| 2008年09月13日(土) |
我が家が空であるかのように。 |
晴れのちくもり。その晴れた空にうろこ雲を仰ぎ見る。
つかのまであっても。そうして空を見上げる瞬間が大切に思う。 不思議と『気』が真っ直ぐに流れてくれるような気がするのだった。
そんな気。いろんな気があって時には塞ぎ込む時もあるのだけれど。 じぶんのからだ。頭のてっぺんから足の先まで。流れるものが尊い。
今日も川仕事。しんどいけれど肉体労働が癖になるくらい好きだなと思う。 へとへとになりたくてならない。めちゃくちゃに痛みつけられるのが快感。 もっともっとって思っちゃう。わたしはもしや変態なのかもしれないなあ。
そんな労働も明日もうひとふんばりすれば。明後日はお休みになりそうだ。 そう聞くとそれはそれで嬉しかったりする。きっとどちらも好きなのだろう。
午後。例のごとくまたお昼寝。いちど横になると身体が言うことをきかない。 我ながら疲れやすくなったなあと思う。けれども怠け者を愉しむのも良し。
うとうとしていたら息子君の声がしたけれど。起き上がれずそのまま寝入る。 四時近くになりやっと起き出し。なんだか家中が静まり返っているのが不思議。 そっと茶の間をのぞいてみると。父親と一緒に息子君もソファで眠りこけていた。
日々の仕事に追われて。彼もずいぶんと疲れがたまっているのかもしれない。 それでも顔を見せに時々はこうして帰って来てくれる。我が子はありがたいものだ。
久しぶりに四人揃っての夕食。特にご馳走でもない質素な献立だったけれど。 息子君は今夜も喜んで食べてくれた。鯵の開きが美味しいと言ってくれて嬉しい。
そうしてお腹がいっぱいになると。また風のようになって帰って行ってしまう。 「今度は泊まれよ」と父親が声をかける。やはり息子とお酒を酌み交わしたいのだろう。
母は玄関まで見送ることもせずに。わざとみたいに忙しいふりをして「またね!」と言う。
風は吹き過ぎていくものだけれど。またかならず巡ってきてくれる。
吹きたいように吹いてくれたらそれでいい。我が家が空であるかのように。
| 2008年09月11日(木) |
風がしらせてくれたこと。 |
久しぶりに肉体労働をする。きもちいい。へとへとだけれど。 なんかこうどこもかもがすっきりといい。汗いっぱいかいて。
ふっと心地よい風を感じる。そうして見上げる空は秋の青だった。
白鷺がじっと水辺で佇んでいた。お魚が見つかったら動くのかな。 でもちっとも探しているふうには見えない。悠然として凛々しい。
一羽二羽。仲間みたいだけれど特に気にもとめない。それぞれが。 精一杯生きているのだろう。ここ好きだからここに居るそんな水辺。
にんげんもいっぱいいる。潮が引いた水辺のムツゴロウさんみたい。 やがて冬がやってくる。そのための準備に忙しい。せっせと頑張る。
いちねんって早いなあってつくづく思う。そのたびに巡ってくること。 そうして自然に恵まれること。今年もどうか順調にと誰しも願っている。
そんな労働の最中にいて。どこからともなくキンモクセイの香りがする。
手をとめてそのありかを探すけれど。周りには竹薮と葦が繁るばかりだった。
けれどもたしかなもの。風がしらせてくれたのかなあって嬉しかった。
くんくんくんと秋になる。わたしもいかなくてはならない。前へまえへ。
| 2008年09月10日(水) |
くるしくないようにしながら。 |
まあるくなっているものが。さらさらと流れていく。
けれども真っ直ぐではなくて。ときどきぶつかって。
まあるいのがちょっとへこむ。きにするもんかって。
またさらさら流れていく。息をすってすってふうっと。
くるしくないようにしながら。ゆっくりとまあるくなる。
ここはどこだろう?とふっと考える。
ここでいいのだろうか?と不安がる。
この川にはなんていろんなものが流れているのだろう。
とても信じたくないもの。つい目をつぶりたくなるもの。
