| 2008年05月31日(土) |
それぞれの雨に それぞれの想い |
梅雨の頃が嫌いではなかった。ほんの少しマイナスへ向かうけれど。 そこにはいつもプラスの可能性がある。風向きが変わるのをじっと。
待っているようなひと時が好きだ。雨のにおいとお陽さまのにおい。 どちらも天秤にかけられやしない。かけたくはないのだと私は思う。
今朝起きるなり。髪の毛が寝癖でぴんぴんしていて。くせ毛なのが。 よけいにバクハツしたようになっていて苛立つ。さっぱりとしよう。 そう決めて美容院へ行く。長さは殆ど変わりなく髪を梳いてもらう。
いい感じだなと嬉しい。なんだかスキップしたくなるようなきもち。
むかし髪が長くて。たらすとウエストのあたりまで伸びていたけれど。 あることをきっかけにばっさりと切った。そういうのが二回くらいで。
そのあることがまた新しくなると伸ばし。おわると切りたくなるのだ。 そうして私はすっきりとしましたからと。相手に伝えようとしていた。
恋は。もう今となっては禁句なのかもしれないけれど。もうしないと。 決めることは出来ない。決めていてもどうにもならない時があるから。 臨機応変というのは変だけど。ひそやかに静かに想い煩いたいものだ。
そう。ほんとうにそれはひそやかでなくてはいけなかったのだ・・・。
そうしてたくさんの雨が わたしたちを流していった
あなたは東に わたしは西に 二度と混ざり合うことのない
みずのように それは仕組まれ それは区切られてしまった
群青色のみず ほんとうは透明なそれに気づこうともせずに
冷たさにおびえ ぬくもりを優しさを求め続けようとしていた
ひとつきりの空が はてしなくすべてを覆い尽くしたとしても
わたしたちは それぞれの雨に打たれ続けていなければならない
濡れぞうきんのきもち。ぎゅうっとしぼってみたいけど。
ぽたぽたしているのが。なんだかとてもここちよくって。
胸はっていばってみる。えっへん滴だよえっへん粒だよ。
そうして床に寝ころび。ふっとせつなく夢をみたりする。
このままカタチになる。このまま永遠に自分らしくなる。
かっこつけたりしない。きれいごとばかりじゃなくって。
どろどろになったって。もっともっと泣いたっていいさ。
お陽さまに恋をしたり。叶わなくて打ちのめされたって。
いい。だって濡れぞうきんだもん。こんな滴こんな粒を。
ぽたぽた流していたい。汚れなんて気にしない。息する。
生きる。そうして誇らしくありたい。濡れぞうきんのきもち。
アナタモイカガ。ヌレゾウキンヲスキニナッテミマショウ。
| 2008年05月29日(木) |
きっと帰ってきてくれるよね。 |
梅雨入りらしく。昨夜はどしゃ降りの雨。そして今日もうす曇の空。
夕陽を感じられない窓辺から。ながく続く丘のような道を見ている。 風の声も聴こえず。ただただ静止するばかりの丘を人が行き交って。
なにか語り合いながら歩く夫婦らしいふたり。白い犬と近所の青年。 そうして動くものに声をかけられることもなく。たたずむ姫女苑の花。
その傍らにはすっかりふさふさになったチガヤの花。揺れもせずにいて。 灰色の空を見つめるばかり。川は確かに流れているのだろうかとふと思う。
そんな夕暮れ。とぼとぼと歩くのだとすれば。きっと今なのかもしれない。

仕事を。まあこんなもんかなと遣り過ごしては。ほっと帰宅したのだけれど。 帰るなりショックなことが待っていた。生まれたばかりの子ツバメたちが。 どうやらカラスに襲われてしまったらしい。巣から覗かせていたくちばしも。 あとかたもなく。もちろん声さえも聴こえず。親ツバメの姿も見えなかった。
今まで何年も。一度たりともそんなことがなかっただけに。信じられず。 かと言って巣の中を覗くのも怖くて。もしかしたら眠っているのかもと。 親鳥が餌を持ち帰るかもしれないとずっと待っていた。でも帰らなくて。
かわりに庭を黒い鳥が横切っていくのを見た。ああやはりカラスの仕業。 仕方ないな・・と彼は言うけど。ほんとうに可哀相なことをしてしまった。 守ってあげる方法もあったろうに。安心しきっていて油断をしていたのだ。
