Skipper Johnの航海日誌

2007年08月31日(金) 匿名では利用できないサービスの増加

(日本)匿名では利用できないサービスの増加

これまで匿名で利用できたサービスが個人情報を提出しないと利用できなくなってきている。匿名性を隠れみのにした事件の防止などが企業側の目的。利用者としては「一度流出した情報の二次利用を防ぎたい」と複雑な気持ち。
実例1:免許証を出して会員にならないと利用できないネットカフェ
実例2:番号非通知のフリーダイヤルはお客様相談室につなげなくした時計のセイコー
実例3:番号非通知だと予約を受け付けないタクシー会社
(8月28日付 日本経済新聞)

戦略ポイント:匿名性を排除しすぎると利用者は減る

日経によると、あるネットカフェは完全会員制に移行したが、来店後に個人情報の提出が必要と聞いて帰ってしまったお客が一ヶ月間で1200人にもなったとのこと。理由は「住所や氏名と、閲覧したサイトの情報が結び付けられるのではという不安感が強い」ことだそうです。

利用者としては、「一度流出した情報の二次利用を防ぎたい」というのと、「自分が見たサイトまでトレースされたくない」という気持ちがあるので匿名性を排除されたネットカフェは利用しづらくなるのはよく理解できます。

ネットカフェ側にとっては、個人情報の二次利用を絶対にしないさせないシステム配備をきちんと説明しながら、匿名性による犯罪防止への協力を常にお客様に求めていく真摯な姿勢が大切となるでしょう。

上海では、ネットカフェ利用時には18歳以上であることを証明するために身分証明書の提出が決められているそうです。しかし実態は、利用者の利便性を考えて成人であることが明らかな場合は提出させないことが多いそうです。

では、相手が番号非通知だとサービスを受け付けないという状況はどうでしょう?電話の番号通知サービスはここ10年くらいで普及してきたもので、それ以前は通知さえできませんでした。通知されることに慣れてしまった企業が、自らの効率を上げるために非通知者にはサービスの提供をしないというのはいささか自分勝手すぎるような気がします。仕方なくサービスをしているかのような印象を与えてしまうでしょう。

上海でも番号非通知サービスはありますが、非通知にしている人はまだかなり少ないようです。逆に、レストラン予約の際に確認のための携帯番号を教えるのですが、後日レストランからショートメールで割引やプロモーションの案内が来るのには閉口しています。上海では個人情報の二次利用をしないシステムの導入がまず必要なのではないかと感じています。



2007年08月30日(木) 6人に1人「副業経験」・インテリジェンス調査、大半は1日限り

6人に1人「副業経験」・インテリジェンス調査、大半は1日限り

社員の6人に1人が社会人になってから副業を経験していることが、人材紹介大手インテリジェンスの調査でわかった。職種はイベントの手伝いなど1日限りの業務が多く、ホームページ作成や音楽活動といった趣味を副収入につなげている人も目立った。
(8月25日付け 日本経済新聞夕刊)。

戦略ポイント:副業っていいこと?悪いこと?

日本の主な企業は社内規定で副業を禁止していますのであまり副業していないとは思っていましたが、わずか6人に一人しか副業経験がないというのは少ない感じがしました。

普通のサラリーマンが書き物をしたり、趣味の延長で若干収入があったりということは時にありえると思います。聞くところによるとIT系でプログラムを書ける人などは個人的にソフト開発を請け負うこともあるそうです。趣味と実益を兼ねているとはいいながら、会社で得た技術などを流用する場合も考えられ、慎重な対応が必要な部分です。

副業といえども会社で得たものを使わないとか、本業と関連するような副業行為は慎むべきという感覚は日本においては常識的だと感じます。

ところが、これが中国においてはどうでしょう?おそらくですが、相当高い比率で副業の経験者がいると思います。かなり日本と違う実態が浮かび上がってきます。

中国において副業はかなり堂々と行われています。私が想像するに、副業は万が一失業をした時のための備えであり、失業のリスク分散として欠かせないくらいの感じがあるのではと思います。

一つの仕事に没頭してプロになるのも大切だとは思うのですが、雇用主の気まぐれな人員削減の犠牲になることも多く、なかなかプロになるチャンスを掴む労働者は少ないと思います。万が一のために副業をしておくのは自分を守るために必要なのでしょう。副業が悪いことという感覚はほとんどないと思われます。

副業をせずにプロとして仕事を深めていくのも、副業をしながら失業のリスク分散をするのも、それぞれの労働市場の現状を反映している現象であって、副業自体が良い・悪いという問題ではないと言えるのでしょう。



2007年08月29日(水) 誰でも商品提案_無印良品

誰でも商品提案_無印良品

無印良品は今年2月から「空想無印」というホームページで「自分が欲しいと思う商品のアイデア」を募集している。月に約60件もの提案が寄せられ、賛同する人はネットから一票を投じる。千票に達すると商品化する。
透明な付箋。お気に入りの本に張ればページを汚さずに気づいたことを書き込める。すでに800票以上を集め、商品化第一号になる気配だ。
(8月27日付け 日本経済新聞)。

戦略ポイント:智恵を集めることとマーケティング・パワーの二律背反

この「透明な付箋」は私もぜひ欲しいと思いました。本の気になる箇所にいつも書き込みをするのですが、読了後人に貸す時に何だか恥ずかしい気がしていたので、透明付箋が出たら一度試してみたいです。

日常のちょっとしたアイデアを商品化していくのは楽しいですね。なるほどと思える商品は応援したくなりますし、気の利いた商品はぜひ手にとって見たいと思います。

さて、インターネットが普及してきて一般人のさまざまなアイデアを効率的に吸い上げたり、さまざまな情報や知識をシェアしたりということが簡単に行えるようになってきました。また、ブログやアフィリエイトなど、個人の情報発信やそれに基づく手数料収入などのビジネスモデルが確立され、多くの才能ある個人がネット上で活躍しています。

生活のちょっとしたアイデアくらいのものをネットで募集したり交流したりするのは双方向性を活用した楽しい活動になります。そこからヒット商品が生れるのも楽しみです。

一昨年、中国ではテレビで新しいスターを発掘し視聴者の人気投票で優勝を決めるという「超女(Super Girl)」というキャンペーンがあり全国で大きな盛り上がりを見せました。投票は携帯のショートメールやインターネットのサイトからできるようになっていたので私も知人に投票を頼まれたりした記憶があります。

