる。



2019年08月01日(木) みんなみんな精一杯

夕焼け空を見ていると暑かった一日も幕を閉じるように

おひさまにそっと「おつかれさま」と声をかけたくなる。

夕暮れ時の蝉の声は「いのちの声」そのものだった。

みんなみんな精一杯なのだなとせつなさが込み上げてくる。




仕事が忙しくつかの間の病院だった。

じいちゃん今日も機嫌よし。頭痛も治まっていてほっとする。

退院前のCT検査があるそうでしばらく待っていたけれど

「大丈夫だから帰れや」と言ってくれて気になりながら病室を出る。


実は昨日から膀胱炎気味で辛かったのでかかりつけの病院へ。

どうやら仕事中の水分不足が原因のようだった。

抗生剤を処方してもらったので数日すれば治ることだろう。


自分のことどころではないのになんと情けないことか。

とても悔しい。このポンコツババアめとお尻を叩きたい気分。


でもまあどんな時もあるものです。

明日は笑顔でじいちゃんを迎えに行きましょう。





2019年07月31日(水) 笑顔でいられる日

梅雨明けから一週間、今日も猛暑日となる。

元気過ぎるほどのおひさまの頼もしいこと。

けれども熱中症で亡くなられる方もいて

空もどんなにか心を痛めていることだろう。




7月も最後の日、月末の仕事に追われて

病院へ行くのがすっかり遅くなってしまった。

昼食はとっくに食べ終えてシャワーを浴びたところだった。

パンツを待っていたとじいちゃん。今日はとても機嫌が良い。


頭痛は相変わらずのようだけれど

退院が決まったので気分的に楽になったのだろう。

笑顔でいてくれるのがほんとうに嬉しかった。


看護師さんが「孫ぐすり」もありますねと言ってくれる。

ほんとうにその通りだと思う。孫たちとふれあうのが

何よりのリハビリになるような気がした。

笑顔でいられる日がきっとたくさんあるだろう。


不安がってばかりいてどうして道が開けるだろうと

やっとそう思えるようになった。

案ずるより産むが易しとは少し違うのかもしれないけれど

「不安」は希望を押し殺す最大の敵ではないだろうか。




西の空が茜色に染まりもうすぐ日が暮れる。

お風呂上がりの孫たちのはしゃぎ声が我が家の希望そのものだ。



2019年07月30日(火) 一歩一歩の夏の空

午前8時にはもう30℃になっていた。

今日もうだるような暑さとなる。


あやちゃん学童の「竹の子学級」へ。

学校ではなく地区の集会所なのだけれど

今朝はクルマで送って行く。

めいちゃんも保育園へ。「おばあちゃんと行きたい」と

ふたりをそれぞれに送って行く笑顔の朝だった。



仕事は来客が多く嬉しい悲鳴をあげていた。

疎かにすることも出来ず病院へ行くのが遅くなる。

昼食は八宝菜とポテトサラダだったそう。

八宝菜の人参だけ残して子供みたいなじいちゃんだった。


昼食前からの頭痛で少しご機嫌ななめ。

鎮痛剤が効くまではとそっとしておく。


それから主治医の先生が来てくれて

「そろそろ帰りたくないですか?」と訊いてくれた。

「もう帰りたいです」とじいちゃん。

「じゃあ金曜日に帰りますか」と退院の許可が下りる。


頭痛はしばらく続くかもしれないけれど心配はないとのこと。

その言葉を信じたい。信じなければ不安でいっぱいになる。


病院で寝てばかりでは体力が落ちるばかりなので

自宅で日常生活をした方が体力の回復が早いのだそうだ。

毎日がリハビリだと思って頑張りましょうと。


退院が決まった。それはとても嬉しいことだったけれど

やはり大手を振って喜ぶことが出来なかった。

昼間は独りきりなのに何かあったらどうしよう。

あれこれと考えていると不安でいっぱいになってしまう。


でもなんとかなるのかもしれない。そう思うしかない。

日にち薬なのだ。とにかく日々が一歩なのだとおもう。



病室の窓から入道雲が見えた。

すっかり夏の空になったなあとじいちゃんがつぶやく。



2019年07月29日(月) 心細さを打ち消すように

夜明け前からもうもわんとした蒸し暑さ。

日中もほぼ猛暑日となり厳しい暑さとなる。


朝の道で名残の紫陽花を見つけた。

まわりの仲間たちはすっかり憐れな姿だと言うのに

一輪だけぽつんと鮮やかな花を咲かせており

まるで仲間たちを励ますように微笑んでいた。


老いることはせつないけれど思いがけない励みもあるものだ。



お昼前まで仕事。大急ぎで駆けつけたら病院の昼食に間に合う。

今日は栄養士の先生が来てくれて食事の説明があった。

じいちゃんの食事はまだ普通食ではないことを知る。

普通食より2ランク下の病人食なのだそうだ。

道理で昨日のカレーが無かったのも納得できる。


おしゃべり好きの愉快な先生で

「うなぎは食べられましたか?美味しかったですか?」と

