| 2006年02月27日(月) |
ここまで歩いてきたんだな |
青空にしんこきゅう。私はいつもこれを心呼吸という。 新鮮な朝の空気を。ふかくふかく吸ってごらんなさい。
たとえば。どうしようもなく理不尽に思うことさえも。 空の気に満たされたこころには。ほんの些細な出来事。 拘ろうとしている己を知りなさい。澄むことが出来る。 その可能性に気付きなさい。痛みはきっと和らぐもの。
菜の花の道を行く。朝陽がきらきらとまぶしかった。 まるで光の花のようだった。あたたかでまあるくて。 なんだかもう思い残すことなどないようにふと思う。
ここまで歩いてきたんだな。おなじ春ではない春が。 やがていちめんにひろがって。ほっと空を仰ぐ日が。 もう少しあと少しと。はげまされてたどりつく日が。
日常をくぐりぬける。とにかくわたしは歩いている。 歩かなければいけないのじゃなくて。歩きたいなと。
おもう。だってこんなに生きているんだもの。
はるいちばんは。春の嵐いちばんとなった。
昨夜遅くから降り始めた雨が激しく降り止まず。 大河の水も増水し。小川には泥のような水が流れる。
家業はお休みしようと。雨の音を聞きながら朝からのんびりと過ごしていたが。 少し小降りになり風も少し静まった頃。同業者の従兄弟から電話があった。
海苔の漁場が大変な事になっているという知らせだった。 とにかく見に行かねばと。彼と一緒にクルマを飛ばした。
ほんにまあ。なんてことでしょう。昨日からの高波のせいなのだろう。 海苔網を括り付けてある杭がことごとく抜けてしまい。網は波のよう。 やられてしまったか・・と。しばし茫然と立ち竦むありさまだった。
自然の恩恵を受けているありがたさ。しかし時にはこんな過酷な痛さもある。 ため息をつき嘆くこともするが。とにかく早く海苔を救ってあげなくては。
急いで準備をして。わたしたちは救出隊員一号と二号になっていた。 自分達だけではなかった。同業の仲間達みんなが必死で頑張っている。
よかった。なんとか海苔は無事でいてくれたのだ。 網は波に揉まれていても。海苔たちは千切れもせずしっかりと生きている。
水の中を右往左往しながら。杭を海苔網をやっと元通りにすることが出来た。 ほっと安堵しながら。一気に力が抜けていく。同時に清々しい達成感を味わう。
ほんとうにお疲れさんの一日だったけれど。なんだかすごく心地良く思えた。
わたしたちはほんとうに。この仕事を愛しているのにちがいない。
| 2006年02月25日(土) |
あなたが春なのですか? |
今日は南風。海が鳴っているのが。すぐそこが海のように聞こえる。 もう春なのかもしれなかった。海鳴りを聞くと遠く少女だった頃を。 ふと思いだす。記憶は波のように押し寄せて来ては。風に吹かれている。
どどどどどっと。胸がさわぐ。何かが起きてしまいそうで少しこわい。 そんな錯覚を。ゆるやかな風が優しく撫でて。また平穏の時が来るのだ。
土曜日。今日もまたお待ちかねの家業だった。 漁場に向かう軽トラックは河口への道を行く。 海が見える。波が嵐の前かのように高く打ち寄せていた。 汽水域は川の流れを留めるように白波がすごい。 ここも海だなと彼が言う。曇り空なのに真っ青に見える。
潮のにおいをいっぱいに浴びながら。今日もせっせと頑張る。 もう少しで出荷なのだ。『お嫁入り』そう呼んでいる日だった。
早朝から頑張ったおかげで。午後は久しぶりにのんびりと過ごす。 作業場の隣りが物産品店なので。お昼にと田舎寿司を買ったのだ。 柚子の香り。鯵と姫一というピンク色したお魚のお寿司が美味しかった。
それからこれも久しぶりに。庭のクルマの中で本を読む。『白夜行』 TVドラマとはまた違った面白さ。すごくすごく惹き込まれてしまう。
そしてお昼寝。たっぷりと。ふぁよく寝たなあってくらい眠れた。 そしたら肩の凝りもずいぶんと楽になっていた。なんかいい感じ。
