| 2004年12月04日(土) |
生きてまた生まれた日 |
ぱらぱらぱらと小石をばら撒くように雨が。 激しくて。風が走りこむように急いでいる。
こんな夜はざわざわと落ち着かないものだけど。 私は切り抜かれた絵の一部のようにぴったりと。 おとなしくそこにいて。満ちている心のことや。
あれこれ浮かんでは消えるたわいないことなど。 ふわりふわりと弄びながら。頬杖をついている。 すうはあすうはあ息を感じ。溜息もつかないで。
身をまかせている。時が止ってしまったようだ。 ぐるぐるとまわるものが。何もなくなったようだ。 救われているのだろう。恵まれているのだろう。
きっと・・・そうに違いない。
今日はほんとうにありがたい一日だった。 またひとつ歳を重ねるということを。 こんなに嬉しく受け止めたことがあっただろうか。
生きてまた生まれたような今日という日。
最期の最後まで育ち続けてみせよう。
もう12月なんだな・・って思っていると。 ふと見つけた水仙の花や。山茶花の花があり。 「そうなんですよ」ってちゃんと知らせてもらったような。
巡るめぐる季節。生きて何度目の冬なのだろうか。 あの頃はどこにいて。どんな暮しをしていたのだろうか。
子供の頃って。すごくわくわくしていたっけ。 いつからだろう?そんな気持ちどんどん遠くなった。 すごく悲しかった朝のことを。ずっと忘れずに生きてきたよ。
でもね。それは決して『傷』なんかじゃなかったって。 いまは思える。それは私にとって大切な『期』だった。
期は季。冬がなければ春は来ないから。 あの日が冬でよかったんだなって思う。
もうすぐまたあの日が来る。あれからいっぱい頑張ったんだ。 えらかったなあ私。結構やるじゃん私。ほめてつかわずぞ。
12月が好き。流れ流れた日々のこと。すごく愛しく思うから。 そうしてそっとしまい込む。こころのポケットにちいさく丸めて。
そのちいさなまるいのがすべて。私の人生なんだなあって思う。
ひとつたりともなくしはしない。ひとつたりともすてはしない。
職場の近くに小学校があって。いつも午後3時半頃になると。 音楽が流れ始める。それは結構大人びた流行の曲だったりで。
私はその頃ひと休み。外に出て合歓の木の下で深呼吸をする。 そうして仰ぐ空が大好き。冬の初めの凛と吹く風達のことも。
合歓の木の向こう側は空き地。ついこの前までコスモスが咲いていた。 セイタカアワダチソウも。それからねこじゃらしみたいな草の穂達も。
いつの間にか冬枯れの景色。土色の草を踏むとしゃらしゃらと声がする。 そしてくっつくものがある。実だか種だか。にんげんが好きらしくて。
空き地の向こう側は喫茶店。駐車場のフェンスに風車がたくさんあって。 それはペットボトルで作ってあるのだけど。カラフルに色を施してある。
今日は北風。止ったかと思ったら勢いよくそれがくるくると回るのだから。 飽かずにずっと見ていたくなる。風よもっと吹け吹け。子供みたいな気持ち。
つかの間のひと時。もうそれだけが一日であるかのように思う。 とても不安なことがあったような気がしていたが。やはり気のせいだった。
帰り道。牧場の銀杏はもう散り始めている。そのゆるやかな坂道が黄金色。 子牛がじゃれていた。頭と頭をごっつんこさせて。後ずさりしながらまた。 少しだけおっきくなったから。ちょっと力比べをしていたのかもしれない。
ほのぼのと眺める。ほんの通りすがりの一瞬が。心に残る嬉しい場面だ。
バックミラーが夕陽に染まる頃。 今日はとてもいい日だったなあ・・って思った。
それから。晩御飯なんにしようかなあって。思った。
日曜の午後4時がお気に入りの時間。
お昼寝をし過ぎてしまったかったるいからだと。 窓のそと。薄っすらと色をおびてきた光る空と。 特に何も思うこともなく。暮れゆくばかりの心。
そしていま。ぷしゅっと開けてしまったビール。
昨夜は早くも忘年会があって。 いつものバドクラブの仲間達と楽しく飲み明かした。 語り合える時間がとても貴重に思えるこの頃。 話してみないとわからないこと。 聞いてみないとわからないことたくさんある。 知れば知るほど好きになる。大切な仲間達だ。
午後4時50分。窓の外はオレンジな空。 川向の山に吸い込まれるように落ちる太陽。
暖かな陽だまりを今日もありがとうって伝えたい。
しっとりと雨の匂う夜。ぼんやりと眠くなるのを待っている。 風向きが変ったようだ。さっきから北西の風。明日は晴れるかもしれない。
予約注文しておいた平井堅の新しいアルバムが届いた。 『思いが重なる・・』から始まって。最後は『センチメンタル』 その最後の曲がとてもよくて。うっとりと目を閉じてしまうほど。
なんというか・・私はこういうのにすごく弱い。 弱いということは。きっとこういうのを求めているのかもしれない。
在り得ないこと。誰かの『きみ』になってしまう。もはやそれは妄想のようで。 「いまきみはどんな夜に揺られているの?」なんて語り掛けられたりしたら。 参っちゃいます。嬉しさほどのせつなさで。涙出ちゃいますから。
ゆらりゆらり。揺れては壊れてまた揺れて。ひとり芝居に終いなく。 生きてる限り。こんな女でいるもよし。誰に止める権利があろうか。
かたことと窓を打つ風それさえもせつなく響く愛しき声よ。
毎朝通る山越えの道の。とある集落に差し掛かるところに。 一本の大きな銀杏の木があって。その、日に日に色づくのが楽しみなこの頃。
朝の新鮮な光がいっぱい降り注いでいる。きらきらとそれに応える黄金色は。 散ることを怖れることなく精一杯でいて。見る者の心を打ちながら抱いてくれる。
私は知っている。裸木の時も。その芽吹いた頃も。はらはらと落ちる時も。 だからとても愛着がある。好きだよってずっと声を掛け続けて来た。
嘘をつかない木。偽らない木。素直な木。ありのままの木。 四季をともに。こうしてまた巡ってきた『頃』を。生きてありがたく思うばかり。
今日のメモ。
夫君。職場復帰。やっととは言えない複雑な心境。 やらなければいけないとは決して思わないで欲しい。
猫ならばオス猫になりたいとふと思う。
オスってどうなの?こんな時なに考えてるの?
どろどろしてて。なんか嫌だなあって思うメス。
あたしね。あたしのオツムにはオムツが要るんだ。 いろんな。汚いものだっていっぱい出るんだから。 何度取り替えたか知れやしない。もううんざりだ。
でもね。そんなオツムのおかげで生きて来られた。 あの時だって。あんな風で。ああしてこうすれば。 人生もまんざらではないなって。オツム頑張った。
偉いなオツム。濡らして汚して匂ってもすごいな。 もう少しかな?いつまでかな?あとどれくらい? オムツが要らなくなったら。あたしも要らないね。
その時は今度こそお終い。身軽くなってふんわり。 さっぱりと笑顔で出掛けよう。天高く飛んで行く。 神様に会ったら「ありがとう」ってきっと言うよ。
そうして頼んでみるね。
今度はオスにして下さい。出来れば猫にして下さい。
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