ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2020年09月02日(水) 祈ること願うこと

台風9号の影響で不安定な天気となる。

お昼過ぎには土砂降りの雨が降ったり強い風が吹いたり。

今はやんでいるけれど今夜は大雨の予報が出ている。

続いて台風10号も接近しており週末は大荒れになりそうだ。

ざわざわと落ち着かない気分になるけれどこればかりは仕方ないこと。



今朝の山道で一人のお遍路さん。俯き加減の足取りがとても気になる。

颯爽と歩くお遍路さんが多い中、重い何かを背負っているような。

そんな時には声をかけてはいけないと長年の勘がおしえてくれる。

心の中でそっと手を合わす。どうかどうか無事に結願出来ますように。


仕事を終えて帰り道にもまたそのお遍路さんに会った。

黄色い雨合羽を来ていて足取りは今朝と変わらず

「ご苦労様です」と横顔に会釈をして追い越して行く。

荷物が少なかったので野宿ではなさそう。

もう今夜の宿に辿り着いている頃だろうかと案じながらこれを記す。


声はかけられなかったけれどこれも縁だろうと思わずにいられない。

祈ること願うことはきっと伝わるのだと信じている。



とうとう雨が降り始めてしまった。風を伴いかなり強い雨だ。

雨音を聴きながら眠るのも良いだろう。

ぐっすりと眠ってまた明日の扉をそっと開こうか。




2020年09月01日(火) ちいさな秋

夜明けに少し雨が降ったけれど日中は晴れ。

とても蒸し暑く厳しい残暑となる。

そうして9月。朝のラジオからは竹内まりやのセプテンバーが流れる。

口ずさみながら山里の職場に向かったことだった。


国道でお遍路さんがふたり。一人は逆打ちのお遍路さんだった。

まだ若く真っ黒に日焼けした顔。夏遍路の厳しさをおもう。

もう一人は足摺に向かっており重そうな荷車を引いていた。

一目で野宿をしているがわかる。おそらく職業遍路さんであろう。

かなり高齢に見えたのがとても気がかりだった。


今年はコロナの影響でお遍路さんも少なくなっているけれど

本格的な秋になれば少しずつ増えてくるのではないだろうか。

コロナ禍だからこその祈りの巡礼もあるような気がする。



仕事はずっと気になっていたことが一段落。

先週から気ばかり焦っていたのがやっと楽になった。

やはり義父の助けが必要。稲刈りが無事に終わってほっと安堵。


帰り道にお得意さんのバイクショップに寄ったら

「イチジク食べんかよ」と言ってくれる。

庭先にイチジクの木があって赤紫色に熟れているのが見えていた。

「食べる、食べる」と子供みたいに喜んで手を伸ばす。

乳色の汁が垂れてくるのをそっと手のひらに包み込んで帰路につく。


帰宅するなりイチジクを食べた。なんと懐かしい味だろうと。

子供の頃を思い出す。今日はちいさな秋をいただいた日。







2020年08月31日(月) おひさまが眠くなる頃に

葉月も晦日。猛暑日となり精一杯の夏の後姿を見る。

そっと扉を閉めるような気持ち。明日はまた新しい扉を開く。


日暮れがずいぶんと早くなりあたりが薄暗くなると一斉に

秋の虫たちが歌い始める。いまその声を聴きながらこれを記し始めた。


夕食後の散歩もつかの間になり少し物足らない様子のめいちゃん。

やがては行けなくなってしまうだろう。可哀想だけれど仕方ない。

我慢しようね。秋になるとおひさまも眠くなってしまうんだ。



あやちゃんもめいちゃんも運動会の練習が始まったよう。

でも今年はコロナのおかげで例年通りとはいかないようだ。

無事に開催されても観客制限がありそうとのこと

まだはっきりと決まってはいないけれど覚悟しておかなければ。

めいちゃんは保育園最後の運動会なので観られないのはとても残念。


今日は県内の感染者無しのニュースが流れほっとしたけれど

明日の事は分からずまだまだ油断の出来ない日々が続くだろう。

秋から冬になれば一気に増えるのではないかと不安がつのる。


それでも日々のことを精一杯にと思う。

毎日がいただいている日なのだと感謝しながら過ごしたいものだ。


今日も平穏無事な一日をありがとうございました。



2020年08月30日(日) つくつくぼうし

今日も厳しい残暑。元気過ぎるほどのおひさま。

つくつくぼうしがしきりに鳴いて夏を惜しむ。

日が暮れるのを待っていたかのように秋の虫たちの合唱。

ささやかな秋の気配を感じながらこれを記し始めたところ。



朝の涼しいうちにとお大師堂へお参りに行っていたけれど

川風はぴたっと静まり汗びっしょりになってしまった。

日捲りの暦は金曜日のままでふと寂しさをおぼえる。

この暑さではお参り仲間さんの足も遠のいているのだろう。

しばらく会っていないSさんは元気にしているだろうか。


花枝を新しく活け替え自分に出来ることをする。

お供えのお菓子を持参してなかったのは不覚だった。

詫びる気持ちと一緒に般若心経を唱える。

流れる汗とともに流す灰汁もあるのだろうとふと思う。

さらりさらりと水の音。川は清くゆったりと流れるばかり。



