ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2022年09月08日(木) おとなにも子供にも試練

二十四節気の「白露」大気が冷え始め草木に露が見え始める頃。

暑さ寒さも彼岸までと云い日中はまだ夏の名残を感じるけれど

朝晩はずいぶんと涼しくなり秋の訪れを感じる。


夕暮れ間近となり切なく鳴くのはツクツクボウシ。

最近になり「法師蝉」と云う呼び名を覚えた。

俳句では秋の季語になっているようだ。

日本語のなんと風情があることだろう。美しい呼び名だと思う。

「つくづくと何が欲しいか法師蝉」先日高新文芸に投稿したけれど

当然のことのように落選してしまった。いかにも初心者らしい。

短歌や詩やおまけに俳句などと欲張りすぎてもいけない。

認められたい欲に振り回されているような日々であった。



ある意味情けない。そしてとても愚かなことのようにも思う。

おまけに命がけで書いているなどど言えば馬鹿の骨頂である。





今夜は孫達のダンス教室があり夕食も食べずに出掛けて行った。

運動会の翌日が発表会だそうでなんとハードなスケジュール。

気が張っているのかあやちゃんは眠ることをしなかった。

下校後すぐに宿題も済ませたようで心配はなさそう。

ただ運動会が雨天の場合は翌日になるそうでお天気が心配である。

台風12号が発生しており今後の進路がとても気になっている。


昔の運動会は10月と決まっていたけれど

最近ではまだ残暑厳しい9月に行われることが多くなっている。

熱中症の心配もあるけれど教育委員会の方針なのだろうか。

なんだか納得できないのは年寄りのエゴかもしれない。

けれどもその理由を知りたい。どうして9月でなければいけないのか。


今朝は登校前のあやちゃんに「運動会楽しみやね」と言ったら

思いがけずに「ぜんぜん楽しみやないけん」と応えた。

苦手な一輪車の競技があるらしく憂鬱でならないらしい。

子供心にどれほどのプレッシャーを感じていることだろう。

何事も試練だと云うことは容易い。けれどもその試練はとても重い。

乗り越えることが出来れば自信に繋がるけれど

失敗したらどんなにか気落ちすることだろう。


「頑張ろうね」とあえて私は言わなかった。

「無理せんでもええよ」と言ったらにこっと微笑んで

重いランドセルを背負って「行って来まーす」と元気な声がした。





2022年09月07日(水) 無理せんばあにやりよ

曇りのち晴れ。午後から厳しい残暑となる。

高知市では猛暑日となり日本一の暑さだったようだ。

けれども季節は確実に秋に向かっているのだと思う。

空の高さ。雲のかたち。風のささやき。


山里の星ヶ丘公園では女郎花が満開になっているようだ。

毎年楽しみにしているけれど今年はどうしたことか

写真を撮る気にもならず足を向けずにいる。

すっかり出不精になってしまったようだ。

これではいけないなと思うのだけれどなぜか心が動かない。

まるで心の中に靄が立ち込めているような気がする。




仕事を終えて整形外科へ。もう明日からの薬がなかった。

鎮痛剤が無いと不安でならない。困ったものだなと思う。

それ以上に医師とのやり取りが楽しみなのが本音でもある。

明るくて愉快な医師は「どうぜよ?」と訊いてくれる。

「どうですか?」ではなくいつも幡多弁丸出しなのだ。

しっかりと私の目を見て話してくれるのでとてもほっとする。


近いうちに川仕事を始めることを話したら

「あんまりお勧めは出来んけんどやれるばあやってみるかい」と

その言葉にどれほど励まされたことだろう。

出来るか出来ないかとにかくやってみようと決心がついた。

「無理せんばあにやりよ」なんと温かい言葉だろうか。

ふとこの医師は心療内科でも成功するのではないかと思った。

患者の心に寄り添いとても親身になってくれるのだ。

おかげで気分がすっかり明るくなり笑顔で帰路に就いた。



帰宅したら二階からピアノの音が聴こえている。

やがてあやちゃんが駆け下りてきてピアノ教室に向かう。

40分ほどで帰って来てから倒れこむように眠ってしまった。

昨日は3時間、今日は2時間も体育の授業があったそうで

運動会の練習ばかりしているのだそうだ。

日頃から活発なめいちゃんには少しも苦にならない様子だけれど

あやちゃんにはよほど堪えているらしい。

晩御飯も食べずお風呂にも入らず未だに眠り続けている。

どうやら宿題も済ませていないようで可哀想でならない。


娘はそのうち目を覚ますだろうとそっとしているようだ。

私もよけいな口出しをせずにただ見守るばかりである。


寝顔のなんとあどけないこと。それは幼い頃と変わらなかった。

体力の限界を超えてまで子供は無理をし続けている。

