| 2007年02月25日(日) |
おしゃべり雀よお疲れさん |
いちにち中の曇り空。あたりいちめん灰色に見えてしまったのだけれど。 寒桜がひとつふたつ。薄桃色の花を咲かせているのを見つけた。
ほっとする。こころにだってそんなふうに咲いている花があるのではと。 いまはまだ。固い蕾の手ざわりを確かめてみては。そっと撫でてみたりする。
散るのは咲いてからだ。ばくぜんとした想いで。私だって心に誓うことが出来る。
早朝から川仕事を頑張って。午後は久しぶりにのんびりと過ごす。 むしょうに髪が鬱陶しいので。またちんちくりんのショートにしてみた。 美容院でぺちゃくちゃとよくしゃべった。なんか自分じゃないひとが。 心にもないことをあれこれくだらなく話しているのを。醒めた心で見ていた。 相槌を打って欲しかったのかな。なんか媚びてるなってちょっと嫌いな自分。
でも。鏡に映った自分は生まれ変ったように可愛らしくて。ちょっと好きだった。
それから帰り道にチエさんに会いに行った。 悪阻がひどくて臥せっているというので心配でならなかったから。 何か少しでも役に立ちたい思いで、アパートのチャイムを鳴らしたのだけれど。
チエさんのお母さんが来てくれていた。夕食の材料もちゃんと買ってあって。 とてもありがたいのだけれど。なんかすごくさびしくなった・・・。 でも気を取り直して。あれこれ妊娠出産の思い出話などしゃべりまくって帰る。
いっぱいしゃべったのでなんかちょっと疲れた・・。
でも私。今はあれもこれもぜったいに無理だから。 出来ないことをしようとしても上手く出来ないのだから。 しなくちゃじゃなくて。もっとひとに甘えてもいいのかなって思う。
そう思ったら肩の荷がすごく軽くなった。
頭もすごく軽い。手櫛で前髪をしゃしゃっと下ろしては。 クルマのルームミラーに向かって。にこっと微笑んでみた午後であった。
| 2007年02月23日(金) |
みんな生き活きと息をする日 |
雨あがりのしっとりさに。まんべんなく降り注ぐ陽射し。 みんなきらきらと活き生きと息をしている。瓦屋根さんも。 電信柱さんも。白つめ草の緑さんも。藁みたいな枯草さんも。
濡れるだけ濡れたら。やはりみんな太陽が愛しいのにちがいない。 その時その時にありのままを受止めていられるから。それが『恵み』となる。
白鷺が一羽。まるで鶏さんみたいにしてどこからか歩いて来た。 川仕事を終えて作業場で仕上げの手作業をしている時のことで。 すぐ近くまで寄って来ては。その目はとても人懐っこく見えた。
不思議なこともあるものだ。思わずとっとっとっと声をかけてしまう。 逃げないのだ。一瞬にして飛びたってしまうかと思えばきょとんとした顔で。 ほんとうに鶏のような素振りをして。ひょこひょことそこらじゅうを歩くのだ。
あっ・・羽根がない。ずっと観察していた彼がそのことにやがて気がつく。 怪我をしたのだろうか。片方の羽根が千切れてしまって飛ぶ事が出来ないようだ。
大丈夫かな。保護してあげたほうがいいのではないかな。助けてあげないと。 そんな心配もつかの間。白鷺は「ぜんぜん平気」と言ってるようにお尻を振って。 お隣りの物産店の駐車場のほうへと歩いて行ってしまったのだった。
どうやらそこのお店でお世話になっているらしい。餌もちゃんと貰っているらしい。 だからなんだ。あんなに人懐っこくなって。今日は絶好のお散歩日和だったのかも。
羽根が元通りになるには。ずいぶんと日数がかかるのかもしれない・・・。 でも生きていればきっと。空を飛べる日がまたやってくるのにちがいない。
明日も会えるといいな。なんかむしょうに会いたいなあって思った。
| 2007年02月22日(木) |
会いたかった。すごい会いたかった。 |
くもりのち雨。春雷やなっと彼が言う。
ぴかっと光るとすぐに「いち、にぃ」と数えながら耳を塞いでしまうのは。 子供の時から変らない慣わしのようなものだった。
雨の足音が繁く響いている。なにもかもに染み込んでいるのがわかる。 きっとこれは恵みの雨だろう。玉葱さんもえんどう豆さんも喜んでいるかな。
