ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2019年07月29日(月) 心細さを打ち消すように

夜明け前からもうもわんとした蒸し暑さ。

日中もほぼ猛暑日となり厳しい暑さとなる。


朝の道で名残の紫陽花を見つけた。

まわりの仲間たちはすっかり憐れな姿だと言うのに

一輪だけぽつんと鮮やかな花を咲かせており

まるで仲間たちを励ますように微笑んでいた。


老いることはせつないけれど思いがけない励みもあるものだ。



お昼前まで仕事。大急ぎで駆けつけたら病院の昼食に間に合う。

今日は栄養士の先生が来てくれて食事の説明があった。

じいちゃんの食事はまだ普通食ではないことを知る。

普通食より2ランク下の病人食なのだそうだ。

道理で昨日のカレーが無かったのも納得できる。


おしゃべり好きの愉快な先生で

「うなぎは食べられましたか?美味しかったですか?」と

じいちゃんが完食したことを伝えると

「じゃあ明日から1ランクあげましょう」と言ってくれる。

一気に2ランクと言わないところがにくい。

でも普通食に一歩近づいたことはとても嬉しかった。



帰宅して夕飯の支度をしていたらじいちゃんから着信あり。

スマホはまだ要らないと言っていたので何事だろうと驚く。

私が帰ってからじいちゃんの親友がお見舞いに来てくれたそう。

「まあ、それは嬉しかったね」と私が言うと

「うん、嬉しかった」と電話口で微笑んでいるのが伝わってくる。

心細さを打ち消すようにそれがどんなにか励みになったことだろう。

それが親友なら尚更のこと。感謝の気持ちでいっぱいになった。


「痛みはどう?」「今は大丈夫」ほっとしながら夕食を作った。



2019年07月28日(日) 峠はもう越えている

夜が明けるなりの蝉しぐれだった。

朝から蒸し暑かったけれどそんな夏らしさも好きだなと思う。


早朝、久しぶりにお大師堂へお参りに。

以前は毎日の日課だったのになんと疎かにしていることか。

日捲りの暦を今日にしてゆっくりと手を合わす。


花枝を活け替えて手水鉢の水も川の水を汲んで来た。

汗が滝のように流れる。なんと心地よい汗だろうか。


ちょうどお参り仲間のいとこがやって来て

しばし語らう。じいちゃんのことも気遣ってくれてありがたい。

「たまには来いよ、気分が落ち着くだろう」と言ってくれた。

ほんとうにその通り。朝からとても清々しい気持ちになれた。



それから病院へ向かう。5分でも早く会いたい。

じいちゃん機嫌よく笑顔で迎えてくれて嬉しかった。

娘夫婦と孫たちも来てくれてにぎやかな病室。

あやちゃんがじいちゃんの頭を見て「ハゲちゃびん」と。

みんなで笑い合う。あやちゃんの一言に救われる思い。

帰る時にはふたりとも小さな手で握手をしてくれて

じいちゃんは名残惜しそうに目を細めていた。


昼食はカレーではなかった。「どうして?」と納得がいかない。

献立表を信じていたのに急に変更になったのだろうか。

「おまえが楽しみにしていただけだろう」と笑うじいちゃん。

最初から分かっていればコンビニでカレーを買って来たのに。



午後少しお昼寝。私もソファーでうたた寝をする。

休める時にと思う。病院通いは少しも苦にならないけれど

私が元気でいなければとあらためて思ったりした。


30分程寝ただろうか。じいちゃんの頭痛がまた始まる。

ナースコールをしたらすぐに看護師さんが鎮痛剤を持って来てくれた。

傷口の痛みではなく頭のてっぺんあたりがズキズキと痛むのだそう。

原因を知りたい。いったいいつまで痛みが続くのだろう。


薬が効いて来たら楽になるからと「もう帰っていいぞ」と。

今日も後ろ髪を引かれるようにしながら病室を後にした。


峠はもう越えている。もう少しなのだと自分に言い聞かす。

明日はまたあしたの風に吹かれましょうか。



2019年07月27日(土) 今日はうなぎの神様

猛暑日まであと一歩の暑さ。

うだるような暑さとよく言うけれどまさにそんな感じ。

夏は決して嫌いではないし、たのしもうと思うのだけれど

老体に降りかかる暑さは少し厳しくもあった。