夕方。血圧を測る。ああよかった。今朝は160あったのが129。 こんなに一気に下がるものだろうか。なんだかとても不思議だけど。 やはり肩凝りのせいだったのかもしれないなと思うと。ほっと安堵。 でもこれからも。気を付けないといけない。もう若くないのだから。
夜。南風がすごく強くなり。がたがたと窓ガラスが鳴るほど吹いている。 「ねえ。春一番って夜でも吹くのかな?」って彼に聞いたら。 「そりゃあ。吹く時に吹くのがそうだろう」って言うので可笑しかった。
風に聞いてみようかな。あなたが春なのですか?って。
山肌からこぼれるように咲いているのは馬酔木の花。 すずらんのようなちいさな白いのがたくさんあつまって。 たれさがるように咲いている。そっと手のひらで受け止めてみたいような。 可憐な花だ。なのに枝葉には毒があるそうな。馬が食べると酔ってしまう。 足が立たなくなるそうな。馬が酔う木と書いて『あせび』『あしび』とも。
万葉の時代からだろうか。万葉集にもよく詠われている花だった。
わが背子に わが恋ふらくは 奥山の あしびの花の 今盛りなり
千年の時を経て。またそんな季節が巡って来たらしい。 こうして自然の花たちは。ささやかな春をそっとおしえてくれる。
さてと。にわかうんちくはこれくらいにして。 ほんと。なにかっこつけようとしてるんだろうねわたし。 さあさあ。もっと気楽に。好きなように書きましょうや。
はい。お待たせです。って私以外誰も待ってやしないのでありますが。 今夜もバドクラブ行ってきました。血圧?出かける前にちゃんと測ったよ。 けんどまあこんなもんでええがじゃないがって思った。気分良好だし。
やっぱT君がさいこうに良いです。冥土の土産みたいなもんですわ。 あと10年のうちに何度会えるかが。もんだいやら課題みたいなもんです。 笑顔をたくさん頂いて。宝物みたいにすごく嬉しくて。目がお星様になっちゃう。
ではでは。来週も楽しみにしていて下さいね。
いま。あほらしいって思ったあなた。あなたにはお星様をわけてあげません。
| 2006年02月23日(木) |
そんなに急いでどこにいく |
風もなく穏やかに晴天。気温も一気に上がり三月中旬の暖かさとなった。
真っ青な空に映える薄紅と白の梅の花が。寄り添うように咲いているのを。 ああ写真を撮りたいなあってすごく思った。だけどクルマを停められない。 ざわざわと落ち着かない気持ち。どこか余裕がなくていつもこんなふうに。 通り過ぎてしまうのだった。最近の私はいつも先を急いでいる。いったい。 そんなに急いでどこに行くのだろうと。時々問いただすように自分を戒める。
ついさっき。いつも楽しみにしているある方の写真日記を見せてもらって。 わわわっとすごく嬉しかった。おんなじだ。今日私が見たのと同じ風景が。 私が撮りたいなあって思った梅の花がそこにあったから。やたら感動した。 いつもほんとうにありがとうって伝えたい。ここ見てくれたらいいな・・。
ええと・・それからなんだっけ。そうそう血圧ね。 やはり正確に測らないと駄目だそうで。血圧計を使い慣れている彼に。 測ってもらうのがいちばん良いみたい。今朝もそうしてみたがやはり。 高いことに間違いなさそうだった。でも眩暈もないし気分も悪くない。
肩凝りがひどくなると眩暈がする時もあるとか。一時的に血圧も上がるらしい。 行きつけの薬局で薬剤師さんが教えてくれた。葛根湯とベッセンアイを買う。 これで数日様子をみて血圧が下がらなければ。病院へ行くように言われた。 それだけは何としても避けたい。病院へ行ったら病人にされてしまう・・。
今は。元気だけが私のとりえ。以前のように病院通いばっかりして。 心まで病気になってしまうのは嫌だ。もし悪いのだと言われても。 なあにへっちゃらだいと言える自分でいたいと思う。いつだって。 だいじょうぶな私。とりあえず血圧くらい下げてみせますからね。
ふう・・まあここらへんで。今夜も肩の力抜いてのんびりしときましょう。
『百夜行』見たら即刻寝よう。明日の朝はなるべく早く目を覚まして。 オリンピック見ようっと。
だいじょうぶよ。きょうは今日の風に吹かれていたから。