それはよほど重いのか。どんぶらこどんぶらこと流れている。
わたしは海へたどり着きたいのだけれど。いけるかどうかは。
憧れみたいに遠くて。命みたいに儚くて。恋のようにせつない。
まあるくなっているものが。さらさらと流れていく。
その水の匂いをなんども確かめる。その温度さえも。
おそらくわたしは失うのがこわくてならないのだろう。
日々はよせてかえす波のようなものなのかもしれない。
今日は穏やかな波。なんとなくぽっかりと浮かんでいる自分を感じた。
上手く言葉には出来ないけれど。それが身構えないということかもしれない。
おそらく。ああしようこんなふうでいようと決めた時に身構えてしまうのだろう。
ふしぎだなあ。こころから微笑もうって昨夜いっぱい思ったばかりなのに。
ついつい忘れていてもちゃんと穏やかさのなかにいる。にっこりとしている。
むつかしいなあこころって。もっともっと向かい合って心の事を知りたいと思う。
桜紅葉(さくらもみじ)というらしい。今日は何度もそんな桜木に出会った。 昨日まで気づかなかったこと。そういえば去年だって気づかずにいたこと。
だからなのかよけいに新鮮に感じる。そうして葉桜が散っていくのだけれど。 なぜか新しい姿に思えてならない。ひとつひとつの葉がそれぞれの個性に染まる。
枯れたなどと誰にいえよう。それは風を待つ潔さの誇りのように美しいものだった。
仕事を終える。きもちよく終えて職場を出る。
きのう見つけたコスモスは。五つどころか十くらい咲いていた。
おばあちゃん今日は見えないなあ。けれども微笑みながら帰ることができた。
午後から曇り空だったせいか。夕暮れがとても早く感じた。 薄暗くなった庭で花に水をやる。そして少しだけ飼い犬と戯れる。
3日ぶりの仕事だった。案の定ゆううつでならないのを。 さあ行こう!と声を出して出掛ける。笑顔一番で行こう。
そうして好きでならない山道で。あたりの風景をたのしむ。 お遍路さんに会えたらいいなって思ったり。嬉しいことが。 この道にはいつも溢れている。緑があたたかい風は優しい。
けれども。
仕事に行くと必ずひとつくらいの嫌なことがある。 今日も笑顔でぼちぼちやろうって決めているのに。 がっくんと落ち込んでしまう自分が情けなくなる。
やはり常時身構えているのかな。 攻撃的なものを予感しているのかもしれない。
矢でも鉄砲でも持って来い!って粋がっているけど。 命中したら痛いんだ。かすり傷だって痛いものは痛い。
うむ・・自分は豆腐か。もう少し強くなって蒟蒻になりたいものだ。
ぷりぷりんとしてよくしなるこんにゃくになろうと決心したのであった。
でも今日はまだ豆腐。どうにも気分が優れず逃げ帰る木綿豆腐のよう。 明日は厚揚げぐらいにはなれそうな気がする。勇気を出して油に飛び込め。
職場の通路から県道に出る直前。ずいぶんと背高になったコスモスの陰に。 近所に住むお婆ちゃんが佇んでいた。腰を屈めて今日も草引きをしていたのか。
そうして私のクルマを見つけてくれたらしかった。腰を伸ばしてよっこらしょ。 にこにこ顔で微笑んでいる。なんて素敵な笑顔なのだろう。今日いちばんの笑顔。
嬉しくなって手を振ると。お婆ちゃんも嬉しそうにそれに応えてくれたのだった。
ようく見ると。そんなお婆ちゃんのすぐそばに。咲いたばかりのコスモスがふたつ。 明日はみっつ。ううん五つかもしれない。そう思うと明日が楽しみでならない。
木綿豆腐は思う。こころから微笑むこと。そうすればきっとみんなが微笑んでくれる。
厚揚げのままだっていい。今日のお婆ちゃんみたいに素敵に微笑むひとになろう。
| 2008年09月07日(日) |
海と語りあいたい日。 |
暦の上では『白露』大気が冷えて来て露ができ始める頃だということ。
けれども真夏のような一日だった。ただ風だけが急いでいるのかもしれない。
