朝からきらきらといっぱいの陽射し。日曜日の太陽ってすごくありがたい。 鼻歌で洗濯物を干したり。軒下の鉢植えの手入れをしたり。
まるで春のようだ。マーガレットの蕾がいっぱいになり少しづつ咲き始めた。 寒さに弱いカランコエも薄っすらとピンクの蕾。シャコバサボテンは花盛り。
愛犬あんずのシャンプーもした。温かなシャワーでうっとりしている。 そこをすばやく洗うのだが、すぐにブルブルっとするので私もずぶ濡れになる。 バスタオルでくるんで陽だまり。もう老犬だけれど赤ちゃんみたいで可愛い。
午後は街へ行ってみる。化粧品店で『眉のお手入れサービス』とかしてもらう。 ついでにアイシャドーも。20代からしたことがなかった。なんか照れくさい。 でもおかげでシャキッとした。目元を明るくするのって結構大切だなと思う。
商店街は歳末大売り出しとか。今日は『日曜市』の日で少し賑やかだった。 市街地に幾つも大型店舗が出来たせいで。不景気風をもろに受けているみたい。 老舗のお店がたくさんある。のんびりと歩いてゆっくりと買い物したいものだ。
日曜市のおばさんとお客さんの会話。なんて穏やかなんだろう。 その横を通り過ぎるだけで。ほのぼのと心が温かくなった。
さてと。とりあえず福引なるものをしてみる。こんなのもほんとに久しぶり。 三角くじをゴソゴソ混ぜながら奥のほうから引いてみる。 ポケットティッシュだろうなあって思いながら引いたのに。
な、なんとびっくり仰天してしまう。こんなの生まれて初めてだった。 カンカラカンカラ鐘が鳴り響くし。歓声と拍手まで舞い上がるし。
綺麗なのし袋に包まれた特等金三万円とか。畏れ多くも頂いてしまった。 嘘みたいなほんとの話。なんてありがたいのだろうと涙が出そうになる。
すっかり放心状態で歩きながら。日曜市で榊を一束買った。 600円だけど500円で良いっておばちゃんが言う。 すごく申し訳ない気持ち。のし袋をそのまま差し出すべきではないかと思う。
榊とのし袋を助手席に座らせ家路を急いだ。 なんだか昨日から変だ・・と思う。もしかしたら今日死んじゃうかもと思う。 急ぐんじゃないぞ、慎重に運転しろよって言い聞かせた。
思いがけないことがこんなにあって。ほんとにいいのだろか・・。 あたり前のことなんかひとつもない。これが天からの恵みでなくて何だろう。
帰宅するなり亡き父の遺影に手を合わす。 「お父ちゃん?お父ちゃんなの?」って訊くけれどただ微笑んでいるだけだった。
報われたいと思っているから。報われることはないだろうと諦めていた。 どんなに尽くしても尽くしきれない。身を粉にして。その粉はきっといつか。 突然の嵐に吹き荒らされて。跡形もなく。私は消え失せなければいけなくなる。
そんな風に儚く散ってしまいたいものだ・・・。
だけれども。どうして神様は私を救って下さるのだろう。 この邪念だらけの欲深い女を。まだ生かして下さるのだろう。
ならば歩まなければいけない。果てという場所に行き着くまでずっと。 きっとそれには理由がある。いまはそれを教えては下さらないけれど。
尽くせば感謝されたい。罪すれば許されたい。 愛すれば愛されたい。認めて欲しい。失いたくない。
嗚呼なんて愚かなことだろう。
だからなのだ。救われたいとは決して思っていなかったのに・・・。
今日。こんな私のところにもサンタクロースが来て下さった。
新聞の占いに「己を全面に出さず静かに過ごせ」と書いてあった。
一心に。ただひたすらに台所の床を磨く。ひざまずくようにして。 きゅっきゅっと力を込めて。あそこもあっちもと汚れが嬉しくなるくらい。
手を止めればどっと襲って来る邪念。よくないことだ尋常ではないことだ。 「おのれくたばれ」「これでもか、ええいかんねんしろ」そんな気持ち。
