ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2009年03月05日(木) 待っていてくれるひと

朝のうちの青空もつかのま。すぐにまた雨雲がひろがる。
二十四節気のひとつ啓蟄だと知ると。やはり春らしくて。
ぽつぽつと落ち始めた雨も優しくやわらかに匂うものだ。

夜明けもずいぶんと早くなり。彼に急かされつつ川に向かう。
そうして今度は潮に急かされては。余裕なく収穫に精を出す。

ぜえぜえしながら。10時にはお腹の虫がぐぅっと鳴き始めた。
早目の昼食。明星鉄板焼きそばにご飯を添えてがつがつ食べる。


午後からは予定通りに山里の職場へ向かう。白木蓮の花を見つけ。
雪柳も咲き始めていて。ああ来て良かったなあとこころが微笑む。

「こんにちは」とおどけた声で皆に声をかける。母も同僚も笑い。
母は特に上機嫌で迎え入れてくれた。案の定、机の上がいっぱい。
母ひとりの事務仕事はどんなにか忙しかった事だろうとおもうと。
やはり無理をしてでも手伝ってあげなければとあらためて思った。

けれども母はやはり無理をしないようにと言ってくれるのだ。
私も母に無理をしないようにと言いつつ。目頭が熱くなった。

ふたりいつも顔を突き合わせている時よりずっとお互いを労われる。
こうして時々会えることで。より強く母娘の絆を深められる気がする。

明日のことはわからない。明後日のこともわからない。次はいつかも。
そう告げて家路に着いた。帰り道の桜並木を見ながら春爛漫の日を思う。


こんなわたしでも待っていてくれるひとがいてくれる。

それはとてもありがたくて尊いことのように思うのだった・・。



2009年03月04日(水) あれこれさん。おやすみなさい。

曇り時々雨の空模様だったけれど。午後から一気に晴れ間が広がる。
てるてる坊主さんも頑張っているねと。微笑まずにいられなかった。


仕事がお休みだったサチコが家業を手伝ってくれる。子供の頃から。
よく手伝ってくれていたおかげで。慣れていて手際よく助けられる。
母は嬉しくてついついはしゃいでしまう。母娘漫才的手作業だった。

おやつに三人でクリームパンを食べる。作業場には笑いが絶えずに。
父親もいつも以上にハッスルしては。サチコに「よいしょ」される。

ほんとうに太陽のように明るい娘。そうして空までも明るくなった。


晩御飯は『親子どんぶり』を作る。冷蔵庫にあるものでが最近の習いで。
とにかく卵たっぷりにしたけれど。サチコはちょっと不満げだった・・。
このところ町のスーパーに行く気がしない。週イチくらいで買い溜める。
何かもう一品作りたかったようで。キャベツとソーセージを炒めていた。

早目に晩御飯を食べていたら。姑さんが自家製の野菜を届けてくれた。
もう新玉葱が出来たらしい。あとは無農薬のレタス。ほうれん草もあった。
明日は新玉葱とレタスのサラダが出来そう。ほうれん草はゴマ和えかなあ。

新鮮な野菜はほんとうに助かる。このところすっかり足の弱った姑さんが。
一生懸命に歩いて行って畑仕事を頑張っている。それが生きがいだと言う。
丹精込めて作ってくれる野菜。けっして粗末には出来ずありがたくいただく。



明日は早朝から川仕事。潮の満ち引きに左右されるため。もう朝潮になった。
午前中にはすべての作業を終えられるだろう。山里の職場へ行けそうだ。
もう二週間近く行けないでいる。毎日のようにメールがあり電話している。
保険業務だけは自宅で出来るようになったけれど。他の仕事だってあるのだ。
母は無理しなくても良いよと言ってくれるけれど。放りっぱなしには出来ない。


あれこれと記しつつ。今夜もほどよく寝酒が効いてきたらしい・・。

まあ明日のことは明日のことでいいか・・・眠くなった時に寝るのがいちばん。

ふう・・まだ9時なのにもう眠いや・・。








2009年03月03日(火) 木の芽起こしの雨だった

眠っている間に降り出したのかもしれない。
目覚めた時にはそのかすかな雨だれのおと。

もう三月だもの。木の芽起こしの雨になるだろう。
裸木と枯れた葦の続く川面を船に乗り進みながら。
それがもう芽吹き始めている木を見つけたのだった。

なんと若々しい緑なのだろう。ああ春だなあと嬉しく思う。

けれども濡れるには冷たすぎる雨。合羽を羽織り仕事をする。
それが少しも苦にならない。収穫とはこんなに楽しいことか。

そうして程よい疲れを感じる夜が来てくれる。お風呂が好き。
先日夢で鳥になった事を考えながら。それをイメージしつつ。
湯船で羽根ならず両手をふわりっと浮かべてみたりしている。
それがとても心地よくてならない。狭い湯船のこと大空とは。
とても思えないけれど。じぶんのささやかな空間におもえる。

