ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2009年04月01日(水) この目こころに花よとどめん

四月。思いのほか風が冷たく強く吹き荒れた一日。
その風に桜吹雪。ひとひらも受け止めも出来ずに。

ただただ風に吹かれているばかり。どうしようも。
できないことがある。もっと思い知らねばいけない。

淋しさでも悲しみでもないことを。受け止めながら。
桜のように潔く去って行くひとを。そっとみおくる。

なんて清々しい別れなのだろう。さようならよりも。
大切な言葉がありがとう。心からそう伝えたかった。




散り際が愛しくてならず。今日も高台の神社へ行く。
急な坂道を先になって登ってくれるあんずに助かる。
人間だともう80歳くらいだと思う。彼女はえらいな。

今日こそ見納めだねなどど呟きながら桜をあおいだ。
桜吹雪の真っ只中にぽつねんと佇んでいるとまるで。
冥土の道のりに立っているような気になってしまう。

ははは。母さんも年だねって。すぐに気を取り直し。
また来年らいねんと歌うように呟きながら坂を下る。

なんとしても見届けなければと。いったいどうして。
こんなにこだわっているのだろう。よくわからない。

わからないけれど。またすぐにこの坂を登るだろう。
葉桜を確かめ。花びらの絨毯を踏みしめる事だろう。


いま満ちてあすは散るのか桜花この目こころに花よとどめん










2009年03月31日(火) 雨上がりの夕空を仰ぐ

もう三月もお終いなのか。とてもとても急いでいるように思う。
桜も満開になり少しずつ。はらりはらりと散り始めてしまった。

今年ほど桜を愛でた年はない。感慨深くその花を仰ぎ見るばかり。
見納めだと何度呟いたことだろう。また季節が巡って来てくれる。
そう信じていながら。その儚さをしかとこの目で見届けたい気持。

そんな気持ちはどうしようもなくて。せつなさを身に纏うかのように。



気掛かりなのは我が家のツバメ。古巣の修復作業をしていたはずが。
ここ数日それが滞っていた。そのくせ夜になるとふたり寄り添って。
今にも崩れ落ちそうな巣で眠っているのを見る。まさかこのまま卵。
それはあまりにも危険で無茶ではないかと。家主は心配でならない。

それが今日とてもほっとした。古巣に濡れた土が縁取りされていた。
またやる気を出してくれたらしい。どうか丈夫な巣にと願うばかり。



夕方。無性にあんずが甘える。けれども母はお散歩に行かなかった。
気まぐれなのだ。今日はなんとなく行く気にならなくてごめんよね。

雨上がりの夕空を仰ぐ。明日は晴れるのだろうか薄っすらと夕焼け。


四月になればと思うようなことも今はなにもない。毎日が無事に暮れ。
朝が来てくれるだけでいいなと思う。そうして動き出せる自分でありたい。

のんびりと元気でいよう。ゆったりとおおらかにまんまるでいたいものだ。



2009年03月28日(土) しあわせの意味

曇り日。風も冷たく冬の名残のままお陽さまを恋しく思う。
来週にはまた暖かくなるとのこと。もう少しの辛抱だろう。


月末も近くなり。午後から山里の職場に行くつもりだった。
けれどもお昼ご飯を食べるとなんとなく嫌になりとりやめる。
連絡をせずに行ってびっくりさせてあげようと思っていたが。
我ながらあっぱれなほど怠け者になってしまったらしかった。

まあいいか・・・が最近ずいぶんと多くなる。あれやこれや。
おかげでずいぶんと気が楽になり。のほほんと過ごしている。

そういえばかなしみもあった。もうそれさえも忘れてしまう。


結局午後は。お休みのサチコとふたり久しぶりに買物に行く。
一緒に買物をするのはとても嬉しい。母はついついはしゃぎ。
荷物は持ってくれるし楽ちんで。会話も漫才風になる楽しさ。
クリーム入りの鯛焼きも買う。美味しくて幸せな気分だった。


帰宅してひと休み。寒いこともありお散歩はやめようかなと。
思うまもなく。また桜が見たくなり出掛けることにしてみた。
ここ数日の寒さのおかげで開花も止まっているらしいとの事。
いまは8分咲きくらいだろうか。まだ散り急ぎもせずにいる。

お大師堂の桜を仰ぎ。帰り道に高台の神社にも行き桜を愛でる。
なんだか見納めのように思って。しばしぽつねんと佇んでいた。

こんなに潔く散る花はないのだもの。儚くも精一杯に咲いては。
ひとの心を和ませてくれる。ありがたい花だとつくづく思った。


きょうもいい日だった。なにひとつ思いわずらうことなどない。

しあわせは『仕合わせ』とも書く。その意味が少し解った気がする。



2009年03月26日(木) 流れているのかもしれない。

寒の戻り。今朝は起きるなりちゃんちゃんこを羽織る。
年に似合わず熊さん柄のオレンジ色のちゃんちゃんこ。
冬のあいだずっとお世話になった。ありがたい一着だ。

川仕事もいつものヤッケでは肌寒く。息子君のおさがり。
中学の時に着ていたウォーマーを着る。胸にネーム入り。
少し照れくさいけれど。これも温かく重宝している一着。

またすぐに春の陽気になるだろう。冬の衣類をしまって。
あとひと月もすれば初夏の服を出すようになることだろう。

毎日がとんとんと過ぎゆき。一週間があっという間に過ぎる。
流されているのかもしれないし。流れているのかもしれない。



川仕事のあと立ち寄ったコンビニの入り口で。可愛い子犬と。
お遍路さんの青年に出会った。自転車の旅らしく背中に犬を。
まるで赤ちゃんを背負うようにしてしょっていた。つい声を。
かけずにいられなくなり少しだけ立ち話し。寒いですねえと。
何処からここまで辿り着いたのだろう。独りでも大変な旅を。
愛犬とともに夜は何処で泊まるのだろう。あれこれ気掛かり。