時々。毒のようにそれを感じ。毒と知りながら飲んでしまいそうになるが。 かつて飲んだこともあったそれを。いまだに憶えていることが哀しい・・。
まあまあ綺麗になったところでワックスをかける。 艶が出て来るとほっとする。同時に右腕が棒のように固くなってしまう。 これくらいの罰なら。いくらでも受ける。これくらいの痛みなら。
我が身可愛さゆえに。どれほどのひとを傷つけたことか。 何ひとつ罪滅ぼしもせずに。よくもここまで生き長らえてきたことか。
午後は眠る。胸の上で手を組めば。そんな我が身の鼓動でも愛しい。
ありがたき静かな時よ。決して忘れてはいけないことさえも。
つかのまの眠りについた・・・。
なんだか一日中走り回っていたようで。空を見上げる余裕もなく。 これが師走というものだろうか。無理矢理急がされている気がする。
お昼休み。水筒とお弁当を持っていつもの憩いの場所へ行く。 ビニールハウスと枯れすすきと。小川と名も知らぬ鳥が囀るその場所。 クルマの窓を開けて。たっぷりの陽射しを浴びる。卵焼きが美味しい。
少し本を読んでから。ともだちに電話する。 三線ちょっとだけ弾けるようになって。初めて人前で演奏出来たって。 ほのぼのと嬉しい報せ。ほんとに好きな事に出会えて良かったなあって思う。 人生もきっと奏でられる。今はほんの一曲でも。これが光でなくて何だろう。
今日は冬至らしくて。かぼちゃかぼちゃと買い物。 お惣菜売り場でかぼちゃのコロッケを見つけた。 揚げたばかりで手づかみで食べたいなって思う。これでビールとかええな。
帰宅すると。愛犬あんずがすごく甘えた声で鳴く。 「くい〜ん くい〜ん」なんだかいつもと違う声。 はっと気づく。そっか、コロッケの匂いが分かったんだね。
「おまえもかぼちゃしようね」なんて言いながらふたりで半分こ。 病気するな。元気でいろよ。長生きしような。
そうして暮れていくいちにち。今日も夕陽は落ちていった。 明日のために。明日光るために。落ちることが使命ならば落ちなければ。
わたしはほんのいちぶぶん。この空のした終える一日があることを。
ありがたくうけとめていよう。
明けない夜などありません。
だからぐっすり眠りましょう。
| 2004年12月19日(日) |
ここではないところで |
どんな日もあるのだけど。今日はずっとどんよりの曇り空。 すごく何かを待っているような気持ちに気づき。少し憂鬱。
降り注ぐ陽射し。それとも猫になれる陽だまりの空間。 不意に突然に大切なひとを失ってしまったような錯覚。
きぶんてんかんしなければ。ここではないところで。
満ち足りていること。ほんとうにもうじゅうぶんだと思うこと。 きっとたくさんあるのだろう。ありがたいとなんど涙したことか。
許されて暮している場所で。まだ追い求めることがあるのか。 どうしてこうも欲深く。わたしは生かされているのだろう・・。
きどうしゅうせいしなければ。ここではないところで。
そうさだれだって道に迷う。迷うからはたと立ち止まる。 そうして見つめる己の姿に。頷いてまた歩き出せばいい。
薄っすらと霧につつまれた夜。月はぼんやりと一切れの檸檬。 こんな夜には宇宙の果てから。未確認恋愛物体が飛んでくるらしい。
見つけてはいけないから目を閉じていよう。 見つかってはいけないからそっと隠れていよう。
嗚呼。それでも声を出してしまいそうになる。 息を殺す。いっそ死んでしまえ愚かな女よ。
なすすべもなく落ちゆく心の破片に触れてみるがいい。 どんなに痛かろうとしっかりと握り締めてみるがいい。
その血がすべて。その血が祈り。その血がいのち。
在るべきか在らざるべきか迷うならなおさら生きよう。 光れない輝けないまして抱きしめることもできなくても。
ワタシイガイアナタヲアイセルヒトハイナイ。
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