インターネットや携帯が発達してコミュニケーションは便利になりましたが、メールなどを投票やマーケティングのツールとして活用する時代が来ました。日本でも大昔にスター誕生という番組があって新人発掘をしていましたが、決勝戦で札を上げるのは本物のプロダクションでした。ところが「超女」では一般の視聴者が一人一票ではなく重複して投票したわけです。

そうするとどうなるでしょう?特に「超女」ではプロダクションが汗水流して無名の若者を発掘するという、小さなプロダクションでも可能な基本的マーケティング手法を取らず、大衆の人気という不確実な意思決定に委ねてしまったわけです。プロデューサーが若者に何か光るものを見つけてそれを育てるという面白さのプロセスが抜けると、意外性も個性も光らなくなると思うのは私だけでしょうか。

手間を惜しまずに商品や商材を開発して行くことは時に莫大な時間やコストがかかることがあります。しかしそれを避けて大衆の人気という目に見えないものに流されていると、自らのマーケティング・パワーを使わないでいることになってしまいます。本当に大切なことは何か、じっくり考えてみたいと思っています。



2007年08月28日(火) 米でレジ袋追放広がる。まずはSFで11月から

米でレジ袋追放広がる。まずはSFで11月から

米・サンフランシスコ市は11月から、米都市では初めて小売店によるレジ袋配布を禁止する。日欧に比べて遅れていた米国での削減取り組みが自治体主導で一気に加速する可能性がある。
布製のバッグやリサイクル可能な紙袋、およびトウモロコシなど生分解性素材を使ったプラスティック袋などの提供を義務づける。違反店には違反一件につき最高500ドルの罰金を科す。

(8月27日付け 日本経済新聞夕刊)。

戦略ポイント:レジ袋もマーケティングの一環

サンフランシスコも米国としては思い切った施策を実施することになりました。私が米国アリゾナ州に滞在していたとき、可燃・不燃ごみの分別もなければ粗大ゴミさえ一緒に捨てていたのには驚きました。米国の環境への無関心さは以前から話題になっていますが、ようやく一歩を踏み出した感じですね。

日本も次第に環境へ配慮する動きが顕著になってきました。エコロジーやロハスなどの言葉もよく耳にするようになって来ました。中国では環境問題への取り組みはまだこれからといったところです。

先日見たニュースでは、いらなくなったガラスを自宅であるアパートの3階から窓の外に投げ捨て、下にいた女性が大ケガをしたというものがありました。また、自動車や列車の窓からタバコやティッシュのみならず生活ゴミさえ捨てるというのをよく見かけます。

多くの中国人は、「とりあえず目の前からゴミが見えなくなればいい」という感覚を持っているのではないかと思いたくなります。こういう状況でエコロジーを推進していくにはまだ時間とコストが必要なのかもしれません。

中国人にエコを推進するには「お得感」に訴えるのが効果的だと思われます。

スーパーでレジ袋をもらわなかったら割引やポイント付与してリテンション効果を高めることは今すぐでも可能です。自転車で買い物に来た人にもメリットをあげてもいいでしょう。

また、「理由があって、少し高い」というエコ商品の開発も中国で待たれるところです。同時に「なぜエコなのか?長い目でどういうメリットがあるのか?」という啓蒙活動を並行して行うことも必要でしょう。まずは身近なところで実例を見せてあげて、いろいろな反応をさぐりながら中国らしいエコ活動を探っていきたいところです。

エコを全面に押し出した小売業は中国ではまだほとんど見かけません。差別化とマーケティングの一環としてエコを上手に活用していくことが求められています。レジ袋以外でもいろいろなアイデアを形にしていけると思われます。



2007年08月27日(月) ドイツが二酸化炭素の排出量を2020年までに40%削減へ

ドイツが二酸化炭素の排出量を2020年までに40%削減へ

ドイツは二酸化炭素(CO2)の排出量を2020年までに1990年比で40%削減することを政権公約として目指す。風力発電など再生可能エネルギーの開発を促進し、ドイツ産業界の国際競争力を高めるのもねらい。
(8月25日付け 日本経済新聞夕刊)。

戦略ポイント:アジア各国のCO2削減を促進したい

ドイツのメルケル首相は思い切った政権公約を発表しました。二酸化炭素(CO2)の排出量を2020年までに1990年比で40%削減するよう約束したわけです。これは相当思い切った公約で、他国にもポジティブな先導役となって牽引していく良い姿勢だと思います。

逆に日本は情けない状況で、京都議定書で約束した2009年までにCO2を6%減らすことはもう不可能となってしまい、中国等からCO2枠を買い取る方向で調整しているようです。

かかる状況下、ドイツが思い切って40%も削減するという目標は大きく評価できる数字と言えるでしょう。中途半端な目標クリアだけではなく、人が驚くような目標を立てて実現にまい進していく姿はすばらしいです。

京都議定書はアメリカやオーストラリアが批准せず、中国は批准したものの削減義務がないなど、あまり有効な削減同盟になりませんでした。2009年を目途に新たな削減の約束をしようという動きがありますがまだどうなるか分かりません。

中国のような発展途上国は、「先進国が発展中は削減などしていないのに、途上国が発展中の段階になってCO2削減などの新たな関門を設けようとしているのは不公平だ」という気持ちが強いようです。こういうロジックも理解できないわけではありません。

しかし地球温暖化はCO2などの排出が大きな原因だろうと言われる中(そうではないという意見もありますのであえてこう書いています)、世界中の政府や個人がうまく協力して温暖化ガスの排出を抑えていく必要があるのは言を待たないでしょう。

ドイツが思い切った削減目標を出したので、各国もより困難な目標に向かって智恵を出し努力を重ねていければと思います。日本も中国ももっと大きく温暖化ガス排出の削減に踏み切ってほしいと願っていますし、日本は中国に削減に関する技術のシェアなど、可能な協力ができればいいなと感じました。



2007年08月26日(日) 金融機関への注文は、金利・ATM手数料・営業時間の改善

(日本)金融機関への注文、金利・ATM手数料・営業時間

金融機関の商品・店頭業務への不満や注文を調査したところ、預金金利の低さ、ATM手数料の高さ、営業時間の短さに不満が多かった。
(8月24日付け 日本経済新聞)。

戦略ポイント:お客様の不満は改善のチャンス

日本の低い預金金利や、自分のお金をATMで出金や振込みする際の多くの手数料、そして3時で終わる営業時間では退社後には銀行に行けないなど、多くのお客様は銀行に改善を求めているようです。

最近北京や上海でも、銀行窓口の理不尽な待ち時間(ある新聞記事では、北京の銀行待ち時間は平均50分とのこと)が問題になっています。先日も銀行に記者が客を装って待っていたところ、窓口は一つしか開いていないのにカウンター内の銀行員4-5人がトランプをしていたと告発、全国的な問題となりました。

中国の市中銀行はだいたい夕方6時くらいまで窓口営業しています。このあたりは日本の銀行も学ぶべきところが沢山あるのではないでしょうか。但し、上海の市中銀行のATMは台数が少なくて故障も多く、15分くらい待たされるのは日常茶飯事です。この点は改善が待たれるところです。

上海固有の問題もあります。上海年金の支給日が5日、15日、25日だそうで、これらの日にはご老人方が殺到し窓口の待ち時間は相当なものになるそうです。

窓口の数に対して来訪客が多いので上海の銀行でも番号札を用意していますが、あまりにも待ち時間が長いので、待ち札のダフ屋がいます。一枚10元くらいで取り置きしておいた札を売ってくれます。面白い商売があるものです。

上海の銀行の窓口業務改善はまだまだ余地が有ると思います。

1) 入出金の伝票を減らす
上海で入出金時に銀行員の作業を見ていますと、多くの書類を作成して印鑑を押し、別の銀行員のダブルチェックを受けています。業務の簡素化が窓口の時間を短縮できる最大の要因だと思います。

2) 営業時間の拡大
上海では9時くらいまで銀行が営業してもいいのではないかと思います。時間が長くなれば混雑を少しは緩和させるような気がします。

3) ATMの普及促進
銀行窓口横のATMの台数が数台しかないところが多いので、店舗内のATMをもっと増設し、かつ繁華街ではATMしかない出張所を数多く設けることにより混雑を緩和してほしいと思います。

4) 年金のATM活用
上海で年金の受領には本人出頭が必要だそうです。口座振込みとATMによる引き出しを年金受給者に普及させることにより窓口の緩和も可能かと思います。



2007年08月25日(土) 新車の平均寿命は11.1年

(日本)新車の平均寿命は11.1年

新車の平均寿命は、1996年には9.3年だったが、2006年には」11.1年にまで延びた。大きな原因は未婚男性がかつてのように車に熱中しなくなっていることらしい。複数の会員で一台を共同使用するカーシェアリングは、ガソリンや保険代も含めて着きに12,000円程度なので人気がある。

戦略ポイント:中国でも買わずに借りるということ

日本では、今まで新車に飛びついて買ってくれていた世代は未婚男性だったそうですが、趣味の多様化や経済的理由であまり熱中してくれなくなっているようですね。同じ記事によれば、日本の乗用車の一ヶ月あたり平均走行距離は、2005年で424kmで、1993年に比べて8%も減っているそうです。

その反面カーシェアリングが手ごろな価格でじわじわと浸透しているようです。ガソリン代を含めて1万2千円とは、意外と安いので驚きました。

現在上海でちょっと郊外に行くときなど、レンタカーがあればいいなと思うことがあります。外国人が上海でレンタカーを借りるときはレンタカー会社がなかなか貸してくれないようです。理由は外国人が要求する保険が高すぎる点にあるそうです。

上海は一般市民にモータリゼーションが始まったばかりで、今はまだ「先ず自分で車を所有する」ということがステータスになっている時期だと思います。車を所有してみて初めて分かる負担感がありますが、それ以上に先ず所有する気持ちが強いのでしょう。上海でカーシェアリングはまだまだ先のようです。

車以外で借りて済ませたいものとして、少し考えてみました。

1)上海で自転車のレンタル
あまり需要はないのでしょうが、上海で近距離の移動ではたまに自転車を借りたくなります。おそらく観光地では外国人観光客用にレンタサイクルもあるのでしょうが、住宅地ではなかなかないようです。

2)、家電や家具のレンタル
外国人が上海で借りるマンションは家電家具付きが多いのですが、この家電家具がショボイ!(汗)専門のレンタル業者がマンション側とタイアップしていい家電家具を貸してくれるといいなと思います。

3)パソコンのレンタル
上海ではラップトップ・パソコンはまだまだ日本より高いです。2年くらいで買い換えたいし、安くレンタルしてくれると助かります。ただ個人への与信が確立されていないのでレンタル系はまだこれからなんでしょうね。



2007年08月24日(金) 中国は個人の海外株投資を解禁、まずは香港株から

中国は個人の海外株投資を解禁、まずは香港株から

中国外貨管理局は中国内の個人投資家による海外株投資を解禁する。手始めに香港株に設定していた年間5万ドルの投資額上限を撤廃する。
(8月21日付 日本経済新聞)

戦略ポイント:規制の撤廃で伸びるビジネス

日経によれば、これによって個人の有価証券投資の選択肢を広げ、貿易黒字などに伴って国内に流入する外貨(6月末の外貨準備高は1兆3326億ドル)を少しでも海外に還流する狙いがあり、今後投資対象や地域を段階的に拡大する予定だそうです。

思いついたのは、東証や東証マザーズに上場する中国企業株を中国人個人投資家が買ってくれるといいなという点です。

現在、東証には3社の中国企業が上場しています。しかし、その3社がそれぞれ上場する際に「なぜ東証で上場するのか?どのようなシナジーがあるのか?」という質問にはこれといった響く答えが無かったように思います。

仮に、今後中国の個人資産を東証で投資してもよいということになれば、中国マネーが東証で上場する中国企業を買いやすくなります。東証や上場幹事証券会社は中国企業を東証で上場させることにより中国の個人マネーの呼び水になると考えるでしょう。これは東証で上場する大きな理由となります。

中国では輸出で膨れ上がったドルを中央銀行が買い取るため、人民元が市中にあふれて資産インフレを起こしています。昨今の不動産や国内A株、美術品の高騰はすごい勢いです。海外投資がそれの冷却剤になるほどの規模かどうかはわかりませんが、一つ有効な手段だと思います。

規制の撤廃で伸びるビジネスは沢山あります。常に「あの規制が万一撤廃されたら、自分は何ができるか?」考えておくのは大切なことだと感じます。



2007年08月23日(木) 変わる予備校の自習室の役割−携帯メールから逃れたい

変わる予備校の自習室の役割−携帯メールから逃れたい

予備校の自習室を利用する受験生や高校生が増えている。自分から携帯メールはしないが友人からきたら返信しないといけない。メールし始めると平気で5往復になる。複数の友人がいると勉強にならない。シェルターとして携帯禁止の自習室を使う。
(8月20日付け 日本経済新聞)

戦略ポイント: 本来の目的と意外な目的を組み合わせる

記事を読んでなるほど、と思いました。私が受験生だった頃はケータイがなかったのでこういう苦労を知りませんでした。若い人は大変です(笑)

私が社会人になって米国の大学院入学のため英語の勉強を始めた頃、私は都心で静かな勉強スペースがあればいいなといつも思っていました。図書館は早く閉館してしまうし、カラオケボックスは高くてタバコ臭いし、喫茶店やファストフード店にはあまり長居しづらかったからです。

最近ではネットカフェや漫画喫茶が終夜営業しているそうで、タバコの分煙も可能とのこと、当時こういう施設があれば入り浸っていたかもしれません。

本来の目的に別の意外な目的を付け加えることで、他にはない目的達成感を得られることってありそうな気がします。

1) サウナで散髪してもらうのはどうでしょう?
  すでに髪は濡れているし、シャンプーは浴場に戻ってしてもらえばいいし、ドライヤーは自分でかけてもらえるのでコストを低く抑えられそうです。

2) 美容院でカットやパーマ中に靴を磨いてもらう
  プロに磨いてもらった靴はそうとう光ります。お客様が磨いてもらう革靴に合わせておしゃれをして来店するという華やかな効果も期待できます。

3) (ダメな例)米国にMBAを勉強しに行けば英語がうまくなる→「絶対にうまくなりません!」
これは私の経験です。相当英語をしっかりやらないとうまくなりません。アメリカで勉強するくらいでは英語はできるようにならないという事実は知っていただきたいと思います(汗)



2007年08月22日(水) 投資信託の基準価格が急落

投資信託の基準価格が急落

今回の急激な株安・円高で公募型の株式投資信託の運用成績が急速に悪化しつつある。投信の基準価格が、海外の不動産投資信託(REIT)で運用する投信の落ち込みが目立った。
(8月19日付け 日本経済新聞3面)

戦略ポイント:想定外の展開になってしまったら、、、、

日経によれば、国大投信のワールド・リート・オープンが15.8%下落。三井住友アセットのグローバル・リート・オープンが15.1%、野村アセットの世界不動産投信が14.9%の下落となったそうです。

1年ほど前から、日本国内や海外の不動産投資信託(REIT)はすでに価格急落の危機があると言われていましたが、今回のサブプライムローン問題の発覚で「やはり!」と思いました。

ここ近年の金融商品は、専門的な商品の証券化が多くなっています。今回のプライムローン問題でも、本来なら焦げ付くリスクの高い低所得者へ貸した住宅ローンを証券化して、投資家にはリスクを分かりにくくして海外の機関投資家に沢山売っていたので、世界同時に信用不安が高まりました。

専門的な商品にはそれなりの知識や経験が必要なのですが、それを薄めるような商品化をしてしまうので、買う側にリスクが分からなくなっているのです。

また、専門化した商品はその専門内では強いのですが、想定を超えた状況にはもともと対応しづらい商品になってしまっている点が重要です。

一つ例を挙げると、戦前の日本陸軍は仮想敵国をロシアとしていたので、寒冷地での戦闘に強い軍隊を作っていました。ところが、日中戦争から太平洋戦争にかけて東南アジアから太平洋地域に戦線を拡大することとなりました。陸軍が南方に持参した多くの武器は寒冷地対応だったので、暑くて湿度の高い地域ではあまり役に立たなかったそうです。

金融商品も、例えば下がりそうな株をカラ売りして上がりそうな株を買う(但し、データに基づいて相性のよい組み合わせにする必要がありますが)とすると、相場が上がっても下がっても利益が出るような理論があります。この場合、市場が安定して推移しているときには理論道理の結果をおそらく生むでしょう。しかし、想定を超えてしまうと全く理論どおりにはいかないそうです。その想定を超える事態とは、商品の解約が殺到することです。

解約が殺到するとカラ売り解消の買いをしながら、前に買った証券を売らなければならなくなり、買ったとたんに売られてどんどん価格が下落していく下落スパイラルになるのだそうです。それが先週各国で発生した株価暴落の一番の原因です。

人生、想定を超える何かが起きることはあります。できれば、なるべく想定を越える何かを想像しておくのがよいのでしょうが、誰でもできるわけではありません。

自分の手段が「あまりにも特殊な手法だけに偏っていないか??」ということを自問し続け、なるべく応用がきく手法を選んでいくということを考えたいと思いました。



2007年08月21日(火)

長期戦略で中国での人材育成

2008年1月から思考される労働契約法では労働者の立場をより強化する内容が盛り込まれる。中国拠点をどう進化させるかが問われている。もともと長期雇用を前提とし、社内でじっくり人材を育てることで国際競争力を高めた日本企業。中国でも長期雇用の観点で人を育てることが重要。
(8月14日付け 日本経済新聞11面)

戦略ポイント:人を育てて、そして仕事をしてもらうこと

中国の新・労働契約法では、三回目の労働契約では終身雇用となるなど、労働者を長期で雇用して安定化を図る方向になっています。これは中国政府の長期的雇用戦略に沿ったもので、今後数十年と言う長い視点で雇用確保を目的とした動きの一環です。

これはあるコンサルの方に聞いた話なのですが、中国政府は地方で余剰労働力として余っている約2億人の農村労働者を、数十年掛けて地方都市の工場労働者として吸収させるという、遠大な計画なのだそうです。さすが、中国人の考えることはスケールも時間もケタが違いますね。

労働契約法が以前より労働者の権利を守る方向であることは、在中の日系企業にとっては追い風とも言える状況になったと思います。

中国や欧米ではいい人をヘッドハントしてでも連れてくるという考えが強いと思いますが、日系企業は人材を育てることが得意です。日経の同じ記事によれば、トヨタは幹部育成機関である「トヨタ中国学院」を設立し、出資先の管理職を対象にした共同研修をスタートさせたそうです。

社内で人材を育成していくノウハウを作っていくのには莫大な時間が必要です。日系企業はガバナンス等で硬直的なところがある反面、時間とコストをかけて社風に合う人材を作っていくことに慣れています。このあたりのノウハウには中国政府も在中の日系企業に大いに期待しているといえるでしょう。

自分達の強みに気付いてそれを生き筋として生かしていく。特に人材育成面は日系企業に活躍の場があると信じています。



2007年08月20日(月) 中国が家電等へのリサイクル設計を義務付け

中国が家電等へのリサイクル設計を義務付け

中国政府は家電、電子機器、自動車などのメーカーに商品のリサイクル対応を義務付ける。設計をリサイクルしやすく改良したり、使用する素材の種類を減らすなどの対応を課す法律や指針を整備する。
(8月15日付け 日本経済新聞)

戦略ポイント:リサイクルの経験を生かす

対象は冷蔵庫やエアコン、テレビ、洗濯機、パソコン、携帯電話、自家用車だそうです。有害物質を含まない材料の使用や解体を前提に構造の簡素化などが要件となるようです。自動車は2010年から材料の再利用率80%となるそうで、業界への影響は大きいそうです。

新たな規制が決まると、それをクリアするために各メーカーが競って新技術や工夫をこらしていきます。時にはものすごいイノベーションが起こるときもあります。70年代の排出ガス規制で、ホンダがCVCCエンジンを開発したのはその好例です。

また、日系メーカーは日本での高いエコ基準をクリアしてきた実績があり、今後中国におけるリサイクル設計の分野でも先陣を駆けることできるような気がします。(私はメーカーのことはよく分からないので想像だけしています)

新たな規制をチャンスと捉えて、日本で蓄積したリサイクル設計のノウハウを駆使して、マーケティングでもエコな商品を全面に打ち出していけると面白いのではないでしょうか。



2007年08月19日(日) 中国産食品の輸入が急減・野菜3−5割減

中国産食品の輸入が急減・野菜3−5割減

野菜や魚など中国産食品の輸入が急減している。残留農薬問題で消費者の不安が高まったためだ。今年上期は主要野菜が3―5割減。野菜は小売り中心に国産シフトが顕著だが、代替産地を確保しにくい食品も多い。商社は自主検査などで中国産の安全性確認に乗り出した。1―6月の生鮮野菜の輸入量は約24万1500トンと前年同期比21%減った。
(8月15日付け Nikkei Net)

戦略ポイント:食品の安全確保と産地を育てる長期的視点

中国からの輸入野菜の残留農薬や玩具素材の安全性問題が大きな話題になっています。輸入する側の立場からすれば、安全な食品や玩具が供給されるように要求して行くことになるでしょう。貿易でも事前に契約で安全性確保を約束してもらうことは常識になっています。

しかし、中国では小さな農場や工場までは政府の監督も届くわけもなく、コスト削減のため農薬などが大量に使われるというイタチごっこが続いているようです。

国産野菜にシフトしているというのは日本の農家にとってはチャンス到来といえるでしょう。トレーサビリティや農家の熱い思いをサイド情報として消費者にアピールしていけば、少々高くてもお客の支持を得られると思います。まじめに安全な野菜を作っている日本の農家にスポットが当てられたことはとてもいいことです。

中国の農家も、単に経済効率を追って農薬にたよるのではなく、日本の消費者動向にも気をつけて付加価値の高い商品生産を考えるいいチャンスなのではないでしょうか。

もう一つ、気になるのは「とにかく安い商品が欲しい」という日本側バイヤーの問題です。

どの時代でも世界でも、とにかく安いものというのは魅力があると思います。特に100円ショップに代表される均一価格ショップでも野菜が売られるようになり、安く仕入れるのは至上命題になっていると思われます。

しかし、このような「とにかく安いもの」をバイヤーや消費者が追求しすぎたため、中国の生産者も「安かろう悪かろう」というやり方に慣れきってしまったといえるのではないでしょうか。安さを求めすぎたために安全が脅かされているわけです。安全でない食品を売る中国側を単に責めるだけではなく、付加価値があれば少し高くても価値を認めて買う日本側消費者のマインド育成も同時に大切なのではないかと思います。



2007年08月18日(土) 手軽に家計簿 ゲーム機や携帯サイトで

手軽に家計簿 ゲーム機や携帯サイトで

家計簿を携帯ゲームや携帯電話を使ってつける消費者が増えている。「外出先でも簡単に記入でき、空いた時間を有効活用できる」と好評。 例)ニンテンドーDS用ソフト「がんばる私の家計ダイアリー」
(8月16日付け 日本経済新聞29面)

戦略ポイント:外出先のちょっとした時間でできること

最近は携帯からブログを書くだけでなく写真をアップロードしたり、「モバゲータウン」のように携帯でSNSも楽しめるようになってきました。今回はDSで家計簿をつけるソフト、なるほどと思いました。

私はずっと毎日自宅のパソコンで出納簿をつけています。買い物のたびにレシートを財布に入れるのですが、出張とかで自宅に帰れないばあいは財布の中はレシートだらけで、外出先でも簡単に記入できるといいなぁと思っていました。

また、パソコンの出納簿の利点は自動的に集計してグラフまで作ってくれるところです。これがあると入出金の動きだけでなく、どの項目の支出が多いか一目で分かるので直感的に理解できます。すでにDSでもできるようになっているんですね。さすがです。

外出先のちょっとした時間でできること、かなりあるのではないでしょうか。

例1) 作家の森村誠一さんが、「写真俳句館」を展開していて、写真に俳句をつけて公表しています。これはまさしく外出先でアップロードできるし高尚ないい趣味だと思います。
↓↓
http://www1.tategaki.jp/morimura/

例2) 外出先で健康チェックはどうでしょう?指先で血圧や血液成分を分析するポータブルな機械にケータイを繋いで、定期的にデータをアップロードして医師のカウンセリングを受けられると便利でしょう。
例3) 外出先でも24時間対応してくれるコンシュルジュサービスも欲しいです。電話一本で何でも代わりにやってくれるサービスです。インターネットがない場所では何も出来ないような気になりますが、ヒトに依頼できれば大丈夫(笑)



2007年08月17日(金) 湖南省鳳凰県で橋が倒壊、29名死亡

湖南省鳳凰県で橋が倒壊、29名死亡

湖南省鳳凰県で8月13日に発生した建築中の橋の倒壊事故は、14日までに29人が死亡、行方不明者が30人となったが、まだ増えそうな勢いだ。橋はまだ建築途中だったが橋脚を含めすべて倒壊した。原因や責任の所在はまだ明らかになっていない。
(8月15日付け 第一財経日報)

戦略ポイント:構造計算書の偽造を見破るのは困難なので、どうするの?

先ずは犠牲者の皆様のご冥福をお祈りします。

この事故を見て、頭に浮かんだのは日本でも話題になっている「姉歯設計事務所による構造計算書の偽造事件」です。構造計算書を偽造して十分な強度がないことが分かっていながら建築を進めたので大きな地震があればそのマンションが倒壊する可能性があるという事件でした。

また、韓国では80年代から90年代にかけて百貨店が倒壊したり、ソウルの漢江にかかる橋の一部が崩落したりと、ずさんな建築の倒壊で多くの人命が失われるという事件もありました。

中国でも完成後の橋が落ちるという話を何度も聞いたことがあります。原因としては、強度設計が不十分であったり、トラックの多くが積載オーバーで予想以上に橋の強度劣化が早かったりという点が挙げられているようです。

今回の倒壊事故の原因は中央政府の緊急指示で調査が始まったばかりですが、一部報道では橋脚部分の鉄骨の量が極端に少なかったのではとも言われているようです。仮にそうだとしたらやはり姉歯事件と似ていることになるのでしょう。

今回もし構造計算書が偽造されていたり、あるいは建築現場でわざと鉄骨を少なく入れたりといったことが行われていたとしたら今後も同様の事故が発生する可能性が高いといえます。しかし、一般人民はその事実を知りえないので万が一のことはなかなか避けられないと考えられます。

マンションや一軒家を購入する場合は、信頼の置ける工務店、建築会社が建築した物件をきちんと選んでいくことにより事故を避けることはできるといえるでしょう。しかし公共の橋や道路ではそういうトレーサビリティをなかなか確認しづらいのも事実です。できれば中国各地の公共工事については発注業者や金額、主な設計図や仕様などを公開し、誰でも閲覧できるような情報公開が必要ではないかと感じました。



2007年08月16日(木) 広東でISP経営許可証の発給を暫時停止

広東でISP経営許可証の発給を暫時停止

広東ではISPライセンスの発給を暫時停止する。これは全国ウェブサイト問題解決運動が実施されて以来最大の厳しい措置となった。これによりウェブサイトの新設や登録に大きな影響が出る。北京、天津、上海及び河南ではすでに発給停止済。
(8月13日付け第一財経日報)

戦略ポイント:ライセンスがないと本当にビジネスできないのか?

ISPライセンスの取得は、中国においてどの会社でも頭痛の種ですね。先日もとある日本の携帯コンテンツプロバイダさんとお話していたらISPライセンスが取れなくて困っているのとことでした。

外資100%の会社(独資)がISPライセンスを取るのは元々難しかったので日系の独資にとっては大きな問題ではないのかもしれません。ライセンスがなくてもウェブビジネスをやっている会社は沢山あります。

例1 別の会社のライセンスを上手に借りたり、ライセンス保有会社と契約して傘下でやっているように展開する方法があります。

例2 休眠しているライセンス取得会社を単独あるいは共同で買い取ってしまう方法があります。

例3 海外のサーバーで細々ですがうまくやっていくのも一つです。(接続制限される可能性はないとはいえません。)

若干グレーな解決方法ですが、検討の余地はあるでしょう。ライセンスに関して何でも自社で取ろうとするのではなく、持っている人とうまくアライアンスを組むという発想は大切だと思われます。



2007年08月15日(水) 中国7月のCPIが7.6ポイント上昇

中国7月のCPIが7.6ポイント上昇

国家統計局によると、7月のCPI(消費者物価指数)は5.6ポイント上昇した。都市部の上昇は5.3ポイント、農村部の上昇は6.3ポイント。食品価格の上昇は15.4ポイントで、肉類、肉製品、卵の価格上昇が顕著となっている。
(8月14日付け 第一財経日報)

戦略ポイント:物価が上がるときにビジネスチャンスがあるはず

8月13日の上海A株は4,800ポイントを越え、株式市場も大いににぎわっているようです。

中国も国が外貨を市中から買い上げることにより市中に資金の過剰流動性が生まれています。過剰流動性は中央銀行(中国では人民銀行)が金融を緩和しすぎると発生します。金が余って商品が少なくなりバランスが取れないため物価が上昇することになります。

今の上海は株高、元高、物価高と、なんだか日本の80年代バブルに似ているような感じがするのは私だけではないような気がします。

日本のバブル当時、日銀からのマネー供給が増え信用が拡大し、多くのお金が不動産や株、美術品に流れていきました。数年してマネー流通量を急激に抑えたため信用が急速に収縮し、不動産や株などの価格が一気に下落したのはまだ記憶に新しいところです。

物価の上昇に伴い、保有した不動産や株を売り抜けられた人はそれなりの利益を手元に残しました。しかしそれはわずか一部の人だったようです。逆に、不動産仲介や証券会社、銀行は多くの手数料や金利で潤いました。ですから、物価が上がるときには自分がそれを買うのではなく、買う人からお金を頂くモデルに徹したほうがリスクは少ないといえるかも知れません。

しかし本音としては、バブルに踊らされるのではなく、ちょっと異常に盛り上がっている時期だからこそ「冷静に先を読んで手を打つ」というチャンスともいえるのではないでしょうか。皆がバブルに踊っているときは熱にうなされているようなもので、冷静な判断ができにくくなっています。

長期に持続できるビジネス、信用に基づいてお客様に感動を与えられるビジネスってなんだろうと、ジックリ考え直すチャンスだと思います。



2007年08月14日(火) 賞賛する経営者は誰か?

賞賛する経営者は誰か?

「ビジョナリーカンパニー」の著者、ジム・コリンズに対し「賞賛する経営者は誰か」との問いに、米AMDのヘクター・ルイズCEOを挙げた。メキシコ生まれで苦学の末、2002年に半導体大手のトップに上り詰めた。現在は巨人インテルに戦いを挑んでおり、そんな人間ドラマに引かれる、という。コリンズ氏は企業の競争力の源泉として、企業文化や人材を重視。
(8月11日付け 日経新聞)

戦略ポイント: 賞賛する経営者の基準をどこに置くか?

「ビジョナリーカンパニー」は私の大好きな本です。ジム。コリンズがAMDのヘクター・ルイズを賞賛する経営者に挙げたのには大きくうなずけました。ビジョナリーなCEOが大手にチャレンジする姿勢はとても好感が持てます。

では、現代の中国で賞賛する経営者の条件はどのようなものなのでしょうか?

基準の置き方は人それぞれなので何ともいえません。中国のマスコミでよく言われるのは「業績のいい会社の代表」が選ばれやすいということかも知れません。

私は中国に限らず、賞賛する経営者には3つの条件があると思っています。
1) 大きな変革をもたらす経営者であること
2) ビジョンを明確にして夢をあきらめずに追い続けること
3) 人材を大切にしてモティベーションを維持する仕組みをつくっていること

そうすると国有企業の経営者はなかなか該当しないかもしれません。変革やモティベーションを推進するには民営企業のほうがやりやすいでしょう。これからどんな経営者が出てくるか楽しみです。



2007年08月13日(月) 輸入高級ブランド服や靴_お直しで自分らしさ

輸入高級ブランド服や靴_お直しで自分らしさ

気に入った輸入高級ブランドの服や靴を長く大事に使えるよう、職人が手作業で丁寧に補正・修理したり、クリーニングを施してくれる専門店が人気だ。欧米のノウハウや独自の技術を駆使し、元の商品の雰囲気を保ちつつ自分好みに仕上げてくれるのが特徴。
(8月12日付け 日経新聞)

戦略ポイント: 自分の好みに合うようにお直しする

高級ブランドの服も流行によってすぐ陳腐化してしまいますが、少しだけの手直しでモードにあわせられるのならぜひ活用したいと思います。

最近は紳士ファッションでも身体にフィットするデザインが多くなっています。特にスーツのデザイン変化が顕著です。

以前の日本のサラリーマンファッションは少し大きめのスーツに着られているようなデザインが多かったのですが、今ではかなりスリムでぴったり着るスーツが流行っています。ちょっと以前のブランドスーツを少し手直しすれば愛着のわく一着になるのは請け合いですね。

同様に少し手直しして使うビジネスは意外とあるのではと思いました。

例1 日常の食器に色や絵付けができるような技術はないでしょうか?
例2 古い楽器を再度チューニングして新品同様の音が出るようにできないでしょうか?
例3 木製の家具をリフォームして木の風合いを生かした家具に再生できないでしょうか?
例4 洗濯機や掃除機の内側までキレイにできないでしょうか?
例5 水道管や配水管を手軽に掃除できる技術はないでしょうか?
例6 靴を乾燥させたり長持ちさせられる機械を開発できないでしょうか?
例7 革製品をキレイにリフォームしたりデザインを変えてくれるお店はないでしょうか?



2007年08月12日(日) 重慶の水害が拡大

重慶の水害が拡大

7月の重慶市は大雨が続き、7月17日から24日までの間に死者が56人に達した。7月17日の降水量は266.6ミリに達し、1892年に観測が始まって以来の大雨だった。
(雑誌財経 8月6日号)

戦略ポイント:水害を未然に防ぐ方法はあるのか?

お亡くなりになられた方々のご冥福を祈り、被災者の一日も早い復旧を願っています。

水害は集中豪雨によってどこにでも起こりうる災害です。普段は、「自分のところは大丈夫だろう」と考えがちですが、万が一の備えというのは大切だと再考させられます。

水害を未然に防ぐ方法はあるのでしょうか?水が押し寄せても大丈夫な家に住むことは大切かもしれません。しかし高層マンションでも1階部分に浸水するとエレベータも地下駐車場も全滅です。水や電気の止まった高層階は1日も暮らせないでしょう。

以前、ある方から家を買うときの注意を聞いたことがあります。「家やマンションを買うなら、谷の川の近くは避けること。また、買おうとする土地の周りの旧家に住んでいる古老を何人か尋ね、水が出る場所かどうか必ず確認すること。 造成したての土地は避けること。」

重慶の悲劇を見ると、このような智恵というのはとても大切なものだと再認識しました。



2007年08月11日(土) 廃校「第二の人生」 都内各区で福祉・起業の拠点に

廃校「第二の人生」 都内各区で福祉・起業の拠点に

東京都内の各区が、少子化で増えている小・中学校の廃校を福祉や起業などの拠点に再利用している。都心部は広い空き地が少ないだけに、各区は廃校を活用した地域づくりに智恵を絞る
(8月10日付け 日本経済新聞)

戦略ポイント:広いスペースで町おこしを!

廃校跡地を福祉施設や起業インキュベーションセンター、デザインセンターやアトリエに活用している例はよく聞いていました。しかしそれだけでは面白くないし、地域との有機的なつながり強化などを考えると、もっと町おこしを目的にしていいアイデアがあるのではと思いました。

例1: 常設フリマ会場
各教室をフリマ会場にして、簡単な許可で自由に出展できるようにするのはどうでしょう?校庭は駐車場として使ったり、特設ステージでイベントやったりしても面白そうです。

例2: お化け屋敷
他にはない本物の「学校の怪談」を徹底的に作りこんで、夜中だけ営業するのはどうでしょう?校庭も体育館もお化け屋敷の装置として有効活用できます。

例3: 「サスケ」訓練施設
TBSの筋肉自慢、「サスケ」と同じようなセットを校庭や校舎内に組んで、全国の筋肉自慢大会を常設で行うのはどうでしょう?かなり反響を呼びそうな気がします。

例4: 都心の乗馬クラブ
都心から乗馬クラブに行くのはずいぶん遠いそうです。都心で気軽に乗馬を楽しめる施設にするのはどうでしょう?近所のお子様は特別価格で乗馬体験していただきましょう。

例5: 全国から窯元を集めた陶芸村
各教室に全国の有名な窯元から来てもらって、お客様が陶芸製作を体験できる施設にするのはどうでしょう?ワンストップでいろいろな窯に直接触れられるチャンスです。

例6: ギネスに挑戦する施設
校庭で一度に1万人が体操したり、学校の廊下の雑巾がけを24時間で延べ何人ができるかを競ったり、廃校でできるギネスに乗るような競技を生み出してギネスに掲載されちゃいましょう。



2007年08月10日(金) 北京市では自動車の通行規制の実験開始

(今日から、構想を暖めていたビジネス・アイデアを中心にブログを展開していきます。よろしければごらん下さい。)

オリンピックを控えて、北京市では自動車の通行規制の実験を行うそうです。ナンバープレート末尾が奇数か偶数かによって、日替わりで片方だけ運転を許可する方式で、先ずは8月17日から20まで4日間の実験をするとのこと。これにより毎日130万車両の自動車が削減される予定。
(8月10日付け 第一財経日報)

戦略:規制で大幅な改革を推進

国際オリンピック委員会(IOC)は、北京の大気汚染がひどく改善がなされなければ北京オリンピックの自転車競技などを中止すると勧告したそうで、北京市政府も本腰で大気汚染対策を始めたようです。

それにしても、北京には260万車両があるということなのですね。驚きです。ちなみに、東京都は2003年3月末時点で462万台だそうです。その割には東京のほうが空気はキレイな感じがします。

政府の規制で大幅に改革が進むことはよくあります。中国でも、もっと工場の排煙や排水の規制を徹底して欲しいものですが、脱硫装置のコストより罰金のほうが安いのでなかなか普及しないのだそうです。

規制を強化すると、それを検査し罰する人も増やさなければなりません。諸刃の剣のようです。シンガポールは、この規制と同じことを20年くらい前から行っていますが、罰金を高くして徹底的に取り締まっています。しかし北京市は同じことはできないでしょう。

欧州ではコミューター交通(軽便鉄道など)の駅の周りに巨大駐車場を作ってそこからは鉄道を利用させたりしています。米国では乗り合いということで、朝の通勤時間帯では一台の車に2名以上乗っていないと市内に入れないという規制もあるようです。

いずれにせよ、違反者の徹底追及と罰則には多くのコストがかかります。車に乗る自由、乗らない自由、バランスが難しいようです。



2007年08月09日(木) 上海は少し涼しくなりました

今日の上海はあまり気温が上がらず、少し涼しくなりました。

デスクワークがどっさりありましたが、大体片付けました。いつもアシスタントにお世話になりっぱなしで、ありがとうございます!(笑)

土曜日にお好み焼きパーティーがあるので、知人にお願いして古北にある日系スーパーでたくさんの天カスを作ってもらうことになりました!いや〜〜助かりました!

お好み焼きに天カスがないとやっぱ具合が悪いです。上海で天カスをわざわざ作ってくれるM屋さんに、心から感謝!!ありがとうございます!



2007年08月08日(水) 上海へ戻りました

今日は午後まで東京で打ち合わせして、夜のフライトで上海に戻りました。

東京も暑かったので上海の暑さも大丈夫です。

明日からまたいい仕事しましょう!



2007年08月07日(火) 焼き鳥、うまし!

今日は投資の件でいつもお世話になっている方と、横浜みなとみらいで焼き鳥を食べに行きました。

日本の焼き鳥は美味しいですね。あとチューハイがおいしい!たくさんいただきました。

モンブランの銀座本店に行って、万年筆のペン先交換の見積もりを取ったら、ペン先2万円、オーバーホール6千円だそうです。最低5週間かかるとのこと。折角なので交換をお願いすることにしました。出来上がりが楽しみです。



2007年08月06日(月) 東京でミーティングのあと飲み会でした

今日は本社でミーティングでした。

上海にいると本社の動きを読めないことが多いのですが、たまに直接ミーティングすると本社の各担当の考え方や表情が分かってよりよいコミュニケーションができますね。時には日本出張に来るのが大切だと痛感しました。

今大きめのビジネスを企画中で、これからいろいろ佳境にさしかかっていきます。上海オフィスだけの力では到底進められません。

本社の多くの方々に力をお借りしてうまく進められればと思っております。

日本の居酒屋の刺身はそこそこうまい!



2007年08月05日(日) 日曜日、横浜と東京でゆっくりしました

昨夜は友人宅で遅くまで楽しく過ごさせてもらい、しっかり寝坊しました。

お昼はいつもの目黒で美味しいお寿司を食べました。夕方横浜に帰り、夕食はルームサービス取りました。

今回は横浜インターコンチネンタルホテルに宿泊です。みなとみらい駅ができてアクセスも便利になりました。

窓からはベイブリッジや大きな風力発電の風車、横浜港が見えてとてもきれいなホテルです。一度泊まってみたかったので感激です。

以前、小型船舶1級の免許を取るときに本牧から根岸の海を20メートルの船で走ったのですが、みなとみらい側の港をじっくり見たのは初めてです。

港内はなかなか複雑な形です。夜は屋形船や観光船が行きかい、昼間は海上保安庁の大型巡視船が2艇も接岸していました。さすがは横浜です。今回はこの景色をしっかり楽しみたいと思います。



2007年08月04日(土) 横浜は涼しいかな(笑)

横浜に来ました。

今日東京の都心は34度あったそうですから横浜もそこそこあったと思いますが、上海から来たのでぜんぜん暑く感じませんでした。上海の暑さに慣れてしまうと、他の都市に行ったときに暑く感じないのでいいですね!(笑)

以前住んでいた横浜はとても懐かしいです。伊勢崎通りを少し歩いてみましたが、ほとんど変わっていないのでうれしい気がしました。

「へびや」という巨大コブラ数体の剥製を置いている漢方薬局も健在でした。(笑)



2007年08月03日(金) すごい夕立

最近の上海は暑いだけでなく、午後になると黒雲で覆われて一瞬で暗くなって暴風を伴った夕立が降ります。

今日も4時過ぎから一瞬で暗くなりものすごい夕立でした。

1時間くらいすると雨は上がるのですが、空にはまだ黒雲がいっぱいあります。

もちろん雷も多いので、外にいるときは要注意です。金属物はすぐバッグにしまう必要があります。

今夜はよく行く和食で黒鯛の刺身をいただきました。醤油も土佐から取り寄せた刺身醤油。すばらしく美味しかったです。

明日から東京行ってきます。



2007年08月02日(木) 電話会議、、、

夜9時にNYからの電話会議があったので、自宅で会議するため急いで帰宅し夕飯を作りました。

今夜もこしひかり!うまいっす!日本人でよかった!

電話会議は英語なので終了したらちょっとぐったり、、、、ハイネケンをプシュ!あ〜〜久しぶりのビール、うまい!



2007年08月01日(水) 今日もこしひかり!

昨日に続き、今日もこしひかりを炊いて美味しくいただきました!

今日は久光でかつおのたたきとメンチカツを買ってきて、おかずにしました。

いや〜〜毎日充実した食事です!外食より自宅で食事ですね!(笑)食器も台所もすべてきれいにしておきました。水周りはきれいにするのが趣味です(笑)


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Skipper John