でも巣は壊れていない。だからきっとまた親ツバメが帰って来る気がする。 そうして二番子の卵を抱き始めたら。今度こそしっかりと守ってあげよう。 ネットで検索していたら。ツバメをカラスから守る方法がちゃんとあった。
そうしようねと彼と決める。ショックだったけど悲しんではいられない。 自然界には酷い掟がいっぱいあるけど。人間だから出来る事だってあるのだ。
帰って来てくれるよね。もうこの家は駄目だって決めたりしないよね。
家主のお父さんもお母さんも。サチコも。ワンコもずっと待っているよ。
| 2008年05月26日(月) |
好きなのにこんなに好きなのに |
もうすっかりと照りつけるような陽射し。風にあいたくて。 かなうと。それが思いがけないくらい嬉しくなってしまう。
やまももの木の下。そこにはどうして気づいてくれなかったのかと。 待ちくたびれたように咲く雪ノ下。好きなのにこんなに好きなのに。
なんだか長い旅から帰り着いたようなきもち。よほど遠かったのか。 懐かしさに熱くなる。まるでふるさとのようにその場所がいとしい。

月曜日だった。やはりどうしてもすこしの憂鬱。笑顔がいちばん。 そう決めたのに思うようにいかない。思うだけではいけないのだ。 きっと。どこかに何かが絡まっている。その何かを見つけなくては。 もしや焦っているのかな。もっと気楽にのほほんとすればいいのに。
うん。そうする。今日からわたしは『のほほん星人』になろう!よっし。
気を取り直して職場に着けば。驚いたことにそこにはもっと偉大そうな 『のほほん大魔王』がいた。「あら今日も休みかと思ったわ」とか言う。
とりあえず笑って応戦。のほほん星人の最強の武器は笑顔なのであるぞ。 参ったか大魔王。いまにその口のアゴをボコっと外してやろうではないか。
しかしなんとふんぞり返る大魔王。事務机の上に通販のカタログを広げ。 これ買おうかな。これも良いよねを始める。「シャラップ!」と心で叫ぶ。
逃げるように銀行へ行く。残高が足らない。今日の支払いどうするんだよ。
がっくり肩を落として帰れば。大魔王は『芋けんぴ』をぽりぽり食べてる。 その音が凶器のように胸に刺さる。まったくもう私だって怒りの鉄拳だよ。
だけど笑わなきゃ。今こそ笑ってみなくちゃと思う。ああお腹空いたなと。 私も『芋けんぴ』を食べる。懐かしい味だ。こんなに美味しかったんだな。
「成るようになる」とうとう大魔王最強の武器があらわれた瞬間であった。
のほほん星人は。また逃げるように自分の星へ一時帰星をしたのだけれど。
宇宙船の点検を怠らず。また朝になればびゅびゅんと大魔王に会いに行きます!
| 2008年05月24日(土) |
雨の日も風の日も。ちいちいちい。 |
ちいちいちい赤ちゃんツバメがないている。
まだ生まれたばかり。その瞳さえ閉じたまま。
せいいっぱい大きく口をひろげて。ちいちい。
雨のことも知らなくて風のことも知らなくて。
ちいちいちい。その声が希望のようにひびく。

こんな雨の日には寝てしまおうと。また寝てしまった人がいる。 ぼんやりがなんだか幕のように下りてきて。包み込まれてしまったら。 まるでさからえない器のなかの液体のようになる。とろりんと動けず。
そんながんじがらめがいい。そんなときの心はもうどこにも行かない。
目覚めて大相撲を観る。琴欧州が優勝を決めた。客席にはお父さんがいて。 立ち上がるとそれは嬉しそうに安堵の笑顔。涙ぐんでいるようでもらい泣き。
よかったよかったと彼と私。なんだかふたり親の気持になり喜んでしまう。 どんなにか苦労に耐えてきたことだろう。くじけづに努力を重ねたことだろう。
降り止まぬ雨の夕暮れ。ふと青空を垣間見たような清々しい時間だった。
めも。昨日の朝は。しっかりと『四元奈生美ちゃん』に会うことが出来た。 小柄なからだにパワーがいっぱい。ほんとに明るくて元気な姿に感動だった。
月曜日からまた歩き始める。今度は最南端の青い海が待っているんだなあ。
| 2008年05月22日(木) |
眠るおんなの心意気かな。 |
グレーの空に白いお魚が静止していて。その尾びれが少し紅く。
今日も夕暮れ。そうしてゆっくりと何かにとろけるようにして。
あたりが薄く暗くなる。動いているのは群れをなす七つの鳥たち。
