先日の嵐ほどではなかったけれど雨と風の強い一日。
川仕事もお休みにして雨音を聴きながらのんびりと過ごす。 だらしなく怠惰な時間というのもまた良いものだった。
散歩は無理かなと諦めていたけれど思いがけずに雨があがる。 うっすらと陽も射し始めて喜び勇んで散歩に出掛けていた。
雨をたっぷりと吸った草たち。いちだんとその緑が濃くなる。 木々の新芽もずいぶんと鮮やかになりきらきらと眩しく光る。
嬉しかったのは桜の花がまだ少し残っていてくれたこと。 今年ほどながいあいだ楽しませてもらった年はないように思う。 ありがたい花だこと。ますます愛しさが込み上げてきた。
お大師堂には昨日のお遍路さんが居て、ゆっくりと休めたとの事。 雨宿りが出来てほんとうに良かったなあって思った。
一度帰宅してから今度はあんずと一緒に大橋のたもとまで歩く。 そうしたら休憩所の東屋にお遍路さんが居てにっこりと笑顔で挨拶。 あまりの悪天候に雨合羽も役に立たないほどずぶ濡れになったそうだ。 「いやあ今日はほんとに参りましたよ」と言いながら少しも辛そうにはない。
なんだかすごく元気をわけてもらったようで嬉しくなってしまった。 雨が降ろうと風が吹こうと、ただひたすらに歩くことを楽しんでいるようだ。 そんな姿がとても頼もしくて勇気そのもののように感じたのだった。
今夜は東屋で野宿をすると言うお遍路さんにお大師堂を教えてあげたけれど。 暖かいからここで大丈夫ですよと元気な返事が返って来た。
明日は青空になりそう。どうかまた笑顔で歩き出せますように。
今夜から雨の予報。「桜散らしの雨」だと言う。 わずかに残った桜もついに葉桜になってしまいそうだ。
雨が降り始める前のしっとりとした夜気が心地よい。 あたりはしんと静まり返っていてひそかに雨音を待っている。
息子に電話。熱も下がったようでほっとする。 子供の頃からよく熱を出す子だったなとふっと昔を思い出す。 「もう大丈夫」と言われたら何もしてあげられないのが母であった。
今日の散歩道。からすのえんどうの花がたくさん咲いて。 しろつめ草の花もぽつぽつと咲き始めていて嬉しかった。 四葉のクローバーをさがしてみたけれど見つからず残念。 けれどもなんと鮮やかな緑なのだろうとしばし足を止めた。
お大師堂にはまた顔なじみのお遍路さん。 北九州小倉のひとで前回会った時は真冬の厳しい寒さだった。 「あれ?ワンちゃんはどうしたのですか?」と気にかけてくれた。
ここ最近はあんずを連れずにお参りに行っている。 お大師堂から帰ってからまた次の散歩に行くのが日課になった。 あんずと遊んでくれたお遍路さんもたくさんいたので少し残念だけれど。 繋がれているあいだあまりにもひいひい泣くので仕方ないなと思っている。
お遍路さんは明日は雨宿りだと言うこと。ゆっくりと休んで欲しいものだ。
日々あたらしい出会いもあれば再会もありほんとにありがたいことである。
日中の気温がぐんぐんと高くなり、まるで初夏のような陽気。 トレーナーを脱ぎ捨てて半袖になって過ごしたほどだった。
今日は息子と「焼肉をしようかね」と約束していた日。 川仕事を終えてから街の肉屋さんに買出しに行っていた。
おうち焼肉はほんとに久しぶり。息子の好きな牛タンも買った。
「わ〜い焼肉だ」わくわくと楽しみにしていたけれど。 昨夜は元気そうだった息子がどうやら風邪をひいたらしい。 仕事帰りに寄ってくれたけれど熱があるそうで早々と帰って行った。
晩ご飯は?風邪薬は?はらはらと心配する母をよそに。 「大丈夫だよ」と一言。息子は風のように去って行ってしまった。
お父さんとお母さん。仕方ないなって言ってふたりで焼肉を食べる。 なんだか寂しいけれど、食べ始めると美味しさの方が勝っていった。
ずっと食欲がなくて焼肉どころではなかった彼がすっかり元気になった。 それがとても嬉しくて良かったなあってすごくほっとしている。
みんなが無事でみんなが元気でいてくれますように。
手を合わせ祈り続ける日々がこれからも続くだろう。
