ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2007年05月03日(木) 大河のほとりで

いまあふれているのは川辺の野ばら。
それは雑木さえも身一つにしてしまうほど咲誇っていたりする。

手折られる事を凛として拒むその姿は。野あざみのそれとよく似ていて。
やはりどうしても憬れずにはいられない。そうなりたいとふと思うばかり。

きのう。ある方に『まわたのようなひと』だと言われたことで。
それはとても思いがけず嬉しいことであったけれど。心が少し。
きりきりと痛んだ。その時わたしの心の棘を見つけたのかもしれない。

身に余ることだと受止めつつも。素直に喜べないのが。わたしの棘だとも思う。

わたしはたぶんその方に『まわた』を頂いたのだろう。
ふわふわとやわらかく純に白いそれを大切にしなければならない。

そうしてこの身をひとつ残らず千切って。ひとに与え続けたいとつよく思う。






空は清々しく爽やかに晴れ。今日もまるで初夏のようだった。

もう少しあと数日で。今年の川仕事を終えられそうになった。
ぷしゅっと今にも気が抜けてしまいそうなのを一所懸命になって。
まいにち息を吹き込んでいるような日々にある。疲れてはいない。

むしろ満たされているのだけれど。どこかがすこし壊れてもいる。
その箇所を見つけようとすればするほど。心が苛立ってしまうから。

見て見ぬふりをしていようと思う。忘れてあげなければと思う。


やがてまたゆるやかに時が流れていく。

大河のほとりに根をおろし。夏の夕陽にあえる日も近い。



2007年04月28日(土) ちいちゃないのち

早朝は霧がたちこめていたけれど。すっかりと晴れて初夏の陽気になった。


今年も無事にツバメのひなが生まれ。今朝はそのちいちゃな姿を見る事が出来た。
ほのぼのと嬉しく思う。命がすくすくと育つ様子はまるで我が子のようでもある。


だけど悲しいこともある。いままでなんどそれを目の当たりにしたことだろう。
ひなが巣から落ちる。それは事故だとずっと思っているのだけれど。彼は言う。
親が間引くのだと。いちばん弱い子を突き落とすのだと言う。そうじゃないと。
いくら反論しても聞き入れてはくれない。それならおまえが育ててやれと言う。

昼間そのか弱い一羽を拾いあげて巣に戻してやった。
しかし日暮れてまた、そのひならしいのが落ちていた。
もう母ツバメは夜の支度で巣のひなたちをすっぽりと包みこんでいる頃。

父親らしきツバメはすぐそばの電線で羽根を休めている。
誰も鳴くことさえしない。平然とほんとうに何事もないかのように夜が来る。

可哀想だけどしょうがないじゃないかと彼は呟き、何とかしてあげてと私は嘆く。

ひなは救い上げられたけれど巣には戻されず、巣の近くの窓枠に置かれた。
事故ならば親が見捨てる訳はないと彼は言い。朝になればすべて解ると言う。


毎年のことだ。いくら巣に戻してあげても駄目だったことはもう知っている。
だけどいつだって願う。万にひとつでもそうしてあげてよかったと思えるように。
生まれた命たちがみな揃って無事に巣立つ事が出来ればどんなにいいことだろう。


後ろ髪を引かれる思いで玄関のドアをしめた。

理不尽だとおもうことは容易い。残酷だとおもうことも容易い。


涙が。なんだか悔しくてならない涙がほろほろとあふれた。







2007年04月26日(木) のどかな風のなか。ひとり。

とても満たされているのだけれど。たとえば春は爛漫で陽は燦々と降り注ぎ。
穏やかで優しすぎるほどの日常が。夢のように積み重なっているのだけれど。

求め過ぎるこころに今にも負けてしまいそう。それがとても重くてならない。




今日も早朝から川仕事。もう少しあと少しなのにまだお終いにならなくて。
天高くひばりの声など聴きながら。ああ鳥になってしまいたいとふと思う。

私の風邪が移ってしまったのか、彼もとてもしんどそう。
それなのにもうひとふん張りだぞといつも励ましてくれる。
支え合っているのならなおさら私が支えなければと強く思う。



午後。山里の職場へと急ぐ。もう限界だとSOSの電話が頻繁になった。
求められるのにはとても弱い。なんとかしなくてはと奮い立ってしまう。
自分の仕事だけやればいいと思い込んでいたけれど。現実は厳しかった。
月末にはとうとうひとり辞めるそうだ。後はみんなで助け合うしかない。



帰り道。牧場のそばの道を。ふっとスピードを緩めながら通った。
いちめんの枯草だった牧場にも。いつのまにか若草が萌えていて。
黄色のちいちゃな花があちこちに群れるように咲いているのを見た。

