曇り日。午後から少しだけ雫みたいな雨が降った。 しっとりと空気が濡れている。いまはもうそんな日暮れ。
蝉がいっしょうけんめい鳴いている。うん夏をあきらめないで。 どうしようもないことだってあるけど。精一杯なの私は好きだ。
陽から陰へ。この季節はたぶんそんな感じなのかもしれない。 心に秋風が吹き始めると。なんとなくもの哀しく切なくなってしまう。
さっきJさんのネットラジオで。もうすっかりそれがJさんだとわかる声を。 うんうんって頷きながら聴いていて。いつもよりすごく感慨に浸ってしまった。
夏に「行かせないぞ!」って言って。秋が好きではないという理由がすごく。 すごく胸にこたえた。冬から春になる。あの命が息吹くような季節のことを。 むしろ好きだと言っていたのだ。陰ではなく陽だ。Jさんは光になれるひと。
だからなんだ。ちょっと気分が落ち込んでいるかもってJさんは言うけど。 もしかしたら。もっともっと気が沈んでいるかもしれないひとを救ってる。
聴くたびに心がすぅっと軽くなる。それはほんとうにありがたい声だった。 だからほんとうは。もっともっとたくさんのひとに聴かせてあげたいと思う。
陽から陰へ。私は時々引き摺り込まれるように流されてしまうのだったが。 それはたぶん。私がわたしの蔭を嫌いではないのだろうと思う。哀しみが。 悲しみが好きなんだろうなって思う。どうしてかというとそれがウツクシイと。 錯覚しているからではないか。そのウツクシサに酔いしれていることこそが。
『愚か』なことであることに。少しずつ気づき始めているのが『いま』だった。
こうして。ささやかながら書く場所を与えられていることにもっと感謝したい。
そうして。ただひとりのひとでいい。そのひとの光になりたいと強く思っている。
| 2006年09月04日(月) |
ちと笑いながら書いている |
朝晩ずいぶんと涼しくなった。日中の残暑も風のおかげで和らいでいるよう。 こんな頃には深呼吸がいい。私は心呼吸と言ってしまうのだけど。それが好き。
清々しくきれいさっぱりと。それが理想である。 なにもかもふっきれたような気がしたりもする。
だけど『なりたい自分になる』のは。そうそう容易くはないのだが・・・。
まあ。自己暗示もたまにはよい。そうなったつもりで前向きに生きようぜ。
最近はとにかく酒量が多い。一日のとどめはやっぱそれしかない。 少々では酔えないし。少々では眠れない。まあちょっとは病的である。 時々は反省しながら。なんぼか健康を害しているであろうと気遣うが。
それがどうしたわけか。わたしはすこぶる健康であり元気いっぱいなのだ。 ごくたまに精神に疲れを感じる時もあるが。そんなのへのかっぱみたいだね。
ふう・・まあ。だからよいよい。気にするでないぞあたし。
しかし。秋の夜長だかなんだか。まだ寝る時間じゃないし。ちと退屈であるな。
ひっく。しゃっく。ここでしゃっくりが出て来て。ちと笑いながら書いている。
そうそう。息子くん達は無事沖縄に着いたそうだ。 わ〜いわ〜い泡盛だ。お土産を楽しみに待ってるぞ〜〜!
日曜の朝。いま今日の陽がかすかにあたりを白く包み始めている。 もうすぐ。青くなる。くうきはすこしひんやりとしていて。秋だ。
昨夜は息子君たちの新居にお呼ばれしてもらって。 ちえさんの手料理をお腹一杯ごちそうになった。 焼きビーフンがとても美味しくて。うんうんと。 うなずきながら食べた。海老のマヨネーズ焼き。 アサリの酒蒸し。カツオのたたき。どれも美味。
もう4ヶ月が経ったのだ。しみじみと感慨に浸る。 息子というものは不思議なものだ。子供なんだけど。 私のなかの切り取り線から。そのミシン目にそって。 これほども真っ直ぐに切り取られていくものらしい。
だけど。もうあの日の寂しさはどこにもなかった。 あるのは。育てあげた自負のような母の誇りだけである。
月曜日からふたりは沖縄旅行に行くことになっている。 結婚式や披露宴など。世間並みの儀式はなにもなく。 新婚旅行だけは行こうとふたりで決めたらしいのだ。
息子くんはちょっと緊張している。 そのぶんちえさんがすごく頼もしくみえる。
高校の修学旅行は長野のスキー場で高熱が出てダウン。 専門学校のハワイ研修は。直前になり「やっぱ止める」と言った。 バイトしながらの積立金を。サチコの自動車学校の費用にくれたのだ。
今度こそはと母は祈るようなきもちでいる。
いい旅を。しっかりといい旅を「行ってらしゃい」ね。
| 2006年08月31日(木) |
ひとつ。ふたつ。みっつ。 |
もう。これが秋雨というものらしい。時おり激しくまたそっと静かに。 糸のような雨がずっと降り続いていた。いいものだこんな雨の一日も。
今日は。なんだか気が抜けたように。雨の音ばかり聞いていたように思う。
ひとつ不思議なものを見た。枯れて化石のようになった紫陽花の群れのなか。 なんだか奇跡みたいに新しい紫陽花が咲いていたのだ。蕾さえもそこにある。
終るって。お終いだってことで。もしかしたらそう決めているだけなのかも。
しれない。
ふたつ不思議な夢を見た。クルマで空を飛んでいる夢だった。 それが落っこちそうで落ちなくて。スリル満点でとてもよかったのだ。 ひゅいんひゅいんって飛んだ。真っ青な海だってまっしぐら〜な空のよう。 すごくいい気持ちで。着陸したらはあはあ息が弾んでいたんだ。
これは夢じゃないかって思ったら。やっぱり夢だったので照れたように笑った。
