今日から五月。日中はまるで初夏のような陽気となる。 さわやかな風。その風が薫るのを胸いっぱいにすった。
ささいなことにとらわれていてはいけない。 そこからぬけだすようにふきぬけていきたい。
風のようにここちよく。ここから向こうへと。 待っていてくれるかもしれないなにかにあいに。
いってみなくてはわからないときは風になろう。
やっと冬物の衣料を片付けられるようになり。 もこもことしたそれらを押入れにしまったりしていた。 春物はつかのますぐに夏物を出すようになることだろう。
ゆったりと日々を過ごしているつもりでも季節はめぐる。 一週間がひと月があっという間に過ぎるのにはおどろく。
そうして歳を重ねていくことをふとせつないと思うのだった。
もうあの時とはちがう。そんな自分にはっとする時がある。
こころのありかまでもちがってしまったようでとまどってしまう。
けれどもそれがありのまま。これでいいのだとじぶんを信じよう。
風のようにここちよく。あしたはあしたの風になってみせよう。
川辺には野ばら。その棘を忘れさすかのように。 やわらかく今にもとびだしそうな蝶々のように。
そんな野ばらにこころをうばわれつつ歩く散歩道。
かんがえてもかんがえてもどうしようもないことが。 かたわらの川のみずにさらさらと流されていくようだ。
午前中は久しぶりの川仕事だった。 とはいっても。もう収穫は出来ない。 一昨日の大雨にすべて流されてしまった。 最後の収穫を待ち望んでいただけに。 さすがにショックが大きかったけれど。
それが欲なのだとしたらきれいさっぱり。 もう未練どころではないほどの最後だった。
海苔網の撤去作業を始める。後数日もすれば。 今期の川仕事もすべて終わる事になりそうだ。
昨日はショックで気が動転していたけれど。 これも試練なのだろうと受け止められるようになった。
自然相手のこと。もうじゅうぶんに恵まれたのだと思う。
これからの暮しはなるようになるだろうと。
腹をくくるようなおもいですくっと前を向く。
前を向いてさえいればきっとまたよいこともあるだろう。
清々しい青空。くうきがとてもおいしい。
そんなくうきで胸がいっぱいになる。 シャボン玉みたいにふわふわとなる。
このままどこかにとんでいけたらいいな。 でもすぐにぱちんとわれてしまうのかな。
そうしたらまたくうきになればいいんだ。
ありのままってむつかしい。むりしてる。 じこけんおにおちいりそうで。くしゃっと。 それをまるめてほうりなげてしまいたいな。
わけわかんないね。こんなんじゃいったい。 なにをつたえたいのかじぶんでもわからない。
とにかくなんとかなるらしいからなんとかしよう!
しゃぼんだまとんだ。やねまでとんだ。
やねまでとんで。こわれてきえた〜っと。
どしゃ降りの雨と強い風。まるで嵐のような朝だった。
とことん降ればいいのだと思いつつ激しい雨音をきく。 そんな雨に打たれたい衝動にかられるには少し老いすぎ。 むかしむかしずぶ濡れになった少女の頃をふと思い出す。
そんな雨もとうとう力尽いたかのようにぴたりとやみ。 午後には薄く陽が射し始めた。それは優しい春の太陽。 雨上がりのなんともいえない水のにおいがただよって。 そこには光の精が手をつなぎあって踊り歌っているようだ。
わたしも踊れるかもしれない。歌だってうたえるかもしれない。
とても清々しいきもちになって散歩に出掛けた。 ご近所の庭先の紫陽花。もう花芽が見えている。 そうしてそのかたわらにはなんとコスモスの花が。 先日からの寒の戻りを秋だと感じたのかもしれない。 とても不思議な光景ではあったがその花のかわいさ。
お大師堂には昨日のお遍路さんがとどまっていた。 今日の旅をあんじていただけにとてもほっとする。 よい休息日になりましたとにこやかに微笑んでくれた。
しばし語らっているとミニバイクに乗ったお遍路さんが。 なんと長崎からバイクに乗って旅を続けているそうだ。