「無理せんばあにやりよ」とは誰も言ってくれないのだろう。


※無理しないようにやりなさいよと云う意味







2022年09月06日(火) 捨てる神あれば拾う神あり

台風の影響で風は強かったけれど雨はさほど降らず。

午後には薄く陽射しがあり青空が見えていた。

今は夕焼けがきれい。明日は朝から晴れそうだ。

無事に一日を終えられてほっとしているところである。



職場に信用金庫の外交員さんが来てくれて

お金を貸してくれることになった。

パソコン代を会社から一時借り入れしていたので

それをすぐに戻せる目途が立つ。

恥ずかしながら我が家には貯金など全くなかった。

それでよく思い切ってパソコンを買ったものだと思う。

「なんとかなる」と思った通りになったのである。

まさに捨てる神あれば拾う神ありではないだろうか。

外交員さんも私を決して貧乏人扱いにはしないのだ。

貸付もノルマ達成になるのだそうでとても喜んでいた。

もっと借らないかと言ったりして思わず笑ってしまう。

貧乏もまんざらではない。嘆くことではないのだと思った。


その日暮らしではあるけれどけっこう愉しい。

毎日の食費を切り詰めるのにも遣り甲斐を感じている。

それでいかに家族を満足させるのかまるで博打のようだ。

丁と出るか半と出るかそれは家族の笑顔にかかっている。

今夜は丁だった。この勝負私の勝ちと誇らしく思う。



精神的にはそう強くもなく落ち込むことも多いけれど

私には多少なりとも立ち向かう勇気のようなものがあるようだ。

ある意味打たれ強いのかもしれない「負けるもんか」とよく思う。

人生七転び八起きなのだ。明日転んでもすぐに起き上がってみせよう。



2022年09月05日(月) 待ってくれているひと

曇り日。時折雨が走り抜けるように降る。

風も少し強くなり台風の影響が出始めたようだ。

北九州を掠め日本海を北上するコースとなりそう。

高知県西部は明日の明け方から大雨の予報になっている。

どうか被害などなく無事に通り過ぎて欲しいと願ってやまない。



仕事を終えてから電器店に寄り新しいパソコンを受け取って来た。

店員のN君がすぐに使えるようにしてくれていて有難いこと。

おかげで焦ることもなく今夜もこれを記すことが出来ている。

今朝は不安でいっぱいだったのだ。「案ずるより産むが易し」と

何度も自分に言い聞かせていた。「なるようになる」と。

よほど神経質なのだろう。そんな自分に呆れてしまう。


古い母のパソコンはさすがに処分する気にはならず

せめて母が生きているうちは保存して置くことにした。

時々は使うことにして茶の間に持って行く。

私はスマホを持っていないのでスマホ代わりにはなるだろう。

まだ完全に壊れてはいない。確かに生きているのだと思う。

「長いことご苦労さま。ありがとうね」と声を掛けた。

今生の別れでもないのに目頭が熱くなってしまう。



明日の夜明け前からSNSも復活し短歌や詩を書きたい。

もしかしたら書けないかもしれないけれど

息をしながら自分の命と向き合ってみようと思っている。


今朝はある方が声を掛けて下って

私のツイートを見るのが毎朝の日課だったと言ってくれた。

復活を心待ちにしてくれているようでとても励みに思う。

いつも独りよがりで自信など無かったものだからよけいに嬉しかった。

こんな私でも待ってくれている人がいる。なんと有難いことだろう。


私は私の生き方を拡散したいと分不相応なことをふと考えている。



2022年09月04日(日) 古いものと新しいもの

大気がとても不安定でぱらぱらと雨が降ったり

かと思えば夏の名残りを思わすような強い陽射し。

台風が去り秋雨前線が退くまでは爽やかな秋空は望めそうにない。

再来週には孫達の運動会が予定されていているのだけれど

練習もままならないことだろう。いったいどうなることやら。

無事に開催されることをひたすら願ってやまない。



午前中に電器店へ。新しいパソコンの支払いを済ませて来たけれど

あれこれと設定があるらしくすぐに使える訳ではなかった。

それが自分で出来ないのがなんとももどかしい。

9日の金曜日に店員のN君が我が家に来てくれる予定だったけれど

早い方が良いだろうと今夜自宅でやってくれることになった。

順調に行けば明日の夜から新しいパソコンを使えるようになる。

それがどうしたことか少しもわくわくとしないのだった。

正直言って不安である。使いこなす自信が殆ど無い。

それと同時に今の古いパソコンに異常なほど愛着を感じているようだ。

母はまだ生きているのだから形見では決してないのだけれど

新しいのを買いました。もうお払い箱だとは告げたくはない。