じいちゃんは漁協の出役で川仕事に行っていたので

なんとなく気になってしまって土手から様子を見に行っていた。

案の定いささか無理をしている様子ではらはらと見守る。

若いお仲間さんに交っての作業は身体に堪えるものだ。

そうして今年も海苔の漁場の準備がもう始まってしまった。

私も少し気を引き締めなくてはならない。覚悟の時が来たのだ。


ゆっくりと休めるのも今の内と午後はひたすら寝てばかり。

目の前にそびえる山があるのなら野原で寝転ぶのも必要な時間。





2020年08月29日(土) 「生きたい」と「死にたい」

猛暑日にこそならなかったけれど厳しい残暑。

夏も潔く去るわけにはいかずあがいているのだろう。

「処暑」と名づけられたからと言ってすぐには退けない。

何度も振り向きながら名残惜しく立ち止まる場所がある。



とても縁の深かったひとの命日。もう8年の歳月が流れた。

最後に会った日は自死する3日前の事だった。

思い詰めた様子もなく笑顔だったことを忘れられずにいる。

何も気づいてあげられなかったことを悔やんだこともあったけれど

今は不思議とその死を素直に受けとめている自分がいる。


「生きたい」と「死にたい」はもしかしたら似ているのかもしれない。

少なくとも人間として生まれた以上それは身近な欲なのだろう。

どちらの欲が正しいかなどと判断するほど私は偉くなどない。


修業僧だった彼は死んでから正式な僧侶になったのだそうだ。

四国霊場を何巡も歩き通したそれが最後の結果となった。



私は「生きたい」欲と日々闘い続けている。

死んでたまるかと思いつつ命を抱きしめ続けている。

歳を重ねるごとに身近になった死を遠ざけたくてたまらない。


けれどもある日突然それが襲って来るかもしれないのだった。

逃げることが不可能ならばどうやってそれを受けとめようか。


もう書くことも出来なくなる。ぷっつりとすべてが終わる。

それでも私は残るのだろうか。せめて生きた証を残しておきたい。







2020年08月28日(金) だからこそ今が愛しい

8月も残り少なくなり精一杯の夏空。

入道雲のかたちが動物の姿に見える。

犬かなと思ったら兎になったり楽しい空。

やがて秋空になるだろう空を惜しむように仰ぐ。



娘たちと同居を始めて今日で6年。

日記を読み返しながら懐かしく思い出す。

娘は臨月の大きなお腹を抱えてのお引越しだった。

あやちゃんは2歳。まだ紙おむつをしていた頃。

初孫に会いたくてたまらなかった日々に

まさか一緒に暮らせるようになるなんて夢のようだった。


一気ににぎやかになり家事も大忙しになったけれど

少しも苦にはならなかったあの頃。

やがてめいちゃんが生まれ我が家は6人家族になった。


同居を決心してくれた娘夫婦にはほんとうに感謝している。

出来ることならばこのままずっと一緒に暮らしたい。

けれどもそう口にすることも出来ず時々不安になってしまう。

ある日突然「出て行く」と。それも覚悟しておかなかれば。

そう考えただけで辛くてならない。嘘であってほしいと。


だからこそ今が愛しい。こんなに幸せなことはないと思う。


お風呂上がりの孫たちのはしゃぎ声。いつもと同じなのに

今夜はなんだか涙が出そうなくらいに嬉しくてならない。





2020年08月27日(木) チコちゃんおしえて

空は晴れておおきな入道雲がもこもこと夏の名残を連れて来る。

そんな空から雨がぽつぽつ。今日は「狐のお嫁入り」


無学な私にはその言葉の意味がよくわからないけれど

昔からの伝承で「天気雨」のことをそう言うのだった。

晴れているのに雨が降るのを怪異な現象としてとらえたのか

それを狐と結びつける理由がきっとあるのだろうと思う。

チコちゃんなら知っているかもしれない。チコちゃんおしえて。



あやちゃん今日から新学期。たくさんの荷物を持って学校へ。

昨日は高知市内の小学生がコロナに感染したニュースが流れ

はらはらと心配でならないけれど笑顔で送り出した朝のこと。

どうかどうか安全な学校生活であってほしいとひたすら願う。


めいちゃんは久しぶりに「おばあちゃんといく」と言ってくれる。

7時40分には家を出てぴょんぴょんと兎のように登園する。

プールが終わって今日は「おたのしみ会」があるのだそう。

楽しみなことがあると朝からテンションの高いめいちゃんだった。



仕事が少し忙しくどっと疲れて帰宅。

おそるおそる乾燥機を覗いたら娘がすでにたたみ終えてくれていた。

今日はお休みだったとのこと。まったく知らなかったけれど

思いがけないことがあるとよけいに嬉しいものだなと思う。

明日で同居から6年が経つ。なんとありがたい日々だったのだろう。


夕飯は牛丼。あやちゃんがおかわりをして二杯も食べてくれる。

炊飯器のご飯が空っぽになるなんてめったにないこと。

みんなの美味しい顔が見られてこんなに幸せなことはない。


今日も「いい日」でした。ありがとうございます。






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