| 2002年07月09日(火) |
ゆびきりげんまんまたあした |
嵐よ来るなら来てみろと身構えているうちに・・風が静かになる。 まるで誰かさんのようだ。切羽詰っていたくせに・・また穏やかな夜が来る。
逃げ惑うのはよそう。このままこうしていればいい。 不安がることは何もない。自分の意思で・・歩け歩け・・。
どこまで歩けるか分からないけど、もう後戻りは出来ない。 私にだって希望がある。夢だって数え切れないくらい・・重いくらいある。 今それを捨ててしまったらどうする?また探しに行くほどの時間があるのか?
ないよ・・そんな時間。私の人生はとても忙しいのだから。 どんどん年を重ねて焦っているんだから。若くないって・・結構辛いんだから。
ふう・・いつだってこうしてため息をつくのが上手い。 でも本当は開き直るのが得意だ。落ちて這い上がる時のこの意気込みに惚れる。
ああ・・でもいつまでこんなこと書いているんだろうね。 もっとほら・・楽しい話しとかしたいと思わない? 私はそう願っているんだけど、・・無理矢理じゃよけいに楽しくないのかな?
仕方ない待とう・・多分明日だ・・。
いいよね・・明日って・・嬉しいよね
ころころ・・転がって・・辿り着く日
どんな顔・・どんな声・・待ち遠しいよ
わたしが・・あなたが・・みんながいて
じゃあね・・おやすみ・・またあした
いいよね・・明日って・・楽しいよね
ゆびきり・・げんまん・・またあした
| 2002年07月08日(月) |
わなわな・・でも負けない! |
夕食の時・・とても嫌なことがあった。 土壇場に追い詰めらて崖っぷちで最後のアルコールを流し込んでいるみたいな。 そしたら右手が急に痛くたって、電流が流れているみたいに痺れ始めた。 神経が一時的にパニックになってしまたのだろうか・・自分の手じゃない・・。
昨夜のこと・・親戚一同の集いがあって、私たち夫婦も酒宴に参加していた。 その席で夫に耳打ちした人がいる。私のHPのことを知っているか?と・・。 夫はもちろん知っている。ただ・・写真をアップしている部屋だと信じている。 でも・・見たいとは言わない。見て欲しいと言ったこともない。
私が文章を書くのをとても嫌がるひと・・。 詩が私のココロであることを恐れるひと・・。 それを見つければどんな手段を持っても壊したいひと・・。
息子が醒めた目をして呟く。 「おまえは満足かもしれないけど・・どれだけ恥を晒しているか分かっているのか!」 息子が私のことを「おまえ」と言う時は・・本気で怒っている時だ・・。 「恥をかくならおまえだけでいい・・俺達まで巻き込むんじゃないぞ!」
私は右手を庇いながら擦りながら・・完全に落ちる。真っ暗な落とし穴の中・・。 わなわなという表現がこの世にあってよかった・・と思った。
それ以上は聞きたくないという顔をして夫が席を立った。 息子は、あっけらかんとしている。私はすぐにでも死んでしまいたい気分になる・・。
食後の後片付けもしないで部屋に篭る。すぐに息子が乱入して来る。 イヤホンで耳を覆ぎ”片想い”を聴いていたら・・今夜は泣けるではないか・・。 どうしてこんな時・・夕陽が見えないのだ!恨めしいくらい灰色の夕暮れだった。
「おみくじ引いてみろよ!」息子がからかうような視線で窓辺で笑っている。 「きっと大凶だぜ!」私をもっとどん底に突き落とそうとする。
私は落ち込んでいる割りにムキになるのが上手い。 もう右手は大丈夫みたいだ。軽やかにマウスが動く。そして『おみくじ』も引ける。
どうだ!参ったか!私は大凶なんかじゃない。ささやかに末吉なんだ・・。 ただ運勢は“理性に欠けているだけ”と記してあったからウケた。 そうだよ・・その通りだよ・・理性のかたまりじゃ書いてる意味がないじゃん・・。 人生の“参考書”書いてるんじゃないんだからさ・・。
私・・あとどれくらい生きられると思う? それが分かっていれば計画的に生きていくことも出来ると思うよ・・。
私はいつだって崖っぷちに立っている
だから背中を押せば難なく落ちることも出来る
でも生きたいなと思っている
これが私こんな私目を逸らさずに私を見て!
理性とか常識とか教養とか・・そんなもんいらない
私のココロを処分しないで・・
ずっとここに居させて・・
生きたいよもっともっとずっと・・
ああ最後だったね・・って私を憶えていて欲しいから・・・・。
織姫と彦星がどうのこうのと・・そういうのにうっとりしている気分になれない。 と・・口を尖らせているくせに夜空を仰いでしまう。
別に見えなくたっていい。逢いたければ逢えばいい。 逢ってどうするつもりだろう・・。繋いだ手を離す時たまらなく寂しいくせに・・。 約束だとか誓いだとか願いだとか、そんな支えで生きていられるなら・・生きれば!
