ゆらゆら日記
風に吹かれてゆらゆらと気の向くままに生きていきたいもんです。

2004年11月21日(日) 陽だまり

陽だまりで。いろんなことを考えて。

猫ならば。そんなことみんな子守り唄。

うとうとと。お日様の毛布に包まれて。

あたしだって猫になれるにゃんと思う。


些細な不安。ちっぽけな拘り。哀しい想い。

身の程を知れば知るほど。諦めが増えてくる。


でも猫だから。とにかくそんなことよりも。

眠くて眠くてたまらない。ほっかほかだし。

泣く時はにゃんと鳴ける。涙ひとつ流さずに。

陽だまりで。まあるくまあるくなったんだよ。




2004年11月20日(土) たね 

コスモスの種をたくさん集めた。

枯れ果ててはいないことを確かめたいと思う。

今度の秋の日に。きっと咲かせてあげよう。


どこがいい?ひみつがいいね。

そっと誰にも見つからないように種をまくよ。

春の終わり頃かな?やわらかな雨の日がいいね。


そして秋の日。みんなに見つけてもらおうね。



2004年11月19日(金) まつ こと

『待つ』ということをやめてしまえたら。
どんなに楽だろうか・・と思う時がある。

千年ほどの昔から。女というもの。身を焦がすほど待ちわびていたらしく。
蜻蛉のごときひと。「かう長らへ、今日になりにけるも、あさましう」とか。

暮れ果てた日より。『待つ』ことから解き放されたとすれば・・
もう焦がす身もなく。あとは老いて死にゆくばかりかもしれぬ。


私は『待つ』ことが嫌い。待っている自分が嫌い。

だから。待っていると感じたら即、身震いをしてそれを振り払う。

だけど。その絡みつくようなものに。最後のところで縛られるから。

それは切れそうで切れない糸のようで。暴れればぎゅっと締め付けられて。

たまらなく痛いのだ・・・。


今ここにない『こと』をしかと受け止めることは難しい。

からっぽならば。どうやってそれを確かめればいいのだろう。

望まないこと願わないこと。まして祈りもしない『こと』は。


それが。ことの葉の最後のひとひらならば。

夜風に浚われて。はるか遠い場所で眠ってしまいたいものだ。




2004年11月18日(木)

冷たい雨が降る。声をなくした空のため息のように。

花薄は固くなる。揺れることを諦めた肌の色に似て。

女は夜気を吸う。ほとばしるのは想い煩う果ての心。


遠きものは儚く。たとえば消えてたとえば落ちゆく。

確かなるものは。いまこの時いま愛しき名を呼びて。

未来とはもしや。かすかに残る粒のちいさき夢なら。


惜しみなく降っては落ちる手のひらの濡れたるほどの雨の語らい



2004年11月15日(月) メモ

夫君。退院する。

帰宅するなり犬小屋へ行く。

頭をなでて何度もなでて。

その後ろ姿が思いがけず。

か弱く儚げで。胸がきゅっと。

締め付けられる思いなり。



2004年11月14日(日) どこかへと

『南風』という名の列車に乗って行く。
海側の席に座り。暮れていく風景を飽くことなく眺めていると。
ささやかな旅の歓喜のような。心がひろくふわっとどこかへと。
飛び出していく気配がする。わくわくとしてもう止められないのだから。

古き良き友が駅で待っていてくれた。改札口でかわす笑顔が嬉しく懐かしい。
どっとほぐれていくもの。それはいったい何だろう。心が温まるその一瞬。

『穀物学校』というお店には給食献立表というのがあって。
どれもこれも空きっ腹にぐぐっと迫るメニュー。選ぶのも楽しくて嬉しい。
語らいながら上海ラーメンを。語らいながら鶏肉の中華サラダ風を。

人生ほんとにこれからなんだよと。離婚してやっとそう思えるようになったと。
ほんとうにさっぱりと。私はそんな彼女の生き方をとても尊敬している。
そして憎み合う事の無い『選択』をして。夫だったひとと親友になった彼女。
女々しく泣けば良かったかも。もっと怨んで罵れば良かったかもと言うけれど・・

友達が彼になり。そして夫になって。また友達になれて良かったなと思う。
苦労したけど。すごく学んだことがいっぱいあって良かったって彼女は言った。

それぞれの人生。境遇は運命に似て。選びそれを歩み始めたことは。
誰のせいでもない。常に在り続ける自己の『旅』であると思う。



明くる日。実父の一周忌。骨壷を抱いてみたら父は変ることなく重かった。
父によく似た伯母の笑顔がなんと穏やかなことか。ほっとする温かな血。
その血ほど愛しいものはないと思う。弟や姪っ子や。そして我が子たち。

夫君が一緒に来れなくて良かった・・と思った。
そんな心が後ろめたくもありながら。そう思ってしまった正直な心で。


私の旅には。切符がない。
そしてたまたま隣りに座ったひとがいて。
「どこまでですか?」とも聞き合うこともしないで。
どちらが先に席を立つのか。駅に着けばふとそれを案じ。

愛しているのか。愛されているのか。それさえも気付かず。
暮れては明ける窓の外を。ぼんやりと見過ごしているばかりかもしれない。












2004年11月11日(木) 雨あがり

一年で七つ歳をとったらしい愛犬は。まだ夜の明けぬ川辺の道を。
とぼとぼと。雨に濡れたくはないらしく。ぴったりと寄り添って歩く。

それはいつも彼の日課で。雨の日も風の日も雪の日もそうだった。
365日かける何年だろう。子犬だった彼女がこうして老犬になるくらい。

一昨日の朝なんか可笑しかった。薄闇の中で私の顔を覗き込んで。
ん?って顔をして首をかしげたりしたから。そしてくんくん匂いを嗅いで。
「かーさんと行くんだよ」って言ったら。なんで?って不思議そうな顔して。

それは昨日の朝もそうで。夕方の散歩の時は、まっ・・誰とでもいいやの顔。
かーさんは晩御飯の支度があるので、早くウンチしなさい!って急かすから。
ほんとは嫌なのかもしれないけど。かーさんだってほんとはのんびり歩きたい。

今日は。私が帰宅するなり犬小屋から飛び出して来たから嬉しかった。
待っていたよぅの顔って。くすぐったいくらい嬉しいものだね。
そうしてペロペロ顔中舐められたりすると。「よしよし、そーかそーか」って。
かーさん。晩御飯の支度なんかどうでもいいくらい。ふたりで散歩に行きたいよ。


雨あがりの川辺って。なんていい匂いなんだろう。
あたりいちめん水の匂いが。川石を拾ったことがある?
あの水苔の匂いを知ってる?ほのかに懐かしいような薫り。

花薄のむこうには流れ流れて海になるみずが命ほどの想いをとめどなく。
ひたすらに込めて。終わりのない旅をずっと続けているんだよ。


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