雲ひとつない真っ青な青空。だから・・すかっといい感じの一日。 朝からずっとにこにこにこにこしていたら目尻が熱っぽい感じがして。 こうして皺が刻まれていくのだろうか?笑顔が刺すのだ私の顔を・・。
しかし笑顔はすべてをまあるくしてくれる。だから・・笑える日はそうしよう。 と・・思った。不自然ではなくて出来るならそうしようと。
いろいろある。深刻に考えれば果てしなく落ち込むようなことも。 でもそれはすべて自分次第だから。考えなければお気楽な人生をゲットできるし。
でも・・どうしても考えないといけないこともある。 その時は臨機応変に対処しよう。考えなければ決断も出来ないしね。
なんてことをあれこれ。書いてるってことは考えてることだから矛盾してるかも。 まぁ・・どんな日もあるさ。今日は笑顔の一日で良かった。
まあるい日っていいな。とんがりにぶつかって泣くこともないし。 まわりもみんなまあるく見える。怒ってる人なんてバカみたいだし。
まあるい空気は美味しいね。だから独り占めしてはダメだよ。 まずは自分がまあるくなって・・これいいよってみんなにあげたい。
それが笑顔の笑顔であるべき姿ではないかと思うのである。
えっへん!(笑)
久しぶりに水バドに行って来た。もう大丈夫みたいな肘が嬉しい。 けど・・暑さでダルダルになった。まるでサウナみたいな体育館。
すごく懐かしい人が来ていた。何年ぶりだろう・・たぶん10年ぶりくらい。 昔と少しも変わらない朗らかな人。もうバドを辞めたのかと思っていた。
少し近況を聞かせてくれた。なんでも会社が倒産して・・今は失業中らしい。 自宅待機を命じられたまま社長が夜逃げしたそうな。ああ・・なんてことを。 最後のお給料も貰わないまま・・もちろん退職金もなくて。
でも彼女はそれをすごくあっけらかんと話す。 「困ったよ・・ショックだったよ」と笑いながら話す。
今は失業保険を貰っているけど、次の仕事がなかなか見つからなくて。 おまけに職安の人が冷たいって。若い人が優先らしい。仕方ないことなのだろうか。 でも彼女は決して諦めていない。どんな仕事でもするんだと張り切っている。 私も・・私だって明日は我が身。他人事ではなく・・彼女を応援したいなと思った。
今夜の彼女はすごくはしゃいでいた。ひっきりなしにカラダを動かしていた。 私が暑さでへばっていると、「やろうよ〜」と休ませてくれないのだから。 おかげで私も一緒にはしゃいでしまった。疲れたけどとても楽しかった。
「来週も来てよ!」と帰る時に言ったら「みかさんもね!」と言って笑った。 うん・・みかさんも頑張る。また一緒に汗を流そう。
ほんとにながいこと会っていなかった。思いがけない再会ほど嬉しいものはない。 バド以外の交流はまったくないというのに。10年なんて一瞬で埋まるのものだ。
肘が治ってほんとうに良かった。
今夜行かなければずっと彼女に会えなかったかもしれない。
カレーを食べたら・・また唇が腫れた。 もうこの件は書かない。ことにする・・せっかく薔薇色だったのだから。
今日も梅雨空。「よく降るね」と会う人みんなが言う。当たり前だ・・梅雨だもの。 でも私も言う。言うのが当たり前みたいに。他に挨拶の言葉が見つからないから。
夫君・・今日も仕事が休みだった。今月は殆どお休みばかり・・・。 でも責めてはいけない。彼が悪いのじゃないから。 新しい仕事を探そうかと焦っている。屋根のあるところで仕事をしたいって。 でも・・それは止めた。今のままでじゅうぶん。家計はなんとかなる。心配しないで。
夫君・・だから上機嫌で晩酌をする。息子君とふたりでとてもにぎやか。 笑いの耐えない家族。それが何よりも幸せなこと。食器を洗う時すごくほっとする。
夫君・・晩御飯が済むとすぐに茶の間に走る。BSで阪神戦があるから。 でも・・甲子園も雨。ノーゲームになったと報告に来る。台所の私のところに。 とても残念そう。でもすぐに元気になる。そういうとこ結構好きだ。
夫君・・プレステでゲームを始める。おっきい子供の目をして。 もうそっとしておいてあげる。飽きたと言いながら夢中になって遊んでいる。
外はいつまでも静かな雨。こうしてそれぞれの夜が更けていく。 今日も穏やかに時を刻むことが出来た。それだけで満たされる思いで・・・。