ぷっかぷっかと浮かびつつとぶ。目を閉じて自分の空を想う。


じぶんの空は。このところずっと雲ひとつない。
もちろん雨も降らないのだけれど。乾きもない。
ときどきは風を感じるけれど。揺れる事もない。

どこかで何かが荒れているような気配はあるが。
それはとても遠くて。見つけようとは思わない。
そんな空を飛んでいるのだとしたらそれもよい。

実のところよくわからないのだ。こんなもんか。
これでいいのだろうと。ばくぜんと思うばかり。

ひとつもないところに。何かを描くことはしない。

ひとつだけあるのはいのちだけでじゅうぶんなんだ。





2009年03月01日(日) 弥生。どんど晴れ。

いったい何日ぶりだろう。雲ひとつない晴天に恵まれる。
青空と春らしい陽射しに。こころが澄みわたるようだった。

空模様を気にすることもなく。干場いっぱいに海苔を干す。
その艶やかさがきらきら光る。ああ良い気持ち思わず声も。


漁はお休み。指折り数えてみると10日ぶりの休息日だった。
彼は春の火災予防運動のため消防団のパレードに出て行く。

私はいちにち好きなことをして過ごす。音楽三昧だったり。
午後はいつもよりずっとのんびりと。川辺の散歩道を歩く。

そうして早咲きの桜をまた見つける。四日前にも歩いた道。
その時にはまだ咲いていなかった。桜の木があることにも。
気づかずにいた。わあこんなところにと感嘆の声をあげる。








夕方。バド仲間のM君より電話がある。今は少し遠い町に住んでいて。
去年の初夏にふたりで組んで大会に出たっきり会えないままの彼だった。
健常者ではないこともあり就職に苦労していた。でも仕事が見つかって。
親元を離れて行ったのだけれど。時々ふっと近況を知らせてくれるのだ。

「優勝したよ!」今日の報せは『障害者バドミントン大会』の結果であり。
全勝のまま決勝戦まで進めたのだそうだ。なんと素晴らしい事なのだろう。
嬉しそうな声に私も嬉しくてならず。目頭が熱くなるほどの感動を覚えた。

一緒に練習していた頃はほんとうに色んな事があった。何度もぶつかって。
どれほど喧嘩をしたことだろう。私は心を鬼にするくらい彼に厳しかった。

そうして私はいっぱい泣いた。歯を食いしばりながら彼も泣いた事だろう。

優勝の賞品にバド用のスポーツバックを貰ったのだそうだ。ゆみちゃんに。
古いのをあげるのだと言う。要らなくなったら頂戴ねってそう言っていたと。
やっとゆみちゃんにあげられるようになった。でも・・でも。彼女はもういない。

一昨年の暮。ゆみちゃんが亡くなってしまったことを彼は知らなかったのだ・・。

悲しい事実をそうして知らす。今となってはもうどうしようもない事だけれど。
今年もお盆に会いに行こう。M君のことをゆみちゃんに話してあげたいと思う。


これからも勇気を出して立ち向かって行くように。そう励まして電話を切る。
転んでもすぐに起き上がる彼だもの。仕事だってバドだってきっと頑張れる。



『どんど晴れ』ちょっと昔の朝のテレビ番組だった。小岩井農場の一本桜。

私は今でもあの桜のことが忘れられない。あんなふうに咲きたいと思いながら。

きっと咲いて欲しいと願い続けるひとがいる。それがわたしの祈りでもある。


めでたし。めでたし。きょうの嬉しさを話したくてならなくてここに記しておく。






2009年02月26日(木) あったかな古巣で

つかのまの青空をいただき。午後はどんよりの曇り日。
ゆるやかに優しく南風が吹き。ふっと海の匂いを感じた。


昨夜たくさんカレーを作り過ぎてしまい。息子君に連絡をする。
サチコがお休みだったので今夜はカツカレーにすることにした。

サチコがトンカツを揚げてくれるというので。母はらくちん。
「早く洗濯物を畳まないとお母さんに怒られるよ」って言われ。
母は縁側でそれをしながら。くすくすと笑いが込み上げてくる。

ほんとうに愉快な娘だこと。もっともっと漫才ごっこをしたい。

久しぶりに家族四人そろって晩御飯を食べる。わいわいにぎやか。
息子君もサチコが居てくれると愚痴ひとつ言わなくて上機嫌だった。

父も母もテンションがあがり。父は息子と晩酌をしたいのだけれど。
泊まれないからと断られ。それでもひとりで美味しそうに飲んでいた。
「またゆっくり来いよ」としきりに誘う。母も好きな物を作ってあげたい。

