カゼノトオリミチ
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2013年11月29日(金) 冬の予感に





朝の空気の すがすがしさに

寝ている間に

たまった澱が

風にあおられ 飛んでゆく


澄み渡った 高い高い空

あんなふうに

ゆうゆうと飛ぶ

力強い三つの 黒い影 

どれだけの 強い風が

そこには 吹いているのだろう


ゴミ出しの素足が

冷たくて

これから来る 長い冬に

足の指先が

固まるようだ

悲しいような

優しいような 冬の気配


木蓮の葉の芽は

既に春の 準備をし

枝先を

笑いながら  

天に向けているというのに




2013年11月02日(土) そんなきがする



そう言っている

そんなきがする

いいの いいのよ



少しぐらい いびつでも

いいのよ

少しぐらい 出来なくても

枯れていても

薬を飲んでも ちがっても

はずれても いいじゃない



まったく まっさら

かんぺきは

それはそれで 理想だけれど

ちょっとぐらい

足りなくっても

不ぞろいでも タメイキ出ても

まあいいよね



きーい きーい

秋がゆくよと ヒヨドリ

柿の木は 満員御礼

トリたちの 順番待ち

ね、もう少し

ココロのネジを ゆるめてみたら

触れる手の あたたかさも

思い出してみて



そう言っている

そんなきがする

秋の雲が

ゆっくりと 西へ行く









2013年11月01日(金) ひだまりで



ほろほろと風

秋のささやき

聞こえます

チイサナひだまり

四角いトーストとジャムの香り



植えたばかりの

シュウメイギク

揺れている

年老いた茶色い犬は

うとうと寝ている



チイサナシアワセ

紅茶に ふと

お砂糖 入れてみる



秋のひだまり 

ただそれだけ

ありがとう

ありがとう









natu