ふう・・今夜はロマンよりマロンが好き。(笑) モンブランでもタルトでも羊羹でもいい。からだ中甘くなってみたい。 そして蟻んこに食べられてみたい。そのちくちくした痛みが欲しい。 最後に髪の毛が残るんだよ・・。食べて欲しいけど残されてしまうんだ・・。 いやだね私。それでも生きていけるからしぶといよね。
そうそう・・今日は髪を切ったよ!ちょっと可愛くなったみたい。(爆) 顔さえ見なかったら女子高生だよ!なんかエメロンのCMに出たくなった。さ・・。 でも短いとダメかな?ああ・・そうだよ・・ダメなんだ・・。
愉快だね・・私がわたしをくすぐっているみたい。 もうお箸が転んでも泣かないよ。たぶん笑ってみせる。 うん・・浮上してるんだと思う。信じられないくらい私は軽い。 まるで風船みたいだ。さあ・・早く手を離しなさい!って命令したい。
そして空その果てのむこう逢いたかった雲その白い靄のようなひと 私はわたしが割れる音を聞きたくてたまらない・・・。
自分で作る自由・・今まさにそれ。 誰かに邪魔されたら睨み付けると思う。 眉間に皺を寄せてとても不愉快な目をして笑えない顔で不機嫌な声で。
とても貴重なものだから壊されると悲しくなる。 部屋に鍵を掛けてしまいたい。携帯もオフにしてただ窓は開け広げて・・。 夜風は好きだから許す。雨がやんだから・・そよよの風が好きだから。
ああ・・またこんな女になっちまった・・。 何かになりきろうとしているんじゃない・・なってしまうんだ。 この無様さが嫌いになれるほどの理性が私にはない。 現実とか常識とかそんな固いものを受け付けられない私の「こころ」 それは指で押しただけでへこむ。ふわふわではなくふにゃふにゃしたこころ・・。
ああ・・微笑みたいくらいそれが愉快。 くすくすと笑いながら今・・これを書いている。
夕方まで眠っていた。 買い物に出掛けるためにお化粧をした。 お店で息子の元彼女に会った。 「もう会うことはないと思ってました」と彼女が微笑む。 「ずいぶん過去になってしまったね」と顔を覗き込むように話す。 「会えて嬉しいです」と彼女がまた微笑む。 「会えてよかったね」と微笑みを返す。
じゃあ元気でと颯爽と歩き振り向いて手をあげてまた微笑む。 そう・・こんな感じで今日は微笑むのが似合う日。
借りてきたCDアルバム・・浜田省吾「SINCE1975」
浜田省吾の「片想い」聴きながら・・泣けない夜。 不思議と顔が綻ぶのが可笑しいくらい。
こころは自由だからどんなに邪魔されても彷徨っていたい。 壊されても引き千切られても・・いくらでも微笑むことが出来るそんなこころが欲しい。
今日は仁成の「愛の工面」を読んだ。 お昼休みに読み始めて・・あと5ページで時間切れになる。 仁成の写真を見るのは二度目・・一度目は「函館物語」だった。
「愛の工面」には彼の妻だった女性が居る。 彼女が耳掻きをしている写真がとても好き。 頬杖をついて「どうしたいの?」と言っているような顔が好き。 愛が自然に顔を出しているけれど、撮りたければ撮れば!とその愛が答えている。
で・・だからどうしたと自分で突っ込んでしまうけど・・ 私はどうしても娘の写真を撮りたい。この先じゃなくて今の娘を・・。 たとえば仕事から帰り、クルマのドアを乱暴に閉めている疲れた顔を。 ひとりで晩御飯を食べながら空腹を満たしているそのふと零れる笑顔を。
何度も交渉する。断られる。「勝手に公開したやろ!許さない!」真顔で怒る。 今夜は説得しているうちに涙が溢れ出す。 「そんな・・嘘泣きなんか・・したってダメ!」また怒られる。
どうして今じゃなきゃいけないのか・・その訳を話してみる。 それは二十歳だから。とても眩しいから。忘れたくないから。 なによりも大好きだから。とても大切だから・・・。
5万だね・・。娘が先に切り出す。 月々少しずつ払うよ・・嬉しさを隠し切れず私は微笑む。 ダメ!ちゃんと先払いで耳を揃えて出しなよ!