けれども詳しくは何も訊けないまま。ただ見送るだけだった。
咄嗟に自分の格好が気になってしまったのだ。中学生の格好。
そんなこと気にせずにもっと話せば良かったと後で悔やんだ。

春休みのせいか。このところ若いお遍路さんをよく見かける。
なんだかみんな自分の子供のように思えてならないのだった。


夕暮れ間近。薄っすらと明るいのを頼りにお散歩に出掛ける。
ゆっくりのんびりとはいかなかったけれど。野あざみの花が。
スギナに囲まれてもう咲いているのを見つけて嬉しくおもう。

お大師堂には灯りが点っていた。旅の疲れを癒している頃か。
どんなにかお風呂に入りたいことだろう。今夜も冷えそうだ。

扉の外から手を合わせて帰る。暗くなりそうで駆け足で帰る。


私は毎日お風呂に入れる。あたたかなお布団に包まって眠れる。
あたりまえのように思って過ごす日々が。申し訳なくも思った。

耐えているひとがいる。辛いひともいる。忘れてはいけない大切なことだ。



2009年03月25日(水) ほっとこころを和ませて

花冷えというのだろうか。冬の名残のような風が強く吹く。
あふれるほどの春を感じ。そっと見送るように冬を想った。


潮は大潮になり見る見る間にそれが引いていくのがわかる。
水があるうちにと急かされるように川仕事に精を出すばかり。
朝が早いだけあって午後は寛げる。忙しさも救われる思いだ。

久しぶりに本を読んだ。ほんの数ページだけでまたうたた寝。
庭のクルマの中で目覚め。ツバメの姿を微笑ましくながめる。
独りぼっちだったのが二羽になった。巣作りが本格的になる。


私も動き出したくなり風に吹かれながら早目のお散歩に行く。
高台の桜を仰ぎ見ながら。お大師堂の桜も見事に咲いていた。
強い風に煽られているというのにそれはまだ散り急ぎもせず。

ほっとこころを和ませてくれる。ああ来て良かったなと思った。










        きょうはとてもいい日だった。





2009年03月23日(月) そうして暮れていく今日。

彼岸の明け。晴天に恵まれ春らしい陽気になった。

先月亡くなった伯母の35日の法要があり朝から出掛ける。
早いものだ。日々が日常になりあっという間に流れてしまう。
残された従姉妹は兄と二人きりの暮らし。他に女手はなくて。
あれこれと段取りに気忙しかった様子。少しでもと手伝いに行く。

悲しむまもなく寂しがるひまもなかったとふっとつぶやいていた。
無事に法要を終えるとどっと寂しさが込み上げてくることだろう。

すっかり老いてしまった伯母の兄妹たち。他の従姉妹達も皆集い。
にぎやかな一日となる。誰よりも亡くなった伯母が喜んだ事だろう。


午後帰宅して少し横になった途端。睡魔に襲われしばし寝入っていた。
天日干しをしてある海苔を取り入れねばならずよっこらしょと動き出す。


あり合わせの晩御飯を食べながら。窓の外が思いがけず明るい事に気づき。
諦めていたお散歩に行ってみようと思い立つ。あんずも喜ぶことだろうと。

もう沈みかけた夕陽を仰ぎ見ながらふたりで歩いた。風もなく静かな川面。
鴨が二羽すいすいと気持ち良さそうに泳いでいるのをしばし見つめていた。

あんずが少し駄々をこねる。私がぼんやりそうするのを咎めるみたいに。
彼女はいつも逆らう。好きなように歩いて好きな場所で止まりたいのだ。
犬は飼い主に似るというが。まったくその通りだと思うと怒るに怒れない。


薄暗くなったお大師堂で手を合わす。目を閉じると心細くなるほど暗い。
けれども蝋燭の灯りだろうか。かすかに光を感じる不思議な感覚だった。

そうして暮れていく。なんだか思い残すことなどなにひとつないくらい。

生きていたなあ。きょうも生きていたなあとひたすら感謝せずにいられなかった。









2009年03月22日(日) おかえりなさい

春雨の降る朝のこと。玄関を出るなり彼が声をあげる。
「おお、里帰りして来たかよ」一瞬息子君かと思った。

けれどもそれはツバメ君だった。とても思いがけなくって。
もうそんな季節になったのか。今年も帰って来てくれたか。

嬉しくて微笑まずにいられない朝になった。私達の会話を。
首を傾げるようにしながら聴いているふうで。きょとんと。
なんとも言えないくらい可愛らしい顔をしているのだった。

「行って来るね」と声をかけ。絹のように柔らかな雨の中。
ふたり今日も川仕事に出掛ける。雨だからと言って休めず。
もうひとふんばりもふたふんばりもしなければいけなかった。

幸い大雨にはならずにいてくれて。南からの雨風も心地よく。
川辺の枯れた葦の群生に若々しい緑の新芽が真っ直ぐに伸び。
その老いと若さに心が奪われる思いだった。見せてあげたい。
ふっと思い浮かぶひと。この場所に連れて来てあげたいものだ。


午後には雨もやみひたすら水の匂いが漂う。がんばるツバメ君。
古巣の修復作業に精を出している様子を。そっと窓から見守る。

いまは独りぼっち。けれどもすぐにもう一羽に会えることだろう。
そうして卵のこと。無事に生まれてくれるだろう雛たちを想った。


ながいながい旅の途中。くるしいこともたくさんあったことだろう。
おかえりなさい。我が家のことを忘れずにいてくれてありがとうね。





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