みっつ今はほとんど悲しみというものがない。 心を痛めていることがあるが。もしかしたらたんなる老婆心かもしれない。 救ってあげたいと強く思いながら。いまの私には戒めの言葉しか語れない。 いくら伝えようとしても伝えきれないことが。あるのだ・・と思っている。
そっと見守るの「そっと」とは。どこまでがそっとなんだろうと思うのだ。
その現実を決して。悲しみに変えたくはないのだから。
ひとつ。ふたつ。みっつ。
よっつめは心のなかにだけとどめておきたいと思う。
| 2006年08月29日(火) |
こくこくとまた動き始めたようだ |
くもり日。いちにちじゅう空はぼんやりと霞んでいた。 峠道行けば山肌からこぼれるように咲き始めた萩の花。
こくこくとまたうごきはじめたようだ。ちいさな秋が。 ひたひたと歩み寄ってくる気配を感じる。ツイテイク。 これは逆らえない流れのようなものだ。ぎくしゃくと。
ぜんまい仕掛けの人形であるはずはない。息をすって。 吐いては。いっぽいっぽ自分らしく歩いていけばいい。
いまはもう。いつかの夏を想っては涙ぐむこともなくなった。 アノヒトが虚しくて。アノヒトは空しい。それが現実である。
うん。これはとても素直な実感である。私はたぶん正直なのだ。
夜の蝉はもういい。もうよしにしてくれないだろうか・・・。
なにかがふっきれたように思う月曜の朝。 少しだけすくっとしてみる。さあ行くんだって思った。
いつだって平穏でありたい。なのにどうしてひとびとは。 声を荒げたり。しかめっ面をしてみたりするのだろうか。
穏やかさは鏡のような出来事なのだろうと思う。 どんなふうに映っているか。この目で確かめてみなくては。
いけない。
今朝。朝露に濡れた夏草の声がきこえた。 伝えたいと。このわたしに伝えたいと言ってくれたのだ。
そこにはわたしの好きな露草が咲いていて。 明け方のやっと光がそこへ降り注ぎ始めたころ。 ひっそりと静かに。その花が語ってくれるのだ。
わたしはいつもそっと耳をかたむけている。 わたしだけは知っているよと頷きながら。
か細い声を。しっかりとしっかりと胸に抱く。
わたしがもし。泣いてしまったとしたら。 あなたを悲しませてしまうのだろうと思う。
わたしがどんな時も微笑んでいられたら。 あなたの涙をぬぐってあげられるきがする。
願いをこめて。祈りながら。いく朝もいく朝も。
わたしは草の暦をめくり続けるだろう。
| 2006年08月26日(土) |
晩夏の音と晩年の決意 |
花火の音を聞きながら。どんどんどんといま酔っている。
いつか見た真っ白の花火を思い出した。粉雪みたいなの。 今年もあがっているのかもしれない。おもてに飛び出して。 ほんの少し歩けば。遠くからでも花火が見られるのだけど。
今夜は音がいい。なんかいい。晩夏の音と名付けたいと思う。
夕方から出掛けていて。ついさっき帰ってきたばかりだ。 バド仲間の若いひと達から。バーベキューのお誘いを受けた。 すごくすごく嬉しかったんだ。わくわくしながら出掛けて行った。
場所は。お隣りの黒潮町だった。国道から北へ3キロほど奥まったところ。 廃校になった小学校が。地元の人たちの管理で宿泊施設になっているのだった。
校庭でバーベキューなんだ。楽しく食べて飲んで。みんなは一泊するのだと言う。 私は帰宅しなければいけなかったけど。なんか林間学校みたいでいいなあって思う。
現地まで夫君に送ってもらう。お仲間のクルマがあったのでほっとした気分だ。 「はーい!来ましたよ〜」って笑顔で行こうって思った。だけどすぐにむむむ。
知らないひとがたくさんいた。それもすごく若いひと達ばかりで。戸惑うばかり。 足が竦む。校庭の隅の木陰に隠れるようにして。一歩も前に進めなくなってしまう。
とうとう。そうして2時間が経ってしまった。 お腹が空いた。喉もからからに渇いてしまった・・。
『場違いな場所』とはこれなんだと思い始める。 浮き足たって来たものの。仲間のひとりに声をかけることも出来ないのだった。
情けねえ奴だなあってつくづく思う。そしたらすごく悲しくなって。もう駄目。
そしてついに決心したように。とぼとぼと歩き始めた。 とにかく早く家に帰りたいと思ったんだ。
「お父ちゃん助けて・・」と歩きながら彼に電話する。
山沿いの県道を。小川のせせらぎの音を。田んぼの案山子さんや蛙の鳴き声。 あたりはすっかり暗くなり始めていたけれど。不思議と寂しさを感じない道だった。
歩くのってこんなに気持ちいいもんなんだなあって。感動さえも覚えてくる。 そうして。今日はなんていい日なんだろうって思えてくる。汗をかきかき歩く。
国道までもう少しのところで。夫君に発見されてしまったにわか旅人であった。
おまえはほんまにアホじゃないかと。ついでに家まで歩いてみろやとか。 いっぱい笑われてしまったけれど。私はわたしの滑稽さが楽しくてならない。
家はやっぱよかった。ぜえぜえと飢えたようにザルそばとビールをがぶ飲む。
そしてひと息ついてから。誘ってくれたお仲間にメールした。 ほんとうのことなんてとても言えない。急用でキャンセルと詫びを入れる。
そしたら。さっきわざわざ電話をかけてきてくれたのだ。 なんてありがたいことだろうと。胸がすごく熱くなった。
「またきっと遊ぼうよ!」って言ってくれたのだ。
だからなんだ。わたしはもっともっと勇気を出さねばならない。
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