悔しいけど好きなものは好きだ。 今しかないかもしれないその輝きを、この目に焼き付けておきたい。
そして海へ行きたい。その素足と踵と頬に絡みつく髪と背中と光る海と・・ もう思い残すことがないくらい娘を愛していたい。
お風呂上りの濡れた髪のままで、洗濯物を干していた。 月もない星もない・・でも風がある。 台風の影響だろうか、涼しいくせに湿っぽい風がくすぐるように吹いていた。
最後はいつも靴下。今夜は娘の靴下が5足もあった。 赤やら黒やら、それは子供の靴下みたいに小さくて可愛い。 最後のひとつを干し終えて「ふぅ・・」と小さく息を吐く。
なんだかとても疲れているな・・と思った。 明日が金曜日なんて信じられないくらい駆け足で、日々をやり過ごしている。 時間が足らなくて焦る。そのくせ少しでも怠けたくて遅れる。
洗濯籠を持ったまま路地に立つと、そのくすぐる風がとても恋しくなった。 これはいいな・・と大きく深呼吸をする。小さな胸がぽわんと膨らんでくる。 堤防に上がる階段が薄っすらと明かり、その向こうは真っ黒な水の世界。 ふとそれを確かめてみたくなる。どれだけ闇に包まれているのか知りたくなる。
そして濡れた女は誘われるように歩いた。多分もう女だ。でないと許せなくなる。 月よりも星よりももっと優しいものが欲しい。 それは見つめるだけでは気が済まなくて、直に私に触れるものであって欲しい。
風は海の声がした。決して穏やかではなく泣き叫ぶような声だ。 逢いたかった・・と私は思う。呑み込まれても溺れても逢えるものなら逢いたい。 伝えることは何もないけれど、ただその声が聞きたかった。
鳥のように両手をひろげ、その声と抱き合う。 そして何度も何度も髪をかき上げ、爪を立てるように髪をまさぐる。 その指が私の指なのか風の指なのか海の指なのか・・分からなくなる。
暗闇は水だった。とうとうと流れているか?生きているのか? おまえは荒れ狂う海に溶けて見境もなく乱れるがいい・・。
私は灯りを目指して歩く。そこが私の帰る場所だから・・・帰る。
帰宅したら娘のクルマがあったので、とてもほっとして嬉しかった。 最近はすれ違ってばかりいるので、いつがお休みなのか訊く暇もないのだ。
でも・・洗濯物取り入れただけで、畳んではくれない。 「畳んでくれてありがとう!」ってお礼を言ったら、「どういたしまして」と答える。 ほんとに娘には敵わない。いつもこんな感じではぐらかされてばかりいる。
久しぶりに家族四人が揃ったので、博多土産の「高菜ラーメン」を作ることにした。 5人分を4人で分けようと夫が提案したので、かなり大盛りのラーメンが出来た。 娘が麺を湯掻いている間に私はネギを刻む。ふたりだと余裕で準備が出来る。 もうあてにしないなんて決めていても、居てくれるとほんとに助かる。
とんこつスープの風味がなんともいえない。からし高菜はぴりりと食をそそる。 四人で汗を流しながらはあふうひいふう「美味しいね」と食べた。 娘が首にタオルをかけていて、私はその端っこで汗を拭いた。 「もう!やめて〜タオル取って来なさい!」と怒られてしまったがまた拭いた。
四人だと笑い声が絶えない。これが三人だと私はイライラして・・二人だと緊張する。 いつまでも四人ではいられないけど、続く限りと思う私のささやかな願望だ・・。
家族団欒の度が過ぎて、それぞれの将来の話になった。 私は孫の世話なんて絶対にイヤだから、近くに住まないでね!と頼む。 でも、夫は早く孫の顔が見たくていくらでも遊んでやりたいと言う。 じゃあ・・熟年離婚するから、お母さんの生活を邪魔しないでね!と頼む。
夫が突然、絵を書きたいと言う。老後の趣味は絵を書くことだと言う。 俺に絵を書かせてみろ!上手いんだぞ・・上手いんだからな・・。
私はほんとに何も知らないまま結婚したのかもしれない。 いつもこんな風に突然知らされることがいっぱいある。 絵か・・いったいどんな絵を書く人なんだろう・・? まだ一度も見たことはないし、絵筆を握る姿なんてとても想像出来ない。
いきなり父になり母となった結婚生活だった。 仕事に追われ子育てに追われ・・お互いのことを知ろうともしなかったこの年月・・。
時という日々が少しずつ変化し始めた気がしている。 それはどんなにあがいても逆らえなくて、それぞれの未来の道標のように・・ 私たち家族の行く末を決めてしまうことになるのだろうか。
その絵を見ることが出来るのだろうか。それはいったいどんな絵なんだろう・・。
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