ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2005年11月14日(月) 取るに足りないこと

ひとしずくふたしずくほどの静かな雨。
もう終りかけた秋桜だけが。しょんぼりと哀しい。


数日前から。久しぶりに本を読み始めた。
ある詩人さんの。つれづれなる日々の日記で。
もうかれこれ14年間の日々を。ずっと読ませてもらっている。

のだが。今回はなぜか。読み進めることが出来なくて。
なぜだろう。どうしてかなと少し考え込んでしまった。

とても正直なのだ。あまりにもありのまま過ぎるのかもしれない。
それは決して悪いことではないはずなのに。なぜかすっきりとしない。

それはきっと。私が。心地良さばかり求めているせいかもしれない。
心が温かくなって。ほわんと優しい気持ちになりたくて。期待ばかり。
しているせいかもしれないと思う。

ぽろりと愚痴がこぼれていると。がくんと悲しい気分になった。
何かに対して批判的な文面を見ると。共感しながらも。失望もした。

だけど。それをあえて書くということ。実のところ。私は彼女を尊敬している。
と思う。彼女のようになれない自分が。逃げようとしているだけかもしれない。


こうこうこんなひとの。こういうところが嫌とか。そんな日記。
そういえば確かにそういう人がいるね。私もあまり好きではないよ。

だけどね。それは取るに足らないこと。私はあえて。そう断言してみる。

こうこうこんなひとの。こういうところが大好きって。

私は。いつだって。そうして自分の心を温めていたいひとだから。

     それがありのままでなくて何だろうと思う。








2005年11月13日(日) 理由

夜明けを待って川仕事に出かける。
まだ朝陽が。すぐそこまで光ろうとしながら。
まだらな灰色のぷかぷかした雲達を紅に染めるのを見た。

一斉に。飛び立つ鴨の群れ。それは見事に放たれた光りのごとく。
きらきらと眩しくて。思わず歓喜の声をあげてしまった程だった。

私の。たぶんいちばん好きな季節なのだろう。
嫁いで26年。どうしてこんな仕事をしなくてはいけないのだろうと。
すごく恨めしく思った若き日々もあった。それがいつの間にか堂々と。
この仕事を誇らしく思えるようになったのだ。自然の恩恵を受けること。
それはとてもありがたいことだと思う。嘆くことも教えてくれる自然に。
振り回されてしまう日々もあったが。そんな日があったから喜びもある。


かくして。海苔養殖の準備が着々と進み始めた。
どうか順調に育って欲しいと願う。


暖冬と水害で全滅だった去年を思う。あの時、廃業を決めたのだった。
だけど。やめるな。やめたらいかんぞって。亡くなった夫の父親が。
言っているように思えてならない。だから。夫を失業させたのだと。

だって。あの時もそうだった。23年前のあの時。
夫は急に。ずっと勤めていた会社を辞めたいと言い出したのだ。
まだ幼い子供達を抱えて。私は不安でいっぱいになったけれど。

夫は父親の後を継ぐ事になった。お父さんはすごく喜んでいたっけ。

そして。その年の秋。あっけなくこの世を去った。

あの時。どうして仕事を辞めたかったのかよくわからないと彼は言う。

その理由を。いまになり。強く強く感じている私たちだった。



2005年11月12日(土) 昨日よりも今日

峠道の途中。ちいさな集落があるところの道端に。
銀杏の木があって。それが昨日よりも今日と誇らしげに。
朝陽を浴びてきらきらと光っているのが。とても好きなのだ。

もう何度。その一部始終をみせてもらったことか。
黄金色になって。その向こう側の空の青さに。胸がきゅんとして。
ある朝から少しずつ散り始めるせつなさを。私は知っているのだ。

めぐるめぐる。ともに生きる。あと何度会えるのか。私は知らない。



昨夜。どしゃぶりの雨の中。少しの憂鬱を連れて例のバドクラブヘ行った。
実は最近とても。雨と夜と対向車のヘッドライトが怖くてたまらない。
どうやら視界が狭くなってきたようなのだ。わずか15分なのにとても辛い。

無事に着いたとほっとしたのもつかの間。またひとりで準備にかかる。
なあにいつものことだからと思う。そのうち誰か来てくれるからと思う。
よかった。いつも二番目に来てくれる人がすぐに来てくれてほっとする。

だけど。携帯で話しながらだった。それがなかなか終りそうになかった。
いけない。いけないと思いながら。少しだけ苛々してしまう。
当てつけ。今思えばそうなのだが。無理して重いポールを二本提げて頑張る。
心の中は。いいもん。別にいいもん。手伝ってもらわなくてもいいもん。

ポールのネジを緩めて調整している時だった。ガチャンっと継目の所が。
落ちてきて。急いで手を退けたつもりが。うっかり親指を挟んでしまった。

かくかくしかじか。親指に小指がくっついたくらい腫れて紫になる。
しばし激痛。なんだか悔しかった。けれどそれがすぐに後悔に変る。

当てつけみたいなことしたから。バチが当たったんだと思う。

ラケットが握れなかった。みんなと一緒に何も出来なかった。

そして帰る時。そのひとだけが。「指、早く治して下さいね」と言って。
頭を下げて言ってくれたのだ。ほんとうに申し訳ない気持ちでいっぱいになる。

ごめんね。ごめんねといっぱい謝る。

ワタシハモット。ハンセイシナケレバナラナイと思う。



2005年11月10日(木) ありがとうの場所

さざんかさざんか咲いた道。もう今はそんな頃。
あのピンクのは。ふっくらと咲いていてとてもやわらか。
あの白いのは。なんだかきりりっとしていて清楚でいて。
それが。峠道の雑林の間から。おはようって言ってくれる。

