曇りのち晴れ。そうしてまた曇り。気分はまあまあの晴れ。
今朝はダリヤの花を見つける。満面の笑みのような可愛らしさ。 それからグラジオラスも。鮮やかな色を見つけると。なんだか。 自分だけくすんでいるわけにはいかないから。精一杯の笑顔になれる。 ありがたい花たちだこと。毎年まいとし必ず会えるんだもの。
今夜は。例の夫君の会社の送別会。この場に及んでまだ行きたくなさそう。 機嫌よくするんですよ。気持ち良くお別れするんですよと言い聞かせて。 居酒屋さんまで送って行ったけれど。後ろ姿見送ってたらなんか涙出そう。
それから私は毎週のバドクラブへ。いい汗かいてなにもかも吹っ飛んで。 区切られてるなって思う。ほんとうにおかげさまだっていつも思うのだ。
さて。二次会を断った彼は。若い頃からよく飲みに行っているスナックへ。 バドの帰りに繁華街まで迎えに行く。すごく気さくなママで私も大好きだ。 愚痴とかいっぱい。ほんとうは深夜までだってそこに置いてあげたい彼だった。
会社の仲間からお餞別を貰ったらしい。帰ってからそれを見てびっくりした。 なんと商品券が。10万円分も入っていた。ほんとうに思いがけない贈り物。 ありがたくて。神棚へお預けする。最後の最後まで遣うわけにはいかない。
人生って。何が起点になるかわからないのだと思う。 会社を辞めさせられたのじゃない。辞める時が来たのだと思いたい。 すべてすべて。準備されていたことの通り。順調に進みはじめている。
彼は。きっと家業に精を出すのだろう。 今年のはじめ。家業を廃業しようと決めたのだけど・・。 亡くなった彼の父親が。やめるんじゃない。続けてくれと。 願っているのだろうと思う。ソノコエシカトウケタマワリマシタ。
私は。自分が継ごうと頑張っていた。でも、もう限界だと諦めていたから。 お義父さんの声。それが何よりの励みに思えるようになった。
また冬になれば精いっぱい頑張ります!こんどはふたりで。
少しだけ青空。午後からまた少しずつどんよりの空。
七夕なのを。すっかり忘れてしまっていて。 なんだか。それどころではないとか。思ったりしているのかも。 しれなくて。ぐるぐるぐる。いろんなことがかくはんされているみたい。
夕食の時。サチコが。子供の頃のことを話し始めて。 夫君が。山へ笹をさがしに行ったんだぞ。毎年なって。 すごく自慢そうに話したりする。ほのぼのと懐かしい。 いつからか。願いごととか。そっとひそかになったらしくて。
私のねがいごと。それさえも。なんだかぐるぐるしているこの頃。 まあるくやさしく。手のひらにそっとのせられるようなことばかりなら。 もっと穏やかな気持ちで。日々を過ごせるだろうなと思ったりする。
なにがいちばん大切。そんなふうに特別には決めてあげられなくて。 すごく欲ばりさんで。あれもこれも失いたくないものだから。少し。 焦ったりもする。だから手のひらからこぼれちゃうことだってある。
いちねんに一度じゃなくて。しろくじちゅうそうだから。 『願い』の方があたふたしてしまって。道に迷ってしまうのかも。
だからといって。願わずにはいられない。祈らずにはいられない。
たとえば。「あいたい」それは欲というもの。 それを「一生あえなくてもいいから。どうか生きていてくれますように」
願うこころに血の文字で祈りを書いている夜だった。
午後になり。ゆっくりと空が明るくなり。久しぶりに青空が見えた。 眩しいほどではなかったが。やはり太陽は恋しさに似て懐かしいもの。
やまももの赤い実は。もうほとんど落ちてしまって。無造作に転がり。 発酵しているような匂いがしている。お酒みたいで酔ってしまいそうだ。
無惨というほどのことではない。ただ落ちるものの憐れさは。むしろ。 美しいとほめてあげたいと思う。喝采のあとの感動に似ているのかも。
そうして。ひとつがまた終った。
実ひとつ。身ひとつここにあり。
いっそ落ちればいいものを。
痛さをおそれてしがみつく。
あんなこともこんなことも。
決して夢ではなかったけれど。
夢ならば覚めることもできたろう。
実ひとつ。身ひとつここにあり。
千切るのはよぶんなこころ。
腐るのは時の仕業にまかせ。
どんな日もいつだろうとて。
なにひとつ恨むこともなく。
我が実を見失うことはあるまい。
ここ数日。梅雨らしい天気が続いている。 幸いなことに大雨は免れていて。どんよりとした空と。ぽつりぽつりの雨。
土曜日から。急に我が家のツバメの姿が見えなくなった。 夕暮れ時になっても。帰って来なくなったのだ。 卵は。毎日温めていた卵は。いったいどうなってしまったんだろう。 気掛かりでならない。孵化できずに死んでしまったのかもしれない。 しかと確かめることも出来ず。ただただ寂しく遣りきれない思いばかり。
忌み嫌われてしまったような玄関のあたりで。いつもの悪い癖なのか。 不吉なことばかり考えてしまっては。まあ、どんな時もあるのだしと。 ふたつ並んだ巣を。壊さずにいて。また来年の帰宅を待とうと思った。