じいちゃんお楽しみの土用の丑の日。

スーパーの開店を待ちかねて「うな重」を買い病院へ。

喜ぶ顔が見たくてなんだかうきうきとしていた朝のこと。


昨夜主治医の先生が回診に来てくれて

体力が戻りさえすれば来週あたり退院も可能と言ってくれたそう。

それは嬉しいニュースだったけれど私は少し不安だった。

まだ頭痛が続いているのにほんとうに大丈夫なのかと思う。

自宅療養にしても昼間は独りっきりで過ごさなければいけない。

なんだか気が気ではなく大手を振って喜ぶことが出来なかった。


でもこればかりは病院に任すよりほかなく

気持ちを入れ替えるように楽観的に受け止めるしかないのだろう。



「うな重」に大満足のじいちゃん。とても美味しかったそうだ。

私は病院の昼食を食べる。親子煮だったけれどこれも美味しかった。

明日の昼食はカレーのよう。「俺が食べるから」と愉快なじいちゃん。



朝からずっと笑顔だったじいちゃんも午後にはまた頭痛。

ナースコールをして鎮痛剤を処方してもらった。

お薬が効き始めるまではとても機嫌が悪い。

タイミングを見計らってから「また明日ね」と帰って来た。


明日は娘たちが顔を見せに行ってくれるとのこと。

孫たちの顔を見たらきっとまた笑顔になってくれることだろう。




窓の外が茜色に染まる。なんと穏やかな夕暮れ時なのだろう。

窓辺に佇みながらほっと息をするようにこれを記す。







2019年07月26日(金) お稲荷さんの神様

梅雨明けを待ちかねていたのだろう蝉しぐれ。

連日真夏日が続いており夏らしさをたのしんでいる。

高知市内では早場米の初出荷があったそう。

もうそんな季節かと感慨深くおもう。



朝のうちの仕事を終え病院へ走る。

ぎりぎりお昼に間に合って良かった。

昨日「お稲荷さんが食べたい」と言っていたので

ざるそばとセットになったのを買って行く。

もう病院の昼食どころではなく「うまい、うまい」と食べてくれた。


病院の昼食は私が食べる。極端に薄味だったけれど

煮魚はこってりとした味でけっこう美味しかった。

後からお膳を片付けに来てくれた看護師さんが

「食欲が出て良かったですね」と言ってくれて

じいちゃんと顔を見合わせてくすっと笑った。


今日は術後からずっと被っていた頭のキャップを外す。

右半分は髪の毛があるけど左半分は丸坊主だった。

じいちゃんは恥ずかしがっていたけれど

モヒカンみたいですごいかっこいい。

「最新のスタイルね」と看護師さんも笑顔で言ってくれた。


術後はじめての眼鏡も。やっぱりじいちゃんは眼鏡が似合う。

窓の外を眺めながら「あの山は篠山かな?」と。

夏にはよくドライブに行ったっけ。今年も行きましょうね。



退院後にはあれもこれもと考えながら焦っている様子。

例年ならもう海苔網の準備を始めている頃だった。

ふたりで相談して今年は大幅に縮小することに決める。

決して無理をしないこと。そんな年もあっても良いよと。


思いがけないアクシデントだったけれど

良き転機だと考えたいと思う。

いつまでも若くはないのだと神様が教えてくれたのだ。


「明日はうなぎだな」とじいちゃん。

楽しみにしてくれているのがとても嬉しい。





2019年07月25日(木) 愛しさは目に見えないけれど

今日も33℃ほど。風があったのでさほど暑さも苦にならず。


あやちゃんが夏休みのラジオ体操に行っていて

今朝はめいちゃんも早起きをして一緒に行っていた。

ふたり仲良く手をつないで出かける微笑ましい姿。


めいちゃんは保育園へ。今朝は珍しく「おばあちゃんと行く」と。

出がけにメイクをするのが日課になっていて可愛らしい口元。

保育園でも公認になっているのだそう。オレンジ色の口紅。


あやちゃんは学童の「竹の子学級」に通っている。

長い夏休みのことずいぶんと助かっている。



そんな孫たちの話をじいちゃんにしたら

「そうか、そうか」ととても嬉しそうに微笑んでくれる。

今日は主治医の先生に「退院に向けて頑張りましょう」と

言ってもらえたそうでずいぶんと目の前が明るくなった様子。


食欲が出てきたのが何より嬉しい。