で。きのうのことなのだけど。さあ朝ご飯食べようとお箸を持った時だった。 突然目の前がくらくらしだして。なにこれどうしてってすごくおそろしくて。 それは軽く眩暈におそわれたらしかった。初めての経験でほんとにびっくり。
ちょっと横になっていたらすぐに治まったけれど。夫君が血圧を測ってくれた。 なんかにたにたしながら。ちっとも心配してない風で。ついにおまえも仲間か。 そんな感じで測ってくれたのだけど。やはりなのかちょっと血圧が高いようだ。
と言っても。私は今まで血圧を測るということは殆どなくて。だからどれほど。 それが高いのであるかとか。まったくわからなかった。でも正常ではないと彼が言う。
ちょっとびびる。あまりにも自分の健康管理を怠っていることを反省しながら。 気をとりなおしていつも通りに仕事に行く。気分も悪くないいつもと同じ元気。
でも午後のこと。仕事中にまたそれがおそって来て。机の上のものが揺らいだ。 だいじょぶすぐに治まる。そうは思っていても。さすがにちょっとそれは不安。
反省に反省をかさね。夜はとにかく今までの生活習慣を変えないと大変だと思う。 かといって休肝日もしない。そこらへんがイマイチであるが。とにかく節酒である。 寝酒をハーブティーに変えてみる。『ナースあおい』を見たら即刻寝てみる。
されど真夜中。ふと目を覚ますと地震だった。部屋中が確かに揺れているのに。 夫君を起こしたら。なにを寝ぼけているんだと怒られた。じゃあなにこれって。
ふう・・正常ではないらしい。いかんなこれはと。今日はいささか不安のどん底。 ある日突然死んじゃうの図とか。考えれば考えるほど。それが怖くてたまらない。
さっきお風呂に入る前に。これからは毎日自分で血圧を測ろうと思い測ってみる。 そしたらなんと最高血圧が198もあったのだ。信じられない高さ。今夜死ぬのか。
湯船に浸かっていても。なんかどきどきして落ち着かない。 はだかん坊のまんま死ぬのはいやだ。すっぴんのまんまで死ぬのはいやだ。
お風呂上り。洗濯物を畳みながらすごく悲しくなって。明日も洗濯したいなあ。 お弁当も作りたい。お味噌汁も作りたい。仕事にだって行きたいなあって思う。
そのとき。サチコが現れた。「母さん・・もうダメかもしれん」と涙目で告げる。 「なに?どしたの?」こういうときのサチコは、ほんとうに私の太陽みたいな娘。
どれどれ。もいっかい私が測ってやるけんと言って。慣れない手付きで測ってくれた。 そしたら不思議。今度は147しかなかった。私の年齢ではもしや正常値では?
おかげさまにて。一気にルンルンになってそうろう。
しかし。今回の危険信号を深く心に受け止め。本気で生活習慣を変える努力を。 これからはそうしていきたいと思う。わたしはきっと長生きせねばなりませぬ。
すこし肌寒く雨。枯野もしっとりと潤う。 おおいぬのふぐりや。からすのえんどうや。 ちちちちちとどこかで鳥の声がする春を。 雨が連れて来てくれるのだ。ありがたい雨。
このところずっと土曜日を休みにしてもらっているので。 月曜日はちょっと忙しい。がぜんやる気が出て来るというか。 やることがいっぱいあるほうがなんか嬉しい。暇なのは嫌だ。
事実上は。去年の夏に倒産している。なのにずるずると営業している。 競売にかけられている土地と建物のなかで。とにかくやっている感じ。 このまま沈没するものとずっと思っていたけれど。いやこれが沈まない。 苛立ちばかりの日々もあったが。今はむしろこれは面白いことになったと。 思ったりしている。いちかばちかの綱渡り。落ちた時はその時だと思うのだ。
平穏無事に今日も過ぎゆく。常連のお客さんの笑顔や、同僚達との冗談話や。 そんなつかの間の時間にどれほど助けられていることだろう。苦に思えば苦に。 思い詰めればきっと苦に向かうしかないのが常だと思う。だからこそ笑い合う。 そうして私たちは会社という船に身を委ねているのだった。世間は荒波かもね。 嵐の海をよっこらしょの心意気で。穏やかな海の日は心から感謝して生きたい。
あしたは明日の風が吹くよね。
|