春は名のみの風の寒さや。日中はそれほどでもなかったのだけれど 日が暮れてからしんしんと冷え込むようになった。
最近は娘が食後の後片付けをしてくれるようになって助かっている。 その間に早めにお風呂に入るのが日課になってしまった。
それから娘が孫たちとお風呂に入るので 湯あげばーばは「ほいほい」と忙しいのだけれど。
孫たちのお風呂騒動が終わるとやっと焼酎タイム。
自室にこもってこうしてパソコンに向かうことも出来るのだった。
日記を書けない日もあるけれど出来るだけ毎日少しでもと うん今年はそうしようと決めてしまえばなんとかなるもので
以前は一時間もかかっていた作業をほんの10分で終わらす夜もある。 でもそれが良い。それでこそ日記ではないかと思えるようになった。
たわいないことだ。ほんとうにささやかなことなのだけれど
「書き残しておく」それがそんなに意味のあることではないかもしれない。
けれども毎日こうして生きているのだもの。自分は存在しているのだもの。
焼酎をぐびっと飲み干しながら私の「よい酔い日記」は続く。
恵方巻というかただの海苔巻なのだけれど
西南西はどっちだ?とわいわい言いながら食べる。
それから豆まき。娘が鬼のお面をかぶってこっそりと外に出る。
そうしてチャイムを鳴らして玄関で本気だして暴れたのだった。
豆まきを楽しみにしていた綾菜はあまりの怖さに大泣き。
豆まきどころではなくなってしまってゆばーば一人で鬼退治。
鬼が痛がるほど本気だして豆をぶつけたのだった。
泣きじゃくる綾菜をなだめながらじいさんが叫ぶ。
「おまえら親子で何しよるがぞ!」母と娘はやっと我に返った。
あらまあ怖い怖い鬼はお母さんやったがやね。
綾菜もやっと泣き止んで玄関で豆まきをした。
「鬼さんはゆばーばがやっつけたけんもう大丈夫」
「おにはそと ふくはうち」可愛い声が夜空にこだまする。
どうかどうか悪いことがおこりませんように。
ささやかな福がいつもそばにいてくれますように。
二月は「逃げる」と言うけれど
「逃がさないぞ」って思ったりしている。
けれども自分的には「去るものは追わず」をモットウにしているから
矛盾しているのかなって思うのだけれど
ようは執着しないことが大事なのかもしれない。
さらりさらりと日々が流れて行けばいいさ。
そんな二月。わたしは決して逃げたりはしない。
午前中から息子が孫の圭人を連れて遊びに来てくれる。
茶の間には孫が三人、それはそれはにぎやかな日曜日となった。
もうすぐ一歳になる圭人のパワフルなこと。
とにかくじっとしていないので追い掛け回していた。
男の子ってこんな感じだったかな
ふっと息子が幼いころを思い出したりした。
そうしてその息子がしっかりと父親をしているのがなんだか不思議で
頼もしいなって思ったり、なんだかどことなくくすぐったいような。
夫もきっと同じことを感じていたのではないだろうか。
昼食を食べてお昼寝をしてから帰って行った。
「やれやれ」と夫と顔を見合わせながら
ありがたい日曜日だったねと心の声がそう叫んでいた。
一月も今日で終わり。ついこの前新年を迎えたばかりだというのに すごくすごく急ぎ足で日々が流れて行ったような気がする。
毎日を丁寧にと思いつつ、もしかしたら粗末にしていることもあるかもしれない。
玄関先にデイジーの花を植えた。ほっこりと春の色に心が和む。
洗濯物が嬉しそうにおひさまとたわむれているのも嬉しかった。
家事もそこそこに買い物に行って帰って来てからは ほぼ一日中下の孫「芽奈」と過ごしていた。 午後は添い寝、すやすやと気持ちよさそうに眠る寝顔を見ながら うとうととうたた寝をするのもまた至福のひと時である。
ふっとなにもかも壊れてしまいそうな不安。
どんなに感謝していてもどんなに手を合わせていても
逃れられないことがきっとあるのだと覚悟をしている。
お昼に保育園から帰って来た綾菜がデイジーを見つけて
「ゆばーば、このお花かわいいね〜」ってにこにこの笑顔。
こころはいつだって春。こころはいつだってあたたかい。
朝は雨が降っていたのに職場に着くなり青空が見え始める。
仕事帰りにコインランドリーに寄るつもりで
クルマに脱水した洗濯物を積んでいたものだから
この日和にもったいないと宿直室のベランダに干して仕事。
母や同僚が「可愛いが干しちょるね」って喜んでました。
そんなちょっとしたことでこころが和むのであります。
洗濯物はばっちり乾いて仕事帰りにお大師堂へ。
そうしたらもう一人お遍路さんが到着していて二人になっていた。
二人とも初対面かなと思っていたら以前にも会っているとのこと。
二人仲良くお湯を沸かしてコーヒーを飲んでいるところだった。
そのにこにこの笑顔がなんとも微笑ましくてならなかった。
縁と縁にまた縁が加わる。その縁のひとつに自分もいるんだなって嬉しさ。
風邪ひきお遍路さんはすっかり元気になって明日は旅立つそうだ。
もう一人はかなりのご高齢。常連さんのお遍路さんなのだけれど
今回は少し休みたいと言うのでぜひぜひと連泊をすすめる。
お大師堂のひだまりでゆっくりと休んでくれたら嬉しい。
とても清々しい気持ちで家に帰った。
「もんたよ〜」と玄関を開ければ「おう、おかえり〜」と声がまた嬉しい。
一昨日からお大師堂に札幌から来たお遍路さんが逗留している。
風邪で体調が悪くとにかく休める場所を探していたようだ。
今日は熱が下がったとのこと、しかし今度は下痢が始まったそうだ。
そのわりに元気そうでほっと胸を撫で下ろす。
あれこれと世話を焼く前に「大丈夫です!」の声を聞いた。
明日いちにち様子を見て明後日には旅立つのだそうだ。
なんのお接待も出来ず、せめて水をとペットボトルを運んだ。
そうしたら「手伝います」と言ってそのボトルを抱えてくれる。
「おばちゃん、明日も来るけんね」そう約束して別れた。
自転車で日本縦断を試みているのだそうだ。
山陰から九州に渡ってまた四国に戻って来たのだと言う。
「なんかお遍路が楽しくてね」ってその瞳はきらきらと輝いていた。
二度目の四国、いったいなにが彼を呼び寄せてくれたのだろう。
「いつかは札幌に帰るから」
そうね。その頃には雪も解けてほっこりほっこり暖かくなっているね。
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