お粥さんが柔らかめのご飯に代わっておかずも食べられるようになる。

煮物や焼き魚の匂いも気にならなくなったようだ。


点滴も昨夜で終了。自由になった腕を「ほらほら」と嬉しそう。

今度こそ楽観しても良いのかもしれない。もう大丈夫なのだ。


気の早いじいちゃんは来週あたり帰れるかもと言い出したけれど

ほんの数日前までの辛かった様子を思い出すと

やはり完全に治して体力が元通りになるまでは養生させたい。

急げば取り返しのつかないことになりそうで不安だった。


「また明日ね」と病室を後にする。

もっともっと話したい様子だったじいちゃんが

なんだか子供みたいに思えて可愛らしいような可哀想な気がする。


愛しさは目に見えないけれど心からあふれるように感じるものだ。



2019年07月24日(水) 丑の日が楽しみです

最高気温が33℃、四国地方梅雨明けのニュースが流れる。

太陽の季節いよいよ夏も本番になった。



朝のうち二時間ほど仕事。

もう日課のようになってしまって病院へ向かう。


じいちゃん痛みが軽くなったおかげで機嫌良し。

自分からすすんで話も出来るようになっていて

朝食のお粥さんを完食したこと。卵焼きが美味しかったこと。

おかずを食べられたのは術後初めての事で嬉しかった。


昼食のお素麺も完食。そろそろ飽きて来たらしい。

土用の丑の日が近いのでうなぎの話をしたら

目を輝かせて「食いたいなあ」と言ってくれる。


看護師さんに話したら主治医の先生に聞きに行ってくれて

「食べたい物を食べましょう」とおっけいをもらえる。

土曜日が丑の日のようだ。うな重を買って来る約束をする。


一気にとはいかないけれど昨日よりも今日と

少しずつ元気になっていることがとても嬉しかった。

もう後戻りすことは決してないだろうと信じたい。

けれども8日前の出来事がふっと頭をかすめて

また突き落とされるのではと不安もかすかにあった。

そう思うとなんだか綱渡りをしているような気持ちになる。


日々をありがたく受け止めること。今はそれしか出来ない。

どんな日もありがたく。どんな日も自分たちに与えられた日。


試練は決して不幸なことではないと私は思う。



今日も「いい日」でした。ありがとうございました。





2019年07月23日(火) 笑顔でいられて良かった

梅雨が明けぬままの「大暑」

薄曇りだったけれど夏らしい陽射しが降り注ぐ。

湿度が高くとても蒸し暑い一日だった。



今日も朝のうちだけ山里の職場へ。

毎日のように急ぎの仕事があり順調に片付く。

おかげで病院の昼食に間に合うことが出来た。


じいちゃんの笑顔が見たくてたまらなくて

めいちゃん保育園でのスナップ写真を数枚持って行く。

良かった微笑んでくれた。嬉しそうに目を細めて見ていた。


手術から一週間、今日は傷口の抜糸があったよう。

糸ではなくて金属のホッチキスみたいなのが100個も。

チクチクと痛かったけれどそれを取り除いたら随分と楽になったよう。

車椅子でのシャワーも浴びられたそうで機嫌が良かった。

昼食のお素麺も完食。嬉しくて涙が出そうになる。

栄養士さんがラーメンも出来ますよと言ってくれたそうで

明日はラーメンかもしれないねと微笑み合った。



今日は母の施設にも行かなくてはいけなくて

いつもより早めに病院を後にする。

じいちゃんが機嫌よく送り出してくれたのでほっとした。


母は鼾をかきながらお昼寝中だったけれど

ケアマネさんが「起こしましょう」と言って声をかけてくれる。

毎日欠かせない缶コーヒーとバナナを渡すことが出来た。

ケアマネさんには事情を話してあるけれど

やっぱり母には知らせない方が良いだろうと

「みんな元気で変わりないよ」と伝えて帰って来た。


母は毎日明るくて施設の人気者になっているようだ。

そんな話を聞くとほんとうにほっとして嬉しくなる。


今日は私も笑顔でいられた。

それがどんなにか幸せなことだろうとつくづくと思う。

「いい日」でした。ありがとうございます。


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