ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2005年10月27日(木)

いつもの峠道を登りつめると。そこは霧の山里だった。
粒子のかけらが一面に漂っている道を。貫くように走った。
見慣れた風景が神秘的な世界のように。見える犬も老婆も。
まるで天の生き物のように。ふわふわと歩いているのだった。


霧が晴れると真っ青な世界。光が燦々と降り注ぎ始める。
なぜか仕事が手に付かずに。庭に出てねむの木を仰いでいた。
手というか。手と私は呼びたいのだが。その枝が好きだった。
生きているのがすごくよくわかる木。空に向かってなにかを。
叫ぶのではなく。ただ空を信じて手を伸ばしているように思う。

わたしはいつも。この木から精気を授かっている。ありがたい木。
冬枯れの時が来ても。空に手を伸ばし続ける。健気で心強く在る。



あのひとに見せてあげたいと。いつも思う・・・木だった。



2005年10月26日(水) 正体

ひさかたの雨のにおい。ひたひたと忍び寄る水の気配を。
ぽつねんと佇みながら。ただ受け止めている雨の夜更け。

わたしのなかのまっすぐなものが。少しだけ揺らめいて。
ぽたぽたと雫になってこぼれそうになるのを感じながら。

きりりっとくちびるを噛み締めては。待ちなさいと言う。
その正体をわたしは知っているから。取り乱しはしない。



      猫が。こんな雨の夜更けに。

           赤子のように鳴くのが聞こえる。



2005年10月25日(火) あかい実

ピラカンサスの実が。日に日に色づく。
橙色から真紅へとだ。それは秋の濃くなった真っ青な空に。
炎のように映っては。鮮やかな存在感を見せてくれる実だ。

あかいとりことり。なぜなぜあかい。あかい実をたべた。

自転車でいく路地で。ふと思い出しては口ずさむ歌がある。
ほのぼのと嬉しい気持ちで。風を切りながら走る心地良さ。



わたしの名前には。実という字があって。
子供の頃。どうして美ではなくて実にしたの?って。
両親に訊いたことがあったように思う。

あの時。母はなんて応えたのだろう。
父も何か言っていたのに。どうしても思い出せなかった。


さいきん。とくに今日。わたしは確信してみたのだが。
わたしは。美よりも。実が似合うひとなのではないかと思う。

木の実の実。真実の実。きっとそうなんだと思うことにした。

だから自信をもって。咲く時はきっと咲く。
そして。たとえ一粒でも。真実の実をつける木になりたいと思う。





2005年10月23日(日) あんず

ゆうがた。愛犬あんずに困り果ててしまった。
散歩中に。首輪の金具のところが外れてしまったのだ。

そして彼女は自由になったものだから。
怒れば逃げようとするし。好物のお菓子で誘っても。
すぐ近くまで来ては。すばやくお菓子を取ってまた逃げる。

そこへお向かいの彼氏。りゅう君っていう紀州犬なのだけど。
とりあえず好きなので。そばへ寄ってキスみたいなことして。
そのすきに捕まえようとしたけど。またすばやく逃げてしまった。

5メートルくらいのところで。じっと様子を窺っている。
その目がなんともいじらしい。いやだもんねの目をしている。
そしてどこか甘えている。ほらほらここだよ。こっちだよって。
悪戯っ子が。かまって欲しくてそうしているような感じなのだ。


もう陽が沈み始めて。仕方なく。彼女を川辺に残して帰る。
もう知らない。勝手にすればいい。何処へでも行けばいい。
と。彼女に聞こえるように言って。そっぽを向いて帰った。


すっかりあたりが暗くなった頃。そっと犬小屋のあたりを見てみる。
ふふふ。やっぱりね。ちゃんと帰って来ているではないか。
それも。ごめんなさいのポーズで。お座りをして待っている。

かちゃん。また鎖に繋がれてしまった。


自由って。身勝手をすることではないよと。

晩ご飯抜きにしたお母さんを。どうか許してね。あんず。





2005年10月22日(土) 時雨

風が強く吹く。空が呼んでしまったのか濃い灰色の雲が。
あっちのおやまにぶつかったのか。ちょっと痛くなって。
泣いてしまうのが雨。時雨は秋の。もうすぐ冬が来る頃。


夕陽には会えずにいたが。虹に会えたのだ。
肩を落として家路についていたかもしれない誰かにも。
空を仰ぐ一瞬の時を。与えてあげたのかもしれなかった。


あたしは元気。土曜日の夜がいちばん元気。
解放されているのは。いこーる満たされていること。

あれこれを思っては。折りたたんでしまいこんでは。
気が向けば破り捨てようとさえ思うことが出来るのだから。

あたしは私を。まもっているよ。とことんまもっているよ。

はらはらと落ちはしない。私は時雨のあとの虹になったよ。







2005年10月20日(木) きゅんきゅん

バックミラーに映る夕陽に。きゅんきゅんしてしまう夕暮。
太陽が燃え尽きてしまいそう。心が後を追ってしまいそう。

イナズマ戦隊の歌が流れると。声を張り上げて唄ってしまう。
きーみを忘れないよ。おーとなになっても。ずっとずっとだ。

だから。なんとなく。まだもっとおとなになれそうな気がする。
とても。アンバランスな部分で。私の青春が続いているらしい。


嫌わないこと。さげすまないこと。ありのままでいること。

そして。自分を信じてあげること。

もくひょうと。きぼうと。ゆめと。ゆうき。

それはきれい事じゃなくて。わたしの決心。



2005年10月19日(水) かやの花

いま。茅がきれい。秋桜よりきれい。
朝の川辺では。すすきが。きらきらと眩しい。
こんなに光が似合う花が。他にあるだろうか。

雑草だと言われて。触れば指を切ってしまうかも。
しれなくて。それでも。こんなに優しい花になる。

風になびく。ゆらゆらとなびく。時には強く揺さぶられては。
野にあり続ける。たいせつな命。根をはり胸を張って生きる。


いま。茅がきれい。わたしはあなたがとても好き。


 < 過去  INDEX  未来 >


anzu10 [MAIL] [HOMEPAGE]

My追加