ひとも時々は渇くもの。だからといって雨に濡れたら風邪をひいてしまうから。 ついつい欲しがってしまうのは。ほろりと涙がこぼれそうな優しさやあたたかさ。
こころが熱くなるとなにかがとめどなく込みあげてきては。ひとは泣く事が出来る。 決して悲しいのではない涙に恵まれた時にこそ。それが命の水のように湧き出す。
ゆうがた買物に行った時。長い髪をふさふさとなびかせながら彼女が目の前に。 とつぜん駆け寄って来てくれた。何年ぶりだろう懐かしさはこの上ないけれど。 それよりもどんなにか気遣っていたことか。元気でいるだろうか大丈夫だろうか。
思わず手を取り合って。ふたり再会に目を潤ませてしまったことだった。 「会いたかった、すごい会いたかった」って。それは私もそう言ってしまうほど。 ぎゅっとぎゅっと抱きしめたいくらい。その元気な姿がどんなにか嬉しかったことか。
神は重い試練を。どうして彼女にばかり与えてしまうのか・・。 悲運なことがあまりにも続いていて。風の便りにそれを聞くばかりの私だったけれど。 どんなに心を痛めても。なにひとつしてあげられない。それが私の悲しみでもあった。
友達と呼ぶにはかけ離れた歳の差にあって。それがいつしか母のような心になった。 便りのないのは元気な証拠。あの子は強いからきっときっと大丈夫にちがいない。
信じていて。ほんとうによかったと思う。
| 2007年02月20日(火) |
苦しゅうはない。そばへよれ。 |
きのうは大潮。今日は中潮だったけれど。春めいた頃の引き潮はぐんぐんと。 その潮というものが瀬になって流れていくのが。見てわかるほどの勢いで引く。
そうして海へと引き込まれては波にもなれるものだろうか。 やがて時が来れば。またぐんぐんと川を遡ってくる水たち。
今日ものどかだった。陽射しはじゅんぶんに春で風などはそよと吹くばかり。 だからとくに苦しゅうはないそばへよれと。戯言のひとつで微笑むことも出来た。
些細なことで心が重いのは。それに対して感謝しようとしないかららしい。 でもすごく嫌だと思うことに。どうして素直に感謝など出来ようものか。 だからそれはちっとも些細な事ではない。自分にとっては重苦しいのだから。
だからなんだ。ようは気の持ちようなのに違いない。もしかしたら簡単な事で。 それを些細なことだと思えばそれで済むのだろう。うんわかった些細なことだ。
気付かしてくれたこと。自分にそうして向かって来てくれたことに。感謝する。 ありがたいことだとこころからそう思えるようになりたい。今すぐそうしよう。
おっし。これでいっけんらくちゃくなり。
今夜も芋焼酎がうまい。
穏やかな夜に。もう一杯おかわりをしよう。
| 2007年02月19日(月) |
みつけてくれてありがとう |
ふきのとうがこんにちはしていた。夕方愛犬に引っ張られていて見つけた。 それからまたぐいぐいと引っ張られて。枯草の中でひと際緑なのが蓬だった。 草もちっぽい匂いがするのを。愛犬は知ってか鼻を突っ込んでまさぐっては。
くしゃみをしたので可笑しかった。そうしておしっこする時の恍惚とした顔とか。 憎めない奴だなと思う。ほんとうなら今日はすごい喧嘩したので一緒に歩くのも。 嫌だったのだけど。いっしゅんにして心穏やかになる。いっしゅんにして仲直り。
だって今日もちっとも言うことを聞いてくれない。 無駄吠えがあまりにひどいので。ちょっと手荒い仕打ちをしてしまった。
そしたら「ふん!」っと横を向いて無視した。ものすごく憎たらしい顔をして。 私のことを「くそババア」って言いたいふうだった。自分だってババアのくせに。 もう承知しないからねって思った。晩ご飯も抜きだからねって言ってやったのだ。
そのくせ散歩の時間になると尻尾を振って跳び出して来る。 母さんはまだ怒っているのに。ついさっきの仕打ちをもう忘れたのかおまえは。
引っ張るな。先を歩くな。何度言ったらわかるんだ。言うことを聞きなさい!!
