今日も雲ひとつない秋晴れ。日中は汗ばむほどの陽気となる。
早朝、窓から堤防の道を大橋に向かうお遍路さんを見つけた。
たぶんお大師堂に泊まっていたのだと思う。
長髪の青年だった。ひんやりとした朝の空気に鈴の音がひびく。
その青年遍路さんをかわきりに今日は9人のお遍路さんを見かけた。
見つけるたびに思わず歓声をあげている自分もちょっと愉快なり。
母のいない山里の職場。朝いちで母にメールをしてみたけれど連絡なし。
高知市内に住んでいる弟が今日も病院へ行ってくれるというので
連絡を待っているうちに夜になってしまった。
入院には慣れている母だけれど、これほどなしのつぶてとは。
今日も少し残業になり急いで帰宅。
綾菜は「おだいしさんおやすみ」と言って今日もふられてしまった。
お大師堂で今朝の青年がノートに書き残してくれていたのが嬉しい。
忙しい一日だったのでちょっとひとやすみ。
おせんべいをいただいて川面を眺めながらポリポリとかじる。
平和だなって思った。この平和がいつまでも続きますように。
今朝はまたいちだんと冷え込む。
お味噌汁を作ったり卵焼きを焼いたりするのがあったかいな。
今日のお遍路さんは6人。1人は逆打ちのお遍路さんだった。
帰り道で見つけた二人連れのお遍路さんはご夫婦みたいだった。
お互いを気遣いながら支え合いながらの旅なのだろう。
いいなって思う。すごくすごく憧れる光景だった。
仕事は今日もぼちぼち。忙しさを楽しみながら過ごす。
母はしばらく休養することになった。
昨日は風邪だと言っていたのに今日は高知市内の病院へ。
誰にも言わずに黙って行っていたのでおどろいてしまう。
熱の原因が分からず精密検査をしているとのこと
おそらく入院になるだろう。夕方になっても連絡がなかった。
心配すれば機嫌が悪くなるものだからもうそっとしておくしかない。
薄情な娘だなと我ながら思う。伝えたいことがうまく伝えられない。
少し残業になり急いで帰路に着く。買い物を済ませてから綾菜のお迎え。
「おばあちゃんお大師さん行くよ」って言ったのだけれど
「あやちゃんはおだいしさんいかんが」とあっさり断られてしまった。
気分屋さんの綾菜らしいなあとちょっと寂しく一人でお参りに。
いちばんに母のこと、そうして家族みんなを思って手を合わした。
祈ってばかりでごめんなさい。お大師さんはゆるしてくれるだろうか。
さらりさらりと大河は流れる。そう何事もさらりさらりがよい。
今日もまったりと焼酎グラスをかたむけながらこれを記す。
朝と日中の気温差が13度もあった。
今日も雲ひとつない秋晴れ。
今日のお遍路さんは少なくて2人だけだった。
最初のお遍路さんは綾菜が見つける。
「おばあちゃん、おへんろさんがあるきよるよ」
保育園へ向かう県道の歩道に60歳くらいのお遍路さん。
綾菜とふたりで「おはよう」とクルマから手を振った。
ばあちゃんより先に綾菜が見つけてくれたのがなんだか嬉しい。
綾菜を保育園に送り届けてから山里の職場に向かう。
峠道でもお遍路さんの姿はなくなんとも今朝はさびしかった。
今日もぼちぼちと仕事、10時頃母が出勤して来たのだけれど
顔色が悪く体調がすぐれないということ。はらはらと気遣うばかり。
お昼に悪寒がするというので熱を測ってあげたら38℃を越えていた。
例のごとく病院へ行きたがらない。大丈夫の一点張りである。
バファリンを飲ませて一時まで様子を見てから主治医の先生に相談した。
今日は午後から休診の予定を特別に診てくれると言うことで助かる。
私が連れて行くからと言っても自分で行くと言って聞かない母だった。
午後二時、「点滴をしよるけん」とけっこう元気そうな声で電話があった。
風邪だろうと言うこと。大事に至らなくてほんとうに良かった。
ざわざわとした一日だったけれど、帰り道で二人目のお遍路さんを見つける。
今日はもう諦めていたのでその姿を見てとても嬉しかった。
颯爽と歩く姿は「勇気そのもの」その勇気を分けてもらったような気分。
どんな日もあるけれど立ち向かって行く勇気って大切だなって思った。
うちに帰れば何事もなかったように平和。
今日もありがとさんの焼酎を飲みつつこれを記す。
| 2015年10月13日(火) |
風のように通り過ぎて行く |
予報通り北海道は初雪。高知も今朝はいちだんと冷え込む。
日中は暖かくなりほっとしたけれどふっと初冬を感じる風が吹く。
遍路道、今日は11人のお遍路さんを見かけた。
自転車の二人乗りで颯爽と進むのは外国人の親子だった。
7歳くらいの女の子、ちゃんと白装束を着ていてよく似合う。
ヘルメットから伸びる金髪の髪が風になびいてとても可愛かった。
風のように通り過ぎて行く。ほんとうにあっという間の出来事。
その微笑ましい光景がいつまでも目に焼き付いて離れないでいる。
「いい日」だなって思った。一瞬の事だったけれどこれも良き出会いなり。
連休明けの仕事は少し忙しかったけれどそれも楽しく思えた。