早朝。飼い犬の甘え声で目が覚める。くぃ〜んくぃ〜んと呼んでいる声。 どうやらおしっこを我慢しているらしく。仕方なく起きて朝の散歩に行く。
夜明け間近の空のなんと清々しいことだろう。早起きのトンビが飛んでいて。 立ち止まり空を仰いでいると。飼い犬も一緒になってそんな空を仰ぎ見る。
川風を浴びながらてくてく歩く。薄っすらと空が紅くなりもうすぐ夜明けだった。
起こしてくれてありがとうって思う。なんだか久しぶりに新鮮な朝をいただく。
独りで朝食。テレビで釣り番組をやっていて「おお!釣れたね〜」と独り言。 その後も無意識のうちにあれこれしゃべっていて。自分で可笑しくなって笑った。
やっと起きてきたサチコに絡みつくように話し掛け。ついには鬱陶しがられて撃沈。 「いってらっしゃい」と送り出したら。なんだかそこらじゅうが空っぽになった。
午前中に買物を済ませ。なんとなく波音が聴きたくなり近くの海へ行ってみる。 こんなに近いのにずいぶんと足が遠のいていた。いつだって待っていてくれる。 そんな場所が身近にあることが幸せだと思う。きらきらと眩しい海よありがとう。
海にあうといろんなことを思い出す。懐かしいことせつないこと胸が熱くなる。 あの日たしかにいたひとがもういない。いくど夏が来てそうして去っていったのか。
もどれないということ。それが感傷である前に事実だということをもっと感じよう。
波が押し寄せてきては遠のく。そうしてそれをなんどでもくりかえしてやまない。
わたしは溺れるわけにはいかない。泳ぐことだって苦手なのだから浮かぶしかない。
いつか砂浜に打ち上げられるだろう。砂に埋もれて眠るのもいい。そんな一生もいいな。
| 2008年09月06日(土) |
好きなようにしていていいのかな。 |
午前4時半に目覚ましをかけていたのだけれど。 必要なかったみたいに4時前から目が覚めてしまう。
なんだか修学旅行の朝みたいな気分だった。 彼が一泊二日で熊本に行く。私ではなくて彼の旅。
けれどもわたしも旅みたい。なんていうか不思議な開放感が満ちてきて。 家事なんかどうでもよくて。早朝から自室にこもりのほほんとしていた。
慌てなくてもいい。急がなくていい。好きなようにしていていいのかな。
明け方からの雨が。つい気まぐれで降ってしまったんだというように止む。 お隣の瓦屋根がきらきらと眩しくて。朝日がおはようとその声を届けてくれる。
お洗濯しようかな。掃除機もかけようかな。やはりそうして動かずにはいられない。
サチコが仕事に出掛ける。昨日の病院の結果はとりあえず様子見ということになった。 原因がわからないということは。病気なんかじゃないってことなのかもしれない。
私が心配をするとサチコが不安がる。だからもっともっとお気楽でありたい。
お昼前。階下には誰もいないはずなのに人の気配がした。ああ、お兄ちゃんだ。 ふたり差し向かって早目にお昼ご飯を食べる。昨夜の残り物で済まないけれど。 彼はほんとうに美味しそうに食べてくれる。「おかわり」その声が母は嬉しい。
そうしてお腹がいっぱいになったら。ろくに話しもせずに帰って行った。 とてもあっけない。サチコが太陽なら。お兄ちゃんは風のような我が子だった。
午後お昼寝。ぐっすりとはいかなくて何かを意識するようにうとうとするばかり。 なんだかいろんなことを考えているみたいな自分。ああもういいよそんなことはと思う。
午後3時。飼い犬と一緒に散歩に出掛ける。そうして野菊の花を見つけた。 猫じゃらしも。ススキの穂は若々しくそこにあり。風はすいっと心地よい。
ふれあってみなければわからないことがそこで待っていてくれる。 ためらわずにいたい。もっとうごきだしてみたい。うごけ。うごけ。
呪文のようにつぶやきながら。今夜も酒に溺れるのであろうか・・。
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