息子君が帰ってしまうと。し〜んと静かになる。いつもの夜が訪れる。
「お兄ちゃんって嵐みたいだね」ほんとうに風のように去って行く子。


もう一年なのか・・去年の今頃を思い出す。そういえばそんなことも。
あったねと思うくらいのささやかな過去になった。とても大変だった。
けれども時はやはり薬になってくれて。今はもう傷跡さえ見えなくなる。

そうして何事もなかったかのように。またこうして季節が巡ってきてくれる。

なるようになって。なってくれたのがありがたくて。いまは平穏で無事。

父も母もここで老いていくけれど。あったかな古巣をまもり続けていくね。




2009年02月25日(水) てるてる坊主さんありがとう

朝の窓辺。今にも雨が降り出しそうな空を眺めていると。
ふっと思いたって。てるてる坊主を作ってみたくなった。

懐かしいものだ。童心にかえったように目を書いて口を書く。
赤いマジックでほっぺを染める。にこにこ顔のてるてる坊主。

そうして軒下にぶらさげてにんまり。空も笑っているようだ。


雨は決して嫌いではないけれど。川仕事にとっては不都合で。
海苔の天日干しが出来ないと困る。川の水も少し濁り始める。
汽水域の塩分濃度が薄くなると。海苔も弱ってしまうのだった。

自然の恵みだからこその自然まかせ。空の顔色をつい伺ってしまう。


ありがたいことに雨にはならずにいてくれて今日も仕事に精を出す。
でも天日干しは無理だろうと諦めて家に帰ろうとしたその時だった。
一気に空が明るくなる。西の空を仰ぐとなんと青空が見え始めている。

てるてる坊主さんのおかげかもしれない。大喜びでふたり海苔を干す。


午後の三時間ほどだったけれど青空に恵まれ。とてもとてもほっとした。
晴れているうちにとお散歩にも行く。今日はちゃんとお大師堂も参れた。
ちんまりと正座して目を閉じていると。ほんとうに心が洗われるようだ。

帰り道は昨日と同じ道。いやいやをしそうなあんずを道端の木につなぎ。
今日こそはとゆっくり桜を愛でた。蜜蜂も一緒にいてその姿も可愛らしい。

染井吉野が咲く頃はまだ少し遠い。けれども早咲きの桜のおかげの春らしさ。

こころはほんわかあたたかい。こころにも花を咲かせてあげたいなと思う。










2009年02月24日(火) 夜の鼓動を聴きながら・・・

もう菜種梅雨の頃なのか。ぐずついた空模様が続くのだそうだ。
小春日和を恋しく思いながらも。春雷もまた待ちわびている頃。

いつだったか三月に大雪が降ったこともあった。そうして桜が。
一斉に咲き始めたことを思い出す。そんなふうに季節はめぐる。



今日もあいかわらずの川仕事。いよいよ最盛期を迎えて。
日に日に収穫量が増えてくる。そのぶん忙しくてきつい。
けれどもそんな疲れも程よくて。やはり好きだなと思う。
食欲も旺盛で甘いものにも手が出る。豆大福がいちばん。

午後の空いた時間に少しずつ自動車保険の仕事も出来る。
自分にとってはとても理想的な状態にやっとなれたのだ。
母とのメールのやりとりも穏やかで。ほっとするばかり。
今週はもう来なくても大丈夫と言ってくれとても助かる。

ふっとあの山道が恋しい。山里の風景が目に浮かぶけれど。



夕方ちかくなれば。あんずといつもの散歩に出掛ける。
雨が降らない限り彼女は「く〜ん」と呼んで待っている。
川からも空からも水が匂う日。こんな日の散歩も良いものだ。

お大師堂に和菓子を供えようと持って行ったのだけれど。
すでに泊まりのお遍路さんの靴が見え。諦めて引き返す。
わたしは毎日だって行けるのだもの。明日があるのだもの。

帰り道は土手を通らずに。民家の続く小路を歩いてみたくなる。
寒桜だろうか庭先に綺麗な桜を見つけたのだ。近くで見たくて。
花曇という言葉がとてもよく似合う。なんとも可憐な花だろう。
立ち止まってしばらくお花見。ほのかに匂う春が心に沁みいる。

それもつかの間。あんずがいやいやをし始めリードを引っ張る。
一瞬にして私は苛立つ。もうなんでよとついつい怒ってしまう。

そっか。帰りたいのか・・母さんのこういうとこが我侭なんだ。
あんずがいてくれるからお散歩が出来ることをもう忘れている。


そんなこんなで日が暮れる。夕陽の見えない夕暮れ時はふっと。
暗くなる。そうして静かに雨がただあたりを濡らすように降り始め。

いまはその雨だれの音を。夜の鼓動のように感じながらここに。

ひっそりと私も佇んでいるらしい。記すことがなんになろうと。

なにも伝えられないけれど。ここにいることを夜空に伝えたい。




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