朝の肌寒さは続いているけれど、日中はとても暖かい。 おひさまと友達になったような気分でいちにちを過ごす。
いとこがタラの芽を持ってきてくれた。 もうそんな季節になったのかと嬉しくてならない。
夕飯はタラの芽のてんぷら。 一緒に青さ海苔もてんぷらにする。
どちらも最高に美味しい。 なんだかとても幸せな気分になった。
タラの芽って不思議だなって思う。 木の芽を食べるなんて誰が発見したのだろうって。 最初に食べた人はその美味しさにびっくりしただろうなって。 もしゃもしゃちくちくしているのにてんぷらにするともっちり。 これほどの珍味がほかにあるだろうかと感動さえする。
春をいただくありがたさをしみじみと感じた夜だった。
四月だというのに風の冷たいいちにち。 時折りひゅるひゅると強く吹く風に。 桜が少しずつ散り始めてしまった。
はらりはらりと風に舞う花びら。 儚いけれど桜吹雪もまた良いものだった。
そうして季節は新緑の季節へと移っていく。 葉桜もまたその艶やかな緑が目に沁みるようだ。
散歩道を行けば、お大師堂でMさんが待っていてくれた。 すっかり顔なじみになったお遍路さんである。 いつも私のことを「おかあさん」と呼んでくれる。 ちょっとくすぐったいけれどそれが嬉しかった。
もう22巡目の巡礼、山梨には一度も帰っていないらしい。 そのわけを訊く事も出来ず、何がMさんをそうさせているものか。 Mさんの笑顔はとてもあたたかい。瞳はいつもきらきらと輝いている。
ふたりでしばし桜の木を仰いでいた。
散りますね。しかたないことですね。なんて言い合いながら。
ここに来るとほんとにほっとするんですよとMさんは微笑んでいた。
風が強く肌寒い一日だったけれど陽射しはすっかり春。 木々の新芽も鮮やかになりあたりがきらきらと眩しい。
午前中は川仕事。今月いっぱいの勝負だとふたりで精を出す。 私の体調はいまいちだけれど、彼はとても元気になった。 俺たちはかわりばんこだからなって笑って励ましてくれる。 私も弱音を吐いてなどいられない。今は精一杯の日々であった。
午後は大きなお腹のサチコが笑顔を見せてくれた。 来週には産休に入るとの事。早いものでもう臨月になった。 母子共に順調な様子で、あとは無事に生まれるのを待つのみ。
ジージもバーバも心配しながらわくわくと楽しみにしている。
初めての出産は不安なものだけれど、のほほんとしている娘が頼もしい。 陣痛が始まったら背中を撫でてあげたい。だってすごく痛いものだもの。 そんなに痛いの?けろっとした顔で訊く娘はまだその痛さを知らないのだ。
産休に入ったら暇だからまた遊びに来るね。なんて言って帰って行く。
一緒に買物に行ったり一緒に散歩にも行きたいなと思う。 サチコと過ごす時間が増えるのはとても嬉しいことだった。
やっと春らしいぽかぽか日和となる。 おひさまが微笑んでくれるとなんだかとてもほっとする。
今日は彼の眼科と内科の通院日だったため、川仕事はお休みする。 私はずっと気掛かりでならなかった山里の職場へ行って来た。
久しぶりの峠道。春遍路さんの姿を何人も見かける。 その度に頭をさげて旅の無事を祈っていた。 ひとりひとりに声をかけたい気持ちはいつもあるけれど。 思うようにそれが出来ないのがとても残念でもあった。
山里は春があふれていた。のどかな風景に心が和む。 田んぼには水が張られてもう田植えの準備が始まっていた。
何よりもあちらこちらに桜の花がたくさん咲いていてとても綺麗だった。 郵便局にも小学校にも満開の桜がきらきらと光り輝いている。
今朝は少し憂鬱だったけれど来て良かったなあってすごく思った。 山のようにたまった仕事もどんどんと捗ってほっと一息の午後だった。
神社の近くに行かなければいけない仕事があり急いで行ってみると。 そこにも桜の木がいっぱいあって思いがけないほどの桜の花を見れた。
思わずわぁって声をあげていた。しばし立ち尽くし心いっぱいに桜を愛でる。
今日は桜日和。とてもありがたい一日だった。
|