じいちゃんが完食したことを伝えると

「じゃあ明日から1ランクあげましょう」と言ってくれる。

一気に2ランクと言わないところがにくい。

でも普通食に一歩近づいたことはとても嬉しかった。



帰宅して夕飯の支度をしていたらじいちゃんから着信あり。

スマホはまだ要らないと言っていたので何事だろうと驚く。

私が帰ってからじいちゃんの親友がお見舞いに来てくれたそう。

「まあ、それは嬉しかったね」と私が言うと

「うん、嬉しかった」と電話口で微笑んでいるのが伝わってくる。

心細さを打ち消すようにそれがどんなにか励みになったことだろう。

それが親友なら尚更のこと。感謝の気持ちでいっぱいになった。


「痛みはどう?」「今は大丈夫」ほっとしながら夕食を作った。



2019年07月28日(日) 峠はもう越えている

夜が明けるなりの蝉しぐれだった。

朝から蒸し暑かったけれどそんな夏らしさも好きだなと思う。


早朝、久しぶりにお大師堂へお参りに。

以前は毎日の日課だったのになんと疎かにしていることか。

日捲りの暦を今日にしてゆっくりと手を合わす。


花枝を活け替えて手水鉢の水も川の水を汲んで来た。

汗が滝のように流れる。なんと心地よい汗だろうか。


ちょうどお参り仲間のいとこがやって来て

しばし語らう。じいちゃんのことも気遣ってくれてありがたい。

「たまには来いよ、気分が落ち着くだろう」と言ってくれた。

ほんとうにその通り。朝からとても清々しい気持ちになれた。



それから病院へ向かう。5分でも早く会いたい。

じいちゃん機嫌よく笑顔で迎えてくれて嬉しかった。

娘夫婦と孫たちも来てくれてにぎやかな病室。

あやちゃんがじいちゃんの頭を見て「ハゲちゃびん」と。

みんなで笑い合う。あやちゃんの一言に救われる思い。

帰る時にはふたりとも小さな手で握手をしてくれて

じいちゃんは名残惜しそうに目を細めていた。


昼食はカレーではなかった。「どうして?」と納得がいかない。

献立表を信じていたのに急に変更になったのだろうか。

「おまえが楽しみにしていただけだろう」と笑うじいちゃん。

最初から分かっていればコンビニでカレーを買って来たのに。



午後少しお昼寝。私もソファーでうたた寝をする。

休める時にと思う。病院通いは少しも苦にならないけれど

私が元気でいなければとあらためて思ったりした。


30分程寝ただろうか。じいちゃんの頭痛がまた始まる。

ナースコールをしたらすぐに看護師さんが鎮痛剤を持って来てくれた。

傷口の痛みではなく頭のてっぺんあたりがズキズキと痛むのだそう。

原因を知りたい。いったいいつまで痛みが続くのだろう。


薬が効いて来たら楽になるからと「もう帰っていいぞ」と。

今日も後ろ髪を引かれるようにしながら病室を後にした。


峠はもう越えている。もう少しなのだと自分に言い聞かす。

明日はまたあしたの風に吹かれましょうか。



2019年07月27日(土) 今日はうなぎの神様

猛暑日まであと一歩の暑さ。

うだるような暑さとよく言うけれどまさにそんな感じ。

夏は決して嫌いではないし、たのしもうと思うのだけれど

老体に降りかかる暑さは少し厳しくもあった。



じいちゃんお楽しみの土用の丑の日。

スーパーの開店を待ちかねて「うな重」を買い病院へ。

喜ぶ顔が見たくてなんだかうきうきとしていた朝のこと。


昨夜主治医の先生が回診に来てくれて

体力が戻りさえすれば来週あたり退院も可能と言ってくれたそう。

それは嬉しいニュースだったけれど私は少し不安だった。

まだ頭痛が続いているのにほんとうに大丈夫なのかと思う。

自宅療養にしても昼間は独りっきりで過ごさなければいけない。

なんだか気が気ではなく大手を振って喜ぶことが出来なかった。


でもこればかりは病院に任すよりほかなく

気持ちを入れ替えるように楽観的に受け止めるしかないのだろう。



「うな重」に大満足のじいちゃん。とても美味しかったそうだ。

私は病院の昼食を食べる。親子煮だったけれどこれも美味しかった。

明日の昼食はカレーのよう。「俺が食べるから」と愉快なじいちゃん。



朝からずっと笑顔だったじいちゃんも午後にはまた頭痛。

ナースコールをして鎮痛剤を処方してもらった。

お薬が効き始めるまではとても機嫌が悪い。

タイミングを見計らってから「また明日ね」と帰って来た。


明日は娘たちが顔を見せに行ってくれるとのこと。

孫たちの顔を見たらきっとまた笑顔になってくれることだろう。




窓の外が茜色に染まる。なんと穏やかな夕暮れ時なのだろう。

窓辺に佇みながらほっと息をするようにこれを記す。






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