金木犀が散り始めその香りが少しずつ薄れていく。 そうして秋が深まり季節は冬へと巡っていくのだろう。
毎日があっという間に過ぎていく。 いつもいつも背中を押されているように感じてならない。
だからこそ一日を大切にと思うばかりで。 あっけなく過ぎていく時を見送ってばかりいるようだ。
連休明けの仕事は少し多忙。忙しいのはとても好き。 心配していた母の体調も落ち着いているようでほっとする。 商売繁盛で平穏無事というのがいちばん嬉しいことである。
帰宅していつもの散歩。あんずは今日も元気いっぱい。 相変わらず草と戯れるのが好きで道草ばかりしていた。
私はちょっと急いでいる。だからはっと気づくことが多い。
もっともっとのんびりと歩けば良いのだなといつも思う。
たまには川辺に佇んでゆったりと流れる川を眺めてみたり。
秋らしく物思いに耽ったりする時間も必要ではないだろうか。
あんずが一緒でなかったら道草をすることも忘れているだろう。
ありがとうねあんず。母さんも今日はいっぱい道草をしたよ。
散歩道のススキと野菊が好きだ。 なんとも秋らしい風景に心が和む。
そうしてゆったりと流れる大河。 もしも何かに拘っているのだとしたら。 この川に流そう。そんな気持ちになる。
散歩から帰ると庭に息子のクルマがあった。
「今夜はお寿司だけど良い?」
「おぅ!それは良いな」
鰹でひっつけ寿司を作った。 高知の郷土料理で普通の握り寿司と違うのは。 鰹の切り身を酢に浸してから酢飯にひっつけるのである。 ワサビを効かしてちょこっとお醤油をつけて食べる。
息子は少し疲れ気味でため息をついていたけれど。 握ったばかりのお寿司を美味いなと言って食べてくれた。
元気な時もあればそうでない日もある。 けれども我が家に帰るのが気分転換になっているようだ。 そうして少しでも癒されるのならと父も母も願っている。
食べ終わるなりすぐに帰ると言う息子を庭に出て見送る。 いつもは玄関先で見送るのだけれど、今日は特別だった。
クルマに向かって手を振ると息子も照れくさそうに手をあげた。
どんな時もあるよね。しんどい時もいっぱいあるよね。
またいつでも帰ってきなさい。父も母も待っているから。
高校時代の親友達と久しぶりの再会。 別名『B型同盟』の四人組であった。
四人が揃うのはいつかの同窓会以来のこと。 そのいつかもいつの事だったか忘れてしまうほど。
10年一昔というけれどそれはほんとうにあっという間の事だった。 それぞれに年を重ねてほんの少し老いてしまったけれど。 会えば一瞬にして学生時代に戻れるのがとても嬉しかった。
四万十町窪川の道の駅で待ち合わせをして。 最近出来たばかりのホビー館へと向かう。
とても辺鄙な場所にあるフィギアを展示している施設だけれど。 なかなかの人気らしく県内外からの観光客も多いと聞いた。 思った通り狭い道にたくさんのクルマが押し寄せていた。
やっとのことで到着。わくわくしながら入場券を買う。 中に入れば見渡す限りたくさんのフィギアの数々だった。
みんな童心に帰ったような気持ちになりゆっくりと眺める。 ついつい足を止めてしまうのはやはり可愛い女の娘のフィギア。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまって。 けれどもとても充実した一日となった。
今度はいつ会えるのだろう。わからないけれど。
私たちはずっとずっと仲良しの親友である。
鉢植えの菊の花を買う。
黄色のとピンクのとふたつ。
なんだかすごくぜいたくをしたような。
けれども嬉しさのほうがそれにまさる。
花を買ったのはほんとに久しぶりだった。
うきうきとこころがおどるようなきもち。
そうしてちょっぴり誇らしいようなきもち。
なによりもこんなにこころが和むことはない。
つぼみがたくさんついた菊の花だった。
毎日すこしずつそのつぼみが開くことだろう。
それをわくわくしながら待つのも楽しみだった。
みんな見に来てくださいようって叫びたくなる。
おかしいね。なんだか子供みたいに誰かを待っている。
気温が25度を超え10月とは思えない夏日となる。 すっかり行ってしまったと思っていた夏が。 忘れ物を取りに帰ってきたのかもしれなかった。