ありがたい朝だった。心がぬくぬくっと温かくなる朝だった。


出勤前にメールが。携帯のメールっていうのは不思議なもの。
なんだか一直線。迷わず真っ直ぐに伝わってくるものだなと思う。
少し自信を失いかけていたことが。一気に救われたような言葉だった。
ささやかな確信を。ありがたく受け止めて。心はすっきりと青空の気持ち。

わたしはいてもいいのだとおもう。わたしだからできることがあると。


父の遺影と。豆地蔵さんに手を合わせて出掛けた。
ふたりは私の部屋の本棚の一角に居て。そこは私のありがとうの場所。
あのひとの手紙や。大阪豊中からのお遍路さんに頂いたお札や。
とても嬉しかったある女性の日記のプリントしたのも。
それから亡くなった友達に貰った。海の底で見つけた白い貝殻。
それからね。来年のJAのカレンダーに私の写真が使って貰える報せ。

今朝は。そのメールの相手の誕生日に贈った本を。ありがとうって置いた。

わたしね。こんなにありがたくて。ほんとうにいいのかなって。
ときどき。すごくふあんなくらい。おもうことがあるのだけど。

いいのかもしれないって。思うようにしたよ。

だって。みんなみんな大切な。私の宝物だもの。




2005年11月08日(火) 青くどこまでも蒼く

雲ひとつなく。青くどこまでも蒼い空。

こんな光溢れる日には。ぽつんと立ってみるのがいい。

背筋を伸ばして真っ直ぐに。空を仰いでみるのがいい。

天からの気をさずかる。それは分け隔てなくみんなに。

降り注いでいるのだから。ひとも植物も石ころにだって。


気づいてほしい。知ってほしい。感じてほしいと願う。



あのひとが。いつもうつむいていたのが。悲しかった。

だから必死になって。おしえようとした。伝えようと。

今思えば。どんなにかあのひとを苦しめたことだろう。


でも青くて。こんなに蒼くて。空はあの日とおなじ秋。

あのひとは。きっと生きている。私はあのひとの命を。

          信じている。






2005年11月06日(日) 充実

雨のち曇り。しっとりとあらゆるものが新鮮に見える不思議。
一雨ごとに。秋が深まり木々が色づき。やがて木枯らしの季節が来る。


朗報があり。ほっと安堵している。
みぃとを受け入れてくれた御一家のこと。
私と同年代のお母さんがいて。猫がすごく好きなのだそうだ。
今も2匹飼っているらしくて。みぃとは末っ子になれたみたい。
きっと可愛がってもらえると確信した。もう何も心配はいらない。
手離した淋しさよりも。こんなにほっと嬉しく思うことはない。



気分一新。今日はバドの今年最後の試合に臨む。
実は。ペアを頼める人がいなくて。少し投げ遣りな気持ちだった。
体力は落ちる一方で。誰が好き好んで組んでくれるものかと思っていた。
でも。諦めなくてほんとうに良かった。いちかばちかで頼んでみた人が。
すんなりおっけいしてくれたので。すごく嬉しかったのだ。

最高齢のひとだった。私よりも10歳年上のひとが。
まだやれそうだからと言ってくれたのだ。
その一言がとても励みになる。私だってまだまだやれると思う。

そしてふたりでやれるだけやった。長丁場で接戦になって倒れそう。
追い込まれて息が切れそうだったけど。必死で頑張ることが出来た。
予選落ちで良いのだ。こんな充実でもって自分に勝つことが出来れば。

また新たな闘志が湧いてくる。今度は来年のオープン戦で頑張ろう。
諦めちゃいけない。諦めたら。今度こそ最後になってしまうから。

いつだって。まだやれそうと。そう思える気持ちを大切にしたい。




2005年11月05日(土) 天使

晴れのち曇り。みぃととお別れする日だった。

昨夜は最後の夜を。しばらく一緒に過ごしたのだったが。
遊びつかれて眠くなったのか。またつま先からよじ登ってきて。
私の膝の上ですっかりおとなしくなった。かと思えば何かを探している。
ふにゃふにゃしながら。むずがるようにして。私の腋の下に顔を突っ込む。
そして。吸い始めたのだ。お母さんね。みぃとはお母さんのおっぱいを。
まだまだもっと吸いながら眠りたいのだ。胸が熱くなる。涙が溢れてくる。

ほんとうに。こんなに愛しい命がほかにあるだろうかと思った。
だけど。もっともっと冷静になろうとして。心を鬼にしてみる。

わたしはみぃとをねどこへつれていく。めをさましたみぃとがなきだす。
またみぃとをねどこへおしこむ。いやがってすぐでてくる。またおしこむ。

とうとう私はみぃとを無視する。


お別れの朝。少しだけぎゅっと抱きしめて。仕事に出掛けた。
後ろ髪を引かれるような思いを。押し殺したような朝だった。


そして。もしかしたら間に合うかもしれないと思い。早目に帰宅する。
ほんの今行ったところだよとサチコが。淋しそうな声で呟いた・・・。

息子の部屋をさがす。サチコの部屋も。昨夜は遊びまわっていた私の部屋も。
どこかへ隠れていそうだった。嘘みたいだった。もういないなんて。

おろおろと。しばらく泣いた。


あの子は天使だったね。そう言うと。うん・・とサチコが頷く。

さよなら天使。ほんとにほんとにありがとう。







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