私は決してひとりぼっちではなかった。
ただ・・ひとりでいるのがたまらなく好きだった。
大好きだった友人の命日。もう・・四年の歳月が流れたんだなと。 お墓参りに行けなかったので今しんみりと彼を偲んでいるところ。
初めて出版した本が遺作となり遺品となった。 海の底の写真とユーモラスなエッセィ。人柄が滲み出ている優しい言葉の数々。
彼の家は国道沿いにあった。仕事帰りにふらりとよく遊びに寄ったりした。 ほんの10分くらい。とりとめもない話ばかりするのだけど心がとても和む時間。
「おお!ええところに来た コーヒー淹れてくれや」としんどそうに寝そべっている。 小さな鍋でお湯を沸かす。いつもネスカフェで砂糖もミルクも要らなくて。
一応男なんだけど・・警戒することはなかった。気の合うおじさんだけど友達みたいに。 親近感がいっぱいあふれてくる。今思えば・・ちょっと癒し系のおじさんだったかも。
寝そべって何を苦しんでいるのかと言えば、締め切り直前の原稿を書いていた。 結構有名な週刊誌に毎週エッセィを連載していたりして。彼もちょっと有名人。
「書けんぞ〜書けんぞ〜助けてくれや」髪の毛を掻き毟りながら縋るように私を見上げる。 その悶える姿が私は好きだった。きっと書き上げるんだからと信じていればこそ。
帰るとき貝殻をもらったこともある。海の底で見つけた珍しい貝だとか。 だからほんとうは誰にもやりたくなさそうだった。でもしぶとくねだってみる。 「これちょうだい」と言ったときの彼の顔が忘れられない。 「それは・・それだけは」と言いたそうにしているのに言わないのだから。
私は勝ち誇った思いでそれを持ち帰って来た。いひん・・それも遺品になったけれど。 どうしても欲しかったわけではなかった。のに・・なぜかその時それを放せなかった。 大切な貝殻だったんだなと後で思った。でも返しには行かなかった。もう私のものだったから。
彼はあっけなく死んだ。四年前の6月23日午後11時4分に。 亡くなる二日前に病院へ行った。もう意識はないんだと言われたけど・・。 彼の手は冷たかった。もう骨のように細くて。 名を呼びながらその細い手を握り締める。その時彼が呻き声を上げたのだった。 「うう・・うう・・うう・・」と何度も。何かを話そうとしていると思った。 意識がないなんて嘘だと思って。私がここにいるのが分かっているんだと思って。
「死にたくないぞ〜死にたくないぞ〜助けてくれや・・」
私は泣きながら彼と別れた。 どうしようも出来ないことがこんなに重く圧し掛かっている。 なぜ彼が・・いなくならなければいけないのか・・その理由が知りたかった。
彼は白く粉になり海へ流れていった。そこが彼の住処となって。 そして決していなくなったわけではない。今もここにいる。確かにここに。 もう決して苦しむことはない。満面の笑顔で話し掛けてくるのだった。
海が笑った・・・今日という日
朝からテンション上がるし・・どうしようもなく落ち着かなくて。 だって一面の紫陽花だもの。乙女でいさせてマイダーリンの心境であった。
東へ東へと三時間かけて辿り着いたその場所。 小雨降る中・・傍らの男と一つの傘で。そこまではとても絵になる光景であった。 が・・期待とはなんと愚かな事であろうか。それは大きいほど痛手を伴うものだろうか。
紫陽花はもう命からがら悲しそうにうなだれているのだった。 あの雨に打たれても微笑んでいた面影。それはもうどこにも見つからなくて。
桜なら良かったのにな・・と彼が呟いた。 潔く散れない紫陽花のなんと憐れな姿であろうか・・・・。 わずかに残された微笑を探そうと歩く。もう見るのも耐えられないねと呟きながら。
来年また来よう!と彼が言う。ちゃんと日付を記しておいてもっと早く来るんだと。 うん・・来年ね。と応えながら・・すごく虚しくなった。
落胆はもとより・・それよりこうして花の終わりをまともに感じたことはなかったから。 毎年咲くのがあたりまえに思って、その命をいたわろうともしなかったことに。 綺麗な時だけ持て囃し・・枯れる時から目を反らしていたんだなと思う。