それはいったいなんだろう。 一緒にさがしたくなって眩しい青空をあおいだ。
仕事は今日も少し多忙。あっという間に時間が過ぎる。 すっかり元気になっていた母の体調が気になっていた。 また足の痛みが再発したらしい。いったいどうしたことか。 気丈な母のこと顔には出さないけれど辛いだろうと気遣う。
みんなが無事にと毎日祈っているけれど思うようにはいかない。 心配事は絶えないけれどあきらめずに祈り続けたいと思う。
帰宅していつもの散歩道。 家を出てすぐにひとりのお遍路さんに出会った。 お大師堂に向かっているとのことで案内がてら一緒に歩く。 その歩調のなんと逞しいこと。あんずも顔負けの歩きぶりだった。
今朝六時に佐賀町を出てやっと四万十に辿り着いたとのこと。 クルマだとわずか30分ほどの距離が一日がかりなのだ。 民宿などには泊まらずずっと野宿をしているということ。 雨の日もありどんなにか辛いことだろうと思われた。
けれどもそれを少しも苦にしていない様子にほっとする。 毎日が挑戦であるかのようにそれを楽しんでいる様子だった。
一昨日のお遍路さんとその姿が重なる。彼も頑張っていることだろう。
決してひとりではない。そう伝えたい気持ちでいっぱいになった。
昨夜のうちに雨がやみ今朝は抜けるような青空。 日中の気温も高くなり昨日の寒さが嘘のようだった。
昨日はかなり興奮気味だったけれど。 今日はまた平々凡々と過ごすことになった。 そうそうサプライズはあるものではない。 そのぶん嬉しさが増すのが世の常だろう。
仕事は少し多忙だったけれど、手を休めて。 職場の裏庭に咲くコスモスをしばし愛でる。 青空を羽織ったように咲くコスモスのなんと可憐なことか。
いちばん好きな花は?と訊かれたら迷わず答えるだろう。 秋桜と書くその名の通り秋を彩る桜のような花が好きだ。
すこし昔のこと。その種をあるひとに送ったことがある。 あの種はどうなったのだろう。もしかしたら咲いているかも。 そう信じたくてならない。そうでなければなんだかかなしい。
音信不通のそのひとを想うことも忘れてしまいそうなこの頃。
あれからいくつめの秋だろうか。それさえも数え切れなくなった。
| 2011年10月05日(水) |
お遍路さん(その5) |
今にも雨が降り出しそうな空模様。 こころがしゅんとしぼみそうなのを。 ぷうっと息を吹き込むようにして出掛ける。
いつもの山道。今日はひとつの予感があった。 先日会えずじまいになっていたお遍路さんに。 なんとなく会えそうな気がしてならなかったのだ。
山里へと続く峠道は遍路道になっている。 毎朝かならず見かけるお遍路さんの姿に。 そのひとを重ねる。とにかく声をかけてみよう。 そう決めていつもよりゆっくりとクルマを走らせた。
一人目のお遍路さんを発見。勇気を出して声をかけてみる。 そうしたらなんとまさにその人が会いたかったお遍路さんであった。
縁がなかったのだと一時は諦めていたけれど。 この山道があったからこその縁なのだとあらためて思う。 どこかで繋がっていてくれたのだなと感謝せずにはいられなかった。
ネットの実況を毎日見ていて、はらはらと心配になる時も多かった。 けれども実際に会うそのひとはとても元気でたくましい青年であった。
苦難に立ち向かおうとする勇気。それをそのまま授かったように思う。 なんとありがたい出会いだろう。感動で胸がいっぱいになった。
立ち話をしているうちに雨がぽつぽつと降り始める。 おせっかいを承知でクルマに乗ることをすすめたら。 快くうなずいてくれて一緒に山里へと向かうことになる。
その間いろんなことを語り合う。なんとも親近感がわいてきた。 もっともっと語り合いたい気持ちでいっぱいになった。
お別れはとても名残惜しかったけれど。これも一期一会。
巡り会えたことをかけがえのない宝物のように思って。
これからの旅の無事を祈り続けたいと思う。
苦しい日もあるけれど嬉しい日もきっとあります。
負けないでがんばって下さいね!
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