ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2020年11月18日(水) えっへん。えっへん。

ここ数日のなんと暖かいこと。今日も夏日に近い気温になる。

それでも銀杏の葉ははらはらと散っていく。

地面を黄色い絨毯のように敷き詰めてそれは風に逆らえず

近くの小川に浮かんでは水の一部にさえなり得るのだった。




職場にタイヤ交換のお客さん。私とほぼ同年代に思われる。

子供の頃の毎日のお小遣いが5円だっり10円だったり。

春はイタドリ。夏はヤマモモ。秋はアケビがおやつだったこと。

野イチゴも美味しかったそうで竹の筒に押し込んでは

ジュースみたいにして飲んだのだそうだ。

それは経験がなかったのでとても新鮮な話に聞こえる。

私も山育ちだけれど竹の筒には縁がなかったようだ。


それからお互いの孫がふたりとも同い年だと知る。

同居も同じなものだからすっかり意気投合してしまった。

けれどもちょっと孫の自慢話。ひたすら聞き役に回るしかない。

「すごいねえ」と相槌を打てば満面の笑顔になり話がすすむばかり。


これがお客さんでなかったらこちらも負けじと話すのだけれど

ここはぐっと我慢するしかない。それでこそ商売人と言うもの。

聞き役はとても大切。とことん耳を傾けてあげなくてはいけない。


「どうもお待たせしましたね」同僚の声に正直ほっとする。

お客さんは支払いを済ませてくれてにこにこと笑顔で帰って行った。



ピアノ。あやちゃんだって今よりきっと上手になる。

字だってきれいに書ける。九九もすらすらすっかり覚えた。

作文もすごい上手。詩だって今年も市展に入選したんだもん。

えっへん。えっへん。



2020年11月17日(火) はいはいわかりました

朝の曇り空が嘘のような晴天になり

まるで春風のような風が吹き抜けていく。

少し老いたススキがみな頭をそろえてぺこんぺこんと

おじぎをしているように見えて可愛らしいなあと思った。

おじいさんだろうかおばあさんだろうか

おじぎを繰り返しながら空とどんな話をしているのだろう。




めいちゃん今日は保育園へ。

もう大丈夫と娘が言うのでその言葉を信じてみる。

それでも急変があるかもしれないと少し心配でもあった。

夕方無事に元気に帰って来てくれてほっと胸を撫でおろす。

笑顔がとても嬉しかった。「ほいくえんたのしかったよ」と。

どうかどうかと祈るきもちきっと神様に伝わったのだと思う。



今夜はすぐ側であやちゃんがピアノの練習をしている。

椅子にちょこんと正座をしていて足の指が並んでいるのを

こちょこちょっとしたいのだけれど我慢をしているところ。

練習曲がちょっと難しいようで娘が教えているのだけれど

なかなか上手く弾けず何度も同じところを繰り返している。

おばあちゃんは邪魔なのだそう。さっさと寝ればと言わんばかり。


はいはいわかりました。今夜の日記はこれにて終了です。



2020年11月16日(月) バイキンマンをやっつける

曇り日だったけれど20℃を超えずいぶんと暖かくなる。

二十四節気の「小雪」まであと6日。

季節は初冬のはずだけれどまだ晩秋と言ってもよいのかもしれない。


すっかり葉を落とした柿の木にまるで飾られたような柿の実。

夜な夜なハクビシンが食べに来るのだそうだ。

残しておいてあげなくてはいけない。彼らも生きようとしている。



娘が午前中仕事を休みめいちゃんを病院へ連れて行く。

今朝は階段の上り下りも出来るほどに回復していたけれど

検査をしてもらった結果まだ体内に菌が残っているとのこと。

点滴をしてもらい抗生剤を処方してもらったようだった。


仕事から帰宅すると玄関まで飛び出してくる。

にこにこと笑顔で迎えてくれてどんなにかほっとしたことか。

点滴の時に少し泣いたよう。それも忘れたかのように話してくれる。

「おかあさんはおしごといったよ」と少し寂しかった様子。


夕飯の牛丼をおかわりしてくれて食欲も出て来たようだった。

もりもりと食べている姿を久しぶりに見てほっと嬉しくてならない。

もう大丈夫だろう。幼いながらに乗り越えようと頑張っているのだ。


まるでバイキンマンをやっつけているアンパンマンのよう。

そう書きながらもうアンパンマンの年頃ではなくなったのかと

ずいぶんと成長したことを感慨深く思う夜であった。







2020年11月15日(日) ぴーぽーぴーぽー

連日の小春日和が続いている。

ずっとこんな日が続いてくれたらどんなに良いだろうか。

やわらかな陽射しをあびているとふっと猫になりたくなる。



昨夜発熱しためいちゃん。今朝は足だけではなく身体中の痛みを訴える。

布団から起き上がることも出来ずトイレにも行けなかった。

これはただごとではないと救急外来に連れて行くことにしたのだけれど

抱きあげようとするとひどく痛がり泣き叫ぶばかりだった。

2時間ほど四苦八苦をした挙句にとうとう消防署に相談をすることに。

そうしたら快く引き受けてくれて救急搬送してくれることになった。


めいちゃん生まれて初めての救急車。どんなにか緊張したことだろう。

それでも素直に従ってくれて泣き叫ぶこともなく無事に運ばれて行く。


娘からの連絡を待つ間のなんと心細く落ち着かなかったことか。

