ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2009年10月12日(月) 夕焼けがとても綺麗だった

朝の肌寒さ。日に日に秋が深まっていることを感じる。
空は秋晴れ。澄み切った空気が新鮮で美味しいと思う。


早朝から川仕事だった。海苔網を張る作業をする。
網には海苔の種がくっついているはずなのだけれど。
今はまだ目には見えない。畑の作物が芽を出すように。
やがて緑の芽が出てくれるのだろうか。少し不安だった。

祈るような作業。どうか無事に育ってくれますようにと。



日中は。お休みだったサチコとまた頭を悩ます事になる。
見つけていた部屋が気に入らないというわけではないが。
彼氏と相談した結果。もっと他の部屋と見比べてみよう。
もしかしたら他にも良いところがあるかもしれないと言う。
すっかりその気になっていた母にごめんねと謝るのだった。

母もちょっとでしゃばり過ぎたのだろう。急ぎ過ぎたのだろう。
ふたりがそう決めたのなら母もそのつもりで手助けをしたいと思う。

不動産屋さんは祭日でお休み。しばらくはふたり揃っての休みもない。
サチコのお休みに合わせて母がお供をすることに決めるしかなかった。

なんだかまた振り出しに戻ったような気持。とんとん拍子にはいかない。
そう思いながらも。そうしてサチコを引き止めているような気持になる。

あっけないほどに去って行くよりもこうしてゆっくりのほうが良いかも。
そのほうが寂しさも薄れてくれるのかもしれない。いまは覚悟のときだ。




夕焼けがとても綺麗だった。その暮れなずむ空を窓辺から仰ぎ見ていた。
土手のススキが影絵のように揺れている。カラスが二羽山のお家に帰る。

かわいいななつの子があるからよ。そんなうたをふっとくちずさんでいた。





2009年10月10日(土) ばいばい。またね。

空はいちめんが青い海原のようであり
真っ白な魚が群れをなして泳いでいるようだった。

なんど仰ぎ見たことだろう。夕暮れ時には茜色の魚たち。


散歩中。ちいさな女の子ふたりと出会う。
一年生くらいだろうか笑顔が可愛かった。

川のほうは危ないよと言ったのだけれど。
あんずのことを気に入ってくれたらしく。
みんな一緒にお散歩をすることになった。

お大師堂まで行く。今日はお遍路さんの靴がある。
外でお参りしようかねと三人で手を合わせて帰る。

ばいばい!またね。そんな声が耳に心地よく響く。
むじゃきであどけなくてとてもこころがなごんだ。

こんな頃があったなとむかしむかしの娘をおもう。



サチコの帰りを待ちながら買い揃えなければいけない
家具などをメモする。まるで自分のことのように思う。
冷蔵庫はあそこ食器棚はあそこ配置まで考えてしまう。

「あんまりおまえが仕切るなよ」と彼に注意されたけれど。
どうしてもでしゃばってしまう。母とはこんなものだろうか。

今日は夕方。サチコの彼氏が部屋を見に行っているはずだった。
あそこに決まれば良いな。気に入ってくれたら良いなとおもう。

順調に契約が整えばさっそく電気屋さんに行こう。家具屋さんも。
ふたりになるだけ負担がかからないように出来る限りの事をしたい。

母って急いでいるねと昨夜もサチコに言われた。どうしてだろう。
自分でもよくわからないけれど。たしかに母は急いでいるようだ。

かといって引きとめるわけにはいかない。まるで応援団長のような母。



2009年10月08日(木) しんみりとおもう

幸いにも台風の直撃を免れ思いがけないほどの青空になった。
被害を被ったところも多い事だろう。明日は我が身だと思う。


海苔の網を張る予定だったけれど川の濁りもあり中止になった。
かといって職場へは向かわず。そのまま仕事をさぼってしまう。

サチコがお休みだったから思い立つように今日の予定を組んだ。
とても強引だったと思う。けれども思いがけずに喜んでくれた。

ふたりで不動産屋へ行く。残念ながら例の『ハイソ』は成約済み。
ほんのひと足違いだったらしい。さあどうしましょうと頭を悩ます。
あれこれと他の物件を探していたら似たような条件のやつが見つかる。

さっそく見せてもらうことになりどきどきしながら現地へと向かった。
日当たり良好。窓を開け放すと風通しもよく新品のエアコンも付くらしい。
洋間だけでなく和室もあるのが良かった。サチコはベットが苦手だから。
台所も使いやすそうで気に入る。ベランダも広い。これは最高だと思う。

家賃は『ハイソ』より少し高いけれど「なんとかなるよ」と母は連発だ。
調子に乗って駐車場の料金は母がカンパしてあげるからと約束までした。

上機嫌のサチコがとても喜んではしゃいでいるのが何よりも嬉しかった。
母はまるで自分がそこに住むような気持ちになる。家具の置き場所やら。
すっかりその気になってしまって。サチコ以上にはしゃいでしまったのだ。
あとは彼氏のおっけいを貰うだけ。きっと気に入ってくれるだろうと思う。



