静か過ぎる夜・・私は妄想の旅に出る。 物語がいくつも生まれてきて、ドラマみたいに展開していく。 頭の中でシナリオが爆発して、拾い集めて並べられていく。 そこには伝えられない言葉と、伝えて欲しい言葉が・・・ 信じられないくらい鮮やかに輝いているのだ。
などと。4年前の今日と同じ日付の記にこんなことを書いていた。 ほんとうに自分だったのかと。今思えばすごく遠い『存在』に思える。 書くことに自由過ぎたのかもしれない。あの頃はほんとうに在りのままで。 そのことを美しいとさえ思っていた。愚かだったのか。答えは出せないのだが。 たぶん。それはそれで自分だったと。4年後のここに記しておきたいと思った。
ぷつん。いまはすこしだけぷっつんとしている。
「自分が酔わないで誰を酔わせられるものか」そう言ってくれたひとがいた。
石ころのきもち。雑草のきもち。時には野良猫にだってなってみせる。
自分を愛せないで誰に愛されようとするのか・・・。
ぷっつんをたぐりよせる。結び目は真結びにしておくことにしよう。
| 2006年03月15日(水) |
やっぱね。そうだよね。 |
毎朝ついつい見てしまうのが。新聞の今日の運勢だった。 『己の分限をわきまえて進退を。自信過剰厳禁』
ほっと嬉しくなり目の前がぱあっと明るくなる日もあるが。 実のところ。こんなふうに戒めて頂くのが。ちょっと好きなのであった。
心当たりが無きにしも非ず。言われてみればなんとなくと感ずる事がある。 ブレーキを踏んで。つつつつつっと何かが止まりそうになる気配になるのだ。
ウカレポンチさんが。すごく神妙になって。ショボンヌさんになる図がこれ。 かといって彼女がめそめそするとか。ひじょうに落ち込んでしまうのではない。 鏡よかがみ鏡さんと。じっくり向き合って。さほど深刻でもないあれこれなど。 やっぱね。そうだよねとか言い合いながら。語り合ったりしているらしいのだ。
今夜行こうと思っていたところに行くのをやめる。 会いたいなって思っていたひとに会わずにいる。 だって。出掛けようとして髪を梳かしていたら。 白髪がさ。ついこの前染めたばかりなのにすごいよ。 こんなんでお星様みたいな目をしてたら化け物だよ。
私を知ってるひとはみんな知ってる。 知らないひとは勝手に想像してくれる。
でもね。誰も知らないわたしをね。愛しすぎているのがわたしなんだよ。
ふる雪をみながら想った。ふってもふっても積もれない雪。 精一杯で健気で。あんたみたいなのすごい好きやって思った。
らっぱ水仙は寒そう。黄色とオレンジの中間みたいな色のが。 県道沿いに整列するみたいにたくさん咲いている。みんな一斉に。 どこかを見ている。その口元はやはり『らっぱ』みたいで可愛らしい。 花の楽団みたいだ。心が弾むような音楽をたくさん聴かせてくれそう。
だけど今日は雪と風。きをつけしていたのだけど。おじぎをしている。 そうして拍手みたいな風の音をじっと聴きながら。何かを待っている。
明日はきっと太陽が歌い始める。そんな予感がわくわくと嬉しかった。
夕食。むしょうにケチャップが恋しくなり大好きなオムライス。 めずらしく早目に息子君が帰宅したのだが。ちょっと元気がなくて。 どうやら異動の辞令を受けたらしい。格下げになったと嘆いていた。
すっかり慣れたところで。また新たな試練。めでたいことだと思うのだ。
がんばれ。しんちゃん!