病院へ行きたかったけれど「取り乱すな」とじいちゃんに叱られる。

「命に関わるような事ではないぞ」と言う。確かにそうだった。


やっと娘から連絡があり「ウィルス性の関節炎」ではないかと。

幸い入院は免れ明日詳しい検査をすることになり一時帰宅となった。


痛み止めの座薬が効いているのか今はずいぶんと楽になっているよう。

少しずつ歩けるようになってお風呂にも入る。

昨夜からの事がなんだか嘘のようで狐につままれたような夜だった。


家族がみなどうか健康でと祈ることもおばあちゃんの大事な役目。





2020年11月14日(土) あっけらかん

朝の冷え込みが緩み日中も夏日に近いほどの暖かさとなる。

しばらくは暖かい日が続くとのことありがたいことだ。


午前中の干潮時に海苔の様子を見に行く。

堤防からでもはっきりと見えるほど海苔網が緑に染まっていた。

「今年は順調かもしれないな」とじいちゃんと頷き合った。

不作の年がもう何年も続いていてふっと希望が見えた気がする。


同時に体調の不安も無きにしも非ず。豊作となれば忙しくなり

職場との二足の草鞋の尾が切れてしまうのではないかと。

やってみないとわからないけれど自信がなく少し戸惑う。

不安がればきりがない。当たって砕けるしかないのだろうか。

収穫はまだまだ先の事なのに今からこれでは先が思いやられる。



午後、参観日で登校していたけい君をお迎えに行く。

めいちゃんも一緒に行ってくれたのだけれど

お正月以来会っていないふたりは一言もしゃべらなかった。

照れくささもあったのだろう。すっかり小学生らしくなったけい君。

マンションの玄関まで送り届けるとさっさと姿を消してしまった。

めいちゃんにとっては予想外の出来事だったのかもしれない。


それが原因ではないけれど夕方からまたとても機嫌が悪く

娘に抱っこをせがみ足が痛いのだと言って泣き止まず。

どうやらそれは熱の出始めだったらしくとうとう発熱してしまった。


はらはらと心配する私をよそに娘は今夜もあっけらかんとしている。



2020年11月13日(金) ありがとうごめんなさい

曇り日。夜明け前にはかすかに雨の匂いが漂っていた。

暗闇から不思議な鳥の声がする。それはなんだか悲鳴のようでもあり

いったいどうしたことかと思いながら耳を澄ましていたのだった。

その名も知らぬ鳥を「きみ」と呼ぶ。きみは眠らない鳥なのだ。



朝食の支度を終えた頃、じいちゃんが「出てるぞ」と教えてくれる。

先日知らせがあった「高知県文芸賞」の受賞者名が新聞に載っていた。

それは新聞の片隅にとてもちいさく見逃してしまうほどの記事。

気づかなくても良かったのだと思うほどの些細な事だったけれど。


午前中にメールラッシュ。恩師や友達などなど

それはとてもありがたく嬉しいことではあったけれど

たいした賞でもないのにと思うと複雑な気持ちが込み上げてくる。


お昼には電話もあり懐かしい友の声を聴くことが出来た。

その友が教えてくれたのだけれど「ライン」で知ったとのこと。

朝一でメールをくれた友がみんなに知らせたことがわかる。

一瞬そこまでしなくてもと思ったけれど友を責める訳にもいかない。

本音を言えば騒ぎ立てずにそっとしておいて欲しかったのだ。

決してすごい事でも自慢するようなことでもないことを

私自信がいちばん知っている。もしそうならとても愚かなことなのだ。


夕方またメール。もう返信する気力も無かった。

ありがとうごめんなさいとこころで手を合わすのが精一杯である。


トモダチ。こんなにたくさんいたのかなとアラタメテ思う夜に。




2020年11月12日(木) ありのままの私を見て

朝の冷え込みもつかの間。日中はとても暖かくなる。

夜になってもあまり気温が下がらず今夜は暖房が要らない。


孫たちがお風呂に入っていてはしゃぎ声が聴こえている。

ほっこりと気分が明るくなるありがたい声だこと。


めいちゃんはまだ夕飯を食べていない。

食欲がないようで気がかりでならないのだけれど

お菓子の食べ過ぎだろうと娘が言うのでそう思うことにする。


今朝は発疹が出ていて保育園をお休みしたのだった。

熱はなかったけれど念のためにと娘が病院へ連れて行ったのだけれど

「風邪」だと言う事。なんだか納得のいかない診察であった。

心配性の私をよそに娘はなんともあっけらかんとしていて

それでこそ母親なのだろうと感心したりしている。

大丈夫なのだ。何度だってそう自分に言い聞かせてあげよう。



仕事帰りに母の施設の入居料を支払いに行く。

お世話になっているケアマネさんにも会うことが出来て

母が変わりなくとても落ち着いていると聞きほっとした。

面会を希望するような時間の余裕がなく少し心苦しい。

その足でスーパーで買い物。急いで帰宅したことだった。


最近なんだかいろんなことを疎かにしている気がする。

そもそも私はそんなに律儀な人間でもないのだろうとも思う。

優しくもないし対人関係は特に「冷たい」とさえ思える。

そんな私の冷たさを知っている人がいるのだろうか。


優しいふりはもうたくさん。ありのままの私を見てほしい。


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