夜になりしんみりとおもう。こうして手助けをしながら娘の背中を押している。

いざ送り出してしまったらどんなにか寂しいことだろうとその日がこわくなる。

けれども母は背中を押し続けるのだろう。それが母の使命のように思って。






2009年10月07日(水) なんとかなるよ

嵐の前の静けさなのだろうか。ただ雨音だけがあたりを満たす。
海は随分と荒れているらしいけれど。海鳴りひとつ聴こえない。

かすかに鈴虫の声。それがいつもと変わらない穏やかさだった。



サチコの好きな鯖の味噌煮を作る。びんヨコのお刺身も添えて。
今日は魚尽くしだねと喜んでくれた。笑顔がとても嬉しかった。

ふたり揃ってのお休みがとれなくて少し苛立っているふうでもある。
手頃な賃貸マンションを見つけていても下見に行けないのだそうだ。

でしゃばりでお節介の母は外観だけでもと思い昨日ちらっと見に行く。
『ハイツ』のツの字が崩れていて『ハイソ』になっていたのだけれど。
それが笑いの種になり早速彼氏に報告していた。ハイソウナンですと。

母はきっと今後もでしゃばる事だろう。お節介だと怒られたっていい。


心配な事。不安な事もたくさんあるけれどそれはサチコも同じだと思う。
だからこそ母はどんとかまえていたいものだ。なんとかなるよと言って。




ここ数日は雨ばかりで散歩もお大師堂にも行けずにいる。
手を合わせて願い事をしないのが私流だったのだけれど。

どうかサチコを見守ってあげてくださいと今は手を合わせたい気持ちだ。




2009年10月06日(火) 太陽とわたし

とても大きな台風が不気味に近づいている。

今はまだ静か。雨上がりの宵闇に鈴虫の声。


サチコの帰りを待っている。あと30分か。
昨夜から一気にしぼんだように元気がない。
話せずにいた事を打ち明けて楽になったと。
勝手に思い込んでいたけれどそれが違った。

嬉しくてたまらなくはしゃぐ様子もなくって。
なんだかとても憂鬱そうに見えてしまうのだ。

もっともっと聞いてあげなければいけないことが。
あるのではないかと思う。母の直感なのだけれど。


ずっとずっと太陽だったこどもが曇り空になった。

こんどは母が太陽になろうか。今こそ太陽になろう。


だってわたしは太陽の母だもの。宇宙なんだよ母は。



2009年10月05日(月) さざ波に揺れながら

曇り日。一気に肌寒さを感じて七分袖の服を着た。
一歩踏み出したような秋。やがてそれも深くなる。

背中を押しているのは誰だろう。振り向くのがこわくなる。
流されているのだとしたらその水は何処からくるのだろう。



平穏な日常にさざ波がたつ。ふっと大きな息を吹きかけられたように。
そこだけが揺れる。どうしようもなく揺れてただ身をまかせるばかり。


サチコがとうとう結婚を決意したらしい。その事を話し出せずにいて。
ずっと悩んでいた事を知った。あらためて家族の絆の深さを感じながら。
もしかしたら私の執着心が邪魔をしていたのかもしれないともおもった。

覚悟はしていたこと。娘の幸せを願わない親などいるはずもないのだから。
もちろんそれは淋しい。けれども泣きながら話すサチコが不憫でならない。

いつもの笑顔であっけらかんと「わたしいくよ」と言わせてあげたかった。



結婚式はしないのだという。とにかくふたりで暮らし始めることになりそう。
もう部屋探しを始めているようで。はらはらとしながら見守るしかなかった。



うす紅の秋桜が秋の日の何気ない陽だまりにゆれている。

そんな歌があった。母は縁側でアルバムをひらいてみたい。

あなたがわたしのこどもでなくなるはずがない。

わたしがあなたのははでなくなるはずがない。







2009年10月03日(土) 見せてあげたい

昨日はこわくなるほどたくさん雨が降ったけれど。
今日はすばらしくよく晴れて爽やかな陽気になる。

畑が気になり朝のうちに見に行く。ほうれん草が。
大雨で流れてしまったのだろうか。それとも蟹か。
半分くらい少なくなっていた。大根はだいじょうぶ。
強い雨に打たれたせいかみなうなだれていたけれど。

ネットを張るのは取りやめになった。彼が言うこと。
蟹に食べさせてやるのも良いではないか。残ったら。
自分たちが食べれば良いのだしほんの少しで良いよ。

私もうなずく。初めての試みだものそれくらいの気持ち。
収穫できれば幸い。もし駄目でもまた次があるのだから。




夕方は散歩。刷毛で描いたような雲が紅く染まりきれい。
すると月が。ほぼまん丸でくっきりとそれも絵のようだ。

ススキ。猫じゃらし。野菊。せいたかあわだち草も咲いた。
そんな草花も絵のように空いちめんが大きな絵画のようだ、

ぐいぐいと先を急ぐあんずをたしなめながらしばし佇む。
見せてあげたいひとがいる。そのひとの姿をそこに映す。

恋というものではない。いとしいのだ。どうしようもなく。


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