7月も4日になった。今朝もいつもの山道に差し掛かるところで。 田んぼの稲鋪が。たったいちにち見なかっただけで。少し黄色く。 それから。『おどし』が。鬼太郎の目玉おやじみたいなのがしてあって。 ほのぼのと。順調に時が流れているのだなあとか。感心するように眺めた。
わたしも。まけないようにじゅんちょう。 いろんなことがあっているようだけど。すべてきめられていたこと。 のようにおもえる。じゅんびされていることをうけとめるように。 ひびを。ぼちぼちあゆんでいこうとおもったりしている。
雨が降ったりやんだりだった。恵みの雨と言っていいのか。 各地で水害がおこっているようで。なんとも心苦しいことなのだが。
いまは雨あがり。あたりが暗くなる前にちょっとそこらへんを散歩。 どうしても蒔いておきたい花の種があるので。大橋の袂まで行った。 休憩所があるところ。ベンチもあってちっちゃな公園みたいなところ。
芝生のあいだあいだ。白爪草のもう眠りについたあたりとか。 スコップで地面に線を引くようしながら。せっせと種を蒔く。
芽が出るといいな。晩秋の頃かな。きっときっと咲いて欲しい。 いちど咲くことが出来たら。毎年咲くことが出来る花だから。 その場所でずっと生きていかれる。私がおばあちゃんになってもだよ。 その頃には。毎年の種があたりいちめんで育って。花畑みたいになるかも。
なんだかすごい楽しみで。わくわくしてきたよ。
夜になって。久しぶりに雨が降った。ざあざあと音をたてて降った。 稲妻も。雷は好きではないけど。なんか心地良く感じたりして不思議。
今はもう静か過ぎる。ただただ水の匂いが漂っているのが。 誰かさんの吐息みたいに思えて。放心しそうな一歩手前のところ。
半年。もう半年が過ぎたのか。流されてばかりにも思えるが。 少しは浮いてもみたし。泳いで来たのかもしれないなと思う。
あの島までとか。目的などないものだから。ただ身を任せるしかない。
紫陽花が。とうとう化石みたいになり始めた頃。 いつも憐れに思うばかり。去年もその前もその前も思った。
桜みたいに。潔く散れない花だから。老いていくひとみたいで。 うす紫も。うす桃色も。青く澄んだものも。心はずっと紫陽花の心で。 一部分が茶色くなっては。日に日にそれは止めることができなくて。 悲しくないことはあるまいにと思う。いや・・哀しいというのがよいのか。
色褪せる日々に今は在る。いっそ千切ってと。私ならそう叫びたい。 だけど。紫陽花は。どんなに醜くなっても。その場所に在り続ける。 そこで生きることを。そんなふうに生きることを。誇りに思っているかのよう。
憐れむのはひと。哀しいのもひと。ひとは花にあらず。花の心で生きるひと。
今日も。からりっと晴れはしない空。蒸し暑くて。いっそのこと早く。 真夏になればいいなあと思う。入道雲や燃えるような太陽や。蝉の声。
それでいて。もう稲穂が見えるようになった田んぼ。 早咲きのコスモスの花を見つけたりもする。着実に。 季節はそのように流れているものと思われる。なんだか。 とり残されてはいやしないかと。我が身を不安がったりもするのだ。
今日も。ただただ日常に在った。変化といえば。どうやらやはり。 人恋しいのであろうか。やたらと会う人ごとに話し掛けてみたい。 ほんとうにこれが自分だろうかと。ふと疑いたくなるくらい不自然。
仕事中も。暑さを気にせず自転車でJAへ行ったり郵便局へ行ったり。 そうすれば。ひとりふたりは必ず人に会うから。ついついブレーキを。
お遍路さんに会ったから。「ご苦労さまです〜」と大きな声が出た。 そしたら。びっくりさせてしまったらしく。立ち止まった彼を見ると。 なんとまだ少年ではないかと思うほど若いひとだったから驚いてしまう。
すっかり陽に焼けた顔と。にっこりと微笑む顔が。なんともいえず。 地図を広げて。目的地を指差しながら。あとどれくらいかかりますか? と聞かれ。私ときたら方言丸出しで「車なら10分やけん、もうちょっとや」 「けんど、歩いたらどればあやろう。わからんけんど、がんばりよ」とか。 言うて。「木陰もあるけん。休みもって行きよ」とかも言うてしもうて。
笑顔で見送ったものの。それからずっと気になってたまらんかった。 クルマで10分を。休みながら歩けばどれくらいかかるのだろう。 もし民宿に着く時間に遅れたら、彼は泊めてもらえんかもしれん。 お風呂も入れんし、晩御飯も食べれんかったらどうしよう・・・。
もうもう、この時点で。わたくしはすっかり母親みたいな気持ちになり。 心配で心配でたまらんのでした。
一時間後。やっと自分も帰る時間になり。急いで彼を追い駆けたのであるが。 あんのじょう。彼はまだ牧場のあたりをとぼとぼ歩いていた。 私が休みなさいって言うたから。きっと木陰でひと休みしたのに違いない。
嗚呼。どうかしてあげたい。けんどたんなるおせっかいかもしれんけん。 クルマを停めることも出来ず。窓を開けて深く頭を下げて追い越してしまう。
それから。なんか涙出そうやった。
暑いけん。無理せんように。明日も頑張りよって言ってあげたかった。
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