本来ならば寿命が尽きるまで大切に使い続けてやりたかった。


パソコン教室へ通っていた頃の母を思い出す。

文字入力も上手くできない。マウスさえも操ることが出来なかった。

それでも必死の思いで母は格闘していたのだと思う。

職場のパソコンで練習するようにと勧めたこともあったけれど

母はまるで意地を張っているかのように頑なに拒否していた。

今思えば母は悔しくてならなかったのではないだろうか。

「出来ない」事実を受けとめることはとても辛いことだと思う。


母には何も告げてはいないけれど複雑な思いが込み上げて来る。

「新しい」ことが希望だとは決して限らないのではないかもしれない。











2022年09月03日(土) 書くことは生きること

昨夜は激しい雷雨となり停電もあった。

一夜明けて今日は静かな空であったけれど

夕暮れ間近になりまた雷が鳴り始めている。

ざわざわと落ち着かないけれどとにかく書き始めてみよう。

書く場所があり本当に有難いことだと思っている。

失うのが怖い。それは死ぬことと同じくらいに。

「書くことは生きること」に等しいのかもしれない。



午前中にカーブスへ。今日こそは楽しもうと思っていたけれど

欝々とするばかりで少しも楽しくはなかった。

コーチから励まされたり褒められたるするのが嫌なのだ。

我ながら偏屈な性格だなと思う。むしろ同情されたいのではないか。

「痛いでしょう」と言って欲しくてならないのだ。

人並みに筋トレが出来ない。口惜しさよりも辛さが勝ってくる。

けれども嘆いても何も変わりはしない。

リハビリだと思って気長に耐えていくしかないだろうと思う。



午後は友人が所属する写真クラブの写真展を見に行っていた。

まさに目の保養である。気分転換にもなりとても清々しい。

友人は朝日新聞社の賞を貰ったそうでさすがだなと思う。

それは蛙の写真だった。苔むした岩の上にじっと佇む蛙は

とても存在感がありその大きな瞳には命が漲っている。

きっと友人はその姿に愛情を感じたのだろう。

心の赴くままに撮られた写真は見る者の心を打つのだった。

私は友人を尊敬している。まるで雲の上の人のようにも思える。



夕方まで読書。瀬戸内寂聴の「烈しい生と美しい死を」読了。

衝撃的でありながら最後には心地よい読後感があった。

今更ながら寂聴さんの死が惜しまれてならない。

最後の最期まで書くことに命を賭けていたのだと思う。

生前の寂聴さんに一度お会いしたかった。

嵯峨野の寂庵を訪ねて見たかったと思う。

もう何も叶いはしないけれど私の犯した罪を打ち明けたかった。









2022年09月02日(金) 秋の空と母心

女心と秋の空と云うがにわか雨も降り青空も見える。

夏の名残りの入道雲も見え空は賑やかであった。


今日もみい太が愉快。義父の側から片時も離れず

「にゃおんにゃおん」と鳴きながら追い掛け回していた。

朝ご飯は食べていたけれどもしやと義父が餌を与えたら

がつがつと食べお皿までぺろぺろと舐めているのだった。

食べ盛りなのか食いしん坊なのかなんとも微笑ましい。

義父の穏やかな顔がまた良い。ほっこりと心が温まる。

猫の居る暮しはこんなにも幸せを感じるものだったのか。

みい太がまるで天使のように思えてならなかった。




母がお世話になっている施設から電話。

コロナは完治したけれどその後もずっと食欲が無いらしい。

栄養面の心配があり毎日点滴をしているとのこと。

それもあまり長く続けると心臓に負担が掛かるのだそうだ。

「どうしますか?」と訊かれたけれど何と応えれば良いのだろう。

主治医の判断に任せるしかなくどうすることも出来なかった。

コロナの後遺症とも考えられ長期戦になるのかもしれない。


帰宅してすぐに母に電話をしてみた。

そうしたら点滴なんかしていないと言い張る。

「薬だと思ってご飯を食べんといかんよ」と言ったら

「ビールが飲みたい」とまるでふざけたように応えるのだった。

母はどうやら食べなくても死なないと思っているようだ。

しっかりと食べて体力を付けなければいけない時なのに。

かと言って無理強いは出来ない。なんとも複雑な心境である。

これはもうしばらく様子を見るしかないだろうと思った。


声は明るく元気。それが何よりも救いだった。

そうして私や家族のことを気遣ってくれる。

「大丈夫よ、心配ないけんね」と言ったら

母の微笑んでいる顔が目に見えるようだった。


最後に「ありがとうね」と母が言った。

私も「ありがとうね」と言って電話を切った。


胸に熱いものが込み上げて来て涙がほろりとこぼれていた。


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