ひとりよりふたりがいい。今夜のお大師堂はにぎやかになりそうだ。
今日の雨がなければ出会えなかっただろうふたり。
これもささやかな縁なのだと思うとわたしも嬉しかった。
| 2010年04月26日(月) |
明日は雨のようですね |
晴れのちくもり。明日はまた雨になるらしいけれど。 移り変わる空の機嫌にもすっかり慣れてしまったようだ。
四月もあとわずか。やがては五月晴れの空が続くことだろう。 新緑の季節。さわやかな春風。そっとそっと待っていようと思う。
午前中に海苔の二回目の出荷があった。 とはいえ例年の半分にも満たない少なさ。 考えないでいようといくら思ってみても。 やはりどうしても暮しの不安がつのってくる。
なんとかなる。もっともっと気楽にかまえていたい。 なるようになる。ああそれってどんなふうになるのか。 なってみなければわからないことにふりまわされてしまう。
欲を言うなと彼は言う。これが欲なのだろうかと考え込んでしまう。 自然の恵みをじゅうぶんにうけたのだと感謝しないわけではなかった。
やめようこんな話。どうして書いてしまったのだろう。ごめんなさい。
いつもの散歩。お大師堂で東京から来たというお遍路さんに会った。 ちょうど晩御飯の支度をしているところで。豚肉とおうどんで。 煮込みうどんのようなものを作っていた。それはたくさんの荷物。 自炊道具まで提げて歩き続けるとはなんて大変なことだろうと思う。
けれどもそんな自炊を楽しんでいるようにもみえた。 おいしい煮込みうどんをはふはふしながら食べる姿が目に浮かぶ。
明日は雨のようですね。そんな言葉も少しも苦にはきこえなかった。
久しぶりの青空。なんて清々しいことだろう。 こどものように嬉しくなって何度も空を仰ぐ。
どこからか山鳩の鳴く声。雀たちのはしゃぎ声。 低空飛行をするツバメたち。空たかくトンビかな。
そうしてなんとにんげんも空を飛んでいた。 すぐ近くの河川敷でイベントがあったらしく。 あれはなんていうのだろう。パラグライダー?
高いところは苦手だけれどあれは気持ち良さそう。 ひとも鳥のように空を飛べるなんて素敵なことだ。
今日もいちにちのんびり。ゆったりと時が流れる。 村上春樹を少しだけ読む。ほんの少しの違和感が。 まさかこれでは終わらないだろうと期待しつつも。 なかなか先に進めない。続きは明日にとっておこう。
ゆうがた散歩。観光船がとてもにぎやかだった。 きらきらと光る川面にそのシルエットが映えて。 しばらく立ち止まってその船の姿を眺めていた。
汚染のすすんでいる大河。どうか今のままでと願う。 また来たいねと言ってくれるような川であってほしい。
そんなことを思いながらあんずとふたり川辺をあるく。
今日も雨。とても元気な雨だった。
じめじめとした鬱陶しさを通り越してしまい。 その雨音に励まされているようにさえ思った。
ふるときはふる。とことんふるそのすがたがすきだ。
今日もひきつづき怠惰に過ごす。 読みかけの本もひらかずにいて。 午後は3時間も寝入ってしまった。
寝起きはさすがに気だるいけれど。 その気だるさも心地よくおもえる。
わたしは怠け者だ。そう決めると。 気も楽になる。がんばることなど。 なにもない。ただ生きてさえいれば。
窓の外をみると雨も小休止だった。 よし散歩に行こうと表にとび出す。 あんずもお昼寝をしていたらしく。 のそのそと犬小屋から這い出てきた。
行くの?って問うように私の顔を見る。 雨止んでるよ!とおしえてあげたら。 ちょっと嬉しそうに尻尾をふっていた。
雨上がりのくうき。なんておいしいのだろう。
しんこきゅうをいっぱいした。すってはいて。
もしも鬱々としたものがあるのだとしても。
すってはいて浄化してしまえるのだとおもう。
クローバーに真珠の雨粒。とてもきれいだった。
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