雪柳に雪がふる。見せてあげたかったのだ。ただただあのひとに。
「別れ岸ね・・」そう言ったかのひとの目に涙が浮かぶのを見た。 陽の光を浴びながら雪が。散る。それは一瞬の戸惑いの姿だった。
帰宅すると。郵便受けにいつもの少し分厚い白い封書が届いていた。 とある詩誌に関する読者からの感想などが。ありのままに記されてある。 無関心を装いながらも。ついついどこかに自分の名があるかもしれないと。 ほんの少し期待をしては。いつもがっくりとため息をつく。それであった。
コピー用紙6枚ほど。ぱらぱらと目を通す。そろそろ晩ご飯の支度しなくちゃ。 そう思いながら最後の一枚を見たとたん。その衝撃といったら。庖丁で指を切ったみたい。 あらあらというまに血が流れ出す。それはまさに痛さよりも血の紅さにはっとする。
よくもここまで私を斬れたものだと思った。けれども決して不愉快ではなかった。 むしろありがたい。私はすぱっと斬れるものらしい。なんと心地良い痛みなのだろう。
当たり前のことだけど私は植物ではないから。斬られたら多少なりとも血が出る。
たぶんこのひとは私を知らないのだろうと確信する。私を斬ればどうなるか。 私はその血で育つのだ。その血で生きることを学ぶのだということを・・・。
生きること。それは書くことです。
えらそうに。ああえらそうに。わたしはいったい何様だというのだろうう・・。
くもり時々雨の予報だったが。雨はほんのつかの間。 冬の名残のような時雨だった。そして西風が強くなる。 いよいよ彼岸なのだなと思う。去年の今頃に雪が降ったことを思い出す。
季が裂ける。あちらがわとこちらがわがまざりあって。ついに別れるのだろう。 冬は痛いのだろうか。春は真っ直ぐに空に立っている。花は咲き香るばかりだった。
海が鳴る音をききながら。風に吹かれ。川の中で海苔を摘んでいる時。 すぐ近くに何かが落ちてきたような気配を感じ。ふと顔を上げて見ると。 一羽の白鷺が舞い下りて来たところだった。こんなに近くで見るのは初めて。 なんて美しい姿なのだろうとしばし手を休めて見入る。そしたらきょとんと。 その純白の鳥も私を見つめてくれたのだ。目が合った。とても優しい目をしていた。
ずっと見ていてねと声をかけて。また俯いてせっせと海苔を摘む。 気恥ずかしいような照れくささ。そしてちょっと得意顔の私がいた。
どのくらいそうしていたのか。今度ふっと顔を上げたら。もう見えなくて。 いつ飛び立ったのか気づかなかった。ただただ吹く風に小粒の雨が降るばかり。
そんなひと時のありがたさ。こころはそうしていつも温められていく。
お父ちゃん?なんだかその鳥が死んだお父ちゃんだったような気がした。
昼下がり。レモンバームの種をまく。種から始めてみたかったのだ。 ちゃんと芽が出るかな。初めてのことなので。祈るような気持ちで蒔いた。
最近寝酒の焼酎をほとんど飲まなくなった。ハーブティーがお気に入り。 ぐっすりと気持ち良く眠れる。お酒にばかり頼っていたのが嘘のようだ。
レモンバームの芽が出て。苗が出来たら。畑に植えてみようと思っている。 姑さんが畑の一部を分けてくれることになった。わくわくと楽しみでならない。
そうしてお茶にする。まだ種なんだけど気分は花だって咲いているみたいだ。
今日は。午前中の家業のみ。午後からはすごくまったりと過ごす事が出来て。 なんだか身も心も新鮮になる。あれこれは遠い世界。山も谷も見えなくなった。
息子君から一万円札をさずかり。とにかく旨い肉を買って来いと使命を受けて。 スーパーじゃなくて。商店街の肉屋さんに行った。ええい買っちゃえの気持ち。 家族四人が揃って焼肉。夏になったらバーベキューもしようぜと息子君が言った。
こういうのがわたしの幸せ。なにかが足らないとかなにかが欲しいとか。 いまはふと思い浮かべることさえもなくなってしまった。
あれはいったいなんだったのだろうと。過ぎた日々がはるか遠くなる。
今日は桃の花を見つけた。毎年楽しみにしているいっぽんの木だった。 今年は枝をたくさん切り落とされていたから。なんだかすごく淋しくて。 切らなければいけないわけが分からないから。どうして?って気になっていた。
でも大丈夫。残された枝はまっすぐに空に伸びて。精一杯の花を咲かせてくれた。 ほっとほっと嬉しく思う。切られた痛みなどきっとなかったのにちがいないと思う。
うめももさくら。こころいっぱいの春を感じる。空もゆっくりと晴れていった。
午前中は家業。午後は職場。こっちもたててあっちもたてる。 自分なりのフル回転で。少しばかり疲れもあるが。まあまあの元気だった。
夜は例のバドクラブで。またお星様の瞳になれそうでうきうきと出掛ける。 実は。今夜はT君どころではなかった。ほんとうに久しぶりにM君が来てくれた。 ので。すごいびっくりと感激してしまった。転勤・・になるかもしれない・・・。 再来週には辞令が出そうなので。決まったら必ず連絡するからと言ってくれた。
友達というほどではない。仲間なのだけど。ほかの仲間とはちがう。特別。 うん・・M君は特別だった。親近感がすごくあって。ほんわかとまるい関係。 バドが上手になりたくて一生懸命練習していたっけ。一緒に組んで試合にも出たっけ。
そっか・・転勤なのか・・もう会えなくなるんだ・・さびしいなあ。
残り少なくなったんだって。ちゃんとそれを知らせに来てくれたのだ。 そう思うと。胸がいっぱいにる。さびしさよりもおっきな縁を感じて。
切っても切っても。いつかまたきっと。会えるひとのように思った。
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