ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2013年12月16日(月) いちばん好きなもの

白鷺が一羽川辺にすくっと立って身動きもせずにじっと何かを見つめている。
それは今にも飛び立ちそうで飛ばなかった。そこにいることがまるで使命のように。

忙しい川仕事の合間にもふっと目にする光景がこころを優しく和ませてくれる。

どんな時も心の余裕をなくしてはいけない。
それは誰かから与えられるものでは決してなく自分でつくっていくものだ。



今日も川仕事を終えるなり娘のアパートに駆け付ける。
夜勤明けのお婿さんが無理をしてなんとか午前中は見てくれている。
早く休ませてあげなくてはと思うと気が気ではなかった。

「じいちゃんのブーブで行くよ」と綾菜に言うとちゃんとわかってくれて
ちょこちょこと歩いて玄関に向かう姿はなんとも可愛いものだった。

お昼は初めてのチキンラーメン。やはりまだ食欲はあまりなくて
最初は珍しそうに食べてくれたけれど、すぐに「もういらない」という顔をする。
大好きな玉子焼きも作っていたのだけれど、お皿を自分で押しのけてしまった。

嫌なものはイヤ。今は食べたくないとしっかり意思表示が出来るようになっている。
それだけ成長したと言うこと、食べては欲しいけれど喜ぶべきことでもあった。

お昼寝も一時間ほど、私の腕枕でやっと寝てくれたのだけれど
そっと腕を外すとすぐに目を覚まして泣き出してしまうのだった。
泣きながら一生懸命なにかを訴えようとしているのがわかる。
抱っこしてうたた寝。熱がまだあってよほどしんどいのだろうと思う。

目を覚ますとテレビを指さして「アンパン、アンパン」を連呼する。
「じいちゃんに見せてもらおうね」って言うとリモコンをジージに渡した。
それもすごい成長だとびっくり。いちばん好きなものは好きって言える。

アンパンマンを見終わるとそろそろ耳鼻科に行く時間だった。
「びょういん」というところをすっかり覚えてしまったので
「ブーブで遊びに行くよ」と言ってまたちょこちょこと玄関へ。

鼓膜切開をしてから膿がすごく出ていて気になっていたのだけれど
それが順調な証だと言うこと。膿を吸い出してもらって今日の治療が終わる。

仕事を終えた娘も病院へ駆けつけて来てしっかりと抱き合う母と娘であった。

お母さんがいちばん好き。アンパンマンより好き。

綾菜にはいっぱい好きなものがあってじいちゃんもばあちゃんも嬉しいよ。



2013年12月15日(日) さらさらさらと流れていく

寒さはまだまだこれからだと思っていても
朝の寒さは辛く身に堪えるばかりのこの頃であった。

早朝から川仕事、いよいよ海苔網を漁場に張りつめる作業が始まる。
今年は海苔の生育がいまいちで例年よりも遅いスタートになった。
重労働だけれどこれを済まさないことには収穫にこぎつけない。
寒いね、寒いねと言いながらも身体はすぐに温まってくれてありがたい。
夫婦ちからを合わせての作業。どんなに疲れても好きだなと思える作業だった。

川仕事を終えるなり娘に電話をすると、綾菜はまだ熱があるとのこと。
食欲もあまりないけれど機嫌は良くて家の中でおりこうさんで遊んでいるらしい。
明日の保育園は無理っぽく、またじじばばがお守りをすることになった。
耳鼻科の診察もあるのでどうか経過が良いことをひたすら願っている。


午後、二日ぶりにお大師堂へお参りに行く事が出来た。
顔見知りのお遍路さんが来ていて、あんずが亡くなったことなど話す。
以前に会ったときに「人間の生まれ変わりだよ」と言われたことを思い出す。
もしかしたら今度は人間に生まれることが出来るのかなって思ったりした。
そうしてまたきっと巡り会うことが出来るような気がしてならない。


土手の道は冷たい風。見渡す限りの雀色。ただ川面だけは優しくてあたたかい。

さらさらさらといろんなことが流れていく。

立ち止まってはいられない。私も川のように流れていかなければ。



2013年12月14日(土) じじとばばと綾菜のいちにち

ぽっかりとあいてしまった心の穴を一気にふさぐかのように
昨日からばたばたと忙しく走り回っているじじとばばであった。

風邪で熱を出してしまった綾菜が中耳炎になってしまって
昨日は「鼓膜切開」を医師から勧められたのだけれど
じじばばの一存では決められず、娘夫婦に相談して今日それをすることになった。

小児科でもそうだったけれど、綾菜は「病院」をすっかり覚えてしまって
可哀想なくらい大声で泣き出してしまう。大粒の涙があふれ出るばかり。

処置は思ったよりも簡単そうですぐに終わったのだけれど
看護師さん二人と私とで無理やり押さえつけてそれは大変な有様だった。

「えらかったね、頑張ったね」先生がほめてくれたとたんに
ひっくひっくと泣きじゃくりながら「ばいばい」を連呼する綾菜であった。
それには先生も看護師さんもにっこり。私も嬉しくなって涙が出そうだった。