そして。道路に落っこちてしまいそうなくらい小高い崖っぷちの所に。
群れもせずにいる一頭の牛がいた。気のせいかにんまりと微笑んでいる。

なんて優しい目をしているのだろう。のどかな風に吹かれながらひとり。
なにを想って。なにを感じて。なにを信じて生きているのだろうと思う。


わたしだって牛ならば。ただもくもくと草を食み。時には空を見上げては。

明日のことなどなにひとつあんじることなく。ただ今日いちにちの平穏を。

しっかりかみしめていることだろう。





2007年04月25日(水) ひとが恋しくてならず

そうして彼女はその後。穏やかに幸福な晩年をおくりました。

などと。ふっと『晩年』というその言葉に絡み付いてしまいそうな私は蔦。
いやいやまだそんなとひとはみな微笑んでくれて。その蔦を手で弄っては。

ぷつんとおもいっきり切り揃えてくれたりする。それが蔦の幸福なのである。
しぶとく根をはっているため。思いのほか強く。また生きようと励みだすのだ。



ひとに会ってひとに逢って。それでもまだひとが恋しくてならず。
夜になるとほろほろと涙が。あふれてしまうときがたまにはある。

どうかしていると思うけれど。どうかしなくてもそれが本性というもの。
そう受止めてあげられたら。どんなにかこころがらくになることだろう。


ともすればおもくなる。重いほうへ重いほうへと想いがからまっていく。

やはりこれは切らねばなるまい。蔦は自分に絡みつきその葉でじぶんを切る。


そうしてまたしぶとく生きることを選ぶ。



2007年04月23日(月) はじめての再会

白詰草の咲く野のかたすみでかのひとにあう。

初めてあうというのになぜか懐かしく思った。

再会だとするといつどこで彼に出会っていたのだろう。




10時間も費やして遠い町から来てくれた。
我が町のことがすごく好きで14年間も通い続けているそうだ。
そのことを知ったのは去年の初秋の事。ミクシィで彼を見つけた。

すっかり意気投合してしまったのは言うまでもなく。すべてこれは。
我が町のおかげ。四万十川のおかげだとありがたく思うばかりだった。

『空を星を海を愛でて
 道端の名もなき花から自然がえがく色んな事
 受け止め感じる心を持ち続けて下さいね。』と言ってくれた。

自分はいつも自信がなくて。どうせどうせ私なんかと。
悲観もすれば観念もしつつ。これまでずっと書くことに執着していた。
きっと誰かに伝えたいけれど果たして伝わるのだろうかと不安ばかり。

信念はゆらゆらと揺れるばかりの毎日だったと思う。
いったい何様のつもりなのだと叱咤する時もあった。


けれど。揺れながらなんど思い直したことだろう。
これがちいさな種なら。いつかきっと芽が出る時が来る。
その芽にふっと立ち止まってくれるひとがいてくれるかもしれない。

水をあたえてくれるひと。光をあたえてくれるひと。
そのひとたちに生涯かけての恩返しが出来ればどんなにかいいだろう。

だから。わたしが水になろうと思う。わたしが光になろうと思う。



懐かしいひとは満面の笑顔でいてくれて。ほんとうに嬉しかった。

わたしは白詰草を踏まないように野をかけあがり。小高い所から。

「じゃあね」って手をバイバイって振った。



2007年04月21日(土) 好きだと言おう

緑が日に日にまぶしくなって。艶々とこころにも芽吹く緑を感じるこの頃。
もうじゅうぶんだと思いつつ。ふと彩りをさがしてしまう性のような心根。

たとえば野あざみにひどく惹かれるのはなぜだろう。
どうして彼女はこんなにも『存在』しているのだろう。
手折られもせずその棘さえも凛々しく憧憬を呼び起こす。

好きだと言おう。胸をはって言おう。あなたが好きです。






ここ数日は風邪。めったにないことでいささか参っている。
とても無気力になってしまって。なにもかもどうでもよく思える。

なんだか無我夢中だったのかもしれないと思ったりもして。
一気に肩の力が抜けてしまったけれど。こんな脱力がむしろ。
欲しかったのかもしれない。たまにはいいのだ。たまにだから。

それでも気掛かりな事がけっこう多く。気に掛けないのがかなり難しい。
放っておけばいいものを。自ら寄せ集めてしまいたがるからいけないのだ。

うん。わかってる。わかってるんだからってなんども自分に言い聞かす。

たまには風邪もいいものだ。

ときには風邪に吹かれてみようではないか。



2007年04月17日(火) 風にのって

西からの風が強く少し肌寒さを感じた今日。

もう桜もほぼ散ってしまったようだ。
けれどもさびしさを感じる事もなく。
新緑の季節へとこころが向かい始めている。



嬉しいことが。またもや思いがけなくあって。
ほんとうにずっと夢を見続けているように思う。
なんだかふかふかの綿の中に包まっているようだ。

このままどこか遠くへ。蒲公英の綿毛みたいに旅に出るのかもしれない。
ほんとうにこれでいいのだろうか。もしやこれは間違いなのではないか。

こわい。こわくてたまらない。けれど嬉しい。この温かさを失いたくない。

戒めるならきっと今だ。有頂天になるなよ。当たり前だと思うなよわたし。




このふかふかのままで旅に出られるのなら。

どうかさびしくてたまらないひとのもとに行かせてください。


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