これが自然の営みであろう。枯れて終らなければまた咲くことはあるまい。 雨の季節に咲いて人々の心を和ます。それが紫陽花の使命なのかもしれない。
とっ・・思えばはるばる会いに来て良かったのだ。
落胆は何処へ・・帰りはほっとして眠りこけた。 また会いに行こう。笑顔と笑顔で再会を・・・。
今朝目覚めるとあの腐ったタラコ唇が・・薔薇の唇に変わっていた。 幾日も続いていた不快な朝。ああやっとと嬉しくて布団の中で歓声をあげてみたり。 鏡を見るまでもない。それを何度も指で確かめてみる。柔らかい・・ああ滑らか。
ふと・・誰でもいい。キスをしたいと思った。 手近なところに横たわる者あり。血迷ったかおぬし!とその者血相を変え飛び逃げる。 ああ・・逃してしまった。他には誰も居ない。なんという不運なことか・・。
女は手の甲を吸う。肌から心地良さが伝わって来る。ああ・・これが私だとほっとして。 薔薇はいつまでもそうあり続けてみせる。と・・心に誓った朝のことだった。
男が眼鏡を外して新聞を読んでいる。女はその姿がとても好きだった。 真剣に活字を追っている。そのするどい瞳が渋いなと惚れ惚れする時があった。 見られていることも知らずに男は無意識に耳垢をほじくっている。 そして指先でそれを弾き落とす。男のかけらが落ちる。女はなぜかはっとするのだった。
「一万本の紫陽花が咲いているぞ」とても得意そうに告げに来る。 俺が先に見つけたんだからなと言わんばかりの笑顔で。 「へぇ・・どこどこ?」新聞を取り上げてパラパラと捲る。
それはとても遠い町の風景だった。でも行こうと思えば行けない距離ではない。 ああ・・そうだったと思い出す。数日前にふと呟いたことがあった。 「一面の紫陽花ってあるのかな・・あれば見てみたいな・・」と。
ぽっと顔が火照ってくる。何気なく呟いたことを覚えていてくれたんだ・・と。 「わぁ・・ありがとう」そんなことは口が裂けても言えない。 ただ何処からともなく温かなものが込みあげてくるのだった。
ふたりは熟して落ちた木の実。後は腐って地に帰るだけだと思う時もあった。 でもそうして同じ土の上に転がっているふたり。まだ息をして空を仰ぐことが出来る。
「でも遠いね・・」と女が呟く。「どうってことないさ」と男が告げる。
明日の朝決めようと男が言うから・・・ うん・・そうしようと頷いた女だった。
今朝新聞の占いに「旅立ちに吉」と書いてあったので・・ 今のこの現状から一歩踏み出そうと思った。私は結構単純に出来ている。 ふとしたきっかけで走り出すところがある。まっしぐらんの人らしくて。
夕暮れてお日様の匂いのする洗濯物を手際よく畳む。 太陽の名残が嬉しい。晴れている気分を確かめるように畳む。
「痛かったらすぐに帰るから・・」と夫君に告げクルマに飛び乗った。 そうさ・・痛いかどうかはやってみないと分からないもの。 痛いかもしれないと不安がるより・・まずは行動するべし。
体育館に着くとさすがに少しドキドキした。 正直言って怖かった。ものすごく痛かったらもうお終いだと思って。 おそるおそるラケットを振ってみる。うむ・・少しも痛くないぞ。 なるべく力を入れないように軽く振りぬいてみる。おお・・いい感じだ。
ずっと気にしていた割りによく動ける。すごく不思議な気分だった。 もう大丈夫なんだと思う反面・・いや油断するなよと気を引き締めていた。
マイペースでいこう。決して我武者羅にならないように。 そうしていればずっと続けられるとささやかな自信が湧いてきたような。
帰る時・・駐車場でTさんが声をかけてくれた。 実は先日あまりの落ち込みに“ぐじぐじメール”送ったりしていたので。 その時の返事で「出来なくても見に来ればいいよ」と言ってくれたのだった。
でも私は今夜復活した。Tさんはたぶん「おや?だいじょうぶか?」と思ったかもしれない。 私は誰かに泣き言を言ってしまって立ち直る癖があるようだ。 聞いてくれるだけでありがたいと思う。そうしていつも助けられる。
久しぶりに汗をいっぱいかいた。太陽の汗ではない。こころの汗・・・。
こころの汗は濁った気分を綺麗に洗い流してくれる
私はそうしてまっさらになることが出来た。
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