綾菜にとってはよほどショックな出来事だったらしく
お昼ご飯も食べないままぐったりと眠ってしまった。
まだ熱がある。耳はどうだろう、もう痛くないのだろうか。

昨日はあった食欲も今日はなく、大好きな牛乳も「いやいや」をする。
お菓子は?チーズは?と少しでも食べさせようと奮闘するばーばであった。

結局テレビで録画してあった「アンパンマン」を見ながら夕方になるのを待った。
娘が迎えに来ると抱きついて今日のことを訴えるように甘えてみせる綾菜だった。

明日はどうか熱が下がっていますように。
そうしてご飯もいっぱい食べられますように。
元気になってお外でいっぱい遊べますように。

お大師堂には行けなかったけれど、ばーばはいつも祈り続けているよ。



2013年12月12日(木) あんずの空

きっとそこは優しい光が満ち溢れていて

彼女は綿菓子のような雲の上をうさぎみたいに

ぴょんぴょんと飛び跳ねていることだろう

そうしてどこまでもどこまでも走り抜けていく


お母さんはもう叱らなくなったのどうしてかな

言うことをきかないといつも怒っていたお母さん

けれども晩御飯の時にはすごく優しい顔をしていた


ここはねすごくあったかいよだっておひさまがいてくれる

いっぱい走ってしんどくなったら雲の毛布にくるまって眠るよ

たんぽぽの花が咲いていてねお腹が空いたら食べても良いって

でも食べちゃうのはかわいそうだからちょっと我慢をしてるんだ


それとねもうたくさん友達が出来たんだよすごいでしょ

みんなと遊ぶんだよあしたもあさってもずっと約束したからね


だからどうかどうか悲しまないで寂しいなんて言わないで

この光を空からいっぱい届けてあげるからずっとずっといつまでも





※12月12日  やすらかな寝顔のままであんずが旅立ちました。
         享年16歳と7ヶ月の大往生でした。

         







2013年12月11日(水) 眠り姫のように

またまた真冬並みの寒波が到来するらしく
明日の朝は今季いちばんの冷え込みになりそうだった。

冬には冬の楽しみもあるのだけれど
やはり寒さは身に堪えて苦手だなとつぶやいてしまう自分がいる。

姑さんのリハビリの日、仕事の忙しさもあったけれど
やはり姑さんのことをいちばんに考えてあげなければと思った。
頼られているのだなとふっと思う時がある。役に立てるのは嬉しいこと。


午後、いつもより早めにお大師堂へ向かう。
顔なじみのお遍路さんが来ていて笑顔で再会を喜びあった。
70歳を超えていてあまり身体が丈夫ではないことがいつも気がかりな人。
前回会った時には「もう死にたい」と言って嘆いたことなど思い出す。

私の亡くなった父よりも若いけれど、なぜか父のように思えてならない。
「ちょっと待っていてね」いつも食料の差し入れをするのが常の事だった。
お接待と言うよりもなんだかそれが自分に与えられた使命のように思える。

なんとしても生きてほしい。生きる喜びを感じてほしいと願ってやまない。



あんず、今日もずっとずっと眠り続けている。
時々寝言のような声をあげるので苦しいのではないかと駆けつけても
何事もなかったようにひたすらすやすやと眠っているばかりだった。
まるで「眠り姫」の物語の主人公になってしまったようなあんず。

何もしてあげられなくてごめんね。ただただ頭を身体を撫でるばかり。

今も幸せなのだろうか。ずっとずっと幸せだったのだろうか。



2013年12月10日(火) いのちのぬくもり

昨夜は突然の雷雨で驚いたけれど
今朝は雨もやんでいてひんやりとした風とちょっぴりの青空。

銀杏の葉はもうすっかり散ってしまって
黄金色のじゅうたんをあしもとに枝を空に伸ばすように立っている。
それがなんだか人の姿のように見えてしんみりとせつなくなってくる。
生きているのだけれどどう生きればいいのかわからないとつぶやけば
ありのままでいいのだよって空が、朝の光を届けてくれているような。


あんず、昨夜はかすかに意識があって目をあけていたのだけれど
今夜は昏睡状態になりいくら声をかけても目をあけてくれなくなった。
犬小屋を離れたがらず無理やり家の中に入れてはみたのだけれど
もう以前のように暴れる体力もなくなってしまってひたすら眠るばかり。
その寝顔があまりにも安らかなので、なんだか救われたような気持ちになる。

明日のことはわからないけれど、どうかどうか安らかなままでと祈り続けている。



夕方、お大師堂へお参りに行ってから川辺の道をしばらく歩いた。
川風は冷たいけれど心もからだもほこほこと温もってくる。

この「ぬくもり」こそが「いのち」なんだなって思った。




2013年12月06日(金) はっとするような夜空

風もなく穏やかな一日。明日からまた寒波がやってくるとのこと。
冬だからそれがあたりまえのことなのだけれど
寒さが身に堪える年になるとその寒さを「怖い」と思ってしまう。


今週もずっと仕事が忙しくて、やっと金曜日と思いきや
今日は午後から自動車保険の研修会が三時間もあってどっと疲れる。
仕事をするのは好きだけれど、だんだんと学ぶことが億劫になっている。
いくつになっても学びたいと言う意欲が大切なのかもしれない。


帰宅が遅くなってしまってあんずを連れ出すことが出来なかった。
日に日に歩けなくなっているので少しでもと思ったのだけれど
昨日もほとんど歩けなくてもう限界なのかもしれないと思う。

晩御飯を持って行っても犬小屋からなかなか出ることが出来ない。
いつもお腹を空かせていて晩御飯を待ちかねていたのが嘘のようだった。

しみじみとせつなさが込み上げてくる。それはどうしようも出来ないこと。


一番星と三日月、ほんとうにはっとするような夜空。

何かが押し寄せて来ているのだけれど、気づかないふりをしている。

明日のことは誰にもわからないからこそ明日に託すことがあるって

きっと幸せなことなのだろう。生きている限り「あした」があるのだもの。


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