母はやはり言動がおかしく何度も同じ話を繰り返すのだけれど
認知症と決めつけるのも可哀想に思えてそっと見守っているばかり。
もしかしたら私がそばにいるからほっとして気が抜けているのかも。
母の言葉を借りれば「なんとかなるだろう」そう思うのが一番かも。
帰宅してお大師堂へ。昨日お賽銭を回収したばかりなのにけっこうあった。
それだけたくさんの人がお参りに来てくれているのだなと嬉しく思う。
お供えのおせんべいをいただいて川面をながめながらポリポリと食べる。
ゆったりと流れる大河を見ているだけでこころが洗われるようだった。
あれこれと思い悩むことなどなにひとつないように思えてくる。
今日も穏やかな一日をありがとさん。今夜もまったり焼酎を飲みつつこれを記す。
| 2015年10月12日(月) |
笑ってくれたり泣いてくれたり |
今朝はこの秋いちばんの冷え込みだったようだ。
日中は暖かかったけれど長袖のままで過ごしていた。
予報では明日はもっと冷え込むと言うこと
北海道では初雪が降るかもしれないそうだ。
毎年の事だけれど秋はつかの間、すぐに寒い冬がやってくる。
今日は娘がお休みだったのでみんなで買い物に行ったり
土手を散歩したりして孫三昧をさせてもらっていた。
歩くのが大好きになっためいちゃん、転んでもすぐに立ち上がる。
明後日はもう一歳と一ヶ月になる。ほんとうに早いものだ。
晩御飯は娘の提案で「鶏塩ちゃんこ鍋」というのを作ってみた。
あっさりとしていてとても美味しかったのだけれど
例のごとく綾菜がわがままを言って食べようとしない。
挙句の果てに鶏団子やお豆腐の入ったお皿をひっくり返す。
娘がすぐに叱ったけれど、ばあちゃんはもっと叱りたかった。
ぐっとぐっと我慢する。じいちゃんが横目で「黙っとけ」と合図する。
散々泣いた挙句にやっと少し食べてくれた。涙を見るとやはり胸が熱くなる。
お鍋のシメにラーメンを入れようと買って来ていたけれど
娘婿殿の帰りが遅くなり今日は諦めることにした。
やはりお鍋は家族みんなが揃っている日にしたほうが良いようだ。
いろいろあっても今日も平穏に暮れて行く。
笑ってくれたり泣いてくれたりそれも幸せのひとこまだと思う。
今日もありがとさん。ばあちゃんの焼酎タイムはこれにて終了なり。
朝の肌寒さもつかの間ですぐに暖かくなった。
長袖ポロシャツを着ていたじいちゃんが半袖Tシャツに着替えたり。
今朝はコンビニでちょっとイケメンの若いお遍路さんと出会った。
ベンチに座って黙々とバナナを食べている姿がなんとも絵になる。
チョコのお接待。おせっかいをするのがおばちゃんの基本なり。
今日は娘が仕事でおまけに遅番だったので、芽奈と一日を過ごす。
綾菜はお婿さんの実家のお母さんが預かってくれてすごく助かった。
芽奈を連れてじいちゃんと三人で買い物に行ったり
土手を散歩したり公園にも行ったりしてけっこうな忙しさ。
ばあちゃんよりもじいちゃんの方が疲れて一日が過ぎる。
娘が帰って来た頃には芽奈はもうわしわしと晩御飯を食べていた。
「痩せの大食い」というけれどまさに芽奈にぴったりの言葉である。
食べ過ぎて肥満児になるのではと心配しているのだけれど
いつまでたっても小っちゃくて痩せっぽっちのままだった。
綾菜は下田のおばあちゃんちで晩御飯も食べてお風呂も入って帰って来る。
帰るなりお気に入りのパジャマが無いと言って駄々をこねて困らす。
昨夜おねしょをしてしまったので「お洗濯ね」と言ってもしばらく泣いていた。
わいわいわいと夜になる。隣室ではまるでお祭りのような騒ぎであった。
みんなの声を聴きながらばあちゃんはまったりと焼酎を飲んでいる。
「ありがとさん」毎日そう言えることはほんとうに幸せなことだ。
曇り日、日中も少し肌寒かったけれど半袖で過ごす。
孫たちもまだ半袖なのでばあちゃんも頑張ってみようか。
なんかシャキッとする感じが良い。身も心も引き締まる感じ。
朝のうちに川仕事へ。ひんやりとした川風も心地よかった。
今日で海苔網を張る作業が終わる。次は12月だろうか
今度は5枚づつ重ねている網を分けて漁場全体に張る作業だ。
それまではひたすら種が順調に育つことを祈るしかない。
不安半分、希望半分だけれど前向きな気持ちを大切にしたいと思う。
お昼前に綾菜をお迎えに行って夕方まで一緒に遊んでいた。
お昼寝をしてくれなくて困ったけれどおかげで孫三昧させてもらった。
いつのまにかお絵かきが上手になっていてびっくり。
「これおばあちゃんぜ」と描いてくれた私の顔は鼻がハートのかたち。
娘が遅番だったので母親の帰りを待ちわびる姿もいじらしくて。
まだまだ甘えたい盛りの綾菜をひざに抱きぎゅっと抱きしめる。
午後六時、家族がみなそろいわいわいと夕食。
今夜もみんなの「おいしい顔」が見られてすごく嬉しかった。
今日もありがとさん。すごくすごく平凡だけれどそれが幸せなのだな。
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