どこに帰るのだろう。どこで眠るのだろうと目で追う内に見失う。
窓から見えるそれぞれのことが。愛しくもあり。すこしせつない。

昨日から。どうしてかものすごく眠い。お昼休みに寝て。 晩御飯食べてからも少し横になっていたらもう寝ていた。 おかげで大好きなはずのバドにも行きそびれてしまった。
今日は飼い犬を動物病院へ連れていかなくてはいけなくて。 仕事を休ませてもらった。とても心苦しい気持と開放感が。 いったい本音はどっちなのだと問い詰めたくなるほど複雑。
でも。ワンコをちゃんとしてあげないと。フィラリアの検査。 狂犬病の注射も打ってもらう。案の定暴れまわって大変だった。 クルマに乗ったら病院だとすでに認識していて。道中も一苦労。 でも。帰りはケロっとした顔で澄ましてる。げんきんなワンコ。
家のすぐ近くまで帰り着くと。大橋のたもとにテレビ局の車があった。 スタッフの人達が何人か準備をしていて。今にも有名人が現れそうな。 そういうのすごいわくわくするタチだから。気になってしょうがない。
どうやらNHKのBSでやっている『街道てくてく旅』の撮影らしい。 今朝、隣町を発った『四元奈生美』(卓球選手)が歩いて来るそうだ。
でもまだですよって言うので。お昼を食べてからまた見に行くことに。 わくわくがとまらず大急ぎで食べる。ああでもなんかちょっと眠いな。 10分だけ横になろうって思った。そしたら二時間も眠りこけていた。
寝ぼけ眼で自転車とばす。けどやはり遅かりし。もうあとかたもない。 諦めて。また家でゴロゴロしていたら。昨夜から家出していたサチコが。 帰って来て。「ほんのいま見たよ!河川敷にいるよ!」って教えてくれる。
それーっとまた大急ぎで堤防の階段を駆けあがった。けど見つからない。 一緒に走ってくれたサチコも。キツネにつままれたような顔する不思議。
でも大丈夫。明日の朝8時から。川向で生中継があるのだそうだ。 私も明日は大橋を渡って仕事に行く。ちゃんと見てから行こうと思う。
そうして職場に着くなり「見たよ〜見たよ〜」っと大騒ぎしてあげよう。
| 2008年05月20日(火) |
こんな風にあいたかったんだ。 |
山里に。ほととぎすの声がしきり。薫る風とその声に。
なんだか励まされているように。身も心もフレッシュ。
そうしてちょっとおどけてみたり。だってホトトギスの声って。
どうしてあんなに愉快なのだろう。テッペンカケタカ。
ついつい一緒に鳴いてみたくなるのだ。エンジンカケタカ?
整備士の同僚がボンネット覗きながら。くすくす笑い出す。
カカラナイドコワルイ?ほらほらカケタカと工場をスキップ。
そんな感じで今日は一日中笑いが絶えなかった。 事務仕事していても。愉快なことがけっこうあった。 振替伝票の整理をしていたら。『アトム』を見つける。
どうやらアトムに手数料を支払ったらしい。105円。 最近のアトムは。もうまったく流行ってはいないから。 格安でサービスというか。人間を救ってくれるらしい。
実は銀行のATMの事だとすぐにわかったのだけれど。 アトムにしておく。そのほうが夢があって楽しいなあ。 よかった。私が少しぐらい休んでもアトムがいてくれる。
そうしてそれは3月の伝票だったけど。いきなり5月。 それも27日の日付のやつを見つける。これは未来だ。 アトムのおかげかもしれない。希望と夢をありがとう。
ひとり可笑しくなって。くすくす笑ってばかりだった。
けれど。アトムはともかくとして。よほど忙しかったのだろう。 70歳になっても老眼鏡もかけず。事務はベテランの彼女だった。 強がっていても。毎日どんなにかしんどかった事だろうって思う。
午後2時。彼女のお友達から電話。一緒にお茶するのが二人の楽しみ。 「ごめんね。すぐ帰る。ちょっと行って来る」って言ったけど。
3時までいいよって言うと。嬉しそうにクルマに飛び乗って行った。
なんだか心がすっきりといい気持ち。こんな風にあいたかったんだ。
穏やかな午後。またホトトギスが鳴き始める。
ワタシハカケタヨ。チャントカケタヨって。にこにこ顔で鳴いてみた。
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