おやまあ。こんなところにふきのとう。
やわらかいね。きみどりのはなのよう。
よもぎはきゅんとはるのにおいがするね。
きょうは。みつけてくれてありがとうの日。
| 2007年02月17日(土) |
雨の日にはクリームパンをどうぞ |
雨。だんぞくてきに雨であった。それは春雨とは言い難く濡れるには冷たい。
空を見上げぬことを選ぶこんな日には。こころの深いところにばかり目を。 向けてしまいそうになるものだから。見て見ぬふりなどしてみるのがいい。
ふっきって。ふっきっていく。いま思ったことなどさっぱりと流してしまおう。

さて。めでたいことは続くもので。この母なるわたくしまでも御懐妊かと。 それは冗談めいた戯言ではあったが。これは面白い事になったとひとりで。 ほくそ笑んでいたのだけれど。昔言葉で言うところの『お月事』なるもの。 本日めでたく三ヶ月ぶりの訪れと相成り候。女に生まれたからにはやはり。 コウネンキという言葉自体が悲しい響きとなって胸に堪えるものであった。
であるから。この不浄もなんのその。ほっと安堵の夜となりにけり。
本日は。えっと・・雨だった。年をとると何度でも同じ事を言ってしまう。
で。本日も午後から山里の職場へ行く。土曜日なのかもうそうなのかの感じで。 また穏やかさのなかに突入した暴れん坊のごとく。溜まった仕事をさっさとする。
そうしているとすごく懐かしい音楽が聴こえて来たのだった。『ロバのパン屋さん』 なにそれ?って思った方はごめんなさい。でも知っている方がいてくれたら嬉しい。
子供の時などその音楽が聴こえて来ると。居ても立ってもいられなくなったもの。 それは大人になっても変らず。ついつい財布を手にそのクルマを追い掛けてしまう。
クリームパンと揚げパンを買った。職場の同僚の分も奮発して買った。 そうして事務所でみんな。おいしいね。うまいなって言いながら食べた。
本日はこんなふうに。和やかなひと時をいただく。
| 2007年02月15日(木) |
ささやかな覚悟のように |
昨日が嵐のような春一番だとすると。さながら今日は冬18番の木枯らしかしら。 しかし陽射しはずいぶんと春らしい。のんびりと日向ぼっこなどしてみたくなる。
陽だまりの猫のように。こんな日はすごく猫になりたくてたまらない。
あくびひとつ。もうひとつ。ぽかんとまあるくなって何も考えずにいたいものだ。

昨夕。ちょっと久しぶりに息子君たちが来てくれてとつぜん焼肉しようとか言って。 それはとても強引であったため。母はあまりご機嫌麗しくなかったのだけれど。
とてもおめでたいことに。昼間ふたりで産婦人科へ行って来たとのこと。 ちえさん御懐妊の報せを二人して真っ先に。我が家へ帰って来てくれたのだった。
嬉しさはもちろんのこと。なんだか少し途惑いもあって。とても言葉に出来ないような。
もしかしたら『覚悟』かなとも思う。とうとうと思う気持ちもなきにしもあらずだった。
一夜あけての今日。彼としみじみと語ったことは。
「人生ってながいようで。なんだかものすごくあっけないよね」と。
それにはいろんな出来事があとからあとから波のように押し寄せて来たけれど。 どんな事も成るように成って。苦労したかいがあったと今だからそう思えることや。
あの時諦めていたら今はなく。あの時逃げ出していたらもちろん今はないのだから。
ふたりして波間に漂っていられたから。こうして旅を続けていられるのかなって。 そうしてその旅もいつか必ず終るのだけれど。それが少しも怖くはないとさえ思える。
その時にもきっと思うことだろう。ああ成るように成ったんだなあって感慨深く。
あの日ちいさな命を生んだこと。あれはつい昨日のことではなかっただろうか。
わたしはたしかに生んでいたのだ。
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