カゼノトオリミチ
もくじ過去未来


2014年08月30日(土)



お腹の中で 声がする

胸のあたりで 声がする



さあさあ どうする

さあこれから どちらへ行くの?





うわあと

声をあげたい




という

気がするだけで



声は目覚めることはない



そおっと たたんで しまいこむから



ぜったいに 目覚めることはない


ぜったいに









2014年08月29日(金) 百日紅





今朝 四つ角で

立ち止まり

さてさてこれから どうしよう


風が背中を押す方向へ

そのまま歩いてきたものだから

風が止まれば

立ち止まる


ころころころがる 百日紅

桃色の花は 風に流され

石段の下で ひとかたまりに


私も その桃色に

すんなり隠れてしまいたい


もう風は

吹かないような気がするの

と 百日紅


それなら 自分で方向を

決めるより仕方ないと


八月の

早すぎる秋の気配が

鼻先で笑う






2014年08月25日(月) くるくるころがる





百日紅 散って

くるくるころがる

桃色の花 風と遊ぶように

四つ角に ころがり出た 


川沿いの風

水分をたくさん含んで

肌にひんやり

ええと これは 秋 だったかな


この暑さ続きで

秋 というものを

すっかり忘れて 居たような


小学校は ひっそりと

子供の来るのを 待っている

もうすぐ 新学期だね


くるくる 散る散る 百日紅


散歩道

ワンコは 鼻で

不思議そうに ころがる花を

追いかけていたっけ





2014年08月20日(水) 午後の固まり





頭の中のたくさんの言葉

舞い踊る午後

すこし すこし

静かにしようよ

ピピピピ チチチチ

子スズメ達が騒ぎ出す



のんびり のんびりと

ポウポウ ポウポウ

猛暑の中でハトも鳴く

あのね

ラジオが言ってたよ

「べき論」 ってあるんだって



まさに

そうじゃないの

「べき論への執着」 から

解き放たれて

隠されていた 羽 